
総合評価
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powered by ブクログ22年間勤めたソニーを退職してグーグル日本法人社長となった著者による、両社での仕事の回顧録。特にソニーでの話が興味深い。VAIO、コクーン、スゴ録、ウォークマン等の製品につき事業部長クラスの立場で関わっており、実務に近い記録を読むことができる。対外要因よりむしろ社内に避けがたい障害がある辺りはどの会社も似たようなものなのかな。
0投稿日: 2011.06.18
powered by ブクログこの本は著者の半生を綴った自叙伝。 ソニーに対する不満をぶっちゃけているところが多いのだが、 やっぱりそうなんだ、と妙に納得できてしまうのが逆に残念。 物語のように読むことができ、おもしろくて1日で読み終えてしまった。 ソニー、グーグル(量は少ない)、著者への興味がある方はぜひ。
0投稿日: 2011.06.17
powered by ブクログ2011-62 期待していなかったから期待はずれとはいえないが、予想以上に中味のない本だった。強烈な個性というよりは強烈な自己肯定が目立つ話し。結局こういう人ばかりなのでSONYはだめになって言ったんだろう。株の損返せ!
0投稿日: 2011.06.11
powered by ブクログ読みました。辻野さん、直接絡んだことはなかったけど、あんまりいい噂を聞かなかったからいい印象なかったけど、共感できることが多かったです。特にソニーの現在の問題点の辺り。うーん考えさせられました。クラウドのくだりは退屈だった。
0投稿日: 2011.06.11
powered by ブクログ大企業が変化し続けることの難しさを感じた。 そんな中で筆者が見せたパワフルさはすごい! どうせならもう一度ソニーに戻って改革してほしい
0投稿日: 2011.06.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
率直な感想として、辻野さんはすごい人だと思う。 ソニーという大企業の中で自分の信念を持ち、 大企業体質にも負けずに取り組む姿はかっこいいと思った。 と同時に、ソニーでの取り組みがグーグルで役に立ったというものだったが、 別に「ソニーとグーグル」が辻野さん自身の経験であって 自分らもこのような経験をつくれるとも思った。 一般化すれば、 人はみんな前の経験を活かして生きているということにも繋がっていくのではないだろうか。
0投稿日: 2011.06.04
powered by ブクログ自分の紹介した本を読んだことがある人が何人かいたので、その人なりの考えを聞くことができて良い議論になりました。
0投稿日: 2011.06.04
powered by ブクログ昨今ソニーがダメな理由がある程度わかる。とは言うものの元内部の人の言うことなので、客観性についてはどうかと思うが。
0投稿日: 2011.06.02
powered by ブクログソニーの黄金時代から衰退期(残念ながら)を経て、ソニーを辞めて、グーグルの日本法人の社長になった方の本。 「ソニーが教えてくれた」ことを書いているのかと思いきや、結構ソニーの問題点を書いてあって少し悲しくなった。大企業病というか、創立者の偉大さはなかなか継承されにくいのかなぁ・・・ 理念がある会社は強いというけれど、これがいい反例だったりするのかな。 日本発の世界企業であって欲しかったのに、たしかにCEOに日本人以外が就任したときは 私も結構衝撃を受けたのを覚えてます。 もう一度復活してほしいなぁSONY。。。
0投稿日: 2011.05.30
powered by ブクログSonyとGoogleへ所属して実績を残してきた辻野さんの メッセージがいくつか心に残ったのでご紹介。 『変化の激しい時代に、変化を恐れて何もしないこと のリスクの方が大である』 『自分がいいものに気づいたら納得するまでやって、 上司も納得させなければならない』 『自分が現在価値を守る立場で仕事をしているのか、 将来価値を生み出す立場で仕事をしているのか、 という視点を常に持つべきである』 そして、いつもいつも大変お世話になっている (普段、分からないことがあれば、Google先生に 聞いてみようなんて言っている)Googleの理念が HPへ掲載されていることを全く知りませんでした。 すごーく良いことが書かれています。 サービス開発を行う自分として、基本的なことが 分かっていないなぁと情けなく感じました。 Googleの理念である、Googleが掲げる10の事実は 下記を参照してください。 http://www.google.com/intl/ja/corporate/tenthings.html
0投稿日: 2011.05.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
少し乗り遅れ気味だが、ようやく読むことができた。 題名とは大きく異なり、内容の大部分が著者が感じる日本的企業・文化に対する危機感にて占められている。 それらは多分に使い古された文脈だが、著者の実体験と結びつき 非常に説得力があるものとなっている。 ただ、SONYという会社を聞いても僕の世代(1980年生まれ)は、ピンと来ない。物心ついた時(中学生や高校生)から巨大な企業だった印象が強く、特別なイメージを持ちにくいからだ。 1979年に誕生したウォークマンは、その革新性により、 スティーブ・ジョブズ、ビルゲイツ達を大きく魅了したという。 しかし、その話もいまいちピンと来ない。 ただ、これらのイノベーターや著者のようなビジネスマンを魅了してきた企業が、日本国内より発生し得た事実に対して、非常に興味がつきない。 30代になって日々思うことは、その事実を紐解き、今後再現していく事こそが次代を担う我々にとって必要なことではないだろうかと言うことだ。 それが改めてわかっただけでも読む意義は高かったといえるかな。。
0投稿日: 2011.05.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ソニーでVAIOやコクーン、スゴ録といった商品の開発に携わり、ソニー退社後、グーグル日本法人の代表取締役を勤めた辻野晃一郎さんが、職歴を振り返って、日本の企業がこれからどうあるべきかを示唆した一冊。 タイトルだけ見るとソニー賛辞のように思えるが、真逆。現在のグーグルの隆盛、ソニーの凋落を「かつてのソニー」「現在のグーグル」のあり方を取り上げることで、どうしてそうなっているのかを丁寧に朴訥と語り続ける。 決して文章が巧いわけではないが、一度は読んで咀嚼すべき言葉がたくさんある。とくにグーグルがかかげる「10の事実」はどんな仕事においても考えのベースになりうる非常に大事な言葉が並ぶ。
0投稿日: 2011.05.18
powered by ブクログ著者の半生記。タイトルはつり。特にGoogleとSONYの関連性はない。 SONYのグチャグチャとした内実が描かれていて興味深い。立て直すのは相当大変だ。
1投稿日: 2011.05.17
powered by ブクログネット時代は先んじてやることの意義は大きく、不確実や未完成のものでもビジョン魅力があればお客様はついてくる。昔のSONYにはそれがあったとされ、今はない。グーグルにはそれがあった。
0投稿日: 2011.05.16
powered by ブクログSONYを愛するが故の叱咤激励、そしてかつての光を失ったSONYへの哀しさ、悔しさが滲み出ています。 AppleやGoogleの話も会社の中からの目線で書かれておりとても面白かった。 内容はやや繋がりが分かりにくく、文章もプロの文ではなく、逆に自分で気持ちをこめて書いたのがよく解った。 幻の名機コクーンの思い入れもとてもよく伝わりました。元ユーザーとして嬉しいです。
1投稿日: 2011.05.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
かつてソニーといえば、わくわくする新製品を出すカッコイイ企業だった。この本を読んでいる最中の漏えい事件。なんとも示唆するような。 かつてのソニーの輝きやスピリッツはアップルやGoogleへと移っていった、そしてその元となったのはやはりソニーの遺伝子を受け継いでいったからのように思う。
0投稿日: 2011.05.12
powered by ブクログ1、アメリカでは沈黙は金でも何でもない。無能である。わからないことは即座に聞く姿勢、つまらないことでもすぐに披露する厚かましさが大切である。 2、ソニーには「上司にやめろと言われたくらいでやめるくらいなら、最初からやるな」というカルチャーがある。ジョブズも下からのアイデアはまず否定すると言う。怯むかどうか本気度を試しているのだ。 3、グーグル語録の中「命令されたことをそのままやるだけなら海兵隊に行け」 4、ゴーン「初めて日産を見たときは問題だらけだったので、大きく改善の余地を感じた。抵抗勢力は無視するのみ」ポジティブ志向が大切。 5、「これが当たり前」と思っている常識・ルーティンに盲点がたくさんある。定型化は効率化において重要だが、変化を阻む要素ともなりうる。 6、オンラインの時代では、ネットワークとつながる商品なら、瑕疵が出荷後に見つかっても、オンラインで修復できる。あるレベルに達していればとにかく早く出した方が有利。必要以上のコスト/時間をかける必要がないのだ。 7、サイモンによると、目標達成に向けて忙しければ忙しいほど、効率性が優先され目標自体の意味/内容を考えるスタンスが失われる。「忙しい」という言い訳は「難しいことや余計なことは考えない」という口実として機能する。 8、クラウドのメリットは、IT投資削減以上に、社内コミュニケーションの向上/情報シェア促進による経営スピードのUPにある。これによりいつでもどこでも仕事ができるようになる。 9、シリコンバレーではスピードが大事。楽観的に、まずやってみる。やるリスクよりもやらないリスクの方が大きいからだ。群衆の英知を考えれば、先に出してから修正した方が効率性もよい。
0投稿日: 2011.05.08
powered by ブクログ非常におもしろかった。辻野氏の走り抜けたビジネス人生が凝縮された本。 本書での一貫した主張は、 •GoogleやAppleといったシリコンバレー発の最先端企業も、ロールモデルはSONYである •そのSONYの凋落は、かつての姿を見失ってしまい、メガトレンドについていけなくなったことにある の二点。 二点目については、SONYだけではなく殆どの日系大企業に通じる内容。辻野氏のSONYでの奮闘を見ながら、自分が会社でも起こりうる、もしくは既に起こっている傾向ではないかと、非常に現実味を感じた。 この時代我々が思い出さなければならないことは、まさに一点目ではないかと思う。自分のような若い世代には実感が湧かないが、確かに日本の製造業が世界を驚かせたという事実がある。 SONY凋落までのプロセスを見て、キャッチアップではなく(現在価値の向上)だけではなく、今後を見越したビジネスモデルの構築(将来価値への投資)を思い切って行える会社がこれから生き残っていくのだと強く感じた。 「日本の凋落は日本という単に一国家にとっての不幸であるということにとどまらず、世界にとっての損失である」 というフレーズがとても印象的。 今一度日本としてのプライドを取り戻し、世界を震撼させるという意気込みをもってビジネスに臨まなければいけないと感じた次第。
0投稿日: 2011.05.08
powered by ブクログデジタルギアフリークの私にはとても楽しめた。日本発の世界ブランドであるソニーの復活を願うばかりだが、今回の情報流行事件など見ていると悲観的になってしまう。
0投稿日: 2011.05.08
powered by ブクログSONY本の中では最も当時の内情が細かく書かれていて、「人」を軸にした衰退の原因がわかりやすいものだった。 SONYとGoogleの共通点と違いがわかりやすく記載されているのが本書の特徴である。著者が両社で会社全体を見るポジションだったからこそ、一つの部署や出来ごとではなく時系列になっているので頭に入ってきやすい。 私が感じたSONY衰退の原因は、ハードウェア中心で成長をしていきた製造業特有の「やることのリスク」を考えれば良かった経営スタイルがネットの台頭により競争原理がネットのあちら側に移ってしまったことである。 それに対してAppleやSONYは「やらないことのリスク」を考えて実行するという発想を持っている。 SONYとGoogleの共通点 ●全世界のユーザーがまだ具体的にイメージしていないニーズを予測して、新たなスタンダードを創り上げる ●ユーザーに新たな世界への入り口を提供 最後に就活生の私にとって印象的だったフレーズが、「将来価値を創造する会社」と「現在価値を守るための会社」どちらに身を置いて仕事をしたいかという読者への問いかけが心に刺さった。
0投稿日: 2011.05.05
powered by ブクログ意外な名著。昔のSONYは今のGoogleやAppleと同じくらいダイナミックな会社だったそうです。Google日本法人社長を務めた辻野氏の作品。SONYヨイショ本だと思って読むと痛い目見ますw
0投稿日: 2011.05.04
powered by ブクログソニーファンだった数年前までは、アップルに対する起死回生を信じていたが、ここに書かれている内部事情を読むにつけ、とうの昔に勝負が決していたことを知った。今後ソニーが世界を相手に主導権を握る可能性を信じることが出来ないことが残念でならない。これは日本の全製造業に言える事だろう。
0投稿日: 2011.05.02
powered by ブクログ22年間のソニー在職後、3年間グーグル日本法人の社長を歴任した辻野晃一郎氏の体験記です。著者が従事した事業からも十分にSONY凋落の過程を垣間見ることができますが、できれば、もう少し俯瞰的・客観的な視点からの指摘も欲しかったですね。
0投稿日: 2011.05.01
powered by ブクログソニー凋落の一つの原因がやはりあのソニーですら大企業病に侵されたことなかれ主義者になり下がったことであることが分かった。 企業も人間と同じで年をとるにつれて守りに入り、若かったころの失敗を恐れずに突き進んだ情熱を持つことが難しくなるのだろう。 だが、その情熱を邪魔者扱いにし始めたら終わり。 常に変わり続けることのむずかしさがよくわかった。 グーグルはまだ新しい会社。 でも言っていることは古い会社と同じ。 当たり前のことを情熱を持って徹底的にやること。 これが成功の秘密か。
0投稿日: 2011.04.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ソニー時代、ヒットを生み出した舞台裏。臨場感あふれる表現で再現されていました。先生が言っていた「辻野vs久○良木」的なところもチラリと…。チームをまとめあげるリーダーシップはさすが。部下として働いてみたい。
0投稿日: 2011.04.29
powered by ブクログ大変お世話になった元上司(現在は親会社の重役)が最近親会社の社内報で薦めていた本。ソニーやGoogleの社内見学をしているかのような臨場感がある展開に思わず引き込まれた。クラウドの本質を考える点でもオススメな一冊。
0投稿日: 2011.04.26
powered by ブクログ22年間務めたソニー時代の経験がとても参考になる。 ソニーの末期は社外よりも社内との当すのせいで苦労させられた話などを読むと 今日のソニーの凋落が必然的なのもだったことがよくわかる。 そして、グーグルに勤めていた時にグーグル雰囲気に昔のソニーの空気を感じとったという。 ソニーとグーグル両方の会社で働いた人が比較していてとても説得力がある。 勢いがある会社に共通する概念・考え方がよくわかる本。 ---- 気になった部分。 * 上司にやめろと言われてもやめるな * ただ誰かにやれと言われたことをそのままやるな。 命令されたことをやりたいなら海兵隊にでも行くほうがいい。 グーグルの言葉と著者の考えが似ていたらしい。 * コンピュータとしてのテレビを作る。
0投稿日: 2011.04.23
powered by ブクログ筆者がSONYで経験した22年間のキャリア、およびGoogleでの3年間のキャリアをまとめたもの。VAIO、コクーン、スゴ録の裏側やSONYという組織の問題点を示した一冊。メモ。(1)googleでは内部の活動を非常にシンプルに、収益を上げることに特化した活動とそれ以外の活動という風に区分けすることによって、インターネットやクラウドの進化の為の大胆で思い切った活動を可能にしている。(売上の97%~98%はオンライン広告(2)クラウドの時代に移行し、「情報としての付加価値」はクラウド側に全てがたまっていくので、今後ソニーのようにクライアント側のプロダクツを中心にやってきたところにおいては、それらクラウド側に存在する無限の情報をいかに便利で有意義に使いこなす手元のデバイスを作れるかが勝負になる。すなわち、クラウドとの連携を前提にした手元のデバイスのユーザーエクスペリエンスやデザインや消費電力等が付加価値の全てになる。感想として、SONYという組織はあまりにも細分化したカンパニーが多過ぎて、結果としてスピード感を出せておらず、その弊害が多いと感じた。
0投稿日: 2011.04.17
powered by ブクログSONYでVAIO、コクーン、スゴ録を創り出しGoogle日本法人の社長を勤めた辻野晃一郎さんの著書。 内容はSONY時代、Google時代それぞれのエピソードと作者の考え方・人生観が書かれている。経験に基ずいて書かれているため、理解しやすく大変興味をもって読むことが出来る一冊です。 後半に若干物足りなさを感じるところが残念。
0投稿日: 2011.04.05
powered by ブクログソニーで22年勤め、Googleの日本法人社長を3年勤めた著者の自伝のような本。 ・グローバル化が進み、経営にスピードが重要となる。 品質にこだわりスピードが鈍化するより、ある程度の見切りをつけ、市場へ投入することが大切である。 「瑕疵がない、壊れない、壊れにくい」ことを前提にしたモノ作りの体質は、スピードが求められるネット時代のネット関連製品においては、合理的とは言えない。 ・将来の家電にとってのキーワード 「成長」「知性」「エージェント」「癒し」 ・Googleが見つけた10の真実 1、ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる 2、ひとつのことをとことん極めてうまくやるのが一番 3、遅いより早い方がいい 4、ウェブでも民主主義は機能する 5、情報を探したくなるのはパソコンの前にいるときだけではない 6、悪事を働かなくてもお金は稼げる 7、外にはいつも情報がもっとある 8、情報のニーズはすべての国境を越える 9、スーツがなくても真剣に仕事はできる 10、すばらしい、では足りない ・日本人の完璧主義では考えつかないような、大胆な発想の転換
0投稿日: 2011.04.03
powered by ブクログ著者の辻野さんのバイタリティには感服します。 一番痛感したことが、やっぱり企業の経営とか組織論とか、今根本的に変革しているんだということ。 それは全て「グーグルが見つけた10の事実」に良くまとまっていると思いました。 ・遅いより速いほうがいい ~ 日本の企業はハードウェアを作り続けて来たので、故障の無い完璧な商品を追い求める。一方Google始めシリコンバレー発のIT企業はネットとソフトウェアがスタートなので、とりあえずアイディアを形にして世の中に発信してバグは後からアップデートしていけば良いという考え。 ここまでネットが普及した現代に強みがある方は明らか。経営判断の速度も格段に違うはず。 ・Great just isn't good enough ~ Googleもソニーも、市場の潜在ニーズを探って、画期的な製品をある意味消費者をモルモットとして送り出し、人々のライフスタイルを変えて受け入れられる成功モデル。しかし、SONYはそこにあぐらをかいてしまい、「SONYだから売れる」と勘違いしてしまったところから歯車が狂い始めたという。 確かに今は人々のライフスタイルがどんどん変わっている時期。自動車にしても、例えばカーナビなんていい例で、もしiPadに置き換えれば今のナビなんかより格段に速い処理能力と、沢山のアプリを入れれば無限に広がる機能群と、ずっとずっと素晴らしい操作性が手に入る。それも数分の一の値段で。いつか車のAVオプションなんて、スピーカーとBluetoothだけであとは利用者がいつも使っているデバイスをポン付けするようになるかもしれない。 今の常識が明日には覆っていてもおかしくない時代なんですよね。 この辺は危機感をもって仕事しないと、と強く思いました。 さて、この本に戻ると、昔ソニー党だったので辻野さんの話を全てリアリティを持って読むことができました。 初めて買ったデスクトップはVAIO、大学入学で買ったノートPCもVAIO(すぐに廃れたMDドライブ付き!)、コンポもSONY(今も現役)、ウォークマンはテープ、CD、MDタイプを所有していました。 特にDRMとかコクーンとか、玄人向けの話もあったりして。 そういや今のSONYってどうなってるんだろ?と思って、銀座のSONYビルに行ってきました。
0投稿日: 2011.04.02
powered by ブクログ著者が研究室の先輩だった。 日本企業の衰退とその理由が書かれている。わかりやすく、共感できる。ただ、その対策は自分で考えるしかない。
0投稿日: 2011.03.29
powered by ブクログただ、アイディアだけ出して、独創性だ、創造性だと言っても仕方がないんだよね。 Solidarity, Accountability, Commitment, Contribution and Motivation
0投稿日: 2011.03.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「上司にやめろと言われたくらいでやめるようなら最初からやるな」というカルチャー」 人間は忙し過ぎると自分のやっている仕事の本質的な意味を忘れてしまう。 会社を辞めてから初めて屋久島を訪れた。一説では樹齢7200年とも言われている縄文杉は圧倒的。 さんづけコミュニケーションを円滑にする。君などで呼ぶと無意識のうちに相手との上下関係を示してしまう。
0投稿日: 2011.03.26
powered by ブクログ著者は、VAIOの立ち上げやスゴ録の開発に携わった人であるが、 ・リーダーとして自身の信念を発信できる。 ・その信念をもとに具体的に実行することができ成果をあげることができる。 という点がすばらしいと思う。 このような人が日本企業を去ってしまったことは非常に残念なことだと思う。今後、日本企業から優秀な人材が流出しないようにマネジメントに読んでほしいと思う内容が含まれていると感じた。 将来のキャリアパスを考えているものとして、仕事に関する姿勢や身を引くタイミングなど非常に参考となる本であった。 読み物としてもおもしろいので、読んで損はない本だと思う。
0投稿日: 2011.03.20
powered by ブクログこういうビジネス武勇伝は面白い。あのソニーの中でも変わり種と思われる筆者が、社内政治の困難を乗り越えながら成果を挙げていく。筆者の熱さが、伝わってきて、前半のソニー時代の話は面白い。 ところが後半のグーグルの話になると途端につまらなくなる。グーグルの素晴らしさやクラウドの将来性については巷間で充分語られてるし、当事者が礼賛したのでは手前味噌だ。 読み終わって振り返ると、やはり筆者の独りよがりなは否めない。なぜソニーで排斥されたのか、なぜグーグルを三年で辞めたのか。筆者には見えてないのか、守秘義務で書けないのか。もうちょっと見せた方が面白くなるのに。 最後にタイトルの付け方に注文。例えば「ソニースピリットはグーグルに引き継がれた」じゃないの?
0投稿日: 2011.03.19
powered by ブクログソニーが世界の人々を魅了していた時代があった。 しかし、近年ではアップルやサムスンなどに押されて元気がない。 そんなソニーを、著者が愛したソニーをなんとかして変えて、昔のようなソニーにしたいという著者の奮闘が描かれている。 日本の企業は、そんな熱意のある人を失わないようにしてほしい。
0投稿日: 2011.03.17
powered by ブクログ日本発のグローバル企業ソニーに入社し、22年間を過ごし、その後3年間Google日本法人に在籍した辻野晃一郎氏の自伝的な書。 存在感が薄れゆく日本に対する危機感と、その現状を変え、再び輝ける強い日本、強い日本発の真のグローバル企業・人材を生み出してきいきたいという氏の思いが感じられる。 時代が変化する時には、変化に逆らっては自分が淘汰されるでけであり、変化を起こす側に回るか自ら変化に身を投じるしかない、というのがしのアドバイス。 今後自分が成長し、なにができるか、何をすべきか、ということを考える今の時期にははまるものがあった。。
0投稿日: 2011.03.13
powered by ブクログ筆者は、エンジニア出身なのに、経営感覚が鋭い。 ITにたいしても、わかりやすい説明。 現在の日本経営と、アメリカの成長企業が比較され、なぜ、世界のソニーから、外れてしまったのか実感できる。 情熱的で読んでて飽きない。
0投稿日: 2011.03.12
powered by ブクログ変化を恐れず、へこたれず、あきらめない、ビジネス魂を感じた。 優秀なビジネスマンとしての共通認識は、やはり目的への邁進力だな。 2011.3.5
0投稿日: 2011.03.05
powered by ブクログコクーンの発売、SCEとの組織ごちゃごちゃ、カンパニーの乱立、出井さんの退陣・・・などなど、ソニーも組織内部が大変なことになってそうだなぁと思っていた頃の、社内の様子が筆者の視点で書かれててとても面白かった。 ソニーで目指して社内で奮闘していたことが、グーグルに来てみると当たり前に物事が進んでいる。そのことを目の当たりにしながら、グーグルのすごさを素直に認めるものの、でもその一方でそうした問題意識と実行の試みの機会をくれていたソニーに感謝する。そんな気持ちがこのタイトル「グーグルで必要なことは、みんなソニーが教えてくれた」に込められているんだろうなと思いました。 辻野さんほどのスケールではありませんが、社内政治で仕事が進まないことに嫌気がさして会社を辞めたのに、外に出てみて仕事がすんなり進むことに満足しつつも、同時になぜか嫌だったはずの以前の会社に対して、自分に問題意識と経験をつけてくれたことを感謝したい気持ちになった自分に、少しだけ重ねながら読みました。面白かった。
0投稿日: 2011.02.27
powered by ブクログソニーであそこまでの実績を残しながら、 次の仕事が決まる前に辞めて ハローワークに通う事ができるだろうか。うーん、凄い。 ソニーとグーグル この二つを対比して読むことができる貴重な一冊。 技術者なら読むべし。
0投稿日: 2011.02.20
powered by ブクログすごい人だ。 仕事に対する熱意、ひたむきさ、どんな困難でも前進しようとする姿が目に浮かんで感動した。 著者の辻野さんは新卒でソニーに入社。 その後22年間ソニーの古い体質と戦いながらも、圧力に屈する事なくVAIO,スゴ録といった様々なヒット商品を生み出す。 その後、度重なる会社からの裏切りに愛想を尽かしてついに退社。 しばらく無職を続けた後、自分でつくっちゃえということで起業。 しかし起業後まもなくグーグルから入社試験を受けてみないかというオファー。オファーが来たといってもヘッドハンティングというわけではなく、ガチで試験を受ける。そして採用が決定し、しばらくして日本法人社長にまで上り詰める。 わーお。 ざっくり書いた経歴だけでもすごい。 けどこの経歴はあくまで結果で、いろんなすごい結果を生み出すまでの努力がすばらしい。 一番いいなと思ったのは、困難な状況に何度追い込まれてもそこで自分の置かれた状況を悲観したり、ふてくされたりするのではなく、 周りの人に自分のビジョンを共有してもらい、目標を達成するために一緒にがんばってもらえるよう働きかけていること。 所々で当時部署の人たちに送ったメールが掲載されていて、 こんな上司だったら一緒に神輿を担ぎたい気持ちになるだろうなと思った。 そして、かつて世界のトップランナーであったソニーと、現代のトップランナーGoogleでの経験から、これからの時代の働き方や会社のあり方についてなにが重要でどうなっていくのかという視点が興味深かった。 あー、わたしも走り出そう!! そんな気持ちをくれる1冊です。 あ、それからソニー創業者である盛田さんのエピソードもすごい日本人がいたものだと驚いた。 いち家電メーカー社長という枠に留まらず、海外企業がアメリカでの2重の税負担を免れたのも、映画やテレビ番組がDVDでいつでも家で見れるようになったのも、その影に盛田さんの奮闘があったそうです。 偉大な貢献をした日本人の話ってなんだかうれしいものですね。
0投稿日: 2011.02.18
powered by ブクログ■概要 ソニーで22年、その後、グーグルの日本支社長3年を勤めた、辻野さんのビジネス半生記。 私の履歴書、みたいなもんですね。 ■役立つ点 読み始めたのですが、これ、面白い予感です。 辻野さんのオープンでフランクでストレートな語り口が面白い。 (はっせー)
0投稿日: 2011.02.15
powered by ブクログソニー低迷の原因は、ブランドにぶら下がり食い潰すだけの人たちが増えたためとの記述があった。どこの会社も歴史が長くなるとそんなもんなのかもしれない。孤軍奮闘し、部署を立て直すも、次の試練が立ちはだかる。結構な業績を上げたと思うのだが、この人はなぜ昇進が遅かったのだろう?日本的な会社でははじかれてしまうような人だったのかもしれないし、そんな人を評価しない社風だから低迷しているのかもしれない。
0投稿日: 2011.02.13
powered by ブクログ著者。SONYでカンパニープレジデントをつとめたのにgoogleの社長になった + ・日本のグローバル企業SONYを強くしたいという気持ちに共感 ・最近のSONYのぱっとしなさがよくわかる ・企業がチャレンジすることの大切さを理解 - ・著者の思い出話多すぎ 学び 人の真似でないチャレンジこそ成長の原点
0投稿日: 2011.02.13
powered by ブクログソニーの過去が今のGoogle。時代を切り拓くようなパイオニア的プロダクトを生み出すには、エンジニアが自由闊達に仕事をできる環境がやはり必要なんだね。 いかに日本人がグローバルに活躍できるかを考えさせる一書。 日本人はバッファローの一節が特に印象的。全体の二割が走り出さないと動こうとしないが、動き出したら猛烈な勢い。確かに(笑)
0投稿日: 2011.02.11
powered by ブクログsonyの後でgoogle日本法人で社長になった辻野さんの本。sony時代の社内事情が細かく描写されていて、本当の大企業病っていうものがわかる。なんか日本人としては寂しく感じた。。たった10、20年ほどで社会環境が大きく変化して、企業も同じく変化しつづけないと一気に機能不全に陥ると。 なにはともあれ一時代を築くには、何か特別な熱みたいなものが生まれる感じが読んでいて伝わってきた。 個人的には辻野さんの勢いあまって(正確にはそうではないが)sony退職後の数ヶ月の部分の過ごし方、心の動きが興味深かったっす。
0投稿日: 2011.02.11
powered by ブクログすごい方なので、もう少し深い話が知りたかったなぁ。でも、SONYとGoogleの違いがよぉ~く分かりました。
0投稿日: 2011.02.10
powered by ブクログソニーに22年間勤めた著者は、不採算事業を任される度に、情熱を持って組織を鼓舞し、VAIO、スゴ録などのヒット製品を生み出していく。しかし、「ネットの向こう側」に市場を奪われまいとするソニーは、あくまで家電の付加価値を追求するあまり、ネットコンテンツでライバルに一歩遅れを取ってしまう。その中で彼は、突然任されたネットワークウォークマンのプロジェクトで会社から思うような支援を得られず、結局AppleのiPod nanoに惨敗を喫してしまう。 失意を胸にソニーを退職した彼が飛び込んだのは、クラウドコンピューティングの先駆者Googleだった…。 「ソニーらしさ」であるフロンティア精神を失ったソニーと、「ソニーらしさ」溢れるGoogleのコントラストが、ビジネスの最先端を走っていた著者によって臨場感を持って描かれている…。 さて、これから新興国が「労働集約型」産業を一手に引き受ける中で、先進国はその価格競争力と徹底的に戦うか、さもなくば、クラウド化によって「知識集約型」産業にシフトしていかなければならない。前者は生産設備を持ち、品質管理の中から製品を提供するが、後者は市場にオープンソースを提供し、集合知の中からサービスを提供し、改良していく。どちらが素早い意思決定が可能かといえば、明らかに後者であろう。とにかく、オフライン企業とオンライン企業では、リソースの回転スピードが桁違いに異なるのだ。 僕の携わるオフライン産業、製造業においては、「製品の白物家電化」が叫ばれて久しい。とにかくどこの会社の製品でも同じ、安ければよいというコモディティ化が避けらないのだ。 これ以上の消費離れを食い止めるには、革新的な製品を絶え間なく市場に投入することによって、消費者に新しいライフスタイルを想起させ、付加価値を提供していかなければならないということが分かる。しかし、これがいかに難しいことか…。残念ながら、日本のどの企業を例に取っても、世界を変えるような製品が誕生する「匂い」がなかなか無い。ここに、ソニーの停滞に象徴される、日本企業の疲弊が表れているのかもしれない。
0投稿日: 2011.02.08
powered by ブクログ昨年末に読み終えて結構時間が経つので 細かい感想は再読してから読みますが、 とても面白く、タメになる内容だった。
0投稿日: 2011.02.07
powered by ブクログ新興企業の台頭が目覚ましい中、日本を代表する大企業は「時代の変化」のスピード感を捉えるのが苦手であるのは既知の事実である。指摘すべきは著者のようの有能な人材を大事な局面で生かしきれなかったSONYと「自由闊達」な社風の下で社員が誇りを持って働いているGoogleとの「差」である。個人的には著者の意見にも大部分で共感でき、最近読んだ本の中で最も印象に残った1冊である。
0投稿日: 2011.02.06
powered by ブクログ辻野さんの自伝ともいえる本。ソニーでの22年間とグーグルでの3年間の体験が忠実に描かれている。企業に課されるべき課題ともいえる「挑戦」が影を潜めるようになり、安定化へと向かおうとしていたソニーと、それとは逆に、常に変化を良しとし、スピード感あふれるアプローチを見せるグーグルの様子が対極的で、その形がそっくりそのまま今に現れている。ハードウェアとソフトウェアでは、そのリスクに違いはあるものの、そのどちらにも共通する部分はあり、それがしっかりとした形で抜き出されているのはその両社を体験した人ならではだという風に感じた。今のソニーは一昔前と違い、なかなかグローバルブランドとして君臨しているとはいえない状況下にある。タイトルにもある通り、グーグルで必要なことをソニーで学んだというのは、そこから一歩離れたことが大きかったことだろう。これから日本を含め、世界がどのような変遷をたどるのかはいまだもってわからないところだが、いついかなるときも、「挑戦」という名の火を絶やさないよう心に留めておきたいものである。
0投稿日: 2011.02.06
powered by ブクログノンフィクションの体験を共有させてもらう事で多くの示唆を得る事ができた。残念なのは何故これほど優秀で結果を出してきた人材がソニーにおいて評価されなかったのか今ひとつ理解できなかった点。それ程ソニーという会社が人を活かせない死に体となっているのか、それとも著者の生き方によるものなのか。組織というものは常に複雑で思う様には過ごせないものなのだと再認識させられた。
0投稿日: 2011.02.03
powered by ブクログ複雑な思いを抱きつつ、一気に読み終えた。ソニーの内情に驚き、一方の当時者にも言い分はあるのだろうと想像するも、ここまで組織と「勝負」した著者だからこそのリアリティに圧倒される。マーケやMOT、OBHのケーススタディとしても興味深い。
0投稿日: 2011.02.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
自分も辻野さんのように熱く仕事ができるようになりたい。 変化を常に受け入れられる体制を自分の中で作っておかなければ。
0投稿日: 2011.01.30
powered by ブクログ「ソニー本社六階」にもあったような、ソニーの凋落が分かる内情が記されていた。グローバルにスピード感を持って、変化に耐えないと、ビジネスはやっていけない。そんな事を言いたかったようです。
0投稿日: 2011.01.30
powered by ブクログ本書は、著者が22年在籍したソニーと3年間在籍したグーグルにおける著者の体験や感じたことを中心にエピソードを語られたものです。 著者の関連リンク: ブログ:http://koichiro-tsujino.blogspot.com/ ツイッター:http://twitter.com/ktsujino アレックス株式会社:http://www.alex-x.com/index.html 私としては非常に面白いと思ったのは、ソニーとグーグルという対比です。 著者の属していた部門であるメーカーとしてのソニーと純粋ネット企業のグーグルを単純に比較することは出来ないとも思いますが、本書を通じて、ソニーは革新的な風土は残りつつも大企業病とも一部では窺える普通の会社で、そもそも普通の会社ではないネット企業の急先鋒のグーグルはネット時代の最先端をいく組織作りがされているようにみえます。 グーグルのサービスは毎日使用して愛着もありますが、グーグルのワークスタイルや会社(特に本社)の様子が伝えられることは目にする機会がありますが、グーグルの社内から具体的な様子を深く語られることはあまり目にする機会も少ないので、特に、グーグルの様相を通じて、インターネット時代のワークスタイルを考えるにあたり、随所に参考になる部分もちりばめられているのではないかと思います。 著者から見たグーグルの急成長の秘密は、グーグルの理念に全て網羅されているとのことです(p181以下)。本書の中では10項目についての著者なりの考えや体験等が語られています。 また、グーグルの採用基準は4つの要素があり、1.地頭の良さ、2.これまでの職務実績や社会貢献の具体的な内容、3.リーダーシップ、4.グーグルネス(グーグルのカルチャーが合うか)ということです(p41)。優秀な人材の採用には非常に力を入れており、著者も入社後に面接の度に結果のレポーティングが大変だったというエピソードがあります(p199-201)。 ブログでの紹介: http://money-learn.seesaa.net/article/183098003.html
0投稿日: 2011.01.30
powered by ブクログ雑誌の書評で見て、購入した。 自社のサーバにファイルを保管して仕事をするのではなく、クラウド環境を活用すればいいということが書いてあった。持ち歩いているパソコンやUSBの紛失の心配もしなくて良くなる。出先でパソコンを借りれば、必要とするファイルを引き出して、いつでも仕事ができるということだ。なるほどと思う。 テレビの番組を、手軽に(いろんな設定をして)録画できるということが、ユーザーにとっていかに高い利便性をもたらすのかということの説明も、なるほどと思う。
0投稿日: 2011.01.22
powered by ブクログ友達に借りた本。 タイトルは誇大広告気味。 内容的には両方の企業から学んでいる。 どうも読みづらい。散文的で全体としてのメッセージがぼんやりしている。 内容も個人的なものが多く、構成を見なおしたほうがいいと思われる。 内容的には、ソニーにも昔はグーグルのように自由で創造的な時代があったこと、そして今は失われていること。グーグルには初期のソニーが感じられる風土があるということを経験ベースで述べている。 個人的な意見としてはなぜ日本ではグーグルのような企業が育たないのか。どうすればそういう企業が生まれ、育つのか。という部分を掘り下げて欲しいと思った。 人の日記に付き合うほどみんな暇ではない。
0投稿日: 2011.01.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
元グーグル日本法人社長(現在はローカルプレジデント職は無い)、現アレックス株式会社CEOの辻野晃一郎さんの著書。 ソニーで22年間VAIOのデスクトップ、コクーン、スゴ録、ウォークマンと素晴らしいプロダクトマネージャーやプレジデント職(この時のソニーはカンパニー制)働かれた後、独立しコンサルタントへ。その時にヘッドハンターからGoogleのポジションを持ちかけられ、前職になる。そして、ローカルカンパニープレジデント職という制度をGoogleが廃止したことで、退職ということになるまでが書かれてあります。 はじめの方にソニーに就職する前のやりとりで父親から公務員か日銀に行けと言われ反発し、大学卒業前には三菱電機に行けと言われ反発し、テレビでIBM産業スパイ事件で日立と三菱電機の技術者がFBIのおとり捜査に引っかかったのをメディアで見てIBMのような外資系になんか行くもんかと心に決められたようですが、外資系のグーグルでの出来事は忙殺されていたとあるように心地は良くなかったようです。良い経験ではありましたが、と。 TVなどでは一見穏やかでクールな知的で出来るビジネスマンなイメージが先行していたが、ソニー時代は戦う男そのものだったよう。反骨精神の塊というところだろうか。改革の鬼なのかもしれないなぁと感じました。 ちょうどいまの僕ぐらいの年齢くらいから戦いは徐々に加速し始めたようです。 組織との戦い、自分との戦い、他社との戦い、それも常に勝ち続けられてはいない。ご本には常に負けていると思われているようで、それは、理不尽な日本の組織にある合理的でない(と現場は思っている)経営陣の急な市場からの撤退だったり事業部の統廃合だったりと官僚主義的になっていった、盛田亡きソニーの亡霊にやられた、という怨念めいたところも感じ取れました。 僕は不平不満も言わない固い方なのかと思っていたのですが、案外、当時のHDの経営層に対する憤りはしっかり書かれていたので、やっぱり血の通った人間なのだなと思った。もちろん、清廉潔白な方だからこそなのですが、自分の正義を押し通しすぎているような部分も感じ取れた。もちろん、自分の人生なのだから自分の正義を貫き通すのは当然だと思います。 また、面白かったのがプロダクトマネージャーとしてどのように製品を開発を行っていくかというプロセスが書いてあったこと。これはなかなか他の書籍ではお目にかかることができないので、とてもマインドセット的に勉強になりました。往々にして日本の会社はすべてが縦割りで責任が分散しがちだがこのプロダクトマネージャー方式なら責任の所在も、コントロールもすべて一元的だし展開も早い。利益が簡単に生み出されるのも頷ける。自分も機会があればプロダクトマネージャーという責任ある仕事をやってみたいものだ。他社のものを買ってきてあれこれ考えて売るというよりも、創り上げて売るという方が自分の性格にあっているような気もするので。 元がメーカーだと思考がやぱり”ものづくり”に収束してくるのは習性なのかもしれないなぁ、と漠然と感じていました。 また、グーグル日本法人での営業組織改革の断行等、興味深い記述も見られ、あのグーグルに日本ISMを持ち込んだ人なんだと認識できました。それはそれでオンライン広告については現在までも生きているように思えるので、やったことには無駄はなかったのだろうということ。 ありがとう、グーグル<p237> ”いずれにしても生涯働く場と考えて転職したわけではなかったし・・・<中略>・・・グーグルという米国の新しい大学に留学しているような” すごく、わかる気がします。元々、グーグルへの就職はポジティブではなかった様な記載もあり、ネガティブな所と吹っ切れるとトコトンやるところと、負けん気の強さは本当にすごいなと思う。また、確かに大学っていうのはそうかも知れない。社会性がトコトン薄いのがグーグルの良さであり強さであり、ウィークポイントでもある、ということのなのかもしれない。まぁ、社会性というものが本当に必要なのか重要なのかは、また別の話なんですけれども。 そして、私たちやもっと若い世代への言葉が、こないだのソーシャル・ネットワークでも感じた事と全く同じだったので、紹介しておきます。 はじめから世界市場を視野に羽ばたこう ”最初からいきなりグローバルマーケットに打って出る、といった大胆なアプローチを考えて欲しいものだ。” 言いたいことはすごくわかるんです。しかし、インターネットの向こう側に国境が最初からほとんどなかったということが重要で、インターネットの中の国境とは何かと言うと肌の色でも国境線でも、海でも森でも空でもなく、それは”言語”そのものだったりします。よって、Facebookのように英語という国境がは一体どこまで伸びているんだろうということです。もちろん、グローバル・ローカライゼーションつまりグローカリゼーションという言葉が指し示すとおり、現地化は必要で、この現地化の最初にしなければいけないことが言語対応である、ということです。 当然、慣習や風習等を盛りこまなければいけなかったりすることはありますが、Web系サービスの特徴としては最大公約数で作ったプラットフォームからのカスタマイズ、つまりGALAPAGOS機能やインターフェースの搭載量のコントロールになりますから、底にいかに柔軟に対応していけるか、それを行うための優秀なプログラマをどれぐらい抱え込めるかが勝負の鍵でしょう。 これが出来る企業というのはそう多くはありません。会社が小さいからできないわけでもなく、大きいから出来ないわけでもなく、考え方がどちらを向いているか、ただそれだけなのだと思っています。 Web系ではない場合、国境線が明確に定義されている場合、昭和の日本の製造業に答えはすでにあるんです。やはり今度は現地化と分かりやすい意匠ということになります。もっと言えば世界共通の分かりやすい意匠が先に来て、そして現地化をソフトウェアレベルで対応させるというゲームプラットフォームや車ビジネスのようなことをもっともっとしていかなければなりません。 途中、グーグル日本法人の社員からの一言がマインドセットの違いを如実に表していました。「どうして日本で一番にならなければならないといけないのですか?」これは意外だった。経営指標等が共有されていないということだ。「私たちは世界のために働いている」と言ってきたそうだ。たしかにその視点は間違ってはいない。作ったソフトウェアはグーグルの膨大なサーバに飲み込まれ全世界で使われていくのだから間違いない。 しかし、売り手という立場や経営という指標で見たときに、日本というこれだけのリテラシの高いユーザが揃った市場で圧倒的2位に甘んじて良いわけがない。(結果的にYahoo!JapanのGoogleSearch採用で決着したけど) とにかく、この初期では通常語られることの少ない、部分にメスが入っていること、有名プロダクトのマネジャーだった人が全力で解説していることが非常に重要でもし、プロダクト開発やサービス立て付けでうんうん唸っているような人が入れば、迷わず買ったほうが良いだろう。 きっと、目の前の霧は晴れると思う。
0投稿日: 2011.01.20
powered by ブクログ読書会の仲間が SONYはSpiritを忘れた結果がこの本を読んで感じた!と感想を言っていてまさしく同感だ。 盛田さんや井深さんが企業精神は、かならず全てを変化なく持続させる事が目的ではないとは思うけれども、俗に言う『変えるべき点と変えざるべき点』を踏み外してしまった事が読み取れる。 著者の辻野さんが、そんなSONY激動の後半戦を、行動力といくつかのプロジェクトリーダー力、そして、仲間を想う力ででVAIO/スゴ録等のヒットを生み出した事は事実であると感じる。 消費者の購買行動を「生態系」と記している部分は、とても理解が出来る。消費者や音質やデバイスの良さにお金は払わない!とSONY流ニューウオークマンの新しい生態系をアピールして発表会を開く・・・・・しかし、同日に発表されたiPod nanoを一瞬見てSONYの敗北を悟ったと....。 残念な点と言えば SONY→Googleとある面、形に囚われずに新しい事にチャレンジしている企業を渡り歩いている辻野さんの今!の姿でもう1章欲しかったなあ。 これは、次の1冊になるかもしれないですね。
0投稿日: 2011.01.16
powered by ブクログソニーの経営層まで上り詰めた ソニーを愛する著者が ソニーに絶望し Googleに希望を見いだし Googleの社長まで上り詰める過程で ソニーと似てる事を かなり具体的に書き上げた力作 仕事のスタンスを知る上でも大変参考になります。
0投稿日: 2011.01.16
powered by ブクログ再読して☆3つから4つに変更。 辻野さんというソニーのDNAをしっかり受け継いだ元エンジニアが、これほどまでに好きだった会社を去らなければならない悲しさと、自分を育ててくれたソニーへの思いが伝わってきます。 変化する顧客ニーズをとらえ、変化をいかにしてチャンスにするか?そんな課題に直面するすべてのビジネスパーソンに良きヒントが得られる一冊でしょう。
0投稿日: 2011.01.15
powered by ブクログヒント、現在の自分がどう活かせるか。ただ、グーグルの仕事スタンスで自分との共通点もハッキリわかった。
0投稿日: 2011.01.14
powered by ブクログオフラインからオンラインてへと時代が移り変わることによる、モノ作りスタイル転換。 冒頭〜中盤にかけては著者の経歴が記されており、専門用語も多く使われている。 中盤以降、ソニーとGoogleの企業体・組織体型の違いと繋がりに触れて行く。(Google10の事実。企業理念) ソニーに長年勤続した著者だからこそGoogleを客観視できる。その意見は非常に面白い。
0投稿日: 2011.01.13
powered by ブクログ第一章 さらばソニー 第二章 グーグルに出会う 第三章 ソニーからキャリアを始めた理由 第四章 アメリカ留学 第五章 VAIO創業 第六章 コクーンとスゴ録のチャレンジ 第七章 ウォークマンがiPodに負けた日 第八章 グーグルの何が凄いのか 第九章 クラウド時代のワークスタイル 第十章 グーグルでの日々 第十一章 グローバル時代のビジネスマインドと日本の役割
0投稿日: 2011.01.12
powered by ブクログ著者のソニー入社から退社そしてグーグルへの転職までの自叙伝 グーグルのところはあっさり気味だがソニーのところは面白い 不採算部門を立て直しても立て直しても評価されず、むしろ会社自体がおかしな方向へ進んでしまっている 書いてて思ったんだけどなんか銀英伝の自由惑星同盟のヤン・ウェンリーみたいだ 結局、辞めざるを得なかったんだけどこの人はほんとにソニーが好きだったんだなぁ
0投稿日: 2011.01.11
powered by ブクログとあるビジネスマンの大手企業でのドラマのようであった。非常にリアルな著者の声が伝わってきた。本書の8割ぐらいがSONYでの話しであり、残りの2割がグーグルでのというよりは著者のクラウド化の話しなのでとりわけグーグルでのリアルな話はない。まさにタイトルは商業戦略。 しかし、著者がSONYを思う熱意がヒシヒシ伝わり、リアル島幸作を彷彿とさせた。
0投稿日: 2011.01.09
powered by ブクログSONYの技術者、経営者という立場からGoogle日本法人経営者という立場に転身した著者がそれぞれの場面で仕事にどういう姿勢で取り組んできたかを紹介した本。 おこがましい言い方だが自分と共通点が多く、非常に感動した。特にSONY時代のことは作者の必死の想いが手に取るように伝わってきて、胸が熱くなった。 彼の仕事に対する姿勢で見習わなければならないと感じるのは常に事業を高い目線で見て発展する方向を探していると感じられた点だ。彼がどうやってその様に考えるようになったかに興味を持った。 一方で残念なのはGoogleに移ってからの話はカルチャーの違いを触れる程度でSONY時代程の熱を読み取れなかったことだ。題名通り、日本有数の企業に長く馴染んだ筆者が、Googleで何にぶつかり、何かを変えたのかをもっと読みたかった。
0投稿日: 2011.01.08
powered by ブクログソニーでVaioやコクーン、Walkman の責任者をやっていて、後にグーグルの日本法人の社長になった辻野さんの自伝。 基本的に古い事は詳しく最近の事はさらっと流している印象。 成功していたスゴ録が(失敗していた)PSXの事業部に政治的に潰されていく過程などは詳しく書いてあるが、コネクトカンパニーの時代については歯切れ悪くさらっと流している感じ。 コネクトプレーヤーのルートキット問題などが発生した背景に何があったのかなどを知りたかったので残念。 グーグルについては会社とか製品の説明程度の内容。
0投稿日: 2011.01.07
powered by ブクログなかなかいい バイタリティーあふれる人だな でも合理的で非常に好感が持てる SONY大好きな感じがいい
0投稿日: 2011.01.07
powered by ブクログソニー→Googleという経歴から、躍進する企業の共通点を肌で感じたことを著者は語る。若者向け。21世紀の前半は事足りる。その先は知らん。
0投稿日: 2011.01.04
powered by ブクログ著者がソニーに入社してからの経歴そしてソニーに失望しソニーを離れてグーグルに入社→退社するまでのストーリー。 ソニーはビジョナリーな技術者(でもありビジネスマンでもある)が、どんな苦難・プレッシャーがあろうともそれをはね退けていく突破力をもって画期的な商品を世に出すことによって成り立ってきた会社だと思う。決してマーケティング(市場調査)でも合議でもなく、一人の技術者の情熱から商品は生まれている。また創業者の盛田さんもそのプロセスを理解していたのだと思う。 だからこそ憧れて入ったソニーだったのに、ガバナンスを失い足の引っ張り合いをする普通の大企業になっていったことに著者は失望した。グーグルは性善説を前提にしているという著者のコメントがあったが、グーグルそして昔のソニーに共通しているのは人に対する絶対的な信頼だったのだろう。ソニーの設立趣意書にある「真面目なる技術者の技能を、最高度に発揮せしむべき自由闊達にして愉快なる理想工場の建設」はそれをあらわしている。 著者は製品中心の考え方のあるソニーにおいて、時代の流れを読みサービスとの融合を標榜して複数の製品ラインを統廃合したり束ねることに非凡な力を発揮していた(そしてそれがソニーが今後目指すべき方向性だと著者も考えていた)。その著者が去らざるを得ない状況を作ってしまったことがソニーの限界ともいえるのではないだろうか。 グーグル、ソニーそして最近読んだザッポスと企業のカルチャーがそのまま企業自体を作ってきたという事実がはっきりと読み取れる。これからの会社はどのようなカルチャーを作っていくべきなのか、しっかりと考えるべしと改めて思った次第。
0投稿日: 2011.01.04
powered by ブクログ辻野さんの自叙伝的本。SONY→Googleでのキャリアがつづられています。 ただ若干クラウド万歳な感が。
0投稿日: 2011.01.03
powered by ブクログ日本人としてSONYの凋落にはとても心を痛めていた。その内情を当事者としてドラマティックに書かれた書。Googleから得た部分に関しては、いままでのGoogle書に比べると踏み込みが足りないと思う。 しかし出井さんの負の遺産は大きかったですね・・
0投稿日: 2011.01.03
powered by ブクログ(元)日本を代表するベンチャーであるソニーを考える本。ジョン・ネイスン『ソニー ドリーム・キッズの伝説』と併せて読むといっそう興味深い。ん~、頑張ろうニッポン。
0投稿日: 2011.01.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
同じような業界に所属している身として、耳の痛い話も多い。いろいろ参考になったり、なるほど~と唸らせられるエピソードの数々は読んでいて痛快。が、作者独自のクラウド論等は不要だった気がする。あくまでソニーの話、そしてグーグルの話、それらの対比のみに絞って話を展開してくれていればもっと良い書になりえたかなぁと。けど全般的には面白く読めました。
0投稿日: 2011.01.02
powered by ブクログ辻野さんのソニーとグーグルでのストーリー。ソニー再起にかけた想いや、googleで得られた新たな視点など、エピソードを交えて非常に読み易く書かれています。いわゆるものづくりののメーカーと、インターネットをビジネスとする企業の経営戦略、視点の違いがリアルに描かれていて面白かったです。ただしタイトルは中身とあまり関係ない印象を受けました。
0投稿日: 2011.01.01
powered by ブクログ本の中にSONYの設立趣意書が紹介されている。 「真面目なる技術者の技能を、最高度に発揮せしむべき自由闊達にして愉快なる理想向上の建設」「不当なる儲け主義を廃し、あくまで内容の充実、実質的な活動に重点を置き、いたずらに規模の大を追わず」「経営規模としては、むしろ小なるを望み、大企業の大企業なるがために進み得ざる分野に、技術の進路と経営活動を期する」「従業員は厳選されたる、かなり小員数をもって構成し、形式的職階制を避け、一切の秩序を実力本位、人格主義の上に置き個人の技能を最大限に発揮せしむ」 昔のSONYは経営理念を実現するために社員一同が燃える集団と化していた。著者はSONYスピリットを持った方だ。SONYのために粉骨砕身仕事をしていたことを心から感じる。たくさんの気づきを頂いた。感謝です。
0投稿日: 2010.12.30
powered by ブクログ今日のソニーを牽引してきた人のソニーに対する思いが伝わってくる本であった。 盛田さん、井深さんを失い、大きくなって普通の大企業になってしまったソニーが自己再生能力を失ってゆく有様にさぞかし著者はもどかしさを感じていたに違いないと思う。 コクーンに対する記述が随所に見られるが、著者がこの製品にこめた思いの強さが伝わってくる。 強かったが故に、潰されてしまった悔しさがにじみ出ている文章だ。 パラダイムシフト ソニー>アップル; ウォークマン>iPod ; オフライン > オンライン; マイクロソフト > グーグル ; パーソナルコンピューティング > クラウドコンピューティング 我々に(ソニーに)求められていることは変化を積極的に受け入れる態度。変化に抗しても結局は自分が淘汰されて行くだけだ。 自ら変化を起こす側に回るか、変化に身を投じるか以外の選択肢はない。 苦しいと思うか楽しいと思うかは人それぞれだが、どうせなら多生が可能な時代を大いに楽しみたい。 どんなことでもやってみれば、またそこに新しい世界が必ず開けてゆく。 著者の言葉が身にしみた。 本書は単なるビジネス書ではなく 会社の反映と凋落、人生の選択、マインドの持ち方 など人生哲学に近い内容だった。
0投稿日: 2010.12.30
powered by ブクログ日本を代表するグローバル企業ソニーと世界を代表するグーグルを 経験したカリスマリーダーの生き様が生々しく書かれております。
0投稿日: 2010.12.28
powered by ブクログ向上心が足りない人間である自分にとって、このジャンルの本は無縁の存在だったのですが、なぜか目に止まったこの本をぱらぱらっと目を通したあとは自然と足がレジに向かっていました。 グーグルで必要なことは、みんなソニーが教えてくれたと言いながら、グーグルでの成功談ばかりではないんですよね。むしろ、VAIO、スゴ録、ここ数年のSONYのヒット商品に関わった著者のソニーでの冷遇ぶりに気の毒になるほどの苦労話です。しかし、そのほとんどが組織、人事等、どこの企業でも抱えているであろう問題点なので、自分の会社と重ね、なるほどと思うことも多いです。 自分の文章ではあまり表現出来ないのですが、とにかくおすすめできます。今、SONYには魅力的な商品がなにもない…そう思っているSONY好きの人には、ぜひ一度は読んでみて欲しいと思います。
0投稿日: 2010.12.25
powered by ブクログSONYはいつかまた世界を変える製品を作ってくれると信じていますが、 本書に書かれているような大企業体質では、 やはり復活は難しいのかもしれません。 世界の流れを見渡せるバランス感覚のある経営者、指導者が日本にはいなくなってしまったのだと改めて思い知らさせます。 企業のライフサイクルに触れていますが、 Googleも設立時の思いを継続できなければただの会社になってしまうのかと思いました。 それを打開できるのは継続したポリシーと変わることを恐れないこと。 著者が当時のチームに向けたコメントは 会社組織で生きていく中で誰しもが感じる焦燥感に対して 強い勇気をもらえる言葉だと思います。 本書で書かれている、SONYやgoogleの印象は、 他書などで書かれている内容とそれほど違いは無いですが、 内側からの視点は、生きた大企業の一面を見せてくれます。
0投稿日: 2010.12.24
powered by ブクログビジネスのトップで活躍してきた人の自伝は、「この人すごいな、こうなりたいな」とわくわくさせられることが多い。そして、その感情が自分自身を鼓舞し、成長させてくれる。 この本では辻野さんがソニーとグーグルで活躍してきた経歴について、様々なエピソードと共に書かれている。本の中では、辻野さんの”他人に対してはっきりと意見を伝えられる力”や先見性を随所に感じられ、「やはりこういう人が成功するんだな」と思った。 ソニーやグーグルのビジネスモデルや社風なども参考になったが、この本の良さは「自分もこのような人になりたい」と思える場面が多いことだと思う。
0投稿日: 2010.12.22
powered by ブクログ若干胡散臭いタイトルだなーと思いつつも手に取ってみて良かったと思えるビジネス本。ソニーで22年、グーグルで3年を過ごした辻野さんの半生が綴られている。本書では、ソニーとグーグルの両社を経験したからこそできる比較や考察がなされており、興味深く読み進めることができた。 その中でも、グーグルの理念でありHPにも公開されている「10の事実」について、著者が1つずつ考察しており、これは刺激に満ちた面白い内容となっている。何かに行き詰ったときに読み返したい。他にも本書ではグーグルの魅力的な働き方がたくさん紹介されている。欲を言うなら、辻野さんがグーグルを辞めた理由を含め、グーグルの負の部分をもう少し掘り下げて知りたかったが、立場的に自粛したのだろうか。ちなみにソニーに関しては暴露本のような面も備えており、一世を風靡したソニー凋落の原因がなんとなくではあるが分かったような気がする。 このようなビジネス書を読むと、基本的なことではあるが、批判するだけでなく実際に行動に移すことが何かを変える上で最も重要なことだと気付かされる。
0投稿日: 2010.12.17
powered by ブクログソニーでカンパニープレジデント、グーグルで日本法人社長のキャリアを積んできた辻野氏の書き下ろし。 前半ソニーでのキャリアのくだりは、どん底から始めて這い上がり、また谷底に落とされて這い上がり、また落とされて・・・とジェットコースター状態。ソニーを愛し、ソニーをつくりあげた盛田氏をはじめとする旧経営陣が持っていた「ソニー魂」を体現しようと奮闘する姿が描かれる。そのモーレツさゆえ、2チャンネルに「辻野ってどうよ?」というスレッドまで立ち上がり、社員としか思えないほど、内情がわからないと書けない内容ばかりで、大いにショックだが、逆に開き直ったということ。スゴイ人だと思うが、ついていく人は大変だったと思う。 そして、ソニーという会社が巨大化して、もはや成熟から衰退の域に入ったことを感じさせる。このあたりは本当に愛あり、恨みあり、様々な感情を込めて書かれており、人間臭さをうかがえる。 それに対して、後半のグーグルに入社した後のくだり。HPにも載っているグーグルがみつけた「10の事実」をはじめ、クラウド・コンピューティングの世界を自分達が創っているんだという企業のカラーなど、グーグルの素晴らしさがこれでもかと書かれているが、22年間つとめたソニーに対して3年間という短さで退社したこともあり、感情はあまり感じられなかった。これからの会社、ということや、立場もあり、自重しているのか?と感じられるほど。ただ、引用として参考にできる部分は、ほぼこの後半に集中していた。 今後、5年間でIT環境が大きく変わることを予感させる。その大きな変化に抗うことなく、その波にのり、積極的に自分を変えていくことが生き残る唯一の道だなぁと、覚悟をした一冊であった。
2投稿日: 2010.12.16
powered by ブクログ久々にいい経営書に出合った感覚。 今の自分が抱えている事態を見事に文章にしてもらった感覚。 グーグルの原点は確かにソニーであり、 グーグルもITマーケットからすると衰退期。 これからがさらに楽しみになった。 良書です。
0投稿日: 2010.12.14
powered by ブクロググーグル日本法人前社長の辻野さんの本。タイトルは「〇〇に必要なことは、〇〇が教えてくれた」というテンプレを使っただけで中身とは関係なし。内容は辻野さんの半生記。 で、その8割はソニーの話。ソニーでの業務の話や、ソニーという組織の問題点(ひいては日本企業の共通の問題点)がとても生々しく書かれていた。 インターネット時代に乗っかってうまいことやってるAppleやGoogleと、イマイチ対応できてない日本の電機メーカーという構図。ソニーでやりたかった(けど潰されて出来なかった)ことが、Google では当たり前のようにやっていた。など。 辻野さんが送ったメールがそのまま載せられていたり、ソニーでの出来事がかなり詳細に書かれていたので「大丈夫か?」と心配にもなったが、その考え自体が既に日本企業的思想に毒されているんだよなぁ。。。 -- VAIOデスクトップ 40人 抵抗勢力は 「Just ignore them」by カルロス・ゴーン ネットワーク時代の家電の再定義
0投稿日: 2010.12.12
powered by ブクログ創業当時の理念に沿って、新しい事業をを展開してきた時の 「苦労」と、社内抗争に辟易し、ソニーを離れて、ハローワーク経由で、グーグルに入社した中で、思ったことを平易な文章で、だけども、どこか重い文章で書かれた一冊。 ソニー時代の思い通りにいかないから、夜中に怒りにかまけてながーいメールとか、外に向かわず、「内向きの調整思考」(N先生)に屈した苦労が述べられていた。 あー、どこにでもあるんだなと申し訳ないが滑稽に思った。 グーグル時代の、皮肉にも創業時のソニーのようなスピード感あふれる業務の中で、不完全ながらもプラットフォームをつくって、時代の先端を走っているときの興奮や、でも、根っからの日本人故に完璧主義にこだわる日本が置いて行かれた悔しさを述べていた ソニーや在籍している会社のように、ホント内向きでいいのかとおもった、まぁ、批判だけでは誰でもできるから、動かないといけないな。 この本を読んで尻をひっぱたかれたような気がするので、まだ、自分は死んでないようだね。
0投稿日: 2010.12.06
powered by ブクログSONYのVAIOデスクトップシリーズを作った方の自伝。 これまでの意識、成功体験から抜け出せないSONYの中での葛藤や、Googleに移ってからの体験をつづってある。 後半のクラウドについての意見は、半ば賛成、半ば疑問という感じ。 クラウドは道具というか、道だけのことであって、その先にくる物こそが重要な気がする。それは感覚?それならば品質を重要視してきた日本メーカーにも勝負できるときがくるかもしれない。
0投稿日: 2010.11.30
powered by ブクログ■グーグル的 ①ただ誰かにやれと言われたことをそのままやるな。命令されたことをやりたいなら海兵隊にでも行くがいい。 ②グーグルでは原則的にすべてがハンズオン(自ら動く)であった。それだけでも日本の通常の大企業とは違う。立場が上になるほど、秘書や部下に細かい作業を任せるのは日本の企業スタイルとは逆である。 ③Great just isn't good enough. ④人間は、あまりにも忙しすぎると、自分がやっている仕事の本質的な意味を忘れてしまう傾向がある。目先のスケジュールを守ることが優先されて、目標それ自体の意味を考えなくなる。 ⑤人生はたった一度しかない。自分の人生は、人に操られるよりも、できるだけ自分でコントロールするほうがいいに決まっている。
1投稿日: 2010.11.29
powered by ブクログ著者のSONYならびにGoogleでの経験をまとめ、その2社の対比をしつつ、イノベーションを追求するグローバル起業の夢を書いている。 第8章で、社会変革も辞さないイノベーションを追求するGoogleの本質に、もう少し切り込んでほしかったので、星四つとしている。 一番最後の一行「何しろ、まだまだ、これからがやっと本番なのだ。」という締めが、(おそらく)筆者らしい小気味よい言葉だと感じた。
0投稿日: 2010.11.27
powered by ブクログタイトルは胡散臭い感じだけど、ソニーやグーグルの中に居たからこその両者の比較や今後どうあるべきかという深い考察がなされていたような気がします。個人的にはソニーがかなりの大企業に犯されているという事を知り残念だったのと、グーグルは事業部毎に独立採算性をとっていないが故に、新しい技術にチャレンジ出来る(アドワーズの利益を新技術の開発に投資する)というのがイイね!と思いました!
0投稿日: 2010.11.24
powered by ブクロググーグル日本法人前社長 辻野氏が、ソニーでの22年間とグーグルでの3年間を振りかえった一冊。著者の経験上、ソニーとグーグルの例で語ってはいるが、日米の企業比較論と受け取ることができる。また、自分の身の回りのことに置き換えて考えることもでき、非常に面白いタイトルである。 ◆著者が辞める直前に感じたソニーの状況 ・競争原理が切り替わっていることに気が付いていない:ネットワークとの連携による付加価値の追求を考える時代に、デバイスを中心に考えている ・ガバナンスの不在:外に向かって闘っているときに内側から背中を撃たれる ・プライドのなさ:プライドでいくら儲かると思ってんだ?と押し問答する上司 著者が辞める直前に感じたソニーの状況には、今の日本を象徴するかのような記述が並ぶ。この視点での「ソニーが教えてくれた」こととは、ソニーを反面教師として捉えており、皮肉交じりの意味がこめられている。しかし、本書にはもう一つのソニーが登場する。古き良き時代のソニーである。 ◆著者が感じた古き良き時代のソニー ・人がやらないことをやる、ということを社是として自身に満ち溢れていた ・自由闊達な社風 ・海外からの不当な圧力や理不尽なルールに対して、一歩も譲らなかった基本姿勢 ・単なる一企業の思惑やルールを遥かに超え、ソニー以外の企業にも大きなビジネスチャンスを生み出した。 ・生意気だけが取り柄のような自分を背後で救済してくれる度量の大きさ ・「上司にやめろと言われたくらいでやめるようなら最初からやるな」というカルチャー この視点からの「ソニーが教えてくれたこと」は、文字通りの意味で使われている。古き良き時代のソニーが、今のグーグルに決して劣らないカルチャーを持っていことを熱く語っており、引いては日本全体を鼓舞するような内容になっている。 著者は「現在価値を守る」仕事にばかりに注力し「将来価値を生み出す」仕事を伴わない企業は衰退していくと主張する。そして、今まさに「現在価値を守る」としか思えない業務に従事されているビジネスマンも多いのではないかと思う。だが、著者の言葉を短絡的に捉え、会社が悪い、環境が悪いと、周囲に問題を押しつけるのはやめた方が良さそうである。著者が取り組んできたことは、目の前の「現在価値を守る仕事」を「将来価値を生み出す仕事」に変革してきたことに、ほかならないからだ。 答えは、意外と自分の身の回り、もしくは我々自身の中にあるのかもしれない。
2投稿日: 2010.11.23
