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八日目の蝉
八日目の蝉
角田光代/中央公論新社
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総合評価

1712件)
3.9
446
681
366
57
18
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    めちゃくちゃ面白かった。逆に映画もドラマも通らずにいててよかった。そのどれよりも駆け抜けて読みました。 深く考えない、疑問を持たない、主張がない。自分を持っていないから、悪意や憎しみといった負の感情が薄い。これは僕のことかもしれない。反省。 不妊の恨みは強すぎる、産婦人科としての身が引き締まる想いです。

    0
    投稿日: 2025.11.16
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    希和子の経験は唯一無二だと思うのに、初めから終わりまで感情移入してしまって、一つ一つの出来事にこちらも心をかき乱されていた。 終わり方が、読者に未来の想像を委ねるような形だったのがとても良かった。 また、さも実際に起こった出来事なのではなかろうか、と思わせるようなリアリティも、この作品の完成度を高める要素の一つになっていたと思う。

    8
    投稿日: 2025.11.12
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    皆さんは、人が持つ愛や誠実さについて、真剣に考えた経験が一度はあるのではないだろうか。 そしてそれらを成就することは、社会的・倫理的な正しさと、果たしてどこまで合致するものなのだろうか。 この作品は、そのようなことに興味のある方には、最適の小説の一つだと言えるだろう。 特定の状況や出来事の前後における、個人個人の成長や変化と、人間模様の移り変わりを観察することが好きな方にも、向いているといえそうだ。 表向きは母性愛をテーマにしたこの作品。しかし同時に僕には"誠実さ"が陰のテーマとして宿っている気がしてならない。 実在の事件をヒントに描かれた作品なので、全体的に悲壮な雰囲気が漂っている。だが読後には仄かな温もりと幸せの予感を汲み取ることができるのではないだろうか。 以下ネタバレを含むので、これから読む方、読みたい方にはブラウザバックをお勧めする。 主人公・希和子の悲劇的かつ絶望的な母性愛は、確かに歪んでいたかもしれない。だけど、歪んでいてもそこにはれっきとした愛のかたちがあった。 たとえば"薫"に初めての歯が生えた時の、希和子の喜びの描写を振り返ってみよう。 そこに確実に本物の愛があると、読者にも読み取れるがゆえに、この物語は冒頭から涙ぐましくも健気な美しさを湛えている。 その模様はショパンの『葬送行進曲』における、あの悲しさと優しさの同居する旋律のようだ。 さらに深いことに、希和子の"薫"によせる愛の強さは、恵理奈(=薫)のじつの両親の、"恵理奈"への形式ばった愛情を明らかに上回っているのだ。 もう一人の主人公、恵理奈が希和子のことを憎みながらも、彼女や、彼女と過ごした土地をどこか懐かしく感じてしまうのは、まさにこの点に由来すると、僕は思う。 これに気づくことは、この物語を理解する上での重要な鍵になってくるのではないだろうか。 恵理奈は全体的に威圧的な雰囲気を纏った女性に成長する。経緯を考えれば、それもやむを得なかっただろう。 だがかつてマロンと呼ばれた女性、千草と、その好奇心溢れる姿勢に触れることにより、その厳つさは徐々に解けていったように見える。 歴史は繰り返す。それは家庭内においても当てはまる。 だが恵理奈の、希和子とは異なる最終的な決断からは、彼女と同じ過ちを繰り返すまいとする強い意志が感じられないだろうか。 とはいえ、この物語で最も誠実を一貫した人物は、実は希和子ではないかと、僕は思うのだ。 手記に日記形式で丁寧に日付を書く様子からも、それが伺える。また彼女の"薫"に対する愛の深さは、まさにこの誠実さに由来している気がしてならない。 おそらく不誠実な人物は男性陣二人と、恵理奈の母・恵津子である。 その言動もさることながら、度々描かれる、乱雑に散らかった彼らの部屋は、その誠実味のなさを象徴的に物語っているのではないだろうか。 誠実な人が生涯苦しみ、不誠実な人が大手を振って堂々と生きる。逆説的ではあるが、この作品はそんな社会の本質を、僕たちに密かに、しかし鋭く突きつけてくる。 最後に、希和子の愛は、読者にも乗り移るほどの強さを持っている。 たとえば僕は、恵理奈が成長を通じて好ましくなさそうな男性と関係をもっていくことに、不意にいわば嫌悪感を覚えたのである。 これは、希和子の"薫"への母性愛が父性愛となって、僕に感得されたことに他ならないのではないか。 結婚もしていなければ子どももいない僕だが、その自分にも父性愛は確かにあるのだ。 展開を通じて読者の内面さえも照射してくれたこの作品は、紛れもなく僕の中で名作である。 ショパンの楽曲『葬送行進曲』は、絶望的な曲調から始まり、優しい光が射してきたと思うまもなく、再び暗澹とした曲調に戻って終わる。 だがこの作品はそうではない。最後に温かくきらめく光を見せてくれるのだ。 『誠実な人が生涯苦しむ』と先に書いたが、希和子も今後、心穏やかに暮らしていくことができるのではないだろうか。何となくそんな感じがした。ふたりの女性のこれからの幸せを願うばかりである。

    27
    投稿日: 2025.11.12
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    不倫相手の赤ちゃんを誘拐するなんて人として決して許される事ではないけど読み進めていくうちにどんどん犯人の希和子に感情移入していった。 映画未だ観ていないので映像でも観たくなった。

    0
    投稿日: 2025.11.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    序盤のサスペンスフルな逃走劇から、終盤の誰もが胸を打たれる重厚なドラマまで、本当に濃度が高い読書体験だった。 最重要のテーマとして、「母性」が扱われる。すべての人間に等しく「母性」が備えられているという願いが込められた、とても優しい作品だった。また、舞台となる1980年代の世相や時代背景(宗教施設等)を丁寧に描くことで、完璧な世界観を構築していた。 7日しか生きられない蝉の一生と、複雑な生い立ちを背負う女性の一生を掛け合わせた作品名が秀逸。これだけ複雑な再生の物語を、「八日目の蝉」としてまとめあげる作者のセンスと着眼点に脱帽。 終盤の、薫(恵理菜)が希和子の生涯を追体験しながら、人生の意義や家族の在り方を見直していく過程が切なすぎた。 そして何より、小豆島の描写の美しさ。島の自然・海・祭り・醤油の香り等の風土の魅力がありありと伝わってきた。島特有の濃くて優しい人間関係もとても丁寧に描かれている。 ラスト、フェリー乗り場でギリギリ交わるようで交わらない薫と希和子がもどかしい。ただ、お互いにとってこれがベストなのだと頷くしかない幕切れだった。 小豆島、行かなくちゃな。

    0
    投稿日: 2025.11.08
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    不倫相手の子供である秋山恵里菜を誘拐し育てた希和子の視点と、大学2年生になった恵里菜の視点で描かれた、親子とは?家族とは?を問われる作品。 誘拐という犯罪を犯しながら、薫と名づけた恵里菜に娘として惜しみなく愛情を注いだ希和子。 それに対して、自分たちの行動が招いた結果にも、戻ってきた恵里菜にも目を背け続ける恵里菜の両親を見ていると、罪とは何か?親の資格とは何か?と考えてしまう。 「誘拐された」という体験や、その経験から派生する物事は変えることはできないが、どう捉えるかはその人次第。 どんな体験も、それを糧に生きていくしかない。 未来への決意と共に、過去に向き合う覚悟を決めた恵里菜に、力強さを感じた。

    1
    投稿日: 2025.11.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    序盤は、ハラハラしすぎて、犯罪だし早く捕まって欲しい、、、と言う気持ちでいっぱいだった。 後半、成長した薫(恵理菜)のその後や、千草が調べ上げたいろんな事実がわかるにつれ、何が正解だったのだろうと考えるようになった。 元の両親のところへ戻らず、希和子と逃げ続ければ薫は幸せだった?でも誘拐している以上普通の生活は望めないわけだし、どうすればよかったのだとずっと考えてしまう。 自分にも幼い子供がいるので、母の愛に涙が止まらなかった。

    0
    投稿日: 2025.11.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    『八日目の蝉』感想 『八日目の蝉』は、日野OL不倫殺人事件をモチーフにした作品だと言われている。実際の事件では、女性Aが不倫相手Bとその妻Cの子ども二人を焼死させている。そして、BはAに二度の中絶を強要し、精神的にも身体的にも深い傷を負わせたうえ、CはAに対して「子どもができても簡単にかきだす」と侮辱した。 この事件を知るとき、簡単に善悪で切り分けられない「誰もが被害者である」という視点が浮かび上がる。 もちろん、何もしていない子どもを奪ったAの行為は決して許されない。しかし、Bが恋心を踏みにじり、希望をちらつかせながら追い詰めた過程を知ると、胸が締めつけられるような、ただただ惨く悲惨な現実に向き合わざるを得ない。 Aの中に渦巻いた嫉妬や憎しみを、私が安易に理解しようとすることでさえ、踏み込んではいけないと感じると同時に、それでも、理解しようとしてしまうほどの複雑さがある。 小説の中でAは子どもを誘拐し、逃亡生活の中で無償の愛を注ぐ。服役後、外の世界に戻っても、彼女は薫の姿を思い浮かべ続ける。 そして実際のAもこの小説を読み、数日間体調を崩したと聞いた。私はその事実に触れたとき、「彼女は何を思ったのだろう」と考えずにはいられなかった。 もし、ガソリンをまくのではなく子どもを連れて逃げていたら。彼女もまた、薫に向けたような愛を注ぎたかったのだろうか。それとも、BとCの存在が憎悪となり、愛と復讐が入り混じった末路だったのか。 考えても答えは出ず、ただ言葉にできないやるせなさだけが心に沈んだ。 そして、最も強く感じたのは、この事件で最も悪いのはBであるということだ。 なぜ、Aが無期懲役となった一方で、Bは平然と生きていけるのか。 こんな非人道的な男になど、絶対になりたくない。 不倫の末路にあるのは破滅だけだと痛感させられた。 タイトルについて ―「八日目の蝉」 「蝉は七日で死ぬ。もし八日目まで生きたら、孤独なのか。それとも、自分だけが見られる景色があるのか。」 小説の中で問われるこの言葉に、私はAの存在を重ねてしまった。 すべてを失い、人生が終わってしまったとしても、もしAが八日目の蝉になれたなら。 世界は残酷だったけれど、それでも八日目にしか見えない景色がきっとある。 そんな希望を、この物語は差し出しているように感じた。 もちろん、子どもを奪った加害者に軽々しく同情してはいけない。 それでも、私自身もまた、何もかもが終わったとしても八日目の蝉でありたい。 自分にしか見えない景色を求めて、もう一度生き直す力を持ちたい。 そう思わせてくれた、小さくて強烈な生の衝動をくれた作品だった。 ⸻

    0
    投稿日: 2025.11.03
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    女性の生きることへの葛藤。男社会の身勝手を女性が皺寄せを受けてきた時代の苦しみは、今も変わらない。もっとも純粋なのは、子供への愛情だけか。島田雅彦氏の後書きがあって、なんとか男も救われる。

    0
    投稿日: 2025.11.03
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    本の題名、八日目の蝉 これは一体何を意味するんだろう。 というのが、この小説を読んでみようと思ったきっかけ。 なんだろうと思う興味心が先に立って、とても重たい小説だったが最後まで読み切ることが出来た。 蝉はずっと土の中にいて、地上に出てきて七日で死ぬ。 七日で死ぬよりも、八日目に生き残った蝉のほうがかなしい。でも、八日目の蝉は、ほかの蝉には見られなかったものを見られれるんだから。 なんかうまく感想を書けなかったけど。 角田さんの本は、いままでエッセイはよく読んだけどこれからは小説も読んでみたい。

    23
    投稿日: 2025.10.31
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    不倫相手の赤ん坊を誘拐するシーンから始まる物語。 母親(希和子)は娘への与える愛を通して自分を保つが、娘を失い、自分を見失う。娘への愛情の奥には母親になりたいという強い思いがあった。 娘(恵理菜)は母からの与えられていた愛を失い、自分を見失う。そして忌避していた母親と同じ不倫をする。愛情の奥には誰かに愛されたいけど、信じ切れない、拒絶もできない空白があった。 前半は淡々と事実のみの描写が続くが、後半にかけて母親と娘が抱えている悩みが同じ心の空白である点がわかり、それぞれの愛情の奥にある心理を一気に描いてて、面白かった。

    1
    投稿日: 2025.10.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    随分前に映画を観ていたのですが、小説もやっぱりおもしろいですね。角田さんの書かれる作品はそれぞれの登場人物の感情がとても細かく表現されていて読んでいて嬉しくなったりハラハラしたり時には寂しくなったり、といとも簡単に感情移入させられてしまいます。 希和子と薫が路頭に迷ったり危機が迫ってくると「早く逃げて」と焦り、ようやく落ち着ける場所を見つけると自分もほっと胸を撫で下ろす。希和子は母として薫の成長を心から喜び、一見すると美しい親子の物語のようにも見える作品です。希和子が捕まるまでは2人の生活がいつまでも続きますように、と応援している自分もいたはずなのに後に薫が実の両親の元へ戻されて恵理菜としての新しい生活は恐怖と混乱が繰り返されるところでは希和子を簡単に非難する自分がいました。 恵理菜の実の母親だって恵理菜が誘拐されていなかったら、夫が不倫さえしていなければ、生まれてきた子供を希和子がしたように大切に育てていたかもしれない。そこには幸せな家族があったのかもしれない。この家族を、そして成長した恵理菜を苦しめているのは全て希和子が悪いんじゃないかと強い憤りすら感じました。 ただ千草の言う「ずっと抱えてきたものを手放してここから出ていけるように」恵理菜も希和子もそして恵理菜の母親もそれぞれに抱えているものを徐々に手放していけるように祈ります。

    1
    投稿日: 2025.10.26
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    実はが元だと聞いたので読んで見ました、読み終わって、相当悪い人だと思い調べてみたら元の人はもっと悪い人でした(笑)

    0
    投稿日: 2025.10.18
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    犯罪者をこんなに応援したくなるなんて。 営利目的ではないからか? 母性に訴えかけるからか? 心情にシンパシーを感じるからか?  希和子と薫に「早く逃げて!逃げて!」と叫ぶ。 逃亡劇は中盤でガラッと反転する。 出てくる男性はみんなクズ!…池澤夏樹氏の解説は良かった! 角田光代氏の長編は2冊目。短編より長編の方がやっぱり好み♡ 頭の中の小豆島に憧れる。 映画もドラマも観てないが、再放送されたドラマはダビングしてあるので、小豆島のロケを期待しながら近々観てみよう。 たぶん泣くな(TT) ひとりで観るわ。

    16
    投稿日: 2025.10.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    幼い子供を、病院に連れて行けない環境で育てるのは無理があると思う…。本当にその子を想うなら、自分ではこの子の命を守れないと気づいた時点で親元に返すんじゃないかな…。 でも実の親も、20分も赤子1人家に残して行ってしまうような親だしな…。 大人になれば、自分で自分を幸せにできるから、どうか薫には幸せになってほしいと思う。

    1
    投稿日: 2025.10.11
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    描写力が凄まじい作家の一人。 角田さんの書く文からは、その情景がありありと目に浮かんできます。 タイトル回収も秀逸。 狂気であっても、引き込まれ、いつか応援してしまう...そんな物語でした。

    1
    投稿日: 2025.10.09
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    でも、今ならわかる。もちろん全部はわからない。ただひとつだけ、嘘ばかりつく、女にだらしのない、なんにも決められない人でも、好きになってしまうこともある、ということはわかる。わかる自分に心底嫌悪感を覚えるとしても。 私、自分が持っていないものを数えて過ごすのはもういやなの

    0
    投稿日: 2025.10.09
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    もう一度読み返したい!と思える作品。 昔映画を観たことあるのに、 何故か私の中では永作博美ではなく、ずっと伊藤沙莉だった。 なぜだろう..

    2
    投稿日: 2025.09.28
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    子供をいつくしむ気持ちや子育ての多幸感が伝わってきてキレイに感じました。 途中ちょっと好みの分かれる内容もありますが全体的には読み応えがあって面白かったです

    1
    投稿日: 2025.09.11
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    女性であることの苦しみと共に、母親であることの喜びや生きる実感を感じられた作品でした 小豆島に行ってみたくなりました

    6
    投稿日: 2025.09.10
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    最初は読み進めるのが怖かった 赤ちゃんを誘拐する 例え育てることはできても、病気したらどうするの?学校はどうするの? 愛情だけでは無理 だから早く親に返さなきゃっ駄目だよ…..とずっとドキドキしながら読んでいた 結果として成長した恵理菜は、すごく重いものを抱えて生きる羽目になった(もちろん家族も) だけど4歳までの愛情いっぱいに育てられた記憶はちゃんと心の奥底に大切に保存されていた 不倫していた両親、希和子、そしてまさかの恵理菜…とツッコミどころは沢山あるけれど、どうしても人間は過ちを犯してしまう でもその後どうするか何を学ぶか きっと恵理菜は希和子にしてもらったように、愛情豊かなお母さんになるだろう 私は自分の子どもを産み育てたことが、当たり前過ぎて忘れていたけれど、とてつもなく幸せな時間だったんだと気づいた 立派な子育てはできなくて、反省することばかりだったけれど、愛情は沢山あって子どもが大人になった今も変わらない 自分の記憶として大切にしていきたいと思う

    13
    投稿日: 2025.09.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読んでいて気づいたら感情移入してた。希和子と薫が幸せな時はずっこうでいいんじゃないと思ったが、色々な逃亡をしたのち、希和子は捕まり途中まで希和子の視点で書かれていた文章が今度は薫の視点で書かれていた。 物語は綺麗にまとめられていて読みやすく、物語は終わったが、続きで色々な可能性が考えられ、読んだ後もいろんな想像ができて面白かった。 あといつか小豆島に行きたくなった。

    2
    投稿日: 2025.09.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    最高すぎた。 私が1番好きな映画、マレフィセントのよう。 究極の愛の姿とは 母と子 私は産みの母の顔を覚えていない でも、寝たふりをした私を寝室に運ぶ母の匂いと、ソバージュのふわふわの髪。 両親が喧嘩をしていて、キッチンへ避難させられプープー鳴る椅子に座って楽しいふりをする自分自身。 その二つだけ覚えている。 継母とは良好でたくさん愛情を貰って大好きすぎるので、私にとってやっぱ育ての母が当たり前に正真正銘お母さんだけど、少しだけ、ほんの少しだけ、自分を産んだ人を一目見てみたいとも思う。 その時私はどんな事を思うんだろう。

    32
    投稿日: 2025.09.07
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    とにかく幸せになってほしいと願ってしまう物語だった。 悪いことをしているはずなのに何故か願ってしまうのは、巻末の解説にもある通り母子には手を差し伸べたくなってしまう力があるのだと実感した。 ただの読者である私も、母子を助ける作中の女性たちの気持ちが分かる気がしてしまう。 先の展開を知るのが怖くなるくらいドキドキしながら読み進めていたが、いざ決定的な場面になると不思議なくらい冷静になる。 人というものを俯瞰できる何とも言えない感覚だった。 物語の進み方が映画を見ているような感じで、そこも大きな魅力だと思う。 少しずつ色々なことが判明していく流れも、何となく自分を登場人物に投影できて面白かった。 ドラマや映画として実写化もされているらしいので、見てみたい。

    2
    投稿日: 2025.08.30
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    誘拐犯なんかに感情移入するはずがないと最初は思っていた。けれど、親と子の掛け合いが丁寧に描かれていて、そこから関係の良さも滲み出ていて、この先明るい未来はないんだろうなと想像すると自然と涙が溢れた。自身も3歳になる子を持つ身なので、自分の子どもと重なった。希和子を憎みきれないと言う恵理菜の一文を見て少しホッとしてしまう自分がいた。

    2
    投稿日: 2025.08.27
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    本を読んで号泣したのは初めて。誘拐というテーマは現実離れしてみえるかもしれないが、あまりに生々しい書き振りに日常の延長線に思える。登場人物が良い人でもなく悪い人でもなく、どこかにでもいそうな人だからだと思う。普通の人が織り成す悲劇。 実母が一番可哀想なのに、可哀想と思えなくさせる描写が憎い。印象で簡単に覆る世間の目そのものだ。 この作品は、誰が悪いと犯人探しをすることに意味はないと繰り返し言っているのに、実父も実母もクズと断じる感想になるのは残念。希和子がこんなことになるとは思ってなかったように、誰の身にも起こりうることだと身を引き締めることしかできないだろう。 角田光代さんの小説は、重くて苦しいのに最後は前向きに集約されるので安心できる。読んでいて、何でそうなるの?今のどういう意味?となることが一瞬もなく、ノンストレス。そういう意味では娯楽作品としても完成度が高いし、社会派小説としても楽しめる。 映画もすごくいいので、よかったら観てください。

    13
    投稿日: 2025.08.25
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    平坦なストーリーが展開されていく作品。 作品を通して抱いた印象は角田光代さんは誰かの日常を描くのがこの上なく上手いという事。 血縁関係がある人を親とするのか、育ててくれて愛してくれた人を親にするのか、、、永遠のテーマですね。

    2
    投稿日: 2025.08.25
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    主人公は薫として生きた方が幸せであったのか、恵里菜として生きた方が幸せであったのか きっとどちらであっても20歳前後になった子供は自分で考え、与えられた環境を受けいれて生きていくのだと思う ただ、子供が親になるとき、凡例は自分の親しかいないとも思う その意味で自分は子供が積極的に肯定できる親にならなければいけないと感じた 幼稚園以前の記憶などほとんどないが、親からの愛を感じた瞬間と、親からの怒りを感じた瞬間は、カメラロールに残る動画のように不思議なほど俯瞰的に記憶に残っている 親は選べない、だからこそ子供の幸福が何よりの幸福である親になりたい ある一人を選んだなら、男であるより父親でありたい

    1
    投稿日: 2025.08.25
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    希和子は孤独な人だったのだろうというのが、読み終えての印象でした。 父から受け取った遺産や大手企業に務めていた経歴からは、社会的に成功しているように見えます。一方で、不倫関係や母との確執、友人との決別など、安定した人間関係を築くことができていなかったように思います。その中で、薫は希和子と社会とを結びつける存在だったのではないでしょうか。 希和子の行いは恵里菜(薫)の人生を破壊するものであり、彼女が薫に向ける感情を「愛」や「母性」と呼ぶことには抵抗があります。しかし、不倫にせよ誘拐にせよ、それがいけないことであると理解しながらもそう生きるしかなかった彼女のままならなさを感じる、複雑な読後感でした。

    2
    投稿日: 2025.08.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    自分が主人公の立場ならどうしてただろうと思った。 周りの環境がドロドロしてる中、2人の間には純粋な愛しかないように思えた。その考え方は主人公視点に寄りすぎているのかもしれないけど。 成長した薫が「あの人」と呼ぶのが切ない。

    3
    投稿日: 2025.08.06
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    たとえ誘拐犯でも薫のことを大切にしていたことが伝わってきて、このまま捕まらないで薫は何も知らないまま暮らせれば…と不覚にも思ってしまった。逃亡劇は読んでいてハラハラしました。

    134
    投稿日: 2025.08.04
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    どんな過去があろうとも自分の思い次第でやり直すことが出来るのだと感じた。 「なんで自分だけ」と誰かを憎しむことは簡単で心を楽にするが、そのままでは何一つ進歩しない。 綺麗な景色だろうと残酷な景色だろうと自分だけが見られる景色を前向きに捉えたい。

    2
    投稿日: 2025.08.01
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    ◾️サマリー ・お母さんだと思っていた人は誘拐犯だった ・実の親か、育ての親か ・実父と実母が最低すぎる ◾️所感  悲しい物語である。もしも、誘拐犯の野々宮希和子が捕まらなければ、逃げ切れていれば、薫こと秋山恵理菜の人生は、幸せだったのではないかと思った。 世の中、知らない方が幸せなこともある。 もちろん、誘拐行為は悪である。しかし、実父も実母もそれぞれ不倫、浮気をした上で産まれてきた子である。 他人にも関わらず、血の繋がりのない希和子と薫には、親子以上の繋がりがあるように思えた。 薫は、両親のもとに戻るが、とても幸せな人生を歩んだ訳ではない。実の親か、育ての親か。 希和子が警察に捕まる瞬間、自分のことよりも、薫はまだ朝ごはんも食べていないことを心配する。 自分の心配よりも子供のことを想う。希和子は間違いなく薫の母である。 ◾️心に残る箇所 その子は朝ごはんをまだ食べていないの。 そうだ、彼女は私を連れていく刑事たちに向かってたった一言、そう叫んだのだ。 その子は、朝ごはんを、まだ、食べていないの、と。 自分がつかまるというときに、もう終わりだというときに、あの女は、私の朝ごはんのことなんか心配していたのだ。なんて、なんて馬鹿な女なんだろう。私に突進してきて思いきり抱きしめて、お漏らしをした私に驚いて突き放した秋山恵津子も、野々宮希和子も、まったく等しく母親だったことを、私は知る。 ----- 八日目の蝉は、ほかの蝉には見られなかったものを見られるんだから。見たくないって思うかもしれないけど、でも、ぎゅっと目を閉じてなくちゃいけないほどにひどいものばかりでもないと、私は思うよ 貸

    33
    投稿日: 2025.07.30
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    心で満たされているべきものが欠落した登場人物たちに共感した。 自分も、生まれてからずっと欠落してきた人間なので。

    1
    投稿日: 2025.07.27
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    世間的に見れば子どもを誘拐した犯人でも、犯人視点で読み進めるとやっぱり感情移入してしまう。成長した薫は後に自分を誘拐した犯人を恨むことになるが、それでも本当は憎みたくなかったと結論づけたことが、個人的には嬉しく思った。複雑な経緯だとしても薫のことを大切に思っていたことは事実だと思うので、受けた愛情を大切にしてほしいなと感じました。

    5
    投稿日: 2025.07.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    フェミニズム小説だと思った。面白かった。 女友達に勧めたい。 希和子は不倫相手の赤ちゃんを盗み、野菜や水を売っているエンゼルさんのところで3歳まで育てる。ホームで出会った久美の実家がある小豆島へ行く。ラブホテルの清掃の仕事を見つけ泊まり込みで働く。久美のお母さんの素麺屋で仕事をすることになる。撮られた写真がコンテストに応募され全国紙に載ってしまう。 薫と港で引き離される。 第2章 神楽坂の居酒屋で大学2年からバイトを始める。 エンジェルホームにいたマロンに会う。マロンが11歳のとき薫(秋山恵理菜)は出て行った。マロン(安藤千草)が書いた自費出版の本をもらう。 希和子は丈博に誘われ不倫をする。出会って1年半で子どもを身ごもる。 恵里菜は両親と妹と八王子のアパートで暮らし始めるが、母親の態度がヒステリックで一貫せず、たまに汚いものを見るような目で見られる。さらわれたのだと思った。あの人のところへ帰りたいと思った。 両親の反対を押し切って一人暮らしをはじめが両親は連絡してこない。どうでもいいことで連絡してくるのは妹だけ。 希和子は丈博に堕すように言われる。丈博の妻恵津子は希和子に嫌がらせをするようになる。 小学生になると恵里菜をみるとお父さんのことが嫌になると、母が夜遊びをするようになる。家にいなくなる。 「でもね、大人になってからこう思うようになった。ほかのどの蟬も七日で死んじゃうんだったら、べつにかなしくないかなって。だってみんな同じだもん。なんでこんなに早く死ななきゃいけないんだって疑うこともないじゃない。でも、もし、七日で死ぬって決まってるのに死ななかった蟬がいたとしたら、仲間はみんな死んじゃったのに自分だけ生き残っちゃったとしたら そのほうがかなしいね」 恵里菜は不倫相手の岸田さんの子どもを妊娠する。堕そうと思ったが、緑のころに生まれると言われてその考えが吹き飛んだ。 千草からエンジェルホームの女は子どもを亡くした女か、産めない女だと聞く。 恵里菜は妊娠したことを家族に打ち明けにいく。 「子どもの父親はだれって訊きたいの?父親はね、おとうさん、あなたみたいな人だよ。父親になってくれない人だよ。」 なぜおれはすべてに背を向けてしまうのか。なぜ私はすぐ逃げ出してしまうのか。なぜ私には突然姉ができたのか。なぜ私はこの家の子だったのか。「こんなはずではなかった」と思う場所から一歩も踏み出せなかった私たち。 千草と恵里菜は岡山港へ行く 八日目の蟬は、ほかの蟬には見られなかったものを見られるんだから。見たくないって思うかもしれないけど、でも、ぎゅっと目を閉じてなくちゃいけないほどに、ひどいものばかりでもないと思うよ。 今まで見たこともないような景色。もし、そういうものぜんぶから私が目をそらすとしても、でもすでにここにいるだれかには、手に入れさせてあげなきゃいけないって。だってここにいる人は、私ではないんだから。 あのね、千草、瀬戸内の海、すっごい静かなんだよ。雲も、まわりに浮かぶ島も、不思議なくらいなんにも映ってない。ただしーんと銀色なの。その銀色の上をさ、さらさら撫でるようにして、陽が沈んでいくんよ。ぽこぽこ突き出た島が、ゆっくりとシルエットになっていくんよ。 この子を産もうと決めたとき、私の目の前に広がったのは、その景色だったのかもかしれない。 希和子は捕まる瞬間、その子は、朝ごはんを、まだ、食べていないの、と言った。 最後、小豆島行きのフェリーに乗った妊婦とその姉の幸せを希和子は願う。

    15
    投稿日: 2025.07.15
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    読んでる最中の心苦しさは「紙の月」と一緒だった。犯罪を犯しながら生活するのは心苦しい。最後は少しだけ救いがあった。

    10
    投稿日: 2025.07.14
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    繰り返し過去のストーリーを確認するような記述が多く、ちょっと疲れた。けれども、フェミニズムを主体とする小説であり、様々な状況に置かれた人々が世の中には居るという事を確認した小説でした。 女性として、不幸か否かはその当事者にしか判断出来ないけど、社会的な不便を辿るのがわかっているのに、何故同じ様な人生を選ぶのか。 女の幸せってなんだろう‥改めて考える、そんな小説です。

    1
    投稿日: 2025.07.05
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    不倫相手の家庭から娘を誘拐し、育てる希和子。逃亡を図りながら必死に子供を育てる。 そんな母に育てられた薫。母が捕まり保護されて本当の家庭に返されるが、生活に馴染めない。そんな中、成人した薫は希和子と同じ運命を歩み始める。

    7
    投稿日: 2025.06.25
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    希和子について思う事は、子どもを堕すべきではなかったという事に尽きるのではないだろうか。情けない男と関係を結んでしまって、ズルズルと子どもをつくってしまったのは仕方ないにしても、産まれてくる子どもを情けない男の言葉に騙されて堕してしまったのは、人生最大の取り返しのつかない失敗だったのではないかと思うのだ。“娘“の恵理菜(薫)も、妻子持ちの岸田さんの子どもをつくってしまうが、恵理菜の方は、子どもを小豆島で産むという選択をしたのが、たとえ今は大変でも良かったと思う。壮絶な内容だったが、読後感は悪くないな。

    1
    投稿日: 2025.06.19
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    「その子は朝ごはんを食べてないの」のシーンでダメでした。 希和子のやったことは決して許されることではないけれど、どうしても応援してしまう、幸せになってほしいと不思議な感覚で読み終わりました。 対比的に書かれた家族像や環境がそうさせるのでしょうけど、やっぱり角田さんによる見事な希和子の内面描写の筆致が心にガンガン響いてくるのだと思います。自分も親の立場となったので色々と考えさせられました。 このが最初の角田さん作品で良かったです。

    2
    投稿日: 2025.06.18
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    「その子はまだ朝ご飯を食べていないの」咄嗟にこの言葉が出てくる時点で、希和子は最大限の愛情を注いでいたといえる。当人たちがどう感じたのかは世間にはわからなければ、事件のあとにもその人生は続いていく。誘拐は肯定できないが、母親と愛情、幸せについて考えさせられた。

    18
    投稿日: 2025.06.16
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    実の母よりも母らしく、大切に育てた 盗むつもりもなかったのに 4歳までの一番可愛く、 一番人生を左右される時期を ともに過ごした いつしか本当の親子になっていた とてつもない罪 誰もが罪を背負っている 浮気をした男がいけない? 浮気と知っていて付き合い続ける自分が いけない? 夫の浮気を知り、耐えきれずに 相手を陥れる妻がいけない? 複雑な人間模様 逃げ回る中での人々との関わりがまたせつない 覚えていないようで心に染み付いている 過去の出来事 偽の母との思い出 深い深い物語 蝉の鳴き声がするような物語

    104
    投稿日: 2025.06.13
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    ハラハラしながら、あっとゆう間に読み終わってしまいました。 秘密をかかえながら、生きていく恐怖。 けど、恐怖よりも守りたいものをかかえながら、生きていく。 誘拐され、人生をめちゃくちゃにされたはずなのに、求めてしまう不思議な感覚でした。 真理菜を1番愛していたのは、希和子だったのだと思う。

    1
    投稿日: 2025.06.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    不倫相手のこどもを誘拐するところから始まり、3年にわたる逃走劇、その後までを緻密に描かれている。希和子が逃亡するごとに出会う人達、その土地まで色んなことを感じさせられる。

    1
    投稿日: 2025.06.01
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    一気に読んじゃったあああ。 ハラハラしすぎて、一章では止められんかった。 なんかすごい、ほんとに結構重厚な物語で、読み終わった後整理に放心状態なった笑笑 こういう問題、よくでる、けど、やっぱり「知恵」の問題なんかなって思った。 「愛」で考えるとわかんなくなるけど、もう一段上の「知恵のある愛」を目指さないといけんのかなって、、、思いました! これは、お父さん然り、お母さん然り、希和子さん然りね。 でもこの読み応えすごくいかったし、2章のとこの、「薫」ちゃんの考えとかがすごく学びになって、うわぁいい、ってなった。 最後すれ違っちゃうの寂しいけど、お互い心ではめっちゃ求め合ってるのが切ない、けど、なんかそのラストにするのめっちゃわかるうううってなった。出会っても全然よかったけど。 逃亡劇がリアルで、すごく迫真に迫る感じ、、、。 この人の話、もっと読みたい。

    2
    投稿日: 2025.05.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    物語は子供を連れ去り逃走の1章とその後の2章 一章では肩入れできない犯罪者希和子に肩入れしたくなる姿が苦しくても決して涙を見せないの強さに引かれたり、犯罪というものが絡みいいエンドには行かないのを垣間見ながら先が気になってた 言葉を覚え始めの薫"女の手ひとつやなくなるやろ"のまだ意味も分かってない台詞にきっと読者みな摑まされたと思う 二章は大人になった薫と千草の会話がとても良かった。慎重に言葉を選んで書かれてて、同じような境遇だった支えみたいなのもあり、母になるとは八日目の蝉とは上手くまとまってて勿論…鼻水だった 自分が今後どうなるかより、この子に緑を見せてあげたい、そんなシンプルで素敵な思いと儚げな希和子が感じとったものが印象的に 読後、彼ら登場人物みながこの先よき方向に大丈夫なようにと感じとれるラストだった 好きなフレーズ引用 日に日に思い出は色濃くなっていくが その濃度は距離をあらわしているように希和子には感じられる。遠ざかれば遠ざかるほど色鮮やかになる。人の記憶とはなんと残酷なんだろう

    20
    投稿日: 2025.05.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    不倫相手の赤ちゃんを一目見るため、家に侵入した希和子は、赤ちゃんが笑いかけてきたのを見ると、抱き上げ連れ去ってしまう。 赤ちゃんは「薫」と名付け、そこから長い逃亡生活がはじまる。 何も知らない親友の家。 立ち退きを迫られている女の家。 女性だけで共同生活を送る「エンジェルホーム」。 そして、瀬戸内海の小豆島へと。 読み終わって、この気持ちをなんと表現したらいいのか分からなかった。 ただただ泣けて仕方なかった。 希和子と共に、薫の成長を見届けたいと思った。薫にこの世の美しいものを見せてあげたいと思った。薫さえいればいいと思った。 恵理菜と共に、周囲への不信感を募らせ、親の愛を欲した。なぜ自分なのかと苦しかった。 恵津子と共に、愛しいはずの存在に戸惑い恐怖した。 ラストに小さな光と希望を感じ、祈りたいような気持ちになった。 『最後にフェリー乗り場で恵理菜を保護した刑事たちに向かって逮捕された希和子が叫んだ「その子は、朝ご飯をまだ食べていないの」という言葉』 『八日目の蝉は、ほかの蝉には見られなかったものを見られるのだから。見たくないって思うかもしれないけど、でも、ぎゅっと目を閉じてなくちゃいけないほどにひどいものばかりでもないと、私は思うよ』

    79
    投稿日: 2025.05.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ドキドキヒヤヒヤしながら読み進める。希和子の視点と、薫(リカ、恵理菜)の視点。薫にとっては、希和子が本当のお母さんで、そのままずっと小豆島で暮らせていたら幸せだったのではと思ってしまうが、そんな事が許されるわけはなく。かといって突然現れた全く他人の夫婦、妹との暮らしも順調に行くわけがなく、居場所を失ってしまう。衝突しながらも最後はどうしようもなく自分たちは家族なんだと思えたなら、ちょうど良い距離感で過ごしてほしい。 とりあえず秋山(夫)がクズだけど、薫も同じように岸田さんを好きになってしまうところも、希和子とも家族なんだろうな

    2
    投稿日: 2025.05.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読む前は、「子供を誘拐するということは暗い話が待っているのか…」と考えていたが、1章は希和子の逃亡に関する焦りの描写などがありつつも、きらきらと温かな2人の関係に心を動かされた。希和子が薫に向ける深い愛情に、何度も「彼女たちが本当の親子であったら」と考えた。 そして、極めつけは『その子はまだ朝ごはんを食べていないんです』という希和子の言葉に涙してしまった。

    1
    投稿日: 2025.05.15
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    理由のわからない涙を堪えるのに必死だった。 「なんで私が」と思う気持ちや、それぞれの幸せを追い求める登場人物たちが迫ってくる。 希和子さんは確かに悪いけれどその母親としての本能がそうさせたのだと思う。 私は母親ではないしなれるかもわからないけれど、この作品は自分が子どもを授かった先の未来を想像させてくれた。

    7
    投稿日: 2025.05.11
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    おお、良かった、、。 昔、映画だけ一瞬だけ観たことあって、すごく暗い悲しい作品ていうイメージがあったけど、そこまで絶望的な話じゃなかった。むしろ、どうなっても生きていくしかない、生きていくしかないんだよって、生きてたら希望もあるかもしれないよって、自分が経験したことや見たものは無駄じゃないよ、って、そんなこと書いてないけど、そういうメッセージをじわじわ感じさせる作品だった。 子供ってすごい、母性ってすごいな。 言い方難しいけど、猛烈に子供が欲しくなった。自分の意思を伝えられず流されていた女が、子供を孕ったことによりこんなに強くなるのか、と。 新しい命には、それくらいの力が、周りを変える力があるなと思った。 それゆえに、子供を産めない女や育てられない女は弱く見えてしまうし、作品中で出てくるそういう女たちは悩みながら生きていってた。 お腹を痛めて産んだからこその気持ちみたいなのを、やっぱり男性とは違う感覚を描いてる気がする。 家族の形、1人の人間の生き方。 良い母親とは、父親とは。良い娘とは。 いろんなこと考えさせられる。 解説にもあったけど、出てくる男はみんな本当に頼りない。キワコを助けてくれた人たちはみんな女性で、それぞれの事情を抱えながらもキワコと薫に寄り添って、自分もしっかり生きている立派な人たち。「最強のフェミニズム小説なのではいか」みたいなこと書いてて、たしかに!!って思った。(この解説を男性が書いてるってのもいいね) 角田光代、紙の月、対岸の彼女、と読んできたけど、とても良い。女性の生き方を、正解がどうとかではなく、すばらしさと苦しさをどの作品でも見事に描いててすごい。 タイトル「八日目の蝉」があんまりよく分かってないというか、けっこうマイナスなイメージだったけど、最後まで読んでこのタイトルすごく好きになった。 八日目の蝉は、ほかの蝉には見られなかったものを見られるんだから。見たくないって思うかもしれないけど、でも、ぎゅっと目を閉じてなくちゃいけないほどにひどいものばかりでもないと思うよ。

    2
    投稿日: 2025.05.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    何が善で何が悪なのか、幸せって何なのか、この本は読む人の立場によって後味が違うだろうなと思う。 主人公は許されていいんじゃないか、薫と一緒になっていいのではないかと思ってしまった。

    2
    投稿日: 2025.05.04
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    角田光代さんの作品を読むのは4冊目です。 希和子がしてしまったことは決して許されることではない。けれど、とにかく薫と一緒にいたい、いろいろなことを体験させてあげたいという切実な気持ちは本当の親と何ら変わらない。いや、本当の親以上かもしれない。 事件も背景にあると思うが、一方で本当の親は残念ながら恵里菜に対して希和子ほどの思いには至っていない。親子に限らず、人と人との関係は簡単ではないと改めて思う。 希和子に肩入れしたくなる思いもあるが、どんな事情があっても、だめなことには変わらないと思いました。 読み終わっていろいろ考えさせられる作品でした。

    49
    投稿日: 2025.04.23
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    ほな西へいこか本大賞受賞の受賞帯と本書でできたタワーに惹かれ思わず手に取った作品。 角田光代さん、読みたい作品は何作品かあるものの初読みでした。 逃げて、逃げて、逃げのびたら、私はあなたの母になれるだろうか⋯⋯。偽りの母子の逃亡の日々、極限の母性、許されるはずのない罪、その果てにきざす一条の光が心をゆさぶらずにはおかない、最高のエンターテインメント巨編。 逃亡生活が長くなるにつれ、明らかになっていく背景。 娘のことで一喜一憂する姿、時折娘のことで悩む姿など、希和子の娘への接し方が産みの母親そのもので、2人の背景を知りながらも、2人がこのまま穏やかに暮らせるようにと希和子と共に祈るような気持ちで読んでいた。 過酷な逃亡生活も、徐々に穏やかな暮らしの保証を感じられる生活になっていくが、娘といられる幸福、捕まるかもしれないという不安が常に隣り合わせでなんとも悲しく切なかった。 娘目線で語られるその後の人生、事件の真相は何度も胸が苦しくなり、丈博への激しい怒りも湧いたけれど、希和子のある言葉を思い出し、やっぱり切ない気持ちになった。 終盤からラストにかけては、涙が止まらず… 親子って血縁関係だけじゃないよね。 子どもを産み育てること、親子が一緒にいられることは当たり前のことではない。 子どもと一緒にいられて、子どもの成長を傍で見られるのはとても幸せなこと。 忙しい日々や育児の大変さの中で、つい忘れてしまいがちだけれど、子どもがもたらしてくれる幸せを忘れない母親でありたい。 ✎︎____________ 醤油だの米だのというものは、ただの商品ではなく、暮らしの保証なのだ。明日もあさってもそれを使うという、家で食事をすることができるという、穏やかな暮らしの保証。(p.71) 自分は女だ、自分は若くない、自分は醜い、そういう思いこみは全部、いらない荷物だと思わない?手放してしまえば、うんと軽くなるようなものだと思わないかな(p.105) 八日目の蝉は、ほかの蝉には見られなかったものを見られるんだから。見たくないって思うかもしれないけど、でも、ぎゅっと目を閉じてなくちゃいけないほどにひどいものばかりでもないと、私は思うよ(p.343)

    71
    投稿日: 2025.04.21
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    とても良かった。 止められず1日で読み切ってしまいました。 読む前から何となく話は知っていたので、重苦しくつらい話かと思っていましたが、個人的には温かい愛情を感じるものでした。 深い余韻を残す、本当に計算され尽くした秀逸なラストシーン。 映画も観てみたくなりました。

    12
    投稿日: 2025.04.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    かなしい。やさしさや子どもへ向けられる無償の愛は、この世の中で最も美しいものの中の一つでは。なによりも守られるものであってほしい。 (この場合の子どもへ向けられる無償の愛とは、血の繋がりの有無や同じ家で暮らす家族であるかなどは関係ない) もう一度、お腹の子と、薫と、希和子の3人で、小豆島で暮らしてほしい。 描写はないから、妄想で結末をつけ足しておく。 毎日フェリー待合所にいるらしいから、いつか出会えて、再会を遂げるはずです。

    1
    投稿日: 2025.04.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    自分が見たものも見ていないものも、この世のきれいなものをすべて見せたいという親の祈り。子供を持つこと、人生そのものをも肯定する力の大きさを力強く信じる結末にとても感動しました。

    2
    投稿日: 2025.04.12
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    希和子が悪いのはわかるけど一番感情移入しちゃった。 第二章に入ってから恵理菜が事件のことをどう感じて、どう生きているのかが気になりすぎて一気に読んじゃった!

    5
    投稿日: 2025.04.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    難しい内容でしたが面白かったです。 大人達が私の中では誰もが誰かに完全な加害者になっていて、子供達は全員被害者でしかないのと同時に子供の無力さに心がぎゅっと締め付けられました。 最後に薫と希和子が本当の親子の様に心が繋がれたのかもしれない、がらんどうではなくなったことを希和子が気付くことを願ってしまいました。 2025.03.30~04.01

    3
    投稿日: 2025.04.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ずっと昔に読んで以来、もう一度読みたいと思っていた。 初版は2007年、たぶんその頃に一度読んで、大泣きした記憶がある。 物語の始まる1985年に私も生まれ、希和子が頼った康枝が住んでいた本八幡に私も住んだことがあった。 私の母は徳島出身で、瀬戸大橋ができる前はフェリーで実家に帰っていたのを薄ぼんやりと覚えている。 希和子が行き着いたのは小豆島だが、それも瀬戸内、なんだか妙に類似点があるのが不思議だった。 昔、読んだときは、家族との関係に悩んでいた時期で、私は恵里菜とは全く違う家庭環境だけど、それでも何故か恵里菜に感情移入して読んでいたように思う。 家族に向ける愛憎、親なんだから好きでも嫌いでもない。誘拐犯も本当の家族も。 でも、恵里菜は希和子と過ごした日々がどうしようもなく宝物で、それを認められなくて、苦しむ姿を自分に投映させた。 希和子は何度も祈る。 今日一日、薫と過ごせますように。明日も薫と過ごせますように。 希和子は1年先とか1ヶ月先とか、1週間先ではなく、今日と明日だけを望んで、切実な想い。 昔読んだときは、どうしてもわからなかった。 どうして子どもを育てたいのか、全財産をなげうってまで。 恵里菜もどうして逃げ出すような男と子どもをつくってしまうのか、本当に意味がわからない。 結局、再度読んでも理解は難しい。 ただ、恵里菜は自分がどうしてもひとりだった。 それを感じなくて済むのが岸田という男だけだった。 ここで友人を思い出す。 高校生の頃、好きだった男と今も不倫関係を続ける友人を。 私は彼女をとんでもない馬鹿だと思うし、一度は別れさせた。でも無駄だった。 彼女は父親を亡くしたとき、近くにいたのはあの男だったのだろう。 私はあの男と関係を続けているのが信じられなくて距離を置いている時期だった。 彼女が転勤して、住み慣れた地を離れたあとも、連絡をしてきたのはあの男だけだったのだろう。 私は彼女からの連絡を待っていただけだった。 恵里菜と彼女はたぶん似た感情を持っているのではないか、この本を読むとそう思う。 友人もあの男の子を孕んでいたら産んでいたのではないか。 作中にはお腹の子を産んだあとの理想が描かれている。 恵里菜を育てることから逃げた両親にもう一度、子育てをさせてあげよう。 まるで自分の子のように愛情を注ぐことがきっとできる。 不出来な親から産まれた自分は子育てが出来ないかもしれない。 そうなったら、妹と千草に面倒を見てもらって、自分は子のために働こう。 世の中のきれいなもんを全て見せてあげよう。 お腹の子はすべてを暖かく照らす光になった。 本当にできるか、かなり怪しいところだと一歩引いた読者の私は思う。 産んだあとの現実がそう簡単に良くなるはずもない。でも、人間にプログラムされているのだろう。 お腹に子が宿るとすべてが良くなっていくような、そういう希望が持てるホルモンが出ていて、それは生物すべてがそうなのだろう。 そうじゃなきゃ、母親独りで子どもを産むなんて選択できるはずもない。 シングルマザーって本当たくさんいる。 そして、そのひとときだけでもそう思えることが、生きていくよすがになるのだと感じた。 子どもを産まない選択をした私は、この本でそんなふうに思った。

    2
    投稿日: 2025.03.26
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    子供が誘拐されて、誘拐犯に育てられ、実の母親の元に戻って生きていく。どちらの人生のほうが子供にとって幸せだったのか、分からなくなった。不思議な話。

    0
    投稿日: 2025.03.22
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    ドラマと映画を見てから小説を読んでみたので、頭の中で井上真央と檀れいがぐちゃぐちゃになって演じていた…男性の僕には主人公の心理がわかるとは言えないが、我が身に起こったことでない事だけが、救いかなあ。

    9
    投稿日: 2025.03.21
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    ボタンの掛け違えで人生が狂っていく女性がいつつ、なにが幸せでなにが不幸なのかを改めて考えさせられる内容。 子育てできることの幸福さを再確認した。

    2
    投稿日: 2025.03.20
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    個人的には終始しんどい内容でした。「母」とはいったい何なのか、正義とは何なのか。正式な母と繋がることが本当に正しい事なのか。様々な疑問が浮かび上がる。 生々しくリアルを描いた今作と出会うことができて良かったと思います。

    1
    投稿日: 2025.03.18
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    ごめん しんどくて無理 私は母にはなれないと再確認 育児シーンも逃亡中の心理描写も生々しくて無理だった たんに私にノットフォーミーだっただけでそれだけリアリティがあるってことなんだろう

    0
    投稿日: 2025.03.12
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    母とは何か、考えさせられる1冊だった。 誰が悪いのかは見る人の経験によるし、分からなくて、全員が等しく可哀想だった。正しさだけが正義ではない。愛でもない。 母が捕まる最後に放った言葉、それがあきらかになったとき思わず涙が溢れた。 母性とはなんだろう、それはなにかとても大きなもので、みんな何かしらの母に属しているのではないかと思ってしまった。子供がいてもいなくても、母である。それこそ産まないという選択は産まれるはずだった子をその後の不幸から救っているのではないか。そんなことまで考えてしまう。 八日目の蝉は幸せでいられるだろうか。知らなくてもいいことを知りえてしまう恐怖は計り知れない。まやかしに騙されたまま駆け抜けろ。彼女に幸あれ。

    5
    投稿日: 2025.03.06
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    これで完結!という感じはあまりしないので、気持ちいい終わり方かと聞かれたらそうではない でもとてもよかった 憎しみこそ生まれたが幸せであったことは事実 だからこそ憎みきれない ヒューマンドラマだなと思う

    5
    投稿日: 2025.02.27
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    読み終えた時、ドラマ「家なき子」を見た後の、社会の荒波の中で必死に生きる少女を見ていた感覚になっていた。行く先々の家でかくまってもらいながら、その人たちなりの愛の中で暮らしていく姿が重なった。一方、見方を変えると、誘拐され、機能不全家族に育ったアダルトチルドレンの娘が自分自身を取り戻すための決意を固めていく過程の物語であるとも捉えられる。幼少期の大きなトラウマがある小豆島に置き去りにしてきた自分自身に会いにいく姿に感動を隠し得ない。

    9
    投稿日: 2025.02.27
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    これは有名になりますね。質の良い話を読ませてもらいました。 視点が変わってもそれぞれの葛藤があるね。 男に狂わされる女と女を狂わす女がいる。

    2
    投稿日: 2025.02.27
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    「普通の幸せ」とは何なのか――。 愛をこじらせ、誰かを傷つけ、それでも愛してしまった人たちの物語。 角田光代さんの『八日目の蝉』は、誘拐犯と被害者という異常な関係を描きながら、その裏にある人間の悲しみや願いに深く切り込んでいきます。 誘拐犯である希和子の視点と、被害者である恵理菜の視点が交錯し、描かれるのは「逃避」と「再生」の物語。 どちらも被害者であり、加害者であるような微妙な立場。 愛されたい、幸せになりたい、そんな願いの中で起きた歪んだ出来事が、読む人の心を強く揺さぶります。 特に恵理菜が大人になって自分と向き合う場面では、自分が歩んできた道を振り返るような気持ちになり、胸が締め付けられました。 「もし自分だったら?」と思わず考えずにはいられない、心に重く残る一冊です。ぜひあなたもこの物語に触れてみてください。

    6
    投稿日: 2025.02.26
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    映画で過去に観たけど本も良かったな。1章は誘拐した側の話、2章は誘拐された側の話。東京、名古屋、エンジェルホーム、小豆島へと逃げる。誘拐はいけないことではあるけど、1日でも一緒にいられるといいな、捕まらないといいなとハラハラ願いながら読んでしまった。二人の3年半には親子の時間が流れていた。

    11
    投稿日: 2025.02.26
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    堕した子供が怒ってんだよ、あんたなんか空っぽのがらんどうじゃないの。 あの女が言った言葉は、仕方ないと受け入れる気持ちにはなれないが、自分を見抜いた言葉だと頭の中では思っている。不安で仕方ないので、泣き続ける薫は自分のことを拒否しているようにみえるし、自分を取り巻く全てから祝福されてないように感じているんだろう。 嘘ばかりつくこの人を、それっぽっちのことで好きでい続けるつもり?

    1
    投稿日: 2025.02.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    10個星つけたいです。 何度も泣いてしまったんですが、読み終えて冷静になって振り返ると、なぜ泣けるのかー、頭で考えると理解しにくい所があります。 誘拐の話だし、自業自得だし、登場人物の中にはそこそこのクズが出てくるしで、そりゃ不幸な道を辿る奴しか出て来んわな、、、と冷めた目で見ればそう思うし、同情の余地も湧き出ません。 しかし、歪んだ愛憎劇が生んだ偶然の愛だとしても、希和子が薫に向けた愛情に触れるたび、何度も涙腺が緩んでしまいます。このまま暮らしても真の幸せは掴めないと分かっているのにそれでも希和子が逃避行を続けたのは、薫が与えてくれた小さな幸せの数々が希和子の抱える葛藤を溶かし、逃げたその先々でそこに本当の幸せがあったからだと思います。 だからこそ、希和子は逃げなくちゃならない場面でもギリギリまで逃げなかった。警察に捕まり自分が断罪され自らが行ったことに対する懲罰への恐怖が一切描写されていないことが、この子と一緒にいたい、私とこの子がここにいて感じているその幸せを少しでも長く甘受したい、と願う希和子の愛情そのものをストレートに表現していると思います。 後半途中まで読んでいると、さる誘拐が次第に希和子の行きすぎた利己主義ゆえの犯罪だったという印象が強くなり冷めてしまうのですが、最後の最後で希和子が薫へかけた愛情が真の愛情であったことが分かるシーンがふんだんにありますね。あのへんやばいです。正直ラストの方泣きすぎて正常に読めませんでした。 映像でも観てみたい作品だと思いました。

    3
    投稿日: 2025.02.22
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    4.2/5.0 母性、嫉妬、憎しみ、優しさ、いろんな感情が入り乱れる逃亡劇。 恵理菜(薫)が自分の母親と同じ道を辿るという部分がすごく印象的だった。

    3
    投稿日: 2025.02.19
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    2025年4冊目。 【ほな西へいこか本大賞受賞!】という帯に惹かれて買った本。 なんかオモロそうってくらいの気持ちで買ったのに、なかなかハードな内容で。笑 西へ西へと逃げていく逃避行を描いた本。フィクションやのに、読むのちょっとしんどくなるくらいリアル。終わりの解説にも書いてたけど、「この作品に出てくる男は全員情けない。女性たちの母性の凄さに触れた作品」みたいなの書いててちょっと悔しいけど納得してもうた笑

    3
    投稿日: 2025.02.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    私が小説にハマるキッカケになった小説。 不倫の果てに自分は子供の産めない身体になり、不倫相手の子供を誘拐し逃亡しながらも大切に育てていく。憎しみではなく愛情をかけて育てた主人公に少し共感。ダメだけどわかる… 母親になりたかった主人公。泣いたな… 映画も観て小豆島へ聖地巡礼に行きたくなった

    3
    投稿日: 2025.02.12
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    大学時代に映画を見て泣いたなあと思い読んでみた。 映画の詳細は覚えていないが、逃げ続けるスリリングな感じと誘拐犯から子どもへの愛情は小説でも映画で受け取った通りだった。 2章は誘拐された恵理が大学生となってストーリーが進む。恵理の現在と過去の事件としての誘拐事件を描く。恵理が過去を受け止めていく、向き合っていく感じ。

    4
    投稿日: 2025.02.11
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    主人公の希和子が女児を誘拐するところから物語が始まる。 希和子の逃避行は読者をドキドキさせる。 登場人物の描写が丁寧で、共感すると苦しさが襲ってくる。 考えさせられることの多い作品だと思います。

    4
    投稿日: 2025.02.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ほな西へいこか大賞受賞作。物語に引き込まれ、2日間で一気に読了した。 偽りの母子の逃避行。哀しい物語だった。 大人の身勝手な振る舞いの結果、犠牲になるのは子ども。辛い思いをするのも子ども。 女性であるからこその苦しみが確かにある。 普通の女性がある日犯罪者になる。捜索の恐怖に怯えながらも、日々の中に親子としての真実の幸せを見出そうとする哀しさに胸を打たれてしまう。女性の心を弄んだ男が悪いと詰りたくなってしまう。情感した小説だった。 短い文章の連なりの中に、豊かな島の情景が浮かぶ。旅小説の側面もある。 八日目の蝉、タイトルが粋だと思った。 映像化作品もみてみたいです。

    11
    投稿日: 2025.01.21
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    だいぶ昔に評判になった本ということは知っていて ドラマになったのも 知っていたのですが 図書館で見つけで読みました。 主人公の希和子は不倫の相手の子供を誘拐 嫌がらせならわかるけれど なぜに 不倫相手の家庭の子供を可愛がることができるのだろうか。 そして宗教団体のような施設に逃げ込み よく無事で 出てこれたと安堵の気持ち 親心になってしまった、 あちこち転々としながらも 何年も警察にも見つからなくて生き延びてきたことも奇跡。 ふと 今現在も 行方不明になった子供達も 誘拐されているのではないかと不安に感じる。 話は戻して逃亡から 数年経って 警察に見つかり 本当のご両親に戻される。 その後の 誘拐された子供の人生までが 赤裸々に書かれていて胸が痛く感じた。 最後のシーンが なんとも切なかったな〜 なんとなく 希和子が薫だときづき 出産のお手伝いができれば幸せだろうなと勝手に想像してしまった。 これから映画を見たいなと感じた。 映画と本と  どう感じるか。。

    6
    投稿日: 2025.01.17
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    とても良かったです!素晴らしかった、何でもっとはやく読まなかったのだろう。 途中までは重くズシンとくる救いようのない展開、でも八日目の蝉が意味を持つようになってからは逞しく生き続けようとする登場人物達の心の変化に胸を打たれました。映像化作品もぜひ観たい。 角田光代さんの作品は文章のイメージしやすい。相性のいい作家さんとのめぐり逢いが嬉しい。

    4
    投稿日: 2025.01.13
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    この話に頼りになる男は1人も出てこない。って解説に書いていた。確かに。父がくそすぎて本当になんで取り合いしているのか。 誘拐は許されることではないけど、不倫夫婦のもとで幸せに暮らせたのだろうか?きわ子さんはしっかり母親してた。だから色んな人に助けられたのかな。

    2
    投稿日: 2025.01.05
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     自らが母親になれない絶望から、希和子は不倫相手の子を誘拐してわが子として育てる。4歳になり初めて実の両親の元に戻った恵理菜は、育ての母が誘拐犯であったと知り、心を閉ざしたまま成長する。やがて21歳になった恵理菜は妊娠するが、その相手もまた家庭を持つ男だった……。  大学生になった恵里菜は、誘拐されたときに同じ施設で育った千草という女性と出会う。同じ境遇をもつ2人で恵里菜が子供の頃に生活していた離島に訪れる。  希和子と恵里菜の仲睦まじい姿を見ると本当の親子のように見え、また、希和子の愛情を感じることができ誘拐は決して良くないことだが希和子が警察にばれずそのまま恵里菜と2人で生活できたらいいなと思った。子どもは誰に育てられたかも大事だけど誰から愛情をもらっていたか純粋に感じ取り何年たっても覚えておくことができると改めて理解できた。愛情を受けて育てられた子供が今度は自分が子供にと永遠に続いていくものだと教えてもらうことができた。

    3
    投稿日: 2024.12.28
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    2章の最後、恵里菜(薫)は千草と取材旅行に行く。小豆島へ続くフェリーの中、昔の記憶が流れこむ恵里菜。自然と当時の言葉遣い戻り、小豆島や瀬戸内海の話を語るシーン。まだ彼女の中で希和子と過ごした日々、小豆島での思い出は消えていなかったところに、感動した。 最後に一言、秋山丈博だけは絶対に許すな!(怒)

    4
    投稿日: 2024.12.18
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    うーん、読み終わってかなり複雑な感情。 家族とは、母親とは。。。許される話ではないが切ない。 少し希望が見える終わり方も良し。

    11
    投稿日: 2024.12.13
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    計画性など全くなく、ただ母性に突き動かされた 希和子の誘拐事件。 希和子はがらんどうだと罵られた怒り、 裏切られた悲しみ、自分が殺してしまった我が子への贖罪の意識に追い詰められた結果の行動なのかもしれないですが、最後まできちんと薫の母親でした。 希和子と薫を助けていく女性たち、 これでもかと一貫してクズらしさを表す男性陣、 対照的に書かれています。 薫改め恵里菜が なぜ私だったのかと自分の過去、希和子、 両親、周りのもの全てを恨みながらも、 飢えていた愛情を岸田から与えられ、 希和子と同じような道を歩み、 受け入れていくストーリーが大変面白かったです。 ハッピーエンドとは言えませんが、 希和子と薫が過ごした小豆島のように 美しい景色を脳裏に描いた状態で 完読できて、満足です。

    2
    投稿日: 2024.12.13
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    一度読んだら一生記憶に残る。 何で私だったの? このセリフが辛すぎる。 辛すぎてもう一度読みたいとは思えないけれど、少し思い出そうと思えばすぐ読後に感じた気持ちを思い出せる作品だった。 あらすじからタイトルの意味が全く予想できないけど、読後はこのタイトルの意味の深さに感動する。 蝉に例える表現、描写。文章って美しいなと思わされた。

    1
    投稿日: 2024.12.11
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    何でタイトルが八日目の蟬なのかな?と思いましたが、それは希和子のことなのかなと。 ほかの蝉には見れない景色を見ることができる希和子とこれからの薫に希望を感じました。 そして、なぜか名古屋で出会った老女は、マツコデラックスさんで脳内再生されてました笑

    11
    投稿日: 2024.12.05
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    誘拐した赤子との逃避行と、その赤子のその先の人生を描いた名作。 登場人物はみなどこか心が弱く、一方でよくわからない思い切りがあって人間らしい。 泣けるかと言われると犯罪や不貞など気になることが多すぎて私は泣けなかったが、読後感は不思議と悪くはない。新たな命というものの無条件の価値を感じて、無性に我が子を抱きしめたくなった。 子どもはいつか大人になるし、実際あまり立派でない大人になってしまうかもしれないけれど、とにかく子どもが子どもである間くらいはなるべく幸せであるといいなと思う。

    1
    投稿日: 2024.12.01
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    小豆島へ向かって、フェリーに乗り瀬戸内海を渡ってみたいと思った。 一度の判断から、逃げて逃げて逃げる人生へと変わってしまった女性。 溢れ出る母性を子に注ぎ、子を愛した素敵な女性だったと思う。

    6
    投稿日: 2024.11.19
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    ずっと胸が痛い。読んでる間、ずっと。特に第1章のラストにかけてが凄まじい。細部まで練り込まれた物語で、映像が目に浮かぶ。辛いけど、それだけ救いも込めてるような物語。

    7
    投稿日: 2024.11.02
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    本を読んで泣いた経験は数えるほどしかないが、気がついたら涙が頬を伝っていた。そんな経験はなかなか出来ることではない。なぜ泣いているのか説明ができない感情。わたしはずっと希和子に感情移入していたのだと気がつく。学生以来の再読だが、前も泣いたなと思い出した。 長編だが、どこも省けない省いてほしくないって思う作品は初めて。自分に2歳の息子がいるからか終始胸が締め付けられるようで、目が離せなかった。おすすめ。

    45
    投稿日: 2024.10.26
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    家族、親子って何なんだろと考えさせられました… 男が責任取れないなら不倫なんてするなと思いと希和子にはダメ男と別れる決断して欲しかったですねー

    2
    投稿日: 2024.10.15
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    中々に重かった。単純に、感動という言葉だけでは片付けられない。とゆうか、読んでいて8割くらいムカムカしながら読んでいた。どんなに美しく、温かく、光のようなシーンが描かれていても、その裏に救いようの無い辛さがあることを思い出してしまい、読んでいて辛かった。だけど、だからこそ、最後にこの言葉が出てきた時は心に来た。全てを受け入れていかねばならないと教えてくれた。

    1
    投稿日: 2024.10.10
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    おもろい。けど、家族関係に問題ある子どもを題材にした傑作小説が山ほどある中で、そこまで響かなかったかな~~って感じ

    1
    投稿日: 2024.10.08
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    不倫を肯定する(正確には不倫した男性を否定し不倫相手の女性はほぼ非難されない)内容には少し辟易した。ただそれでも主人公が悪人だとはなかなか思えない。自分自身が主人公と同じような母親目線で読むからかもしれない。 そう考えるとやはり角田光代さんの作品はそれだけの引力があるのだと思う。

    1
    投稿日: 2024.10.07
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    角田さんは、人間の弱さを、あまりフィクションでは見せられない生々しさ、残酷さを、そして温かさを、まざまざと表現してくれる。その世界にいつも心を奪われてしまう。 ここまで客観視することができればなあって、思ったりもする。この八日目の蝉も、誰かの日記を読んでいる気がして、苦しいのに、自分が生きている実感をもらえる。ただのフィクションのはずなのに。

    1
    投稿日: 2024.10.07
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    おすすめ度 ★★☆☆☆ 感動度 ★☆☆☆☆ 結局どうしたいの?っていうお話で 誘拐犯の女性が結局育ててくれたおかげで 幸せやったはずやのに、本物の両親に引き取られて、、、、って話で 一章が育ての親の話 二章がその娘の話に分けられていた。 期待してた分感動は薄かった為途中で読むのをやめた

    1
    投稿日: 2024.10.03
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    誘拐犯やのになぜか応援したくなる、、 懸命に子育てして愛情持って育ててて頑張れ、逃げ切れって思ってた、、 でも子供にとっては残酷な人生やったのか?な

    1
    投稿日: 2024.10.01