Reader Store
死ねばいいのに
死ねばいいのに
京極夏彦/講談社
作品詳細ページへ戻る

総合評価

232件)
3.8
50
92
55
14
2
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    死んだアサミについて関係者に話を聞きにくるケンヤ。派遣先上司、隣人、彼氏、母親、担当刑事、弁護士、それぞれとの会話の中で出てくるタイトルのフレーズ。 生活、境遇に不満が溢れるアサミ関係者たちに苛立ちを感じたりしたが、自分は?どうとでもできる生き方を、できない理由を探して狭めてやいないか、ちょっと振り返るきっかけになったり。 ケンヤ自身のことも、アサミのことも結局良くはわからないのだけど、最後数ページで死に至るまでの2人のやり取りを想像でき、やっとなんとなくを理解した気になったり。

    0
    投稿日: 2026.01.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    12/22〜12/29 予想通りの結末だった。 登場人物に感情移入できなくて、テンポも悪いし好みの作品ではなかった

    0
    投稿日: 2025.12.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ・今まで感じたことのない、不思議な読書感。会話主体なのに、読みながらずっと、ゾクゾクソワソワした気持ちにさせられた。

    0
    投稿日: 2025.10.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    セリフが多いからか、すごく読みやすかった! 亡くなったアサミがどんな人だったのかを聞いてまわるケンヤ。言葉遣いが悪いし、どちらかといえば失礼な物言いなのに、みんなだんだん自分の気持ちをぶちまけていく。誰もアサミの話はしない。どんなに辛いか、仕方ないか、と弁解する。 じゃあ死ねばいいのに。とケンヤに言われると、は?って。弁護士さんのいうとおり死にたいとかっていうのは辛さの比喩であって、本当に死にたがってるわけではない。 でもアサミは本当に死にたがっていた。不幸というか、恵まれた生い立ちではないのに、幸せだからこそ。 それはもう人じゃない。っていうケンヤの言葉がずっしりきた。 生きるってなんだろう。

    0
    投稿日: 2025.10.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    殺された女性について、教えてほしい そう関係者の元へ尋ねる無礼な男 礼儀や言葉遣いを知らないその男との会話が進むにつれ、女性との関係や自身の姿があらわになっていく。 そして、タイトルの言葉が、、、 この本の怖いところは 「死ねばいいのに」がもつ本当の意味 読み手自身にも向けられていること。 読み終えた時、この作品は凄いと感じた。 不幸なことがあると人生はマイナスか? それすら改めさせられる何度も心に刻みたい一冊。

    0
    投稿日: 2025.09.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    タイトルからしてインパクト抜群。 関係者がアサミについて話すことが、理屈と言い訳じみていて、最初怒りが沸いてきた。それぞれの抱える事情、言い分がどこかしら自分にもあてはまるような気もして、渡来がの存在がだんだん怖くなってくる。 死ねばいいのに、なんて言葉を聞いたらぎょっとするけど、渡来健也というキャラがこのノリで言う言葉だからこそ、すっと胸に入りこんでしまってそこから重みのある毒としてじわじわと刺さってしまうんだろうなと思った。 結局一番自分に正直な人は殺されたアサミなんだろうなと思う。 いくら境遇が不幸に見えても幸せだったのかもしれないし、幸せだったと言っても、本当のところは本人にしかわからない。 最後の最後までどういう動機なのか全く読めないミステリーだった。

    0
    投稿日: 2025.08.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    結構前に、朗読会に参加した時に出会った作家さん、再読です。(宮部さんらとステージにいましたがとても渋い方に見えた印象です。) たまたま図書館で目に入り、また手に取ってみました。以前はこのミステリーが面白いー、と思っただけな気がしますが、再読してみて、深いなー、と改めて感じました。人の悪の、負の、更に弱い部分がてんこ盛り(笑)です。欲がある幸福度の低い人々の、なんと多いことか。(私もそうなのかもー?!) 対して、欲がなく足るを知る「あさみ」はきっと、他人にはどう思われようと、本人は幸せだったんだろうと思います。思いたいです。幸せの瞬間を止めてしまったら一生(?)幸せなんだろうか、と考えてしまった(笑)。 言葉の使い方や語彙の量、表現力、グイグイ引き込まれて読んでしまったので、ホラーは苦手だけど、他の作品も挑戦してみたいです。

    8
    投稿日: 2025.07.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    最後のページで全てがひっくり返る アサミという女性のことを聞いて回るケンヤという男の話。アサミの周囲の自分勝手な不幸自慢たちを死ねばいいのにでぶった切っていく爽快話と思わせて、最後のページで鮮やかに裏切られる。 高校の頃読んで面白かった記憶があったが、犯人以外覚えていなかったので再読。今回も面白かったが、語り部たちに感情移入できるところもあり、大人になったなあと感慨深くなった。

    0
    投稿日: 2025.06.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    第三者目線の話ばかりで主人公と死んだ女のことが最後まではっきりしないのが印象的 第三者の嫌な気持ちに同調してゆううつな気持ちになる 最後の話の犯人と被害者はその瞬間あちら側(彼岸)に行ったのだなと思った

    1
    投稿日: 2025.05.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    若い女性が殺害された事件。 無関係に思われるバカで無礼な男が関係者に話を聞いてまわっている。 バカなので言葉巧みなやり取りは何一つないが、 気づくと相手は隠していた事実を、 この男に話してしまっている。 なんともきれいな誘導だなと感動した。 男は終始変わらぬ態度だが、 読み手は、冒頭と末では男の印象が変わる。 こいつは何者なんだと。 会話を引き出す技術は、仕事で役に立ちそう。

    1
    投稿日: 2025.04.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    話の中心となる亜佐美がどんな人物なのか、人によって全く視点が違うのが面白い。ラストは驚くとともにそうだったんだ、て腑に落ちた。

    1
    投稿日: 2025.01.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    殺された女の関係者らの前に突如現れた男。各章一人の関係者と男の対話によって物語は構成されていく。男との対話の中で剥がされる彼らのメッキと露われていく彼らの不全。見出される人間誰しもに"普通の"暗黒。そして女が男の問いにただ一人「死にたい」と言った訳。 人間誰もが嫉妬・不幸・自棄・諦観を着飾っていて、その実、裏では名誉・地位・栄冠を渇望している。前者は唯の自己防衛であって、後者を見ずに押し込むための蓋に過ぎない。だから問の前に「死にたくない」と言う。そしてそれは決して特別な事じゃない。人間に普通の暗黒なんだと。しかし中には本当に弱い人間がいる。彼らは声も出せず弱いとも言えずただ笑うことを知っている。彼らは何を渇望することもない。ただ偏に充足している。だから、問に対してただ真っ直ぐに「死にたい」と言うんだと。ここに普通の人と普通じゃない人の境界を示したかった。この小説に対する自分の勝手な解釈です。

    1
    投稿日: 2024.12.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    女性が殺害され、周囲の人間に被害者の人柄について嗅ぎ回るケンヤ。“知り合い”としか名乗らず最後の章まで正体は明かされなかった。ただ被害者の周囲の人間に被害者について尋ねるも、自らの現状や生い立ちについて語り出し、しまいには生きることが辛いという結論に各々至る。それに対し、ケンヤは「なら死ねばいいのに」と言葉を浴びせる。 結果的に女性を殺した犯人であるのはケンヤだが、肉体関係を持っていた上司や度を超えた誹謗中傷をしていた隣人など、被害者を自らの欠点のかき消しのために利用していたりと、人間の暗い部分が浮き彫りになっていた。やはり人間関係では皆相手のことを見ているようで、自分が最優先なのだと、また善良な一般市民だと謳いたいだけなのかもしれないと思った。

    1
    投稿日: 2024.11.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    最初のうちは、何を読んでるのだろう?と、頭の中で纏まらなかったが、知らぬ間にどんどん読み進めていた。引き込まれる何かがある。読み終わると何か茫然とした。

    4
    投稿日: 2024.10.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    死んだ女の、上司隣人彼氏母親警察… 「アサミの事を教えて」と尋ねてきた男に語られる話 死人に口無しという言葉のリアリティをひしひしと感じ、恐ろしくなった。 面白いのが、読んでいて犯人は誰なんだ?と推理するような気持ちにあまりならないところ。 京極夏彦ワールドに引き込まれるというか、場面を追って、言葉を咀嚼して行くうちにどんどん物語が進んでいく。 この感覚が好きなのだと、思いだした。 この世の分かりきったことなどないと意識しながら生きていこうと思う。 ケンヤが俺はバカだからなどと何回も口にする度に、何を口に出しても自分を否定されない免罪符を得ているのではないかと考えてしまった私は、もう既に作中の皆と似たような頭をしているのなもしれない。 そして、辻村深月の解説もとても良かった。 「大人に軽くいう事を禁じられた「死ねば良いのに」は、本来軽くしか言ってはいけない言葉」 という一節がとても心の残った。 まぁ、軽くとも言ってはいけないのだろうが。

    1
    投稿日: 2024.07.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    読み始めは、ケンヤの話し方にムカついて、この本苦手だなぁーと思ったが、貸してくれた人の面目が立たないだろうから、無理して読み進めた。 だけど、1人目2人目と読んでるうちに、ケンヤからの問いかけでズルズルと仮面が剥がれ、押し問答の末に本性が現れていくことに、どんどん引き込まれていった。巧みな文章。 自分の感情さえよく分からないのに、他人のことなんて理解できないよなぁ…。 因みに50歳間近なわたしは、不幸でもないけど、もういつ死んでもいいやと思っている。

    7
    投稿日: 2024.05.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    京極夏彦の話題作、「死ねばいいのに」。タイトルが衝撃的だけれど、主人公?のケンヤの素朴な問いかによって登場人物たちが問い詰められていくのと合わせて、読者もえぐられていく、そんな作品。ヤクザ、陰湿的な嫌がらせをする女性、うだつの上がらない男性社員から警察、弁護士まで人間誰しも弱みがあり、素朴な問いかけに反論することができない。それを超えていたのが、、、。 ライトな小説ながら読ませる力は強力でさすが京極夏彦という感じ。

    1
    投稿日: 2024.04.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    『死ねばいいのに』 舞台を見に行くため、その前に再読。 この本がミステリだと紹介されるのがずっと不思議なんだけど、この本を「犯人は誰だ?」と考えながら読む人はいないんじゃないかな。 「死んだアサミがどんな人だったのか教えてくれ」と聞くところから始まるのに、いつの間にかアサミではなく聞かれた人物自身の醜い部分が引きずり出されていく。この会話の流れは巧みだなあ。気づいたら誰もアサミの話をしていない。 「醜いのは分かってるけど辛くて苦しくて逃げられなくてどうしようもないんだどうしろっていうんだ」と訴える彼らは、「死ねばいいのに」と言われたところで死にはしない。 しかし誰よりも不幸だったのに「ヘンテコな人生だけど幸せだ。このままずっと幸せでいたいんだけど、どうしたらいいだろう」と言ったアサミは、「そんなに幸せなら、幸せでいるうちに死ねばいいのに」と言われて呆気なく死んでしまう。 『魍魎の匣』の雨宮を思い出す。 どんな環境に身を置こうとも、それを最終的に受け入れて自分を幸福な状態に持ち上げる、狂おしいまでに現実肯定の出来る人…。 雨宮は、作中で彼岸に行ってしまった(人を辞めてしまった)男として描かれているが、アサミを殺す際のケンヤは「自分が手を掛けてるのが人間じゃなくて、何かもっと凄えものみたいな気がして来て」と怯えている。 また、アサミを模したであろう1ページ目の写真には「菩薩」と文字が入れられている。アサミが京極夏彦的に"ヒトでなし"判定なのは間違いないと思う。 やはり京極夏彦オタクとしては、"ヒトでなし"概念が大好きだし、生き残ってうだうだ苦しみ続ける人間達と悟ってさっさと死んでしまったアサミとの対比を魅せる構成の美しさに感嘆する。 死んだアサミがヒトでなしとして書かれているからこそ、「死ねばいいのに」と言われても死のうとしない奴らの、浅い欲望とか、狡さとか、都合の良さとか、そういう部分が人間らしくて、人間はそれで良い、良くないかもしれないけどそれで当たり前で、それが人間だ、というのが読者への赦しでもある。 もちろん、この本の見どころは他人の吐き出す苦しみを切り捨てていくケンヤの言葉だろうと思う。 醜くて生き汚い登場人物達はみんなどこかが私と似ていて、ケンヤに説教されるたびに心が痛み、反省する。 でも、最終的に生きているのは「何も望まなかったアサミ」ではなく「醜い欲望ばかりの人々」なのだ。 人間、自分勝手な欲望ばっかり抱えてて「足るを知る」なんてなかなか出来るもんじゃないけど、本気で「足るを知る」ができると「完全な現実肯定」ができてアサミになり、それはもはや菩薩になるということなのだろう。 それは美しいことかもしれないが、もうヒトではない。 でも幸せになれるなら菩薩になりたい気もしてしまうな…。

    2
    投稿日: 2024.01.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    舞台化するというので観劇前に履修。 これをどうやって舞台にするのか、愉しみで仕方無い。 タイトルのニュアンス最高でした。 何はともあれ、ワタライケンヤが好き過ぎる。ふふ。

    1
    投稿日: 2024.01.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    不審死を遂げたアサミについて、話を聞いてまわる青年ケンヤ。ただアサミのことを聞きたいだけのに、誰もが自分の話しかしない。 ケンヤと彼らの会話が続くだけなのに、読む手が止まりませんでした。好みは分かれる作品かも(私はOK)。

    3
    投稿日: 2023.10.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    タイトルに釣られて買いました。 物語の構成がすごく面白いと感じました。読んでいく中で、この本のタイトルの意味が変化していくところが良かったです。この物語はしっかりと伏線が回収されるし、登場人物の内面も明らかに書かれているので、後味はすっきりしていました。よかったです。

    9
    投稿日: 2023.09.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    来年の舞台化に向けて、予習のために読みました。 「京極さんのお話読むの久しぶり〜。ゆっくり読むぞー」と思いつつ、気づいたら読み終わってました。。。 読めば読むほど、つかみどころのない。 むしろ、つかみたくない気になる。 会話してるのに、会話しているのを読んでいるだけなのに、どんどん感情が迷子になりそうなお話。 わかったつもりでわかってない。 知ってるつもりで何も知らない。 ちょっとなんていうか、複雑な気持ちにされる読後感な一冊です。。。

    1
    投稿日: 2023.09.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    個人的・夏のホラー強化月間…のつもりで読んだんだけど、これもまた違ってました。作者に対する思い込み。これを読もうと思ったのは、ダヴィンチ・プラチナ本だったっけ?氏の著作なら何でも、というファンではないから、何かきっかけがあったけど忘れた。さておき、ノンシリーズの本作、自分の読んだ氏の本の中ではだいぶ好きな方だった。不遜な態度を取る割にビビりな主人公とか、なんだか身につまされるようで…。でもそんな彼から発せられる言葉たちは、実に的を射ていて、本当は自分のことばかりのインタビュイーたちの化けの皮を、見事に剝がしていく。そしてこの連作インタビュー物っていう結構、だいぶ好きだな。恩田陸のQ&Aとか。

    2
    投稿日: 2023.09.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    タイトルから勝手に恨み憎しみ憎悪まみれの暗い物語を想像しちゃってたけど全くそんなことはなかったわ! ストーリーよりも何よりもさすがは京極先生、言葉選びというか日本語の言葉遣いが本当に巧みで最高に爽快。 「どうして自分だけこんなに不運で辛いんだ、全て周りのせいだ、自分はこんなに頑張ってるのに、取り囲む環境のせいだ」って何をするでもなく愚痴だらけの人たちと、真っ直ぐに真っ向に純粋に言葉をかけるケンヤとの噛み合わなそうで噛み合っちゃう会話が不思議で面白い。 全編会話が中心で進んでいくからスピーディで読みやすいんだけど、何せ随所随所で読者の心にグサっと刺さる言葉が出てくるので休み休み読みました。笑 死ねばいいのに、から論破していく流れはスカッとして気持ちいいんだけど後半はちょっともういいかな、という気持ちになったのは正直な感想。それ以外はとてもよかったです。好き嫌い別れる作品かなとは思うけど私は好きでした。誰かに話したくなっちゃう。 こういうのを憑き物落としっていうんですね。初めて知りました。

    1
    投稿日: 2023.07.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    まず、題名が衝撃的でした。 内容も何だか自分が責められているような感覚に陥る私的にはイイ気分で読めるお話ではないです。 でも読むのを止められず、結局最後まで読んでしまう中毒性のある本でした! 結局、話に入り込んでしまう程魅力的だったんだと思います(^_^;)

    1
    投稿日: 2023.06.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    死んだ女のことを聞いてまわる無礼な男。 その男と話しているうちに、自らの矛盾や身勝手さを突き詰められ、しまいには「死ねばいいのに」と言われる。その言葉を言われた当の本人は、自分自身で気づかなかった本音や感情に気づいてしまう。 無礼な男、ワタライケンヤが聞いてまわる人たちは、身勝手な人たちだ。ただ、その人たちが持つ身勝手さは、読者である自分自身も持っているものであり、だからこそワタライケンヤの放つ「死ねばいいのに」という言葉が、まるで自分自身に言われているかのように刺さってくる。 しかし、その時に、改めて自分自身を客観的に見ることができ、自分の背負う余計なものに気づくこともできるかもしれない。 気づくだけでは、きっと日常は変わらない。だが、気づく前と気づいた後では、その背負っているものの重さは変わるかもしれない。 本作は正に「憑き物落とし」の本だと感じる。 そして、憑き物を落とされているのは、作中の登場人物ではなく、読者である自分自身だった。

    7
    投稿日: 2023.05.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    アサミのことが知りたいというケンヤ。 会社の上司、恋人、隣人、母親等々、一人一人に会いに行く。 誰も彼女のことをくわしく語らない、分かっていない。 彼女の話よりも自分の置かれた状況、愚痴、不平不満が止まらない。 そこでケンヤがいい放つ「死ねばいいのに」。 ケンヤが、相手の本質をとらえる。 ハッとする、ゾクッとする。 ケンヤに知られていないと思っていたことを突っ込まれると本性をあらわす。 一気読み。 なぜアサミは、殺されたのか、彼女はどんな女性だったのか。

    1
    投稿日: 2023.05.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    目を逸らさずどこまでも真っ直ぐに、教えてよ何で?と問うてくる7人目に、問われるのがつらくなって読み進めづらい気持ち。

    2
    投稿日: 2023.05.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    図書館にて初めて手に取った京極夏彦作品。最近読んでいる比較的若手の作家さんに比べ、難しい漢字や表記が多いなと感じる。普段あまり目にしない漢字が多く、スマホの辞書で調べつつ読み進める。つくづく自分の語彙力の無さ、漢字の知らなさを思い知らされる。 それはさておき、、 漢字は難しくても物語はそう難しくも無く、題名からとても興味深い。 序盤からすぐに引き込まれ、あっという間に読み終えた。とても面白かった。 今後も京極夏彦作品を 読んでみようと思う良いきっかけになったな。

    2
    投稿日: 2023.04.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    文句なく☆5, まだ今年も前半だけど、間違いなくベスト3には入る一冊。 京極先生の巧みな日本語に読み手である自分の憑き物が落とされる。日本人ならこのくらい上手く言葉を使いこなしたいと、非常に強い憧れを感じます。 読了後、改めて考えるとケンヤが語る言葉は当たり前で素直なことなのに、凝り固まった脳みそで考えると考えつくことができない・・・そんな感覚が一番近いのかなぁ、とおもいます。

    6
    投稿日: 2023.02.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    【2023年14冊目】 「死ねばいいのに」 ともすれば、ものすごい悪口である。悪意100%である。タイトルにもなっているこの言葉は、物語の章が変わる度に必ず発せられる言葉だ。けれど、それを発するケンヤという男は何も相手を不快にさせようと思って言っているのではない。 死んだ女、鹿島亜佐美について何一つ知らないから教えてくれと、話を聞きに行くケンヤの先々には様々な相手がいる。不倫相手、隣人、ヤクザ、実の母親、警察官――亜佐美の話を聞きに行っているのに、なぜか彼らは自分のことばかり話すのだ。だからケンヤは話を聞いた上で結論付ける。 死ねばいいのにと。 言われた相手は皆一様な反応を見せる。だが、「はい、じゃあ死にます」とはならない。普通だ、それが普通の反応の筈なのだ、なのに。 ケンヤの言うことは1人目から最後まで至極真っ当で、そうだそうだと思いながら読みつつも、かと言って話を聞きに行った相手が特別変なことを言っている訳ではない。ただ、視点が亜佐美ではなく、自分の世界だけに向いているだけ。だから、その目線でしか話せない。いつの間にか愚痴になっている。でも死ぬほど辛いわけでもない。 恐ろしいのが登場人物誰一人として辛いから死にたいと思っていたわけではないというところです。そりゃあ、わからないと思う、話も聞きたいと思う。でも死人に口なし。最後の最後でケンヤが笑うんですけど、やっと理解できることを言われた=自分の罪っていうのが何とも。 改めて京極夏彦さんは恐ろしい作家だなと思いました。解説が辻村深月さんというのがまた。 初読:2012年11月1日以前

    1
    投稿日: 2023.01.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    自宅マンションで殺害された女性。 その知り合いに生前の彼女のことを聞き回る若い男。 彼の目線から物語が描かれている。 6部構成になっており1部を読んだ時にかなり引き込まれて 続きが読みたくなった。 面白かったです。

    1
    投稿日: 2023.01.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    素直さの強さ。 まっすぐであることの残酷さ。 ただ、相手が豆腐なだけという可能性もある。 生きづらいよねぇ。でも、がんばろ。

    0
    投稿日: 2023.01.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「俺、アサミのこと知らないんすけど」 殺された若い派遣社員アサミのことを聞いて回るケンヤ。無礼なこの男は、アサミを知るかもしれない人物を一人ひとり訪ねていく。 一話進むごとにアサミという人物が紐解かれていく。 そのはずなのに…… 最後、やっぱりアサミが分からなくなった。

    2
    投稿日: 2022.11.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ・読んでくうちに、アサミがどういう人だったのか気になって仕方なくなって、ページを捲る手がとまらなかった。アサミが幸せと言った言葉をケンヤは信じたけど、本当に幸せだったかは分からないし、幸せだと自分で思ってても幸せじゃないこともあるしその逆もあるし、幸せってむずいなと思った。 ・周囲の状況の描写がなく、(ミステリーってそういうものなのかな、久々に触れたから分かんないけど)淡々と会話が進んでいくから読みやすかった。 ・決めゼリフがいつ出てくるのかそわそわしながら読んでた。ケンヤ、おれ馬鹿だからっていうくせにめちゃくちゃ論破してて途中から面白かったしカウンセラーになった方がいいよ。魅力的なキャラクター。 辻村深月さんの的確な解説もすごくよかった。たしかにもう「死ねばいいのに」とは言えないな。前向きになる、とは違うんだけど。「強制的な救済」なんて言われてしまうともうそれ以外の言葉が見つからない。

    1
    投稿日: 2022.11.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    現代モノは読み易い。 頭の悪そうなケンヤとアサミの知り合いとのやり取りからアサミの人物像が次第に浮かび上がって来る。 こりゃあ、結局、犯人は〇〇〇かなぁなんて思っていたら案の定ではあったのだけれど、そこからのケンヤの所作がなんと言うか哲学的というか、的を得てるというか。 後が気になり過ぎて頁を捲る手を休めることなく怒涛のゴールイン。でもこうなるとストーリーの詳細はかなり見逃しちゃうんだよなぁ。 落ち着いたらもう一回読むか。

    1
    投稿日: 2022.10.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    なんてこったい。 辻村美月さんが崇拝されていたので読みました。 ほとんどが会話で構成され、章毎にひと段落するので読み進めやすい。が、愚痴だらけで気分が悪くなる、でもケンヤの言葉にハッとするのは読者も同じなのでは。敢えてともみえる難しい漢字とガラの悪い話言葉の入り混じりや、立場が逆転を繰り返すのが斬新で面白かった。著者の意図を考えるのが楽しい1冊。 文庫でなく、単行本の装丁がとてもいい。異常で神聖な雰囲気すらある威圧感が合っていた。

    1
    投稿日: 2022.10.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    図書館でジャケ借りしようと彷徨っていたときに目に入った「死ねばいいのに」。人が死ぬ本を読みたい気分の私にぴったりだと思いましたが、この本を持っていることで家族や同僚からはなんて本をよんでいるんだというツッコミを受けました 笑  私の場合は、残酷な本を読みたくなる時は心身共に健康な証拠なんですがね、、。 なにはともあれ、よくお名前を耳にしていたけれど一度も読んだことのない作家さん。前情報ゼロで臨んだ本作でしたが、ミステリやサスペンスというよりヒューマンドラマでした。3分の2位読んだあたりでこうなるだろうなぁと思ったその通りの展開でしたが、先が読めてもとても面白かったです。

    3
    投稿日: 2022.09.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    面白かった。 人が死を選ぶ理由は、他人には推し量れないものだけど、 自分がこれ以上ないほど幸せで、この幸せな自分のまま死にたいというのは、稀な理由だろう。 本作は、上記の稀な理由をおそらく本心から抱き死んだ狂人と、その狂人を目の前にして理解不能を悟り恐怖を抱いた加害者、を軸にした作品 というふうに読み取った。 どんなに幸せだと思っていても、人間の欲は底がないから、並大抵の人間はもっと上、より上の幸福を願い、他人を或いは自分を嘆き不幸を謳うものだ。 なのに、アサミはどんな目に遭っても、どんなに悲惨な目に遭わされても、心の底から自分は幸せだとケンヤに言い、その様子に嘘偽りがなかったらしい。 だとしても、自分が本当に幸せだと思っている者は、それを見ず知らずの他人に話したりはしないだろうし、 まして自分を殺させた後のケンヤがどうなったとしても、不幸になったとしても一切関係ないと考えていたようである。 アサミはやはり、聖人ではなく、狂人だった。 一人目。二人目。……の各章の各登場人物の語り口だけ、冗長すぎて読むのがかったるかった。 だけど、それがないと本作の醍醐味である憑き物落としができないのだろうから、致し方ないのかも。

    0
    投稿日: 2022.09.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    思っていることや、言っていることが、とても単純にたどって行くと、思い込みや、言い訳になっていることに気付かされる。 何も持たない者、そして持たないことに、負い目も僻みも焦りも持たない者、例えば無邪気な子供から、そのカラクリを見透かされて狼狽えている人々 面白い切り口で、新鮮だった。

    0
    投稿日: 2022.04.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    死というものは私たちに、生を実感させる物だと思う。現実に流されてながら生きる私たちは死を実感する機会がない。それは同時に生を実感する機会もあまりない。 これは死を通して人間の内面を炙り出す生々しい作品だと思う。 「死ねばいいのに」この言葉の衝撃は大きい。幸いにも死というものが近くにない日本で間接的に触れることができる作品だ。 私はうつ病で死というものを嫌でも感じた。生々しくとても人に言えるものではない。でも私は生きている、生きている。ただそれだけ。

    6
    投稿日: 2022.03.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    これは好みが大きく分かれる作品だと思う。 私は、好き。 といっても、初めは登場人物達のやり取りにイライラと何だか分からないモヤモヤしたものを感じてしまった。 それでも、読む手は止まらない。 タイトルをキーワードに、見えてくる関係者達の人間性。 こういった言葉の使い方の上手さは、京極夏彦の大きな魅力の一つだと思っている。 その巧みさを存分に味わえる作品。 犯人の存在についてはすぐに分かったけれど、きっとそのように書かれているのだろう。 分かってからが面白い。 アサミと犯人の最後のやり取りがまた面白く、怖かった。

    1
    投稿日: 2022.03.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ★2つと迷っての3。 ある女性が殺されて、その関係者に主人公(?)の男性がいろいろと聞いて回る、というもの。 6章仕立てだが短編集ではなく、各章が1人目、2人目…となってヒアリングしてまわる相手ごとに章立てされている感じ。 主人公はヒアリング相手と会話していくのだが、それが、もう、まったく、全然、どうしようもなくかみ合ってない。 というか、会話は成り立っているんだけれどそれぞれの「当たり前」の大前提が違うというか、別の次元から話しているような感じ。 かみ合ってないけど支離滅裂ではない。会話は成立しているけれど、「そもそも」みたいなところが違っている二人の会話を見ている感じ。 さっきも行ったけれど、完全に会話は成り立っている。 でも主人公の言っていることはどこか根本的におかしい。でも、主人公の言っていることの方が正しいように錯覚してしまう。 すごく違和感がある会話をここまで見事に表現するのはやはり京極さんならではだと思った。 ラストはやや失速と言うか、「???????」だったけれど。 これを読んでいて 「ケーキの切れない非行少年たち」を思い出した。

    0
    投稿日: 2022.03.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    最後の章を読んだときに、個人的にはめっちゃしっくりきて大好きってなった。 最初から、読み進めることが全く難しくないストーリーと文章で、あっという間に虜になったのだけど。 ずっと、犯人はこの人だよなあ、でも全然動機とかわからんしキャラめっちゃいいし好きだし面白いいい人なんやけどなあと思いながら、真相?を知りたくて次のページを捲る手が止まらんかった。 ほんだ、最後の章で動機?を知ったときに、なんかもうめちゃくちゃよくて、一気にこの小説が好きから大好きになった。 1回読み返してて、やっぱり好きやから、これはたぶん自分の中でも上位の好きな本になる。

    0
    投稿日: 2022.01.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    亜沙美が死んだのはショックだったな。そう言ったのだった、私は。ー冒頭から持っていかれた。 初めての京極作品。書店で思わず手に取った、目を引くタイトル。試しにページを捲って書き出しを読んだ瞬間に、これは絶対に面白い!と確信し速攻レジへ。 驚いたのは、その読みやすさ。私の場合、初めての作家さんだとどれだけ面白くても、文章のクセや世界感を掴むまで始めの数十ページ読むのに時間がかかるのだが、本作は気がついたら100ページ以上あっという間に進んでしまっていた。まるで映画を観ているように自然にのめり込んでいた。 ワタライケンヤの正体には途中から分かってしまったが、そんなのは作者の許容範囲なのだろう。分かった上で、この不思議な物語がどう結論づくのか、どうしてそんな行動をとったのか理解したいと思った。 結局、理解しようと思うことが間違っていたと思った。 事件を捜査する警察や、弁護士、裁判官たちは、生前の被害者のことを知らない。事件を起こす前の犯人を知らない。それを正しく裁くべく理解しようとする。それは結局は自分たちの理解できる感情に当てはめて、理解したつもりになっただけで、本当の動機を理解することなんて出来ないんだと思った。 でもそうして範疇に収めないけば、いつまでたっても罪は裁けないか、問答無用で投獄ということになる。 情状酌量って何だろう、本当の正しさってどういう事なんだろう…とハッとさせられた。

    1
    投稿日: 2022.01.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    亜佐美という女性が死んだ。“知り合い”のケンヤは亜佐美と関係のあった人達に彼女がどんな人だったか教えてもらおうと尋ねて歩くのだが、皆彼女の事を語らず、何故か自らの事を話し出し…。 ケンヤの話し方とか、他の人物の語る内容とかが焦ったくてイライラしてしまう。「死ねばいいのに」と最後には言われてしまうのもなんだかわかるような気がするし。掴みどころの全くないケンヤも、意外なラストもモヤモヤするばかり。とにかく胸がザワッとする作品。作者にやられたなぁという感じ。 読まされるけど、読後感悪し。

    0
    投稿日: 2022.01.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    とりあえず出てくる人、全員が胸糞だった。心底嫌いなタイプの人間で、反面教師になった。 登場人物にもイライラしたし、ケンヤの話し方も掴めない感じもすごく苦手で、読んでる時ずっとイライラしていた笑笑 純粋に小説でここまで嫌悪感を抱かせるのがすごいと思った。

    0
    投稿日: 2021.12.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    どうしてアサミに関することを聞きたいのかという大枠が主題であるにもかかわらず、個々の詳細なストーリーで展開していきます。各登場人物ボコボコに否定されてますね。決め台詞がタイトルです。 アサミが可愛そうすぎることは本人の明るい態度で若干救われますね。

    5
    投稿日: 2021.12.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「ならさ」 ――死ねばいいのに。 ケンヤはそう言った。 死ねばいいのにだなんて!「厭な小説」系と思いきや、憑き物落としとは。 陰摩羅鬼・邪魅・大首の「大鷹篤志」的薄気味悪い意図が読めない青年によって、周りの人たちの憑き物が次々落ちることになるとは。 理不尽だと落ち込んだり怒りを覚えたとき、ケンヤ目線で自分のことを考えてみたら、結構幸せなのかもしれない(* ̄ρ ̄) 読むどうしよっかなあって思ったタイトルでも、京極さんのは読んで正解だった。 京極さんも全部よんじゃおーっと( ᵕᴗᵕ )✩

    0
    投稿日: 2021.10.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    初京極夏彦先生。 そんなに分厚くなく(^^)、スイスイ読めた。 面白かったけど、アサミちゃんの気持ちはわからん。

    0
    投稿日: 2021.10.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    初の京極夏彦作品。全て自分の弱い部分を突かれているようで、ホラー作品より怖い内容だった。読んでいて、そんなつもりは…という何度心で思った事か。

    7
    投稿日: 2021.04.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    タイトルのインパクトにひかれて読んだ。 派遣で働く鹿島亜佐美が何者かによって殺された。事件後に、アサミと知り合いだったという、渡来ケンヤと名乗る男が訪ねてきたのは、アサミと不倫していた上司、付き合っていたヤクザの男、アサミの母親、アサミのマンションの隣人の女性、だった。 アサミの事を教えて欲しいと言うケンヤ。 恋人関係でもなく、4度しか会ったことのないケンヤとアサミ。 アサミを殺したのは.....。 アサミが友達や、恋人に言えなかった話をケンヤにしていた気持ち、自分も何となくわかる。 全く立場が違う、よく知らない関係性だからこそ、本音をあかせたり、素直になれるのではないか? SNSだけが拠り所になりやすい、この世の中のように。 しかし、アサミの殺された理由は納得出来なかった。

    20
    投稿日: 2021.04.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    初京極夏彦。◎。他人におススメしやすい作品。ページの分厚さに尻込みしがちだけどこれはけっこう一般的な厚さ?(笑)で、しかも連作短編だから読みやすい。一人ひとりのキャラがかなり作りこんであって、同時にそれを描くのがとても上手い。 なんてったって主人公が圧倒的によくできているなあって思ったけど、さすが一筋縄ではいかない作品。まあミステリ好きがミステリだと思って読んだらたぶん面白くないんだろうけど、人の奥底に巣くう闇がじんわりじんわりにじみ出てくる痛快さにページめくる手は止まんない。 個人的に今年ベスト3に入る読書でした。 超遅読の自分がたぶん3日くらいでサッと読み切れたから、けっこうハマるひとはハマると思う。

    2
    投稿日: 2021.03.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    8年前くらいから何度も読んでいる作品です。 最初は図書館でハードカバーを借りたなあ…。 話の作り方が本当に上手で、ついつい読んでしまう。 タイトルは目を引くものがあるけど、内容も本当におすすめできる一冊です。

    2
    投稿日: 2021.02.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    うーん、主人公のケンヤが自分のことしか考えていない近視眼的な登場人物をバッサバッサと論破していくような展開なのですが、なんとも、スッキリしない。 ケンヤは自分自身をクズと評するが、どうもクズで頭の悪いという立場を利用しているようで卑怯な感じがする。まるでそれ以上自分を攻められても失うものはないという安全地帯から攻撃しているような気がしてならない。 問題はケンヤ以上にクズな登場人物ばかりなのですが、なんとも気分の悪くなる作品でした。それが狙いなのかもしれませんが。

    0
    投稿日: 2021.02.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    全くノンシリーズだけれども、こんなにも京極先生の本質というか、『憑物落とし』を体現している本も無いと思う。事件は、解体され、言葉の羅列は感情を解きほぐし…あとにはなにも残らない。何も残らない虚無が恐い。そんな作品である。

    1
    投稿日: 2020.10.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    多かれ少なかれ、環境や他人のせいにしてしまったことってあるかも。6人のような激しいものじゃないけど。でもそういう時って、もっと原因は自分にあったりする。そんなことを読んでて思った。ケンヤは最後に核心を突いてまくしたてる様が面白かった。

    0
    投稿日: 2020.08.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    辛い辛いと言いながらも、じゃあ死ぬわけでもない矛盾、 執着の強さと、盲目さ。どこまでいっても自分のことだけ。 そんな人間の弱い部分を、一つの事件と関係者、そしてかなり特殊な立ち位置の主人公によって、次々浮彫にされていく作品でした。 さすが京極先生という、とても計算されつくされた構成です。

    0
    投稿日: 2020.06.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    衝撃的な作品。「死ねばいいのに」という言葉を向けられる人たちが、至極当たり前の人たちで、自分をごまかしながら正当化して生きているけど、身につまされることが何と多いことか。そしてケンヤが如何にそれらを自然に軽やかに崩していくのか。同じ「死ねばいいのに」という言葉が、相手や状況によって軽くあるいは泣きそうなほど重く変わるのが恐ろしい。ちなみにケンヤは豆腐小僧と似てるなと思いつつ読んだ。

    0
    投稿日: 2020.06.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    この本を読むまで「死ねばいいのに」も「死にたい」も、宝くじ当たらないかなあと同じ位の軽さで心の中で呟いていた。 それくらい死というものは私からは遠くにありすぎるもので、このような本を読みでもしない限りはその存在について深く考ることもしない。 みんな誰しも不合理や不満や不平の中で生きている。なんの悩みも無く生きている人間なんていない。人は時にその自分の不平や不満を通して相手を見ている。どうせこう思っているのだろう、お前には私の不幸は分からないだろうと。自分の不幸を引き合いに出し、相手の本質を見ようとせず、都合のいいように決めつける。この本に出てくる関係者もそうだろう。だから関係者が語るアサミは実体の分からない虚像なのだ。 人間の身勝手さと、今まで軽んじてきた言葉の重みを感じた。

    0
    投稿日: 2020.05.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    #読了 2020.4.28 京極夏彦さん初読み。 初読みの作家さんを探してたことと、タイトルの強さに興味を持って手に取った次第。 うーん。素直に百鬼夜行シリーズ読めばよかったかなぁ。本書をどう楽しめばいいか分からず…。 登場人物の誰にも興味を持てなかった。 死んだアサミについて聞いて回る頭の悪そうな若い男。ストーリーは「一人目」「二人目」と六人目まで章が進む。 二人目からはパターンにはめた感があって途中で飽きてきたが、真相が最後には分かるのだろうと期待して読み進めた。が、ちゃんと最後には犯人やアサミについて触れてはいるものの、いまいちスッキリするような展開もなく。 「死ねばいいのに」という言葉の使い方は、一見感じる攻撃的な感じとは対照的に、「関係者」たちに親切にポジティブな気づきを与えていて良かった。 一人目、二人目と出てくる「関係者」は、皆自分の環境を不当だ、不幸だ、運が悪いと、何かのせいにして、自分以外のものを自分の価値観の中の一般論で決めつけて生きている。 そして、主人公の若い男は、俺は頭悪いだの偉くねーだの、あんたは俺よりすげえーよだの言いながら、他責に生きている「関係者」たちに向かって、一人目二人目とズバッと確信をついていく。 たぶんこのズバッと感が本来は、読んでいて気持ちのいい部分なのだと思うが、「関係者」があまりに人として興味も魅力もない上に、主人公の若い男が指摘する内容は既に「関係者」が話をしている時点で心に浮かんでるものなので、それをズバッと感出しながら説教されてもスッキリ感がなく。 それでいて、主人公の若い男も、冒頭から俺頭悪いんで、敬語知らないんで、先に謝るんで。と失礼な態度を取り続ける。なんだか「私サバサバしてるからハッキリ言っちゃうタイプなんだよね〜!ごめんね〜!」と平気で無神経なこと言う奴とか、「…自分コミュ障なんで」を言い訳に、自分からコミュニケーションとる努力を放棄して、相手からの働きかけを待つ奴みたいな。 「関係者」が言う"自分なりに頑張ってるのに評価されないのは自分のせいじゃない"って主張と、"俺頭悪いから相手をイラつかせるのはしょうがない(だから先に謝ってるし)。とにかくあんたの話はいいからアサミの話しろ"って主張は、どちらも相手の背景や感情を見てない自分勝手なかんじで、人間性としては大差ない気がしてしまった。 主人公の若い男も一生懸命勉強したり仕事したりの経験も無さそうだし、仮にも葛藤してる社会人を説教するにはあまり説得力も無かった。 ミステリー要素としては、犯人について、アサミについて触れられていく。が、これもいまいちスッキリしなかった。 最後まではっきり語られないから分からないが、唯一多少の好感が持てるのはアサミだけかも。何が幸せで、何が不幸かなんて、人に決められたくないし、分からないよね。自分の人生だもん。死ぬことまで人に促された感じがするアサミだけど、登場人物の誰よりも自分の人生を受け入れてた感じがする。 解説の辻村深月さんが言う、学生時代に心の中や学生同士の軽口で「あいつ死ねばいいのに」って気軽に使ったことある人にはドキリとさせられる部分があるのかもしれない。 本書はこうやって楽しむ人がいるのかと、解説読んでようやく理解できた。 私は「消えたい」と思ったことはあっても、「死ねばいいのに」と思ったことはないし、自分の思い通りにならないからといって、諦めきれないまま何かのせいにし続けるということは無かったから、本書の登場人物に共感することも楽しむこともできなかったのかな。 理不尽に親から怒鳴られても、何かの代表をする中で自分勝手なメンバーがいても、パワハラまがいなことを受けても、死ねばいいのにと思うほどでもないんだから恵まれてたんだと言われればそうなのかもしれないが。 (厳密に言えば、マリアビートル/伊坂幸太郎に出てくる"王子"には初めて死ねばいいのにと思ったけどw) やっぱり王道の百鬼夜行シリーズ読んでみようかな。 ◆内容(BOOK データベースより) 死んだ女のことを教えてくれないか。三箇月前、自宅マンションで何者かによって殺された鹿島亜佐美。突如現れた無礼な男が、彼女のことを私に尋ねる。私は彼女の何を知っていたというのだろう。交わらない会話の先に浮かび上がるのは、人とは思えぬほどの心の昏がり。

    2
    投稿日: 2020.04.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    人は他人を見ているようで見ていない。その人その出来事によって生まれる感情の動きそれによってとった行動そして導かれた結果が残りやすいって話。その割に自分の人生を生きているようで自分で選んで生きていない。あ、割にじゃないか、論理的には合ってるのか。

    1
    投稿日: 2020.04.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    京極作品初挑戦!ミステリー好きなら京極を避けては通れぬと知りながらも、百鬼夜行シリーズに手を出すのはハマったら抜け出せないような躊躇もあり、素敵なタイトルにも引き込まれて本作品を手に取った。 アサミに関係する人物の、独白が大きなウェイトを占めているし畳み掛けるように心情を吐露していてエグさがあるけど、共感できるところも沢山あっちゃう。そう、あることによって読者として小説の外側から俯瞰してるにも関わらず、当事者として糾弾されるハメになる。 人間極論自分が一番可愛い。確かに十代の頃死ねばいいのにって言葉の重みに反して軽ーく発してたことを思い出した。これって冗談だからこそで、本気で目の前で言われたらやっぱり取り乱すだろうし全力で否定するんだろうな。

    7
    投稿日: 2020.01.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ネチネチとした主人公との会話で相手方はどんどん本性を現してしまう。自分の恥部がさらけ出されるようで、嫌な気分にはなるが引き込まれて読み進んでしまう。最後のオチはもちろん明かせないけれど、意外というより「ああやっぱりなぁ」という感じ。

    2
    投稿日: 2020.01.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    「不幸とは何だろう」 人によって物差しが違うもの もちろん幸せもである。 「もう死にたい」そう思ったことは何度かある。 特に小中学校時代だ。でも、生きてる。 てことは意外と、小さな幸せとか見つけてうまくやっていたのではないだろうか。 今もそうだ。家計は火の車だし、仕事は忙しいし、でもやっぱり遊びたい。昨年作ってしまった借金で苦しい思いもある。 でも、「死にたい。不幸だ」とまでは思っていない。「自分がかわいそうだ」とも思っていない。友達と遊ぶのや、彼氏と会ったり、家族と過ごしたり、お金は使わない「小さな幸せ」で生きている。 不幸の背比べでは何も生まれない。

    2
    投稿日: 2019.12.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    殺人事件で亡くなった女について 関係者に尋ね回る、謎の若い男。 六人の口から明かされる彼女の人間模様とは。。 タイトルからももちろんのこと、 文章も物語も一貫して不気味で、かなりの衝撃でした。 辛い過去や人間関係について回想を交えながら 少しずつ事件の真相に近づいていく全六篇。 態度の悪い男の軽口から出る"よく解ンねーこと"は 絶妙に納得のいかない爽快感があってかなり引き込まれました。 ー死ねばいいのに。 この言葉を胸の裡に唱えた時、 本作の"作品"としての意味を持ち合わせながら、 きっと誰かに呪われている。

    0
    投稿日: 2019.07.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    始めは「読みにくい」「ケンヤ意味不明」と思ってたが読めば読むほど、ケンヤの魅力にはまっていった。 結局お前が殺したんかーい!ってなったけど、どーもケンヤを責めれない。

    0
    投稿日: 2019.05.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    死んだ女のことを教えてくれと尋ねる態度の悪い男。 尋ねられる者たちと同じように、なんだこの男!と思いながらもぐんぐん読んでた。 ただ、読んでいる最中はそんな面白いと思わなかったかな。自分のことばかりダラダラと語る登場人物たちに辟易して…。 そして辻村深月さんの解説を読んで、あぁ、そうか、これは面白いのかも、もう一回読んでみようか?という気になったので、次は違う視点で読みたいと思う。

    2
    投稿日: 2019.03.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    態度が悪く頭も悪そうな口調と雰囲気で、相手を完全論破するお話。正直そこまで論破出来てないけど。 「1人目」から「6人目」までの6分構成になっており、最後の「6人目」で、今までのお話を回収するのは読んでいて気持ちが良いものがある。特に「4人目」のお母さんのお話が好き。 イメージとしては2010年前半辺りの厨二病に受けそう。 態度が悪いながら核心を付くスタイルに憧れる人達におすすめ。

    0
    投稿日: 2019.01.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ものすごくいろいろな解釈ができる本だったように思う。そしてそれこそがこの本が訴えるところなのかとも思った。真実はつくられてしまうもの。せっかく感じたり見えたり聞いたりできているものを、人はすぐ都合のいいほうへ、責任が他へいくほうへ運んでいってしまう。やがてそれが悪循環となり、また取り繕い、不幸は人のせい、社会のせいにしてしまう。ああ、耳が痛い。殺されたアサミはちがった。そこをすべて理解できたケンヤもまたちがった。このふたりのように生きられたらどんなにいいかと思うとともに、どんなに悲しいかとも思う。人生は悲劇だ。だから悲劇を悔やみ恨むのではなく、喜劇に変える術を身につけるのだ!(たぶんこの本でこんな感想書いてるひといないと思うが、感想は自由だ!)とにかく、ときどき気分が悪くなりそうになりながらも、ものすごく考えさせられる小説であった。すごい。

    0
    投稿日: 2018.10.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    強烈なタイトルから、発売当時から気にはなってたけどなかなか勇気が出ず…やっと読みました。年代の差か地域差か、「死ね」という言葉が人の口から出るとギョッとする。だから辻村さんの解説にもギョッとしました。…ってこれは本の感想じゃないです。本は構成が練られていて面白かった。でもついつい口撃されてる方の気持ちになってしまうのでちょっと憂鬱になってしまった。京極さんは「オジいサン」とこれだけしか読んでないけど、人の心理の書き方がおもしろいな〜。

    0
    投稿日: 2018.05.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    一人目、二人目と亜佐美に関係ある人に会っていく度に、人は一面だけじゃないということを強く感じる。見えてる部分だけでその人が形成されているわけではない。 何故かパソコンを見てる健也、もしかして頼まれて殺してあげたんじゃないか?とゾクッとする瞬間があった。でも思いもしない理由だったので迷宮に放り込まれたみたいな気分。 亜佐美の世間話や愚痴を聞いていた健也も亜佐美のことがよく分かっていない。誰に聞いても、亜佐美のことはよく分からないままだ。 自分の基準でなく人の評価でしか自分の価値を感じられないのは淋しい。 人を見下して生きるのは自分のためにもならない。 関係者達とは真逆で、亜佐美は何事も人のせいにしてこなかったし不幸でもなかった。 都合のいい解釈はしたくないけれども。

    0
    投稿日: 2018.03.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ミステリではあるけど、ミステリ部分はメインではない。登場人物は、何だかんだと理由をつけて自己を正当化し、自分の問題から目を反らし、自分に満足できないことに苦しんで卑屈になる。なかなか極端な人もいたが、どの登場人物も自分に重なる部分があり、読みながら気分悪くなった。でもやめられない。 題名「死ねばいいのに」は、他者に対して負の感情を向けるときに使う言葉だが、本作では、その言葉で自分の醜さを知り、同時に救いにもなるように思えた。人によって捉え方は違うかもだけど。 犯人の言い分は納得できるような、でも納得できてしまうと、自分の価値観とか立ち位置とかがわからなくなりそう。ゾッとする小説でした。

    0
    投稿日: 2018.02.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    死ねばいいのに。インパクトあるタイトルだが、わりと馴染みのある言葉。学生時代はわりと軽いノリで言っていたような。 人間はみんな不満を抱えていて、次から次へと不幸話が出てくる。自分は悪くないのに周りのバカな人間や生まれた環境のせいで… こんなはずじゃなかった、やりきれない。 そんなときに一言「だったら、死ねばいいのに」 内容は嫌いじゃないけど、ケンヤの「馬鹿だから」「クズだから」という態度は読んでいてイライラした。 言葉足らず過ぎて話が噛み合わない感じもストレス。 なんだかんだでコイツ自己中すぎ。おまけに説教くさい。 自分ならこんなウザい奴相手にせず、無視するかな。

    0
    投稿日: 2017.12.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    ケンヤの言葉は、誰にでも多少心当たりがありそうなことで、いい加減そうな割に鋭くて、言い負かせて帰っていくところはスッキリする。でも、最後の最後にぎくっとした。恐ろしい。ソシオパス。返事次第で死人はアサミだけじゃなかったかもしれない。

    0
    投稿日: 2017.08.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

     集中して読書したい気分だったので、きっと熱中できるだろうと京極夏彦さんのこの本を手に取りました。  なんとも物騒なタイトルです。  殺された女性のことを知りたい、そう言って訪ねてきた若者。自分は人より劣っていると話す少し無礼な彼。  でもその彼に最初は警戒していた殺された女性と関わりのある人々は、どんどん本音を引き出され、周囲が悪いんだ、自分は悪くないのだと話す。  とても耳が痛い話でした。自分にも思い当たります。  女性の殺人事件よりも、女性と関わりのある人たちの話に引き込まれ、自己嫌悪を感じました。京極さんの描く人物はそういう人が多い気がします。  それでも自分を愛せる人は1人は作ってあげないと、自分だけは自分を許したい、そんなことを考えました 。  しばらくは京極さんの本を読んで癒されたいと思います。

    0
    投稿日: 2017.07.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    死んだ女のことを教えてくれないか。三箇月前、自宅マンションで何者かによって殺された鹿島亜佐美。突如現れた無礼な男が、彼女のことを私に尋ねる。私は彼女の何を知っていたというのだろう。交わらない会話の先に浮かび上がるのは、人とは思えぬほどの心の昏(くら)がり。

    0
    投稿日: 2017.05.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「死ねばいいのに」。 よく知りもしない他人にいきなりこう言われたら、大概の人は驚くだろう。 そして、言った人間を警戒し反論したくなる。 「あんたになんか、そんなこと言われる筋合いはない!!」と。 たった4回しか会ったことのない亜佐美のことを知りたくて、渡来健也は亜佐美の知人たちを訪ね歩く。 だが、誰もみな、亜佐美よりも自分のことばかりを健也に話して聞かせる。 知りたいのは亜佐美がどんなことを考え、どんなふうに生きていたのか。 亜佐美という人間を知りたかっただけなのに。 運が悪いときもある。 思い通りに仕事が進まないことも、失敗やトラブルが次々とやって来ることもある。 健也が訪ねた人たちはみな、自分は悪くないと考えている。 運が悪かったから、自分の能力を認めてくれないから、私は悪くない…悪いのは他の人…だから私は悪くない。 しつこいほどに、健也にグダグダと語って聞かせる身勝手な論理は、読んでいても苛ついてくる。 「じゃあ、あんたは何も悪くないのか!」と言いたくなる。 さすがに面と向かって「死ねばいいのに」と言う勇気はないけれど。 でも、自分は悪くない…そう思いたくなるときがある。 健也が訪ねた人たちほど極端ではないけれど、どうして自分だけ?と思ったり、私は何も悪くないのに!と思ったり。 誰でもそんなふうに考える瞬間はあると思う。 甘えだといわれても、逃げだといわれても、そう思うことでちょっとだけ救われるときだってあるのだ。 もちろん、ずっとそう考えていたのでは全然ダメだろうけれど。 この物語の本当の怖さも深さも、すべては最後の1ページに詰まっている。 読み終わったとき、亜佐美という人間を、健也という人間を、はたして理解することが出来るだろうか。

    0
    投稿日: 2017.03.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    この小説を読み終わって、何の気なしに「死ねばいいのに」と呟いてみて下さい。 …何ともいえない気持ちになる事請け合いです、笑

    0
    投稿日: 2016.10.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    3 自分が辛いのは人のせいというのが当たり前と思ってる人が沢山出てくる。特にアサミの母親は嫌い。ケンヤの終始卑屈な感じもイライラするが、的確に物事を見てる感じが多くなかなか面白い。

    0
    投稿日: 2016.08.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    不出来なケンヤの恐ろしさ、日本語の巧者で最強のインタビューアー、この作品の「透明な中に隠れた毒」がわからない人とは話してもつまらないだろうな

    0
    投稿日: 2016.08.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

     ある女性が死んだことについて、その女性に4回しか会ったことない謎男が、女性の関係者にインタビューして回る話です。で、その関係者が色々自分の置かれた環境に対して愚痴を言うのを聞いて、謎男が「死ねばいいのに」と言い放つ、という話。  誰が喜ぶ本なのか。周囲の環境を受け入れられないけど受け入れる方法もその不満を解消する術もない、そのことに気付いてすらいない人々に対して、20代ぽっちの若者が「死ねばいいのに」と言い放っていく話を読んで、痛快とか、爽快とか、身をつまされるとか、そういう感じの小説なんでしょうか。良いじゃないの、問題抱えたまま不満なまま生きてたって。この小説を読んで「本当その通り!私も頑張る!」みたいなことを思える人は非常に健康です。  特に後半から説教じみてくる。大作家様の説教を聞く会。  日本の小説って、虐待や犯罪にあっても「ひたむき」に「前向き」に生きてる人が普通で、PTSDや人格障害を発症すると甘えだからって「改心」させられるじゃないですか。個人個人の痛みを比較して、「死んだあの子はもっと辛かったんだから、お前だって死ぬ気で頑張れよ」って説教することが普通にまかり通る。何で誰かと比較して叱咤激励されなければならないのか。この作者にメンタルの相談はしないことをお勧めします。

    0
    投稿日: 2016.05.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「死ねばいいのに」 もう、このインパクトのあるタイトルで、言ったモン勝ちだろう。 どういう状況で、こんなことが言えるんだろう? 死ねばいいのに、ってどういうことなんだろう? 「一人目。」「二人目。」と進むうち、噛み合わない会話から何となく見えてくる、人間の本性みたいなもの。 そして、「五人目。」のラストでぶっ飛んで、「六人目。」で、「死ねばいいのに」の意味が理解できた。 だから「菩薩」なんだねぇ。 いやぁ、いろいろな意味で、ぶっ飛んだ内容の小説だった。

    1
    投稿日: 2016.03.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    自宅で何者かに殺害されていた鹿島亜佐美。アサミのことを聞かせて欲しいと、ケンヤは彼女の所縁の人たちを訪ねる。 アサミのことを聞いているのに語られるのは自分のことばかり、グチばかり。あいつが悪い、世の中が悪い、運が悪い、悪いことばかり。それならば…死ねばいいのに。ケンヤのもたらす一言により、世界はひっくり返る。 これはある種の憑き物落としですね。そういうことになっているという「世間の常識」に頓着しないケンヤによって身包みはがされて、グチの本質部分がさらされる構成が、形としては快活なのに残るのは厭な気持ちばかり。死ねばいいのにと突きつけられる言葉の意味も最後にひっくり返る。残った思いは、果たしていかなるものなのか…?

    0
    投稿日: 2015.09.05
  • 会話のやり取りで

    正直、あまり面白くないかなと、ある一人の男が色々な人と会話して段々と話が繋がっていくストーリーですが、 最後にあっと驚く展開、とかは期待しないほうが良いです。 でも、ミステリーとしては楽しめなくても、その男の人の会話から考えさせられることは多いです。 世の中に対して「なんで自分だけ」とか「世の中不平等」と思っている人が読んでみるには良いかもしれませんが、 人生楽しい人にはお勧めできません。

    0
    投稿日: 2015.08.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    妖怪なし、ウンチクなし、現代もので読みやすい京極夏彦の本、という予備知識のみで読み始め、1日で読み終えました。「京極にしては」かなり読みやすかったですが、でも読みやすくしすぎたせいで、京極堂シリーズでは「読み応え」だった文章の重みが、この本の中で垣間見えたときにただの読みにくさ、不自然さに近くなってしまっているような気が… 結末も前半から予想できてしまって、京極堂シリーズの最後に憑き物が落ちるようなスッキリ感はそんなになく…ただ、自分自身を見つめなおさせられ、死ねばいいのに、という言葉とは裏腹に生きれるよっていうメッセージ的なものは伝わってきました。

    0
    投稿日: 2015.08.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ケンヤの憑き物落としが爽快。読みながら自分の憑き物も落ちていく感じ。最後はなんとなく、カミュの異邦人を思い出した。

    0
    投稿日: 2015.07.25
  • あまりの衝撃でいつまでも残ってます

    タイトルもインパクトあり、読み終えたあとはさらに衝撃! 主人公が言っていることは正しいことのような気がするし、 そうでない気もする。。。 私は推理小説は内容を忘れるのが早く、何度も読み返して楽しめるのですが、 この作品は衝撃すぎて忘れられません。

    1
    投稿日: 2015.07.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    まあまあか。ケンヤという人物が、アサミに関わる人々に会いに行き、アサミとはどんな人物だったのか確認していく会話の様子が、ソクラテス的な。無知の知。関わる人々が気づきを得ていく。しかし誰も救われない。アサミは一応ケンヤによって救われたと言えなくもないが。

    0
    投稿日: 2015.05.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    『こんなつまらない解説書くくらいなら、僕だったら死ぬな』 死ねばいいのにのにって毎回言うシリーズって書くとクソ面白くなくなると思う。

    1
    投稿日: 2015.03.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    今さらながら読みました。しかし京極作品は漢字が難しい…。面白いけどね。なんとなくだけど、6人目はナシでもいいよ、って気もしたな。でも作品自体に引き込まれる感はハンパないですね。

    1
    投稿日: 2015.03.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ドッキッとする言葉が軽やかに放たれる。その言葉より言われた人たちの身勝手な言葉のほうが恐ろしく感じた。

    0
    投稿日: 2015.02.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    きっと誰もが登場人物の中に、自分に少し似た人間を発見してしまう。そっくりまではいかないけれど、似たような不満を抱えることはあるな、と感じる登場人物。 そんな登場人物に、死ねばいいのに、と投げかける謎の男。 突拍子もない極論に、狼狽えたり、怒ったり、泣き出したり、反応は様々だけど、そう言われて初めて気付く生きることへの執着。 そんな生への執着を読み終えたあとは自分なりにも少なからず感じてしまった。 あと、同作家の「厭な小説」を読了したときに味わった気持ちの再来、それは後悔。 こんなにつまらないなら読まなきゃ良かった、という後悔ではなくて、こんなに後味悪いなら読まなきゃ良かった、という後悔。 でもきっとまたこの手のタイトルの作品が出たら読んでしまう。この手のタイトルではなくても読んでしまうけど。 何故か癖になる。 良い意味で、とても気持ち悪い作家。

    0
    投稿日: 2015.01.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    2015.1.10読了。 【内容紹介】 三箇月前、自宅マンションで何者かに殺された鹿島亜佐美。突如現れた無礼な男が、彼女のことを私に尋ねる。私は彼女の何を知っていたというのだろう。交わらない会話の先に、人とは思えぬほどの心の昏がりが浮かび上がる…。 読後感はあんまりいいもんじゃないかな、、、 狙いなのかもしれないけど、ケンヤの口調が気になってすんなり読めない。 でも本筋からずれたようでうまく納得させられる京極ワールドは健在。 最後どう落ち着けるのかと思いましたが、そうきたか。 でもやっぱり一番のインパクトはタイトル。スタイルも面白いけど、余韻はあんまりないかな、、、

    0
    投稿日: 2015.01.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「死ねばいいのに」なお話。 最初は痛快で楽しかったけど、パターンはずっと同じだし途中からはちょっと飽きてきたし、逆キレ気分になってきた。途中でオチも読めたよ。

    0
    投稿日: 2015.01.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    買ってからもう何ヵ月も積んだままでした。タイトルにひかれて買ったけど、1ページ目を読み始めたときに、なんか……と思ったから。 でもこのなんか……は読み終えればあぁ。に変わりました。まずは、とにかく数十ページ読むことをおすすめします。

    0
    投稿日: 2014.12.06
  • 衝撃的なタイトル

    かなりインパクトのある衝撃的なタイトルが気になって読んでみました。読んでみて「あぁそういうこと」って思いましたが、この「あぁ」は“がっかり”ではありません。 どちらかというと世間的にはダメと思われる人間が最後には正しいと思われてる(思っている)人間を論破していく展開は爽快です。 論破していくところは爽快なんだけど、読後感が爽快かというとそうでもなくて、イラついたり、沈んだり・・・ 結局のところこの作品に登場する「死ねばいいのに」と言う側と言われる側のどちらの部分も自分のなかにあることで、そこを鋭くつかれてイラついたりしたんだろうなぁ・・・と思います。 いろいろ考えさせることの多い作品でした。

    9
    投稿日: 2014.12.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    はじめて読んだとき、衝撃を受けました。 生きることの、生きていけることの有り難さと怖さを思い知らされ、打ちのめされました。

    0
    投稿日: 2014.11.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    生きること、死ぬこと、正しいとされる世の中の常識 そんなことを考えさせられた。 どうしてあさみは死ぬことを選べたんだろうなあ。

    0
    投稿日: 2014.11.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    とある事件に関連する6人のオムニバス。 彼らの元に被害者の「知り合い」と称する若者「ケンヤ」が訪ねて来る。 無職で態度の悪いケンヤとのやり取りを通じて、彼らの醜い心理がズバズバと切り裂かれて行く様は爽快。 その最後の一太刀は、タイトルの「死ねばいいのに」である。 軽妙な筆致にリードされて気持ち良く読み進めている最中、抜き身の刀のようなこの言葉にハッとさせられる。

    0
    投稿日: 2014.10.26