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沈まぬ太陽(五) -会長室篇・下-
沈まぬ太陽(五) -会長室篇・下-
山崎豊子/新潮社
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総合評価

232件)
4.2
103
65
43
6
0
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    ◆あらすじ(裏表紙より) 会長室の調査により、次々と明るみに出る不正と乱脈。国民航空は、いまや人の貌をした魑魅魍魎に食い尽くされつつあった。会長の国見と恩地はひるまず闘いを続けるが、政・官・財が癒着する利権の闇は、あまりに深く巧妙に張り巡らされていた。不正疑惑は閣議決定により闇に葬られ、国見は突如更迭される――。勇気とは、そして良心とは何かを問う壮大なドラマ、いよいよ完結へ! ◆感想 あれ、あと一冊で終わるのかな…で読み始め、次第に、こんなの、完結しないだろう…と確信に変わってゆく。思った通り、えーーここで終わりーーーという閉幕になってしまった! カタルシスは遠い、、、。 そして、昨日未明、著者の山崎豊子さんが亡くなったとニュースが流れました。ご冥福をお祈りします。

    0
    投稿日: 2013.09.30
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    動物園のシーンでの、最も獰猛な生き物は人間だという皮肉、というか事実は、胸にグサリときた。 国見会長、 恩地さん、本当にお疲れ様でした。 お勧め。必読書。

    0
    投稿日: 2013.08.30
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    読んでいて苦しい本でした。 人間にこんなことができるのか、と、まるでホラーを読んでいるかのような気持ちでした。

    0
    投稿日: 2013.08.19
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    JALの内幕をこれ程晒したのも無いだろう、人に依っては良し 悪しは有ると思うが読んでいると腹がたってくるのはどう言う 事なのか、特に御巣鷹山編は読みながらも涙が出てくる、腹 が立つやら涙が出るやら・・・良かった。

    0
    投稿日: 2013.05.26
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    結局、25年後に日本航空は自主再建の道が閉ざされて会社更生法の元での再建の道を進まざるを得なくなったということは、賛否あるだろうが、著者の慧眼が正鵠を射ていたという証左ではないだろうか。でも、個人的にはJALには乗るけどね・・・

    0
    投稿日: 2013.05.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    日航がモデルとなっており、85年のジャンボ機墜落事故をテーマとして、その前後の内部の腐敗ぶりを描いている。 山崎豊子さんの作品は重厚で、実際の出来事がベースになっているが、この作品は国民航空の腐敗ぶりが凄まじく、こんな風に描いていいの?と心配になるほど。 恩地さんの信念には心を打たれる。家族の身になるとたまらんけど。。。 映画も観ましたが、そもそもこれを1本の映画にするのは無理。映画を観て、多少でも原作に興味を持ったなら必読。

    0
    投稿日: 2013.02.18
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    自分の信念を貫き通す恩知元の生き方と、対照的な行天四郎の生き方にぐいぐい引き込まれました。 善対悪という、山崎豊子流の描き方が、分かりやすく、全5巻という長さにもっかわらず全巻あっという間に読み終えました。御巣鷹山の痛ましい悲惨な事故も、起こるべくして起きたものだったのだと再認識できた小説です。そして、JAL経営破綻前に読んでいたので、そのニュースが流れたときには、ああやっぱりと思いました。

    0
    投稿日: 2013.02.09
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    経営のためには安全が疎かになっていいのか、そんな思いを持ち続けて読んだ。 会社の中に、そんな思いを持ちながら闘い続ける人がいるという事に、まだ安堵は出来る。 しかし大きな組織に呑み込まれていく様が、悔しくもあり悲しい。

    2
    投稿日: 2013.02.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    JALが経営破綻してから数年。 旬は過ぎてたけどおもしろかった。 恩地元がアフリカでみた「明日を約束する沈まぬ太陽」。 いつかこの目でみてみたい。

    0
    投稿日: 2013.01.26
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    めでたく一件落着、とはいかないけど、ここまでに出てきた国民航空を食い物にして私腹を肥やしてきた「悪玉」が何人かは処分されたり社会的に抹殺されたりするので、その点では多少は溜飲が下がるかな、という感じ。プロットの中で大した役割を担うとは思えなかった登場人物が、意外な形で結末に影響を与える部分なんかは、「小説」としては面白いところでした。特にこの作品の場合、基本的に事実を基に小説として再構築したという性質上、あまりに「ウソ臭い」動きや展開にはならず、全編を通じて淡々と「悪事」が語られているので、「創作っぽい」動きが最後に見られたのは好かったです。 以下は最終章の内容も踏まえたネタバレ。 国民航空のモデルとなったJALの経営体質と(一定の)事実を基にした小説とは言え、国民航空の悪質さが最後まで存分に発揮されてしまった、後味の悪い幕切れだったと感じました。行天が最後の最後に法の手に委ねられ、恐らく罰されるだろうという推測はできたけど、彼と同様に政府や国民航空OBを後ろ盾にして悪事を重ねてきた他のメンバーに関しては「恐らくのうのうと生き残っていくんだろうな」と思われ、それが結末としてはとても不愉快。 御巣鷹山事故の犠牲者も読むであろうことを想定して、事実から著しく乖離した結末にはできなかったのかもしれないけど、小説は作り話なんだから、あえて「歴史の上での真実」を踏まえた幕引きではなく、ここに至るまでに会社を食い潰していた悪玉たちを一網打尽に失脚させてしまっても好かったんではないか、と思いました。 でもまぁ、それはそれで「大団円過ぎる」ということなのかもしれません。推理小説なんかでも、主役や犯人が「満足のいく」形でハッピーエンドとなることって、洋の東西を問わず少ないし。 それを踏まえたうえでも、「小説としての幕引き」としてこの終わりかたは好かったのかどうかは、好みが分かれると思います。 それと、恩地のライバルとして最後まで対極に存在し続けた行天四郎という人物、これはきっと恩地に特定のモデルがいたのとは対照的に、「当時のJAL職員がやっていた悪事・陰謀をまとめあげて人の形に作り上げた」人物像なんでしょうね。彼の存在そのものが、ある意味では小説的でした。 彼ぐらいの悪知恵が働く人がいて、彼ぐらいの行動力がある人がいて、彼ぐらいの政治家や官僚とのコネを持つ人がいて、それぞれがよってたかって動いた結果が経営体質となって表れた、ということなんでしょう。この小説に描かれた動きが本当にJALの中に少なからずあったのであれば、つくづくとんでもない会社だなぁという思いを新たにしてしまいました。このバイアス、果たして今後、払拭されるかなー。

    0
    投稿日: 2013.01.16
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    あとがきを読んで恩地元のモデルにがいることを知って衝撃を受けました。最高に読み応えのあるいい作品です。

    0
    投稿日: 2013.01.12
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    最終巻。 あれだけの惨事を起しながら今なお反省もなく、国民航空の役員および政治家と官僚たちは利権を貪ることばかり考えている。 雑誌記者に国見攻撃をけしかけた国航開発社長・岩合宗助。 国見会長の辞表を受け取らず、策謀をめぐらせて更迭扱いにした利根川総理。 そして、恩地をまたも僻地ナイロビへ追いやった広報部長の行天四郎。 もうホンマに許せん!!!!! 小説を読んでこんなにも怒りが込み上げてきたのは初めてだった。 奴ら全員にスーパーパンチを食らわせたい! 「末期癌」と形容されるほどに腐敗しきった国民航空。 国見会長があまりにかわいそうで、こんな会社放っておいて関西紡績に帰ればいいのにって何度思ったか知れない。 それでも空の安全のために自らの信じる道を進んだ国見さんは本当に人間の鑑だと思う。 恩地が会長室部長を辞任する意向を述べると「このような理不尽にも、私がなぜ耐えているか、君なら解ってくれると思う」と説き、また、海野社長および三成副社長には「君たちは、そうやって、寄ってたかって臭いものに蓋をし続けるのか!」と吠えた。 勇気、良心、正義とは何かを国見さんに教わった。 正しいと信じるものがあって、それに賛同してくれる人が1人でもいるなら、いわれなき非難にも耐え抜いて進み続けなければならない。 国見会長のように寸暇を惜しんで、身命を賭して仕事ができたら素敵だろうなあと思う。 □□□□□ 読み終えた後、図書館で1985年8月の朝日新聞縮刷版を見て、母に当時の話を聞いた。 新聞には小説に出てきた河口博次さんの遺書が載っていて、何とも言えない悲しい気持ちになった。 事故原因については後部圧力隔壁の修理ミス説が最も有力であると判断されたようだ。 事故から25年、僕も25歳の今年、この作品に出会えて本当によかったと思うし、心血を注いで取材に取り組み、航空史上最大の事故を小説にして後世に伝えてくれた山崎豊子さんに感謝したいと思う。

    3
    投稿日: 2013.01.04
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    これ、このまま無茶苦茶な感じでどうすんの? と思いましたが、大きな転換部分で終わるんですね。 うつ病患者のちょっとイカれた手記がどの程度信用できるのか疑問もあるので、続編が読みたいなぁ。 創作部分たくさんあるんでしょうが、事実を元にしてしまうと、モデルにされた人物は大変ですよね。 山崎さんはその辺りフォローされたんかしら。 してないぽいな、それは駄目だ。 あっさり小説=真実だと思うおばかさんたち、結構いると思いますよ?? ぜんたい通しては読み応えあるエンターテイメントでした。 12.09.04

    0
    投稿日: 2012.09.07
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    日航機墜落事故が相当悲惨な事故だったことを改めて知った。 そして、その事故を起こした会社の組織の腐敗。。。人間はここまで自己の利益のために冷酷になれるのか、恐ろしさを感じた。 山崎豊子さんならではの、とても迫力あり、読み応えのあるお話だった。

    0
    投稿日: 2012.08.31
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    会長室の調査により、杜撰な経営体質が明るみに出る そんななか、会長は会社内外から取りざたされ、やむなく志半ばで会長を辞任する しかし自殺したグループ会社長が郵送した書類により政治家との癒着や贈賄などの事実が特捜部の手に入り、行天は連行される 恩地は自分の会長室抜擢を悔みつつ、発令された人事によりナイロビへ左遷される

    0
    投稿日: 2012.07.18
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    アフリカ篇、御巣鷹山篇のインパクトが強すぎたせいか、会長室篇は少しパワーダウンした感じ・・ ですが、面白くなくなったわけではないですよ。 1.2.3巻が面白過ぎたんです。 会長室篇も充分面白く読み終わりました。  長編でいて面白い本というのは本当にうれしい。 楽しみが何日も続くからね。

    0
    投稿日: 2012.07.04
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    実話に基づいた作品。全5巻に及ぶ大作。読破できるか、読み続けられるか、途中で読むのを断念しないか・・・と心配し、まずは1巻だけを購入した。しかし、そんな心配は全くの杞憂。すぐに、2巻・3巻、そして4巻・5巻と書店に買いに走り、一気に読み上げた。 企業組織の恐ろしさと権限乱用の実態、御用組合の状態などが描かれており、今に至るJALの経営体質が、なるべくしてなった当然の帰結だと納得できる。出版・発行に至るまでには、JALからは勿論、政府筋から相当の圧力もかかったと想像に難くないが、それでも出版に踏み切った作者:山崎豊子氏、出版社の英断に敬意を表したい。

    0
    投稿日: 2012.06.06
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    10年ぶりくらいの再読。好きな小説ベスト3に入るけど、読むたびに飛行機に乗りたくなくなる。JAL123便墜落事故を中心に、国営から民営へ移行中の日本航空で労働組合委員長として会社と闘い、左遷人事を繰り返された、とあるサラリーマンの話。ほぼ実話をもとに再構築したというストーリーはリアリティに溢れ、よくもまぁここまで取材したものだと思う。不器用だけどまっすぐで、自分の将来を省みず、ただひたむきに空の安全の為に事故を犠牲にした主人公。明日からも仕事がんばろうって思う。

    0
    投稿日: 2012.06.04
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    全編を通じていろいろと考えさせられる内容でした。会長室編は特に内容が重かったですが、読んで良かったと思える作品です。 正しいことをしている人が報われる世の中になってほしいものです。

    0
    投稿日: 2012.05.06
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    うーん… 確かに、フィクションにありがちな、勧善懲悪な、最後には正義が勝って大団円な終わり方は好きじゃない。 だからといって、せっかく物語を読んでるのに永遠に救われないような話も楽しくなかった… 特に、会長室編は、しんどかった… かなり斜めに読み飛ばした。

    0
    投稿日: 2012.04.28
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    議員・役人・大企業人は利権や保身とは非常に恐ろしいと言う事を感じた。 たとえ正しい事を行おうとしても、それ(利権・保身)を守るためであれば、企業・政府・行政は集団でたった一個人に対してでも攻撃をする、それを黙殺するという事。 そんな国に住んでいることを自覚しなくてはいけない。

    0
    投稿日: 2012.04.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    あとがきに、「組織の中で糺すべきことを糺したため、海外の僻地を十年に渡って流浪した”現代の流刑の徒”ともいうべき人の生き様を描こうと構想をいだいていた」、「御巣鷹山事故をこのまま風化させてはいけない」とあり、その思いは映画になり、こうして私の心に勇気を与えてくれた

    0
    投稿日: 2012.03.03
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    旅行で飛行機に乗ったら無性に読みたくなったため購入 純粋に思ったのは、こんなひどい会社って本当にあるのかな、ということ 多くの人が命を落とした事故なのに、 当事者たちの意識があまりにも最低すぎる 真面目な人たちが滑稽に見える程だ 最後の恩地の処遇について、心底驚いたけど 行天たちも失脚すればいい そう思った

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    投稿日: 2012.02.26
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    善悪を際立たせるという小説的手法と事実に取材して再構成するいうノンフィクション的な手法が最後までうまくかみ合わなかったように思える。ただ全5巻を一気に読ませる筆力は確かであり、モデルのある企業小説と割り切れば傑作だと言えるであろう。

    0
    投稿日: 2012.02.06
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    全5巻の大巨編、すごい読み応え。 汚職と凄惨な事故と出世と左遷、人と人とのつながりがいろんな角度でつむがれていく。組織の中で存在するだけではなく、「生き抜く」ということについて考えた。 それにしても。。。 あの終わり方は。。。 「ぐあー」って感じ。

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    投稿日: 2012.01.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    なんという救いのなさ。 主人公、またアフリカに行っちゃうし。 悪者が一人逮捕されてもねえ。 この救いのない終わりが、現在の日航の憂き目を暗示している・・・?日航だけじゃなく、日本もかもしれませんが。政治家は相変わらずのさばり、権力に媚を売った者が良い目を見る構造は、昔から今に至るまで変わっていないようで。 『沈まぬ太陽』全五巻を通して読んで、沸き上がってきたのはこのような脱力まじりの感想です。 時間がある人は一巻〜五巻まで通して読んで、いきなり五巻まとめてはなあ、って人は三巻の御巣鷹山編だけでも、読んでみてほしい。 それにしても、山崎豊子氏のエネルギーはすごい。 素晴らしい著作を世に出した作家、編集者、出版社に平伏いたします。

    0
    投稿日: 2012.01.07
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    これは山崎さんの怒りが伝わる傑作!! この話しが4割でも真実なら、日本航空が現在のように凋落してしまうのは必然かも…

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    投稿日: 2012.01.05
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    最後まで読んで、この小説の評価はできないんだ、と気づきました。 1,2巻の時代を知らないからこその怖さ。 3巻の時代の空気を幼いながら感じ、その上での事故。 4,5巻はオトナとしての感覚。 それぞれ、共感できる部分もあれば、ちょっとなあ、という部分も。 そして、何よりウィキペディアで調べてしまうと、、、 そんな外野を抜きにしてみても、やっぱり偏向、と言われかねない部分もあるし。 でも、こういう小説はきっと必要なんでしょう。

    0
    投稿日: 2012.01.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    いやぁー長かった! いつも、シリーズものは1巻の方に感想文書くところ、5巻目に感想文つけてみる、ちょっとした達成感… 恥ずかしながら山崎豊子さんの本を、初めて読みました。 あまりにメジャーで手をつけていなかったことが、今になって悔やまれると同時に、本当に読んでよかった! 昔から父に薦められてきた本ですが、やっぱこの面白さは社会人になってからこそだな、と。それも、“組織”についていろいろと考えさせられる、私にとっては“今”がベストタイミングだった。 3巻目の御巣鷹山事故は、ほんの題材に過ぎず、全体を通して作者が訴えたかったのはやはり組織についての部分だと思う。 アフリカ篇、会長室篇がとても面白かった。 この際フィクション、ノンフィクションなどはどうでもよく、小説としての価値に私は意義を見出している。 (もっとも、御巣鷹山事故は厳然たる事実であるし、作者の言う通り風化すべきでない。) ただし、この会社のモデルとなっている会社について、大多数の人が“これに描かれているままの会社だ”と言っているあたり、やや誇張や別の表現を取っているとしても、大筋は真実なのだ、と仮定してこの話を捉える方が、よっぽど深い考察を得られるように思う。

    0
    投稿日: 2011.12.29
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    日航ジャンボ機墜落事故で信頼が失墜しても、社内では反省もなくドロドロの政治抗争が続いている。 改革に取り組むため会長となった繊維会社の会長も主人公も奮闘するが、最終巻なのに。。。

    0
    投稿日: 2011.12.25
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    JAL関係者からは批判を浴びたようですが、やはり山崎豊子が正しかった。そう感じる今日この頃。 涙なくしては読みつくせません!

    0
    投稿日: 2011.12.16
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    最後は、また飛ばされちゃったって思いました。 腐敗しきってるねぇ〜。 どこもそうなんかと思ってしまいます。

    0
    投稿日: 2011.11.24
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    巨大航空企業の不条理さに闘いを挑んだ男のドラマ最終章(5冊目)。 新会長の下、次々と明るみになる不正と乱脈の嵐。 そして舞台裏では政治とマスコミとが次々と巧妙な罠を張り巡らす。 そのあまりにも巨大な闇に対する奮闘振りを描く物語。 何を信じて行動すればいいのか分からなくなってきますね。 すべてが不条理という言葉に尽きると思います。 世の中何を信じたらいいのかなっと。 正直な話、腐りすぎてますね。 そんな今の○○を連想される強烈な作品でした。 正義とは何か、信念を貫くとは何か、深く考えさせられる作品です。

    0
    投稿日: 2011.11.21
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    日本航空の実態は全てが本当ではないにしろ、遠からずだったのではないかと思う。結果、現実でも上場廃止となり、国民の税金を使って再生を目指しているのだから。それでもきっと甘い蜜を貪っているヤツがいるのだろう。 それにしても悲惨なまでに五巻に渡って恩地の無念さや、誠実さを描いてた割には結末が微妙過ぎる。 アメリカ映画のように、スカッと大逆転とはいかないまでも、もう少しウサを晴らす手前まで書いて欲しかった。 それを期待して最後まで読み続けてきたのに。。長買った割には読破爽快感が↓。

    0
    投稿日: 2011.11.16
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    なんだかすごいラスト。 JALが経営破たんしたのはこういうことがあったからなのかと感じた。 すごい。。。

    0
    投稿日: 2011.11.16
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    舞台はNYへ。BRONX ZOOの鏡の間。。。あのエリアは危険なイメージが強くて行ったことなかったけど、今度NYに行ったら足を運んでみたいです。この本、読んで良かった。

    0
    投稿日: 2011.11.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読後感はかなり悪い。国民航空を建て直そうとした人は最後まで報われず、 利権をむさぼっていた連中は十分に罰せられたといえない。 ハリウッドでリメイクされるとしたら、行天・岩合・轟あたりをフルボッコにして、 すっきりできそうなのに。そうならないところが「限りなくノンフィクションに近い 小説」たる所以か。 ただし、本作をそのまま事実として受け取るのは注意が必要。創作や脚色 されている箇所があるということなので。読んでよかったと思いにくいけど、 社会にはこんな不条理もあるということを知ることができたのが唯一の収穫。

    0
    投稿日: 2011.10.25
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    読みながら泣いてしました。 色々考える事がありましたが、伏せさせて下さい。 言える事は、日本人として読まなければならない本、知っておかねばならない事だと思います。

    1
    投稿日: 2011.10.04
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    ようやく全5巻を読み終えた。正直飛行機に乗るのが怖くなってしまったときもあった。しかし、今回の台風12号を大きな揺れの中、飛び越えて、出張からもどってきて感じたのは、飛行機を安全に、運航し、乗客を運ぶ仕事は尊い。ただ、この世の中の仕組みについて、巨悪、小悪、個人の悪、こういったものが組み合わさって、成り立っているということを意識させられるようになった。家族を犠牲にしてまで立ち向かう恩地の姿、美しいが、自分には真似できない。それでも世の中は、過去の反省を生かして、少しずつ、いい方向に向かっていく部分もある。自分もそのリレーのバトンをつなげるよう、日々の努力を重ねようじゃないか。

    0
    投稿日: 2011.09.23
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    ラストがハッピーエンドでないところに更なるリアリティを感じ、よかった。今のJALの倒産はこれら全ての負の遺産を処理できなかったからなのか。今後JALはきれいに再出発できるのだろうか。ANAのことはほとんど触れずだったが実情はどうなのだろう。この小説はあらゆる企業や政治に関わるビジネスマンにとって倫理観を呼び起こす必読書だと思う。200名以上に及ぶインタビューをした山崎豊子さんの執念と行動力に感動。小説だけでなくものごとを調べるのに自分の足で生の声を自ら取る大切さを学んだ。 ところで昨今のLCCなど競争激化で利益重視による安全がおざなりになるようなキャリーオーバーのようなことがまたされないように改めてこのジャンボ機墜落事故は私達を戒める大切な教訓であり続けると思う。

    0
    投稿日: 2011.09.04
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    いままでの山崎豊子の作品の中ではいまいちのれないと おもったら作者あとがきに取材した事を再構成する 新しいスタイルと記載されていました。 で、あまりにも勧善懲悪的で一面的だったので すこし調べました。 http://www.rondan.co.jp/html/ara/yowa3/ なるほど。。 まあ、特別尊皇攘夷の志士みたいに踊らせれないから いいけど。   とにかくジャンボ事故の犠牲者にはご冥福を お祈りします。

    0
    投稿日: 2011.08.26
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    今まで幾つかの山崎豊子作品を読了してきたが、本作品が最も読み易く楽しさを感じられた。おそらく、もっとも現代に近い時代を描いているからだろう。 あらためて思ったのが人間の醜悪さ。特に国民航空とその利権に巣くう人間の腐敗は読んでいて目を覆いたくなるほどであった。それを象徴する、ブロンクス動物園の人間が映る鉄格子のはまった鏡とその記載(The Most Dangerous Animal In The World)の引用は山崎氏の巧さが感じられた。 国民航空のモデルとされる日本航空は永年、学生の就職希望ランクでトップの一角を占めてきた企業である。パイロット、フライトアテンダントといった花形の職種もさることながら、政府出資の特殊法人、いわゆる半官半民という安定感も人気の要素だったはずである。しかし、その内情は…。これほどまで腐りきった組織があるものなのかとあきれ果ててしまった。 もちろん、フィクション小説であるため完全な真実ではないものの、昨今の会社更生法を申請した日本航空をみるとあながち作り話ともいえないだろう。 国見会長が会長を更迭され、恩地が再びアフリカに飛ばされるというアンハッピーエンドな結末は非常に後味が悪く、わだかまりを多く残した終わり方だった。まあ繕ったような綺麗な終わり方をされるよりはリアルで良かったが。唯一、胸のすく思いをしたのは針金課長のノートが東京地検特捜部に送付され、行天が出頭要請を受けたシーン。その結末は描かれていないが、針金課長の最後の反抗が一矢報いたものであるはずだ。 やはり山崎作品は面白い。次は何を読もうか…。

    0
    投稿日: 2011.08.10
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    本当にひどい会社もあるものだ。 一部の政治家や官僚と癒着し全員が私腹を肥やしている。 まったく、人は愚かだ〜

    0
    投稿日: 2011.07.17
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    さすがに面白くて、次の展開が気になる作品。 小説としてというよりは、日本航空という会社の(いまどうか知らないけど)すさまじく汚いところが前面に押し出されており、しかもそれがなかなかリアリティがあるという意味で、ノンフィクションもののような感じ。まぁこれ読んでJALに入りたいかどうかと言われればYESとは言えないですよね。 ただやっぱりこの人の作品は文章というか描写とかそういうものがいまいち好きになれず、どうしてもどの登場人物もどれもこれも同じような人たちに見えてしまうのが残念。

    0
    投稿日: 2011.07.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ホリエモンが涙したという名作。 おそらくはJALをモデルに、ある航空会社の体質とそれに運命を左右される社員や乗客の物語。全編を通して、官僚や政治家の癒着による経営体質が描かれている。 裏金や情報操作など、まあひどいもんだ。 主人公は労働組合のトップで活動していたが、その後の懲罰人事により世界の僻地をたらい回しにされてしまう。また、経営再建を受けた新会長は結局裏の力で退任に追い込まれなど、既得権益に逆らうものは幹部、官僚、政治家が一体となって潰しにかかる。読みながらもどかしかった。 おそらくは今でもこのような習慣が残っていると思うから、JALのチケットを買うのを躊躇してしまいそう。 御巣鷹山篇では東日本大震災が思い浮かんだ。特に東電と福島第一原発のこと。本書では、航空会社が500人以上が死亡する大事故を起こしながら、幹部たちは自らの保身の為に責任を小さくすることを優先する。東電でも同じだろう。東電はつぶすべきではないとか言っている政治家がいるみたいだけど、空いた口が塞がらない。 現実問題と照らし合わせることができる本書。オススメ。

    0
    投稿日: 2011.05.29
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    ようやく終わった!!!マジお疲れ、自分。 こんだけ引っ張っといて最後の最後でバッドエンドでした。ノンフィクションなのでしょうがないのかもしれませんが、それにしても延々と辛い話を聞かされた上にバッドエンド・・・もう少し読者の同情を呼び起こすような表現方法はなかったんでしょうか。 どうでもいいけど、悪の親玉、岩合がペロッっとくびを切られたのはあっけなかった。 延々とどうでもいい恩地さんの心情を書くよりも、岩合更迭の裏話を書いたほうが何倍も面白いと思いました。マル。

    0
    投稿日: 2011.05.18
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    御巣鷹山編を読んでいる最中に、大震災がおこり、なんというタイミングなんだと思った。山での惨状と現実がダブってしまい、辛かった。 本当にこんな会社だったんだろうか。こんな会社が現実にあるんだろうか。 主人公の強さとか、そういうのに感動する前に、あまりに理不尽すぎて、読書が楽しめなかったかな。

    0
    投稿日: 2011.04.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    映画もなにも知らない状態で読み始めた『沈まぬ太陽』 事故が起こって、やっとJALの事故のことかと知ったくらい。 主人公の盥回しは最後まで続き、正義を貫くことはこんなにも難しいことなのかと、胸が締め付けられるような思いがした。 結末は私にとっては非常に意外だった。 というのも、恩地と行天の仲は回復し、国見会長によって会社は軌道修正されるのでは?と期待していた。しかし、そうはならなかった。 「え?じゃあ今はどうなっているの?」という思いと、会社の裏で手を引く政治家達の姿が、現在のころころと変わる内閣や大臣達と重なり、恐ろしくも思った。

    0
    投稿日: 2011.03.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    飛行機に乗るのが少し怖くなる本(笑)。 正義とは何なのか。 政治とは何なのか。 社会的責任とは何なのか。 そんなことがテーマになった本。 あとページが少ししかないけど終わるのかな、終わるのかな?? と心配しながら読んでいたら、少し中途半端な、未来を想像させる形で終わったのでした(笑)。でも、まぁ、特捜がちゃんと動いてくれたので少し安心しましたが。そこまでもが、政治と結託して消されてしまうのではないかと少し危惧したので。 今の世の中は、もう少し良い世の中になっていることを祈ります。願います。 今の時代は、悪いことをしていると、(やっている本人は、もしかしたら悪いことだという意識すらない場合もあるのかもしれないけれど)必ずどこかで付けが回ってくる気がします。 上に登りたいなら、きれいであり続けるべし。 上に登るのは、きれいでは難しいのかもしれないけれど、それでも敢えてきれいであり続けるべし。それができないなら、諦めたがマシ。 そう思う私は甘いんですかね。 でも、そう思います。 全てがきっと不幸になるさ。 あ、ちなみに、同作者の本、「不毛地帯」を読んでみた結構すぐ後にこれを読んだので、ちょっと似た印象を受けて、時々混乱しそうになりました(笑)。 これが、山崎さんの色なんだろうなぁ、というのが良く理解できたので良かったかと思います。

    0
    投稿日: 2011.02.28
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    やっと読み終わった~。 この5だけで3か月? この時代のウミが、今いろいよボロボロと出てきている気がする。 この会社に限らず。 お金は大事だけど、上をみるとキリがない。 人との付き合いも大事だけど、自分を見失ったらおしまい。 それを見極めるのが難しくもあり、楽しくもある。 永遠の課題です。

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    投稿日: 2011.02.26
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    ああ、やっと読み終わった…。なんかもう、最後の方はムカムカしてしまった。権力にしがみつく、自己保身に走る、カネに目がくらむ、本当に人間は愚かで弱い存在だ。がっくりきた。

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    投稿日: 2011.02.19
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    いやー、やっと読み終わった!! って言っても、足掛け1か月くらいか。 まあ、結果的には、「グダグダやないかーいっ!」って感じ。 何一つ、問題解決してないように感じてないのはオレだけ? これ、もうちょい続き書いてもいい気がする・・・・ ストーリー終盤にどんどん新しい人物が登場したり、今までの伏線ほったらかしで新しい話題に移ったりと、正直混乱しました。 結末も、なんかいまいち個人的にはすっきりせんなー、って感じです。 とりあえず、日本航空・・・・じゃなくて国民航空の企業としての体質は、腐敗の一言に尽きる。 責任の所在は明らかにしない「ことなかれ主義」で、政治家と癒着して、金を動かすことで全てを解決しようとする「拝金主義」。 こんな企業でも、一生懸命働いてる人たちがいるのかと思うと、悲しさを通り越して、悔しくなってくるよね。 会長室篇は、恩地元というより、国見正之が主人公やったかな。 オレは国見は嫌いちゃうし、理想的な経営者の姿のような気がする。正しいかどうかは別にしてね。 ちなみに、国見は、伊藤淳二っていう実在の人をモデルにしているらしいので、興味のある方は是非調べてみてください。 この「沈まぬ太陽」の見せ場は、やっぱ御巣鷹山編やったのかな。 山崎豊子はちと一休みして、次は浅田次郎に手を出していこうと思います。

    0
    投稿日: 2011.02.17
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    恩地元の「どんな苦境にも立ち向かう姿勢」に感動を覚えた。 難病にかかった先輩にも呼んでいただきたく、全巻をプレゼントした。

    0
    投稿日: 2011.02.09
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    たしかこの本が今年一番最初に読んだ本。シリーズ読破中にJALに乗ったときは、えもいわれず怖かった。この事実の重さと終わったことではない、進行中であるという真実。

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    投稿日: 2011.02.02
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    会長室篇は難しかった。金融の話を理解するのに時間がかかった。。どこまでがフィクションでどこまでがノンフィクションなのだろうか。それにしても、怖い会社だな。

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    投稿日: 2011.01.31
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    すごい本があったもんだなー。 実際に起こった事故だけど評価をつけにくい。 大好きな甲子園を見にいくために一人で飛行機にのった少年の話で もう挫折するかと思うほど泣いた。 二度とこんな事故があってはならない。 日航さん、ちゃんとして。

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    投稿日: 2011.01.20
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    これが、ひとつの航空会社だけの出来事とはどうしても思えません。日本を動かしているのはこんな企業の集まりなのでしょうか。私たちが働いている会社の実態も、本当はこんなものなのでしょうか。これが日本の縮図なのだとしたら、私たち1人1人が恩地元なのであり、日本の行く末こそ、経営を破綻させ国の力を借りて再生を目指す今の日航の醜い姿なのかもしれません。

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    投稿日: 2011.01.19
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    読後感・・・・最悪です。 途中までの感想は前にも書きましたが、 第一巻、第二巻は、恩地さんという人が組合活動を率いてストをしたりしたことから左遷され、カラチ、テヘラン、ナイロビと10年間もへき地に飛ばされていたというお話でした。 第三巻は、御巣鷹山の日航機の墜落事件について。ここは実名も入れて詳しく描かれています。涙なくしては読めない、信じられないほどむごいお話です。 第四巻、第五巻は「会長室編」。JAL(小説の中では「国民航空」)を何とかしようと、総理が直接お願いして、関西の繊維会社の会長さんを兼務でJALの会長に迎えます。後でネットで調べたら、どうやら鐘紡の会長さんだった方のようです。 少なくとも小説の中ではこの人は清廉潔白な立派な経営者で、その理念に基づき一生懸命JALの立て直しにかかります。前の経営者たちが進めた組合の分裂を元に戻そうと、10年左遷されていた恩地さんを会長室付けの部長に迎え、一生懸命頑張るのですが・・・・。 いやもう、JALの中、そしてそれを取り巻く政治家たちも、ひどいのなんのって・・・・。吐き気がするほど気持ちの悪い魑魅魍魎の世界。 霞が関のお役人に話を通してもらうため、そのお役人が気に行っている銀座のお姉さんと密会するためのマンションをJALが用意したり、マスコミをうまく誘導して嘘八百の世論を形成したり・・・・。 これ、真実なわけ? 著者の山崎豊子さんがものすごい年数をかけ、ものすごい人数の人たちにインタビューを行って書き上げた大作だとは聞きますが・・・。 でも、最後まで読んだらきっと正義が勝つんだろうって思うじゃないですか。 JALの使いっ走りとして、政治家に無料航空券を配るなど、裏の仕事ばかりさせられ、ノイローゼになり、あげくに霞が関のお役人の密会場所の持ち主であるペーパーカンパニーの社長にされ、そのことを毎日日記に書き綴っていた人がその日記を特捜本部に送ってから自殺する、なんていう場面もあるんですよ。そういう展開だと、きっと特捜本部がその日記を元に調査を始め、JALの悪人たちは全部淘汰、成敗され、辛い目にあっていた恩地さんとか、清廉潔白の鐘紡の会長さんは、やっと日の目を見る!そしてJALは健全な会社になったから、もう乗っても大丈夫・・・とかいう終わり方かな・・・とか思うじゃないですか。 それが、なんと、鐘紡の会長さんを迎えていたいい者のはずの総理ですら、JALの利権狙いだったため、結局、鐘紡の会長さんは辞めさせらることになり、やめる直前に恩地さんを本人の希望する御巣鷹山事故の遺族のお世話係につけることを約束していたにもかかわらず、会長が辞めた途端に撤回され、またナイロビに左遷されることになるのです。 そしてJALの今のホームページを見てみると、いまだにJALには4つの組合がある。この小説のときのまま・・・・。 てことは、JALの体質は変わっていない=飛行機の整備よりも何よりも利益優先とかいいながら、政治家にお金を回しているだけでコスト高・・・な、いやな会社のままなわけ? 一般に客として乗っていると、サービスの質とか、食事の質くらいしか比較のしようがなく、事故の確率なんていちいち調査して飛行機を選んでいるわけじゃないから、よくわからないんですが、もしほんとにあのままなのなら、私もANAに転向した方がいいかも・・・・。 しかし、この小説、5巻もあるから、最後まで読み切った人はそういっぱいいないのかもしれないですが、この秋、映画が公開されたら、JALも大変でしょうな・・・。 それを機に、いい加減、まともな会社に生まれ変わってほしいです。 読みながら、自分自身がサラリーマンをやっていてやらざるを得ないポリティックスを考えると、ほとほとサラリーマンが嫌になって来ましたよ。早く辞めたい、サラリーマン・・・。

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    投稿日: 2011.01.08
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    山崎豊子著。1999年。会長室の調査から、社内・社外に広がる不正が徐々に明らかになってくる。会長や恩地が地道に問題を解決しようとするが、利権を維持したい子会社のトップや政治家・官僚が別ルートで妨害を加える。 実際のJALの運営とは異なる部分もあるだろうが、負債総額2.3兆円で破綻したことを考えると、物語にある不正や利権はそれほど間違っていないように感じられる。とすると、国営企業はどこも同じなのだろうか。

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    投稿日: 2010.12.31
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    就活中に勧められて読み始めたけども、凄くはまってしまいましたね。 その企業のことを知りたいなら、どんな情報よりも山崎サンの本を読んだら良い、って言ってた人の心持ちが解りました。 これだけの大作であるのにハッピーエンドってならないのは、やっぱりあの未曾有の大事故や人間の醜い部分を、それは事実として受け止めなきゃいけない、忘れてはいけないんだ、っていう作者の強い想いが伝わってきました。 恩地サン・国見サンは男の理想像ですね。 自分は面白いって思ったけど、小説として面白い面白くないは抜きにして、一度はみんなに読んで欲しい作品でした。

    0
    投稿日: 2010.12.19
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    JALが怖すぎる…。 でも、悪いことをすると、絶対にわかってしまうのね。 主人公が正しかった という風に終わって、本当に良かった。 今のJALは、少しは改善しているのだろうか… 最後のページでは、号泣しました。

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    投稿日: 2010.12.10
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    裏で行われるさまざまな駆け引き。その結果、会長も辞任する。主人公は、御巣鷹山の遺族係へ戻る事を希望するが、それも汚い裏の手によって邪魔され、またナイロビへと追いやられる。 しかし、真実は明らかにされる。

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    投稿日: 2010.11.19
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    最終巻。 新体制もなかなか既得権を崩せず。 正義とは何か。 働くとは何か。 会社とは何か。 考えさせられる1冊でした。 てか、そりゃ潰れるよ。 最後に全体を通じての感想。 絶対大企業には入らないって思った。 自分の選択に自信を深めました。 以上。

    0
    投稿日: 2010.11.16
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    組織の改革を目指して腐敗構造を暴こうと苦闘する、新会長の国見と主人公の恩地。だが敵は社内だけではなく、OBや運輸官僚、御用マスコミや総会屋、そして与党政治家にも及ぶ、巨大な利権構造であった。改革案は次々に潰され、後ろ盾であった首相にまで裏切られて突如更迭される国見。恩地は再びナイロビに。最後まで正義が報われることなく巨悪に押しつぶされる様を冷徹に描く。最後に微かな希望の兆しが見えるのだが.... その結末は現在経営破綻に至ったJALの現状に現れている。 結局この会社は自力更生は出来なかった。 再び京セラの稲森会長を招聘して再建を図っているが 労働組合の問題や企業の体質は変わっていないように思う。 現場の人間には済まないけれど、 潰れた方がいい会社なのかもしれない。 人間の良心はこうも簡単に失われてしまうものなのかと思うとやるせない気分になった。

    0
    投稿日: 2010.10.11
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    最終巻。 ここへきてまた、なんとなくたるんでしまう。 それは、そこまでの過程が激動過ぎたからなんだろうけれど、政治が絡んできてしまったからだろうが、どこか主旨がずれたような気がした。 だから5巻目を読み進めるのが遅かった。 んで、やっと読了。 読み終わった感想としては、「えっ、ここで終わるの???」っていうもの。 実話をベースにしているから、勧善懲悪で終わることは出来ないのは分かっている。 実際の事故後、現在においても遺族を始めとするこの事故に関わった人達の苦しみは続いていることを考えると、「よかったよかった」では終われないことも分かる。 でも、ここまで読んできてそれで終わりなの? なんか、こう胸の奥でモヤモヤ感が残る。 恩地はそれでどうなったの? 国見会長は自分で自分に納得することができたんだろうか? 行天にはちゃんと制裁がくだったのか? 八馬や轟はどこ行った? 小川亜紀子は何のために出てきたの? …… ………… ……………… あぁ、なんだか消化不良が満載だ。 結局この作品は、フィクションなんだろうか、ノンフィクションなんだろうか。 そこがはっきりしないだけに、なんか中途半端な印象が残る。 この作品を読んで、本当に良かったと思う。 でも、なんだか読後感がすっきりとしないのは僕だけなんだろうか。

    0
    投稿日: 2010.10.09
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    渡辺謙主演の映画のDVDを見て、ちょっと物足りなかったので原作を読んだのですが、なんというか一言でいうと盛り沢山過ぎ。 日航機の事故と主人公(実在の人物のようですね。)の話は分けて書いたほうがよかったのでは?もちろん主人公を語る上で日航機の事故ははずせないものかもしれませんが、日航事故の被害者のこととか詳しく書きすぎて物語の軸がぶれてしまっているような気がしました。 前からアフリカには興味があったのですが、読後はアフリカに行きたい気持ちが強くなりました。(・・・でも旅行会社アフリカって探すと高いんだよなぁ。)

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    投稿日: 2010.09.18
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    主人公には決して共感できるわけではない。 会社のために、仲間のために筋を通す一方で 家族、そして自分自身の人生は、幸せは、どうなのか?自分と家族の幸せは、自分でつくりあげるしかないのだという前提に立てば、正義を盾にした彼の選択はかえって無責任とはいえまいか? ・・・私がこう感じるのは私自身の価値観であり、時代の価値観でもあるのだろう。 とはいえ、事実をベースにした全5巻に渡る物語は壮絶の一言であり、主人公・恩地元の、迷いながらも目の前の事実を真正面から受け止め行動しようとする姿に心を打たれる。 こんな環境に身を置くことがあったら そして主人公と同じく、その世界で生きていくと決めたとしたら 果たして自分はどう考え、どう行動するのか? 物事の本質を見抜き、筋の通った組織運営を実現しようとしたところで、個人の力ではどうしようもない巨大な現実を前に、一体? しんどい、怖い、重たい、辛い、そしてそんな現実が存在する世界に、私たちも生きているということ。 現実とは唯一存在する真実とイコールではなく、その人その人によって作り上げられるものだということ。 きっと今後も折りにつけ思い出すであろう物語。 (なかなか言葉で言い尽くせない。)

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    投稿日: 2010.09.13
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    魑魅魍魎。 理想過ぎる主人公と国見氏。 他人のためにそこまで自己(家族含め)を犠牲にすることが出来るのだろうか。 それが正しいのかどうかですら、賛否両論かもしれない。 そして人ってここまで自己犠牲に徹する決断をし続けられるのだろうか? 彼らは、ほんの少し悩んだだけで自己犠牲の決断をするけれど、 普通だったら、決断に時間を掛けて悩むのが一般的な人の姿ではないだろうか。 もし仮に、それで自分と家族を守る決断をしても決して責められないし、 自己犠牲をして自分以外の責任を負うことが正しいことだとは言い切れない。 こういった純度100%の理想像を持つことは悪いことではないけれど、 これは現実からかけ離れた像であることを認識した上で物語を理解するのがよい気がする。

    0
    投稿日: 2010.08.15
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    すごいやりたい放題だー。 日の丸親方体質とはこういうことですな。 でもこの小説はほぼほぼ事実に基づいて書かれているんだから 実際にこれに近いことがあったってことだよね。 恐ろしい・・・ やっぱ行天くらいのキャラでないと上へのぼれないのねー。

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    投稿日: 2010.07.10
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    5巻までで、何度か本気で泣いた。 今の若い人が読んだら、なんで?って思う事がいっぱいあるだろうな。 決して若くはない自分には、何か打たれるものがあった。 途中で挫折しちゃった人は、5年先10年先に、もう一度読んでみて欲しい。

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    投稿日: 2010.07.06
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    これで完結。最後の4、5巻は先物とか金融の話もありスイスイ読めない。まぁトータル5巻全てで考えるといい作品だったなと思う。

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    投稿日: 2010.07.04
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    読み終わった後に爽快感がなくて、 やれやれ終わった、5冊もお疲れ様な気分。 アフリカ編だけでよかったかも。 残りはなんかダラダラ。

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    投稿日: 2010.06.18
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    1日で一気に読み終えてしまった。結局またアフリカ飛ばしで、悪いやつらが痛い目をみるとこまでは描かれなかったのが残念。。 モデルとなった小暮さんの著者なども読んでみたい。

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    投稿日: 2010.06.08
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    山崎豊子の作品には、だいたいいつも、不器用だけど自分の志を曲げようとしない筋の通った男が主人公になります。 出世コースのエリートが、最初は義務でしていた組合活動に巻き込まれてしまうことから始まり、報復人事で海外の僻地に飛ばされていく。 JALの体質は多くの国家機関と同じで国民に向かったサービスではなく国にしか目がむいていない体質を鋭く抉り出して生きます。 その先に起こるべくして起こった?JALの御巣鷹山墜落事件。 その後も良識ある人間と権力を何とか手中に収めるために権謀術策を尽くす人間たちの対立は続きます。 これが現実なんだな、と思うと悲しくなります。 映画も渡辺謙が好演していました。

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    投稿日: 2010.06.02
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    やっと昨日、「沈まぬ太陽」を全巻読み終わった。 全5巻、2500ページにもなるこんな大作はこれまで読んだことなかったかもしれない。 結局2ヶ月弱かかったのかな。ちょっと充実感。 でも、この本を読んだ感想は、惨憺たるものだった。 なんなんだこの人たち。 会社、政界、財界、取引先、グループ会社を巻き込んだ、組織に巣食う魑魅魍魎。 人が亡くなってるのに、臭いものに蓋をしようとするその腐りきった根性。 保身やさらなる儲け話にしか興味を示さなくなった組織に飼われる豚。 都合の悪い約束は守らず、明るみに出そうになると権力にすがるコバンザメ。 言う通り、思い通りに行かないとすぐキレたり、脅したり、権力を振りかざす長いモノ。 中には、主人公や会長みたいに組織の膿と真っ向から勝負する良心もいる。 でも、これだけの蛆虫がはびこってたらとてもじゃないけどやってらんない。 この本に書かれている話が全てホントかって言われると多分そうじゃないんだろうけど、ホントのとこもあると思うし、まだまだ汚職みたいなのはたくさんあると思う。 そして、今も続いてて甘い汁吸ってる連中はいんだろなって思います。 ただ、この話は航空業界特有の話ではない気がした。 それなりに大きい企業なら、どこにでもありそうな話かな、と。 天下り、ペーパーカンパニー、既得権、中小企業からの搾取、生協の選定、キックバック、クビ=他ポストへのすげ替え、、、いろんなとこで、汚いことが平然と行われてて、日本もどこの国も同じようなもんなんだろーなと思います。 アメリカなんてもっといろいろやってそうだし。 でも、そういう社会で俺は生きていかなきゃいけないと思うと、気が滅入ります。 偉くなれればいいや、とは思わないけど、自分が偉くなれば守れる人が増えるのも事実。 「踊る」じゃないけど自分の信念を貫きたかったら、思い通りにできることを増やしたかったら偉くなるしかない。だから、偉くなる必要があるなら、偉くなってもいいとか思ってたけど、これじゃちょっとな、、、「偉くなんかならなくていい」「お礼とかお願いとか調整とかめんどくさいから絶対やだ」って言ってた人の気持ちがわかります。 そりゃ腐るほどこういうの生で見てきたら、そう思うよな。。。仕事が人にこびへつらうことになって、好きな仕事してる気なんか絶対しなそうだし。 それでも、そういうバカな連中が接待受けちゃったり、お酒飲んじゃったり、女抱いちゃったりするもんだから、自分達もそういう括りで見られる、、、よくもまぁ我慢してられるもんだと思います。 既得権てのは、甘い汁だと思うけど、それだけの奪い合いなんて全然意味がない。 大事なのはお客さんにどう見えるか、誠実に接しているか、満足してもらえているか、もっとできることはないかを常に考えておくことだし、その為に働くからお金をもらえるってことを忘れないでいたいと思いました。 正直、読んでておもしろくはないし、へこむけど、いい勉強にはなりました。 最後に、読んでくれた人にお願いがあります。 俺が腐ってきたと思ったら、すぐ言って。腐んねぇけど。

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    投稿日: 2010.05.10
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    会長室付きとして奮闘する恩地。 しかし、新会長・新社長共に社内の抵抗や政治に敗れ、退任することに。 結果、恩地もまた、アフリカの地に飛ばされることに。。。

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    投稿日: 2010.05.03
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    愚弟の本 内容(「BOOK」データベースより) 会長室の調査により、次々と明るみに出る不正と乱脈。国民航空は、いまや人の貌をした魑魅魍魎に食いつくされつつあった。会長の国見と恩地はひるまず闘いをつづけるが、政・官・財が癒着する利権の闇は、あまりに深く巧妙に張りめぐらされていた。不正疑惑は閣議決定により闇に葬られ、国見は突如更迭される―。勇気とは、そして良心とは何かを問う壮大なドラマ、いよいよ完結へ!。

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    投稿日: 2010.04.22
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    国民航空とは、今のJALである。 どこまでが真実に近いのか分からないが、それに近い事実があるのであれば、今回のJALの結果も歴史の必然の帰結だと思う。 良心が排除され、恩地は再びアフリカへ。 ハッピーエンドとは行かないまでも、続きは読者の想像に。

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    投稿日: 2010.04.18
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    どんなに誠実に生きても、前を向いて胸をはって生きても どうしても抗えない、流され・巻き込まれるしかできない「体制」というものが人生にはあって。 それをまざまざと見せ付けられるから、これを読むといつも、ちょっと苦しくなる。 自分の正義と社会に、どう折り合いをつけていくんだろう・・・ それって、正面から考えなければならないコトだと思う。

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    投稿日: 2010.04.15
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    読み終えた後、ふーーーっと深い息がでました 「大地の子」の時は中国の雄大さに、 歴史に言葉をなくしたのですがまた違った感じです 人間、金や権力を持つとここまで醜くなるか、と そして、誰かのblogでみかけた 主人公を尊敬し、経緯を払えどその一部が モデル企業の高賃金体質を作ったと思うと複雑、 という言葉 いまだにお家騒動やってるのは周知だしな 経営状態も立て直されなかったしな いろんな思いが渦巻きました でも、読んでよかったと思います!今度は映画も!

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    投稿日: 2010.04.04
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    ~内容(「BOOK」データベースより)~ 会長室の調査により、次々と明るみに出る不正と乱脈。国民航空は、いまや人の貌をした魑魅魍魎に食いつくされつつあった。会長の国見と恩地はひるまず闘いをつづけるが、政・官・財が癒着する利権の闇は、あまりに深く巧妙に張りめぐらされていた。不正疑惑は閣議決定により闇に葬られ、国見は突如更迭される―。勇気とは、そして良心とは何かを問う壮大なドラマ、いよいよ完結へ!。 ~~~~~~~~~~~~~~~~

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    投稿日: 2010.04.02
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    (「BOOK」データベースより) 会長室の調査により、次々と明るみに出る不正と乱脈。国民航空は、いまや人の貌をした魑魅魍魎に食いつくされつつあった。会長の国見と恩地はひるまず闘いをつづけるが、政・官・財が癒着する利権の闇は、あまりに深く巧妙に張りめぐらされていた。不正疑惑は閣議決定により闇に葬られ、国見は突如更迭される―。

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    投稿日: 2010.03.18
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    この本に限った話じゃないんですが、山崎豊子さんの本ってとてもいい娯楽。何より素晴らしいのがすぐには完結しないので、次に何を読むか悩まなくていいトコロ。こちらも美味しくいただきました。5巻。

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    投稿日: 2010.03.02
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    10/03/01読了 ドキュメンタリーでも見ているかのような。話の流れで勧善懲悪ものかと思って読んでしまったのを後悔。

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    投稿日: 2010.03.01
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    全体を通してその取材力には圧倒される。そしてそれを小説としてまとめあげ、ストーリーとしてブレがないこと。 ただただ尊敬してしまう。 この小説の舞台となった会社は、今も経営のことで話題になっているので、また事故を起こさないかと心配になってくる。経営者は訴訟なんて考えずに、この小説を読んでほしいと思う。いっそ、この機会に社史にしてはどうか。 最後の3行は、立ち直ろうとする人間に対する作者からのエールだろうから。 ちょっと残念なのは、後半、恩地さんの影が薄かったこと。

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    投稿日: 2010.02.17
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    実は会長室篇は読むつもりもなく…。 でもやっぱり、と読み始めてすぐやめて、と2度間があいた。 そこには一蹴のあほらしさと、編み込まれた物語の不条理な迫力が。別にカタルシスに酔ってマスターベーションしたいわけじゃないから…と思いつつ引き込まれていく。 なんだろ、やっぱりヒトは理不尽な悲劇を必要としてるのかな。…しかし題材が題材なだけにかなり複雑な気分。

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    投稿日: 2010.01.28
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    次々と明るみに出る国民航空の不正行為と乱脈経営。政・官・財、様々な立場の人間が政府から庇護される特殊法人という立場の国民航空を散々食い物にしてきた現実が会長室の手によって暴かれていく。国民航空を本来あるべき姿に立て直そうと奮闘する新会長と主人公であったが、巧妙に張り巡らされたワナによって追い落とされ、白日の下に晒される直前であった様々なスキャンダルは政府の手によって闇から闇へと葬り去られることになった。経営体制は再度刷新され、主人公は前会長の置き土産として、再び事故の遺族係に復帰することになっていたが・・・ネタバレするのでこの後はぜひご自身で読んでみて下さい。

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    投稿日: 2010.01.17
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    冬休みとはいえ一週間足らずで読みきってしまった。 五巻では政官と癒着する巨大特殊法人の恐ろしさを感じた。利権に群がり腐敗しきった人間たち。「the most dangerous animals in the world」。終わり方は細井ノートが東京地検特捜部に渡って一応少しすっきりするようにできていたけど、これは巨大な組織や人間の宿痾かも。それでも国見や恩地などクリーンな人間がいることに希望を持つ。 あとがきや参考資料を見てやっぱり物凄い量の取材をしたんだなと改めて著者に敬畏を抱いた。

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    投稿日: 2009.12.29
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    いやぁもう本当に酷い。こんな終わり方ありかよー!って終わり方でした。 利権…と言うかお金って凄いんだね。会社内も悪いけど、政治家もすげぇな。そりゃ独立行政法人とか怪しんじゃうのもわかる気がする(これはちょっと違うのか?) どうせなら利権に蝕まれた奴らの哀れな最後まで書いて欲しかったですね。 もし自分が恩地さんの立場にあったら、どうするだろう…

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    投稿日: 2009.12.18
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    遂に完結した沈まぬ太陽。 5巻を通じて思ったことは、 「正義を貫くことの大切さと自分を信じることの大切さ」 上手く取りなすために、やましいことや間違ったことをすることは、短期的に見れば成功をもたらすかも知れませんが、長期的また人間的な目線で見た時に必ず失敗、破滅、その他負の要素をもたらす。 この本を読んで強く感じた部分です。 恩地の生き方は全てが現代に通用するとは思わないですし、全てまねしようとは思いません。 しかし、それでも現代だからこそ、企業の圧力に耐え、誠実に自分の信念を信じて、自分を信じて生きる恩地から学ぶことは非常に多かったです。 家族とは、仕事とは、人生とは。 全てに衝撃を与えてくれた沈まぬ太陽に心から感謝します。

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    投稿日: 2009.11.29
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    3部5巻からなるこの大作。 5巻は引き続き会長室篇。再暗部に迫る完結編。 某ナショナル・フラッグ・キャリアの「国民航空」の腐敗を 「事実に基き、小説的に再構築」したこの作品。 なんだかんだ言ったって、最近結構飛行機にも乗るし、 裏側を垣間見ると、ちょっと不安になります。 今回はANAで往復しましたが、前回の11月の出張の時はJAL。 JAL乗りながら、3巻の御巣鷹編を読んで号泣していた俺って。 ブックカバーしてあるから、何読んでるか分からないだろうけど、 ちょっとヤバイ人でしたね。 そう言えば、事故も多いし、不祥事多かったから JALが嫌いで、スターアライアンス派だったんだってことも 思い出したりしながらも。 最近は、時間帯がいいと気にせず乗っちゃっている自分も いたりして。そもそも、トラブルは収まっているわけではないんですが。 中国にいると、日系よりも、やっぱり中国系のキャリアの 整備のほうがもっと不安。 最近、中国国際航空と上海航空がスターアライアンスに加盟したり、 中国南方航空がスカイチームに加盟したりと、世界基準に近づいてきた 中国の航空会社。でも、上海ベースの中国東方航空はまだワンワールドに 認められないんだよね・・・。 MUの整備はヤバイっていう話も聞くし・・・。 御巣鷹編で涙したのは、墜落後、遺体を捜す家族の執念だとか、 その想いに対して。 俺がこんな場面に遭遇したらどうするんだろうとか思いながら。 子供の頃、将来の夢は?って聞かれて、大人になって 何をするっていうことを飛ばして、「実家の畳の上で死にたい」って 言っていた俺。 この本を読んで、その思いをまた新たに胸に抱いた。 http://teddy.blog.so-net.ne.jp/2007-12-16

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    投稿日: 2009.11.26
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    シリーズ5冊目、で完結。なんというか、読めば読むほどイヤ〜な気分になる作品です。作品が悪いわけじゃなく、むしろ良いために、登場する魑魅魍魎悪徳の「悪モン」の皆さんの腹黒具合に不快感が溜まっていくのです。しかし、会社上層部のワルに加え、利権でつながる政治家やらなんやらのズルいこと!使命感に燃える会長は、さぞ無念だったことでしょう。あと、あとがきでもちょっと触れられてますが、某巨大フラッグシップキャリアー社を相手に、勇猛果敢に戦いを挑まれた山崎御大。いやはやスゴい。並みのバイタリティーじゃ出来ることじゃないと思います。この本の内容に思い当たるフシのある航空会社の皆さん、早急に襟を正し、可及的速やかに諸問題を解決すること!

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    投稿日: 2009.11.24
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    最後にこんな終わり方するとは思わなかったなー。 きちんとした終わり方を望んでいたわけではなかったけれど。

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    投稿日: 2009.11.03
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    読んでいてこんなに胸がムカムカする作品は初めてかもしれない。 とてつもなく理不尽で、でもこんな世界も確実に存在しているんだと痛感した。「時代」というのもある。でも、今でもこの企業の本質は変えられていないのではと考えてしまった。 労働組合が8つある、すごく変な話だがその背景が分かった。 とても根深い原因があるのだ。 ちょうど今、映画が公開されている。観終わったあと、きっともやもやして何かを考えるだろうが答えは出ないのだろう。映画館で観ようか観まいか。。悩むところだ。

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    投稿日: 2009.10.28
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    読了後、しばらく何も考えることが出来なかった。 『空の安全』を思い、信念を貫き通した男の熾烈な人生を通し、 人の生命に直結する航空会社の社会倫理を表現した作品。 利権しか考えない組織体制、友の裏切り。 内容がどこまでフィクションなのかしっかり見極める目も必要だが、 国民航空と政治との癒着、内部の腐り具合に吐き気がした。 この話の象徴が次の一節。 『恩地の脳裡に、ニューヨークの動物園の「鏡の間」で見た痛烈な言葉が浮かんだ。鉄格子を填め込んだ檻の向こうに鏡があり、人間の上半身が映る仕掛けになっていた。その鏡の上には、「世界で最も危険な動物」と記されていただのだった。』 おそらく私はこの人と同じ境遇、同じスタンスで生きていくことはできない。 並の精神力ではない。 恩地元に感服。

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    投稿日: 2009.09.22
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    こんなに濃厚で長い話を読んだことがなかったので、山崎作品食わず嫌いしてましたが挑んでよかったなと。 しばらくJ●L避けちゃいそうだわ・・・

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    投稿日: 2009.07.01
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    労組という日頃接点のないものについて、考えさせられた。ちょっと調べてみたが、ちゃんとモデルとなった人もいるみたい。ただ、このモデルの人に対しても、色々な意見があるようだ。ただ、JALの内部において、組織の論理みたいなものが幅を利かせたのは間違いないし、それが現状につながっているのは否めないのだろう。

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    投稿日: 2009.05.13
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    長かったシリーズもついに完結した。 終わり方はすごく余韻の残る形だったが。 この小説は半分フィクション・半分ノンフィクション的な意味で臨場感がすごくあった。 相当な取材をしているようなので、現実をすごく忠実に反映しているようだ。 登場人物もそれぞれキャラクターがおもしろく、適材適所だったと思う。

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    投稿日: 2009.04.17
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    最終巻。終わり方は実に後味が悪い。。 社会的使命など露も考えず、保身に走る人々の醜さと言ったらない。こんな人たちに国の舵取りを担われているのかと、まともに受け取ればそう考えてもおかしくないな。 そんな中正義を貫く主人公をはじめとする登場人物の強さには感銘を受けました。 願わくばいつまでもそちら側の人間にいていたいものです。

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    投稿日: 2009.02.18
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    最後まで読んでみた感想としては、ある程度フィクションがあるにしても、衝撃的な話であった。日航機墜落事故というのはなんとなく聞いたことがあるという程度の認識でしかなかったけれど、その背景にはこんな世界が広がっていたとは驚きである。金と政治というものに対する不信感が募るばかりである。そういう視点で見てみると、きっと現在でも政治の世界の構造は変わっていないんだろうと思われることが多くみられる。世界が正常に機能するように、努力していきたい思いだ。

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    投稿日: 2008.11.18