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鉄道員(ぽっぽや)
鉄道員(ぽっぽや)
浅田次郎/集英社
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総合評価

251件)
4.0
84
94
47
10
2
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    直木賞受賞作。表題作の「鉄道員」を含めた8つの短編集。特に「ラブ・レター」「角筈にて」が好みでした。どの作品も、どこか感慨深いような気持ちにさせてくれました。長嶋茂雄やJR北海道に使われる鉄道の文字が縁起を担いで「鉃道」と表記されるなど、当時の時代を感じることができた。

    3
    投稿日: 2025.11.14
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    郷愁という言葉が、ふさわしいだろうか。人は生きている内に過去の重みがましていき、いたるところで終わりを迎えていく。過ぎ行く日々はどうにもならないが、その中で有終の美を、どう迎えるのか。 郷愁を背負って生きていく。この物語らがあることは、救いなんだろう。

    0
    投稿日: 2025.10.02
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    あなたに起こる やさしい奇蹟 有名な小説なのに、いまさら読みました どの物語もこころが暖まる、そして大切な人に会いたくなるものばかり 「うらぼんえ」が一番好きでした おじいちゃんに会いたくなった

    0
    投稿日: 2025.09.02
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    ちょうど良い分量で、温かく、久しぶりにゆったりした時間を過ごすことができました。描写が丁寧で美しい。人物の所作や言葉、さらっと書かれる一行にぐっと魅せられるものがあって、本当に贅沢な短編集です。 個人的には、この時期に読む「うらぼんえ」が特に良かったです。

    7
    投稿日: 2025.08.20
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    さらっと読めた。 読みやすかった。 涙までは出なかった。 「角筈」が1番よかった。 一緒にいられない父の子供を思う気持ちに切なさを感じた。

    0
    投稿日: 2025.08.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    あまりにも悲しいストーリーに、切なすぎました…! もう少し、何か救いは、無かったのでしょうか…? 名作だと思いますが、読後感が、とても寂しい気持ちになってしまいました…。

    0
    投稿日: 2025.03.13
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    8つの「奇蹟」の物語。 それぞれの物語は全く異なる視点で描かれ、独特な世界観があった。 心温まる話から摩訶不思議な話まで。 年齢や性別、立場の違う人が読むことで心に響く場面が全く異なるような作品だと思う。 これらの物語は作者の原体験を元に描かれているらしい。あとがきを読んだ上で、もう一度読み返すと、見え方が変わってくるのかもしれない。

    1
    投稿日: 2024.11.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    鉄道員 とてもよかった。 ユッコが本当に逢いに来てくれたのか、真相は誰にも分からない。それでも、ポッポやとして全うした乙さんは最後に報われたんじゃないかな。 ラブ・レター コテコテのお話だったけど、よかった。 2人とも辛い環境で弱りきった中で、縋れる唯一の相手だったんだろうな。 普通に出会ってたらこうなってなかったと思う。 でも、ここまで好きと断言出来る関係いいな。 悪魔 かなり抽象的な話 悪魔の正体が家庭教師の蔭山であるような、少年が没落する過程で感じる反骨心自身であるような、 この現実と幻日の間くらいの話は好き

    1
    投稿日: 2024.10.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    映画化された小説なので(映画は見てない)長編のお話かと思いきや、一冊の本は短編集でしたって事実に驚いた。で、その内容はというと、ぽっぽやの内容は使い古されたオチで仕事熱心で家庭を顧みない頑固というよりは仕事の実直杉田不器用なおじさんの物語で、この内容に高倉健や志村けん、広末なんかを起用したことにも驚きだ。 他作品も浅田ワールドよろしく人情メロドラマな内容が続くが書きたくて書いた作品というよりは商用小説って感じで読書初心者の方なら面白いでしょうが、読書家からするとどれも簡潔でまとめられている分物足りない。最近の短編小説の流れから言うと、一つ一つは短編で完結しているが、最後の物語ですべてがつながるといった内容になれてしまっているで読み切り短編はよほどでないと高得点がつけ難い。

    0
    投稿日: 2024.09.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    鉄道員 杉浦仙次 美寄中央駅の駅長。 佐藤乙松 幌舞駅の駅長。ホームの先端で亡くなった。 杉浦秀男 仙次の息子。札幌本社の課長。 佐藤静枝 乙松の妻。二年前に亡くなる。 佐藤雪子 乙松と静枝の一人娘。生後わずか2ヶ月で病死。乙松は仕事から離れられず、最期を看取れなかった。駅舎にセルロイドのキユーピー人形を忘れ、小学生、高校生の姿で現れる。 ラブ・レター 高野吾郎 裏ビデオ屋の雇われ店長。 高野白蘭 親しいヤクザ者から頼まれて偽装結婚のため戸籍を貸した。病死。 佐竹 佐竹興業の社長。 サトシ 佐竹興業の若い者。 悪魔 僕 学級委員。 蔭山 東大の学生課からの紹介で来た家庭教師。 橋口 公家の子。 角筈にて 貫井恭一 本社営業部長からリオデジャネイロ支店長へ異動。 小田 貫井の三年後輩。 貫井一郎 恭一の父。 久美子 恭一の妻。 保夫 久美子の兄。 伽羅 南青山のファッション・メーカー、サン・ドミニコの営業部員。 小谷 ファッション・メーカー、ブローニュの営業。 立花静 ブティック伽羅の経営者。 うらぼんえ ちえ子 帰る家がない。物心つかぬころ父母が離婚した。 邦男 ちえ子の夫。 小野香織 ちえ子の夫の女。夫が勤務する大学病院の看護婦だった。 ろくでなしのサンタ 柏木三太 クリスマス・イブに起訴猶予で釈放。 北川 四十がらみのまったく風采の上がらぬメッキ職人。 オリオン座からの招待 三好祐次 良枝 三好の別居中の妻。 仙波留吉 オリオン座の館主。

    0
    投稿日: 2024.09.12
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    映画のイメージが強すぎて今さら小説でってか思いながら手に取ったが、いい意味で裏切られた。浅田次郎ぽさ全開のホッコリ人間味がジーンとくる。

    0
    投稿日: 2024.08.16
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    沁み渡る話だった。あとがきにもある通り、やさしい奇蹟の物語らしいが……ごめん、少し怖かった話もある。が、本当にほとんど沁み渡るようなやさしさだった そして奇蹟のきっかけが面白い。職業、恋文、空想のキャラクター、場所、行事など……ああ、なら、私に奇蹟が起こってもおかしくないなぁ

    1
    投稿日: 2024.06.26
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    娘を亡くした日も、妻を亡くした日も、男は駅に立ち続けた―。心を揺さぶる“やさしい奇蹟”の物語…表題作はじめ、「ラブ・レター」「角筈にて」など8編収録。第117回直木賞受賞作。

    5
    投稿日: 2024.06.03
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    浅田次郎は有名すぎて、いまのいままで手にしてこなかった有名作家さん。 でも、少し大人になったいまだからこそ、この本を手元に置いてまた読もうと思えるほど楽しめました。 不思議な短編がつまったこの本の、どの短編が一番はまったかを話すのはたのしそうです。

    0
    投稿日: 2024.03.22
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    この作品は、20年以上前に読んだもので、久しぶりの再読。すごく感動した記憶があり、無性に読みたくなり手に取ったが、思ったほど心に沁みる作品には思わなかった。 小説というのは、その時の自分の置かれた状況や心境によって、感動の仕方が変わるのだろうか。色々な作品を読み漁った結果、自分のストライクゾーンが変わったのだろうか。 いずれにせよ、浅田次郎さんが好きになって読むきっかけとなったのは、この作品である事は間違いない。

    20
    投稿日: 2024.03.21
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    鉄道員に収録されてる「ラブ・レター」が初めて読んだ日から色褪せない衝撃を毎度真正面から受け止める他ない。入って愛おしくて仕方なくなると、とにかく名前を呼ぶことしかできなくなるなぁって、まじそれ。白蘭が会ったもことない吾郎にひたむきな愛を浮かべてひたすら名前を綴る場面でいつも心臓掴まれた感覚になるなぁ。物語には直接関係がないことだけど、売春や今で言う援交パパ活って善か悪か判断しづらいね。そこに需要があり供給があり、お金が回り命が繋がっている以上、全否定できないし。でもその需要さえなければ身を削る女の子たちは何か別のことに没頭できたのかなあ、それともお金に苦しむことになったかなぁとか、まぁもうそんなの大昔からこの先も永遠に課題になるであろう事象なのだけどねぇ。

    1
    投稿日: 2024.02.24
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    「ラブ•レター」で涙が出た。 どれも心揺さぶる小説だった。 心から愛しています世界中の誰よりも。 吾郎さん吾郎さん吾郎さん吾郎さん吾郎さん吾郎さん吾郎さん吾郎さん吾郎さん。 この9回の「吾郎さん」にはどれだけの愛が込められているのだろうか。そしてその手紙を読んで吾郎さんが涙を流したが手紙の差出人はもうこの世にはいない。なんて切ないのだろう。 「うらぼんえ」 うちの男衆の前に這いつくばってね、ちえ子に至らんところがあったらちゃんと言って聞かすで、なんとか離縁はせんでくれろ、邦ちゃんに一生添わせてやってくれろ 幽霊として出てきたおじいさんの愛が心に沁みた。 幽霊としてでも出てきて自分が置いて行ってしまった1人の孫のために男衆の前で這いつくばり涙を流すおじいさんの絶対的な愛。愛の大きさに涙が出た。

    0
    投稿日: 2024.02.18
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    このところ読書することなく浅田次郎氏の作品は読んだことありませんでした。浅田次郎氏作品で長編小説の「横山課長の七日間」が読んでみたかったんですが、まずは手始めに短編小説の「鉄道員」から挑戦してみました。私にしては2日程度で読破出来て上出来。浅田次郎氏の小説は風景描写が上手いですね。人間性溢れる切ないストーリーで素敵でした。今年は浅田次郎氏小説に特化して読んでみたいと思います。

    1
    投稿日: 2024.01.11
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    涙もろいので読むのに時間がかかってしまいました、、、 『鉄道員』『ラブ・レター』『うらぼんえ』がお気に入り。心に残ってるのは『伽羅』。

    1
    投稿日: 2023.12.28
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    映画化された小説と聞いていたので、どんなものかと思っていたが、まさかの短編小説集!!  色々な話が入っていて面白かった。  どれも心がじわっとくる幽霊話  あったかい幽霊話 ラブレター うらぼんえ  角さきにて  オリオン座    オリオン座のやつで、明治神宮外苑が出てきたのが良かった。

    0
    投稿日: 2023.12.18
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    昼休みに近くのブックオフに行って買った本。 ブックオフに行くなんて随分久しぶりだった 表題作は映画化されたという感動作(ということだけど、方言がキツすぎてあんまり泣けなかった。主人公の不器用さも現代では合わないのかもしれない。オチも分かりきってるし…) オリオン座は、大人の邦ニューシネマパラダイスみたいな話。 不思議な話もあったものの、基本はいい話ベース 「奇跡の一巻」という後書きでしれたんだけど、 「ラブ・レター」は実話という…おじさんの妄想話で女性が嫌いそうだと思ったが… 一番グッときて憂いのある話だったので、 実話と聞いてどことなく嬉しかった。 感動話ばかりかと思いきやバラエティに富んだ短編集でした。

    8
    投稿日: 2023.11.26
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     読み返すの何度目だろう。定期的に読み返したくなる本。電車で読んで泣いてしまいました。 『鉄道員(ぽっぽや)』は高倉健さんで脳内再生。   『ラブ・レター』『角筈にて』は20代の頃からのお気に入りで、今回は『伽羅』『うらぼんえ』も心に残りました。妻になり、母になって感じ方も変わったのかな?歳を取れば取るほど、色々な立場から物事を見れるし、知らなかった単語もいきなり実感できたりして楽しい。例えば「肌のくすみ」「ほてり」「物忘れ」とかもね。若い時はピンとこなかったなぁ。ベテランとしてステージがあがっていってます。  浅田次郎さんの本を読むと、頑張ってるおじさん達が愛しく思えてきます。

    4
    投稿日: 2023.11.17
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    『ラブ・レター』好きの友人からの薦めで読了。 97年刊行で、バブル崩壊後の時代感と作者が青春を過ごした60、70年代への郷愁を感じる作品が多い。 どれも良かったが、『鉄道員』『うらぼんえ』『オリヲン座からの招待状』あたりが特に好き。

    1
    投稿日: 2023.10.29
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    なんだか読んでホッとするような良い作品ばかりでした。 「ぽっぽや」は言わずもがなでしたが、私の心に残ったのは「ラブレター」です。 贈り主の真っ直ぐなラブレターが冷めてしまった受取人の心を温めるというか…本当に悔やまれるというか…上手く表現できませんが、非常に良い作品ですよ!

    1
    投稿日: 2023.10.20
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    万感胸に迫る良作短編集。浅田次郎の旬は1990年代なのかも。 「鉄道員」★★★★ 「ラブ・レター」★★★★ 「悪魔」★★ 「角筈にて」★★★★ 「伽羅」★★★★ 「うらぼんえ」★★★★ 「ろくでなしのサンタ」★★★★ 「「オリヲン座」からの招待状」★★★★

    2
    投稿日: 2023.07.15
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    思えばはじめて読んだかもしれない、浅田次郎。 もちろん「鉄道員」もいいのだけど、「うらぼんえ」と「ラブ・レター」が良かった。 あとひと月でお盆が来る。時期ものだから皆読むといい。いい話だから。 なんというか、むせ返るほどの直木賞作家。 愛、死、仕事、親、そして恋。考えうる全ての武器を総動員して読み手を泣かせに来る姿勢は清々しさを感じる。変なひねくれが顔を出して「この程度で泣いてやるか」と思うけれども、いい話なんだよなぁ。

    1
    投稿日: 2023.07.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    映画で話題になっていたから名前は聞いたことあったけど、短編とは思わなかった。 昭和の気配を色濃く残す平成前期のお話。 結論からいうと、「鉄道員」以外は全部良かった。 「角筈にて」が特によくて、最後の主人公と父親が会話するところとか涙なしでは読めなかった。 「魔王」「うらぼんえ」とタイトル出てこないけど、映画館の最後のお話も良かった。 「鉄道員」も、その当時に読めば面白く感じたのかもしれないけど、2023年の令和の時代に読んでしまうとワンオペの悲劇って感じしかなくて、美談にすな、と少し腹が立つ感じすらした。

    1
    投稿日: 2023.06.30
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    家族に愛されていた 愛されていると信じたい 力を貸してほしいと願う気持ちが 父や母、妻や娘になって自分の前に現れる 嘘みたいな話であるのに 嘘でいいのです と思わずうなずきながら読み終えました

    1
    投稿日: 2023.06.25
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    あの鉄道員がまさか短編とは、、、! 短くても時代背景とか人物描写とか丁寧に表現されてて、あの名作映画ができたんだなぁと思うと感慨深い。読んでよかった

    1
    投稿日: 2023.05.24
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    短編集で読みやすかった。 家族関係が良くない物語が多く、良くないながらにも何とか引き繋いで辛抱している微妙な心中が感じ取られた。 感動するような作品は多くないが、何かが心に滲み入るような後味が残る短編集であった。

    2
    投稿日: 2023.05.21
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    流石です。心に残る短編集。 不器用に生きる人たちの物語で 人間の優しさが感じられる話が 多いですね。 どれも捨てがたいけれど、私は 「うらぼんえ」が最も心に残りました。 また読み返したい作品です。

    1
    投稿日: 2023.03.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    内容を忘れてしまったので再読。 様々な辛いことを抱えた人たちのお話なんだけど、ちょっと不思議だったり、ちょっとあたたかったり。 どうにもならないことに押しつぶされそうになりながら、人生ってこういうものだよね、って言われてるみたいな。 全体的に、悪い言葉を使えばしみったれた感じが漂ってた。それが良いって人もいると思う。 個人的には、ラブ・レターと角筈にてが好きかな。 悪魔はちょっと受け付けなかった。 めちゃくちゃ感動するってほどじゃなくて、人の人生そっと覗き込んだような、そんな感じがしました。

    2
    投稿日: 2023.01.29
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    『鉄道員』映画化されてヒットしたのは知っていたけど、原作がこんなに短い話だったとは知らずびっくり。よくこの話を膨らませて脚本を書いたなあと思う。内容はほっこりとするいいお話。なにせ北海道弁が忠実で驚き。親世代の北海道弁そのままでした。乙松が高倉健、仙次が小林稔侍っていうのはドンピシャなキャスティングだね。 私的には『ラブ・レター』が一番心を揺さぶられた。白蘭の誰も恨まない純粋な気持ちが胸に突き刺さる。せつない。

    1
    投稿日: 2023.01.24
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    一晩経っても余韻がすごい… まさか短編集と思わず 「あの映画化したやつだ」と手に取った作品 まず鉄道員がこんなに短い作品であることに驚き。会話文で進むので、私には少し掴みづらかったけど、読み終わった後にじわじわくる。このあと、もう一度読んでみようと思う。 そのほかの作品も全て印象深く、何度も思い出すことになりそう。あとがきで気になって調べたら、浅田さんの経験がかなり反映されている作品たちなのだなと納得。 私はうらぼんえと悪魔が好き、というかかなり印象に残りました。

    3
    投稿日: 2023.01.22
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    浅田次郎氏の作品を意識して読んだのは初めて。 どの作品にも人情味があり、心が温かくなる心地がした。昭和って良い時代だったんだな、と羨ましくなった。 平成過ぎて令和になり、日本人はこういう優しさをどこかに忘れてきてしまったの?と寂しくなった。 どの短編も面白かったけど、「うらぼんえ」と「オリオン座からの手紙」が好きでした。

    2
    投稿日: 2022.12.26
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    家族が一貫したテーマとも取れる短編集。 娘が生まれたところの自分にとって、鉄道員はかなりグッときた。味わいのあるくたびれ感が最高。 平成生まれの自分ではあるが、昭和の時代背景が小気味良く、NETFLIXの「全裸監督」や「浅草キッド」を見ているような情景が頭に広がった。

    1
    投稿日: 2022.12.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    どれも好きな話だ。解説には奇蹟とあったが僕は希望と感じた。日常の些細な中にも若干の希望が芽生えうる。そのさりげない希望、明るさが好き 鉄道員 高倉健さんの映画がきっかけ、やはりとても好き。愚直にまじめな努力の積み重ねて勤続何十年、鉄道員だからという職への使命感もあまりにも格好いい。世界の最先端で輝くだけが仕事じゃないということをあらためて教えてくれた作品。死んだ筈の雪子がふらっと現れるのもささやかに幻想的 ラブレター 角筈にて ろくでなしサンタ オリオン座 京極に残った最後一つの映画館。閉館の日の上演は幕末太陽傳。僕も大好きだ

    1
    投稿日: 2022.10.26
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    あとがきまで読みましたが、わたしはオリヲン座が好きです。 少数派みたい。 全体的に、「昭和」が溢れてて… 苦い思いになりました。 特に男性社会の…女は男の人生の添え物感。 今も根強く残る価値観だとは思いますが、それが美談になるレベルは怖い。 特に久美子よ…全方位、いいんですかそれで… ほかにも、田舎の法事とかお受験戦争とか… イヤ~な時代を煮詰めて上澄みを集めたよーな短編集でした。 「昔は良かった」って言ってる人には合うと思います。

    1
    投稿日: 2022.10.25
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    母家の縁先えんさき かんか閑暇 とう籐の枕 おどろ愕いた ふる慄わせた 実直な伯父(父母の兄もしくは姉の夫)の説諭によれば 色を失った百日紅さるすべり 籐椅子に長いドレスの裾を曳いて 生き馬の目を抜くと言われるアパレルの世界で、道徳や良心等とっくに忘れてしまっていたし、元々そんな柄ではなかった。 酷薄な笑い方 けげん怪訝な表情 翻った はて涯しもない大地 こがらし凩が吹き付けて来て 真鍮の把手

    1
    投稿日: 2022.10.22
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    いろんな大人のいろんな切ないストーリー。主人公達と同じく中年の私は、なんだか取り戻せないもどかさ、心の底にある苦い想いを、自分と重ねながら読んでしまう。心が温まるわけでもなく、ただ切ないけれど、死んだ人とか霊とか、そういうファンタジーの力を借りなければ消化できない取り返しのつかない中年世代の切ない短編集だと思った。ストーリーの展開は意外性があって面白い。

    2
    投稿日: 2022.10.16
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    珠玉の名作揃いでとてもよかった。ある年齢層から上を対象としているのだろう。その年齢にあてはまる自分には切々と響く作品ばかりだった。 只一つ、「うらぼんえ」はどうしても今のジェンダーフリーの価値観、家父長制を疑問視する家族観からは遠い。そう言う時代、あるいは地方都市に残る父権的家族観に追従する(もしくは作者がとらわれている)ように思えてならない。なぜ主人公は最後に子供を産みたいと思ったのか。全編を通して語られる「子供を産まない女」への旧家の蔑視。その答えとして「産みたいと思った」と書いた作者の家族観はやはり旧家のそれと同じであろう。女の幸せは子供を産むことではない。自らの選択ならともかく、旧弊に染まった価値観を押し付けられたように読めてしまう。上野千鶴子ならこれをどう読み解くだろう。私は章末、最後の2行は不要に思えてならなかった。

    1
    投稿日: 2022.08.13
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    映画がヒットしていた『鉄道員(ぽっぽや)』だけでなく、他の短編も一つ一つが面白く、直ぐに引き込まれてしまいとても良かった。どれか一つ選べと言われたらそれぞれに持ち味があって迷ってしまう。 短編集で全ての話が面白かったのは初めてかも? あとがきで、著者が『奇蹟の一巻』と仰っておりましたが、まさにその通りかと。

    1
    投稿日: 2022.07.31
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    時代を感じさせるところがたくさんあって、話の設定が把握しづらかった。思いっきり号泣ということはなかったけど、全体的にジーンとさせられる場面が多かった。個人的に、「角筈(つのはず)にて」が一番好き。完成度の高い短編集だと思った。

    3
    投稿日: 2022.07.17
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    ずっと読みたいと思っていた鉄道屋、やっと読めました。 映画化されていること、泣けること、直木賞受賞作品であることは知っていましたが、てっきり長編小説なのかと思いきや、表題を含む8編の短編集だったんですね。 どの小説も、ひと昔も、ふた昔も前、昭和が舞台です。 タクシーや映画館で煙草が吸えた頃。 炭鉱業や織物工業が衰退していった頃。 直接知っているわけではないけれど、祖父母や両親から聞いたことのある時代の話。 表題作の鉄道屋も、そんな時代ならではのお話です。 感動的な、そして映像化してもさぞ美しいだろうと思わせる小説でした。 感動的なはずなのに、物語に入り込めず。 男性にとっては、苦労しつつも、古き良き時代だったのかもしれないけれど、女性にとってはどうでしょうか。 描かれる女性が、男性から見た”こうあってほしい女性像”であるように感じられて、それは昭和の価値観そのものなんだろうけれど、そこに反発したくなる自分がいました。 昭和は昔のことながら遠すぎない地続きの時代なため、まるで違う世界の出来事として読むこともできず、この時代に生きていたらさぞ息苦しかっただろうと感じてしまった。いえ、私も昭和生まれなんですけどね。 それくらいリアルに昭和を映し出した小説の数々で、著者の実体験も詰め込まれているというのも納得な短編集。読む立場によって印象は大きく変わりそうですね。

    11
    投稿日: 2022.03.07
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    あらすじ 長い間、駅に立ち続けてきた鉄道員の男。幼いひとり娘を亡くした日も、愛する妻を亡くした日も、彼は愚直にその職務を全うした。そんな中、定年を控えた男の前に1人の少女が現れ、彼は亡き娘の面影を彼女に重ねていく。 感想 短編でなく、長編小説として読みたかった。 読んでても、高倉健が出て来てしまう。 すばらい小説。

    2
    投稿日: 2021.12.09
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    短編集 素朴な人々の人生の話が泣ける 読む人の年齢や人生経験によって心に沁みる作品が異なると後書きにあるが、その通りだと思う 13歳に読んだ時と29歳に読んだ時ではどちらも泣けたが感じるポイントや読後感は違うように思う 今後の人生でも何度も読み返したい作品

    3
    投稿日: 2021.10.09
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    久しぶりに泣いた。 ほとんどを電車の中で読んでいたので恥ずかしかったのだが…。 117回直木賞の短編集。 いつもの通り遅れて読む。映画になったりして有名だったよね。 この文庫本のための浅田さんのあとがき「奇蹟の一巻」がまた、いい。 私は「蒼穹の昴」を読みたくて、初浅田さんなので「鉄道員」から始めようとした。初短編集なのはそうなのだが、この短編の数々は「蒼穹の昴」を書き終わってから書いたのだそうだ。そうして、作家として花開く奇蹟を起こす結果となったのであったというから、すごい! 「ぽっぽや(鉄道員)」 「ラブ・レター」 「悪魔」 「角筈にて」 「伽羅」 「うらぼんえ」 「らくでなしのサンタ」 「オリヲン座からの招待状」 みんないいが、私は「うらぼんえ」一段と好き。 男性作家が描き上げるひたむきな女性に、いつも私は嘘っぽさを感じてしまうが、浅田さんはちがう。 別離の悲しみ中から立ちあがる姿がいい。 遠ざかる精霊流しを見、 『くるぶしまで波につかりながら、ちえ子は突然、子供を産みたいと思った。』 『……、まるで胸の奥からの炎の吹き上がるように、そう思った。』 ただただ、泣いてはいない、強く、力が湧いて立ち直る姿こそ無理がないのだ。そして、そここそが読んでいるものが涙してしまうのだ。 また、「伽羅」の文章のが何とも言えず心地よく、くすぐる。 とくにこの一節、におやかな美しい女主人「立花静」のブティックの部屋に 『時を倦むようなチェロの音が、しっめやかに流れていた。』 は秀逸と思う。ありがちなシチュエーションを軽い描写にしていないではないか。 さらなる作品を読もうと思うが、「あとがき」で浅田さんもおっしゃっているが、俳優が舞台で死にたいように作品を死ぬまで書き尽されるだろう、私も本を読み尽くしたいと思ってしまった。

    1
    投稿日: 2021.09.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    奇蹟にも色々ありますが、やさしい奇蹟っていいですね。鉄道員にも、うらぼんえにも、やさしい幽霊が出てきます。鉄道員って、こんなに短い小説だったのに驚きです。

    2
    投稿日: 2021.09.06
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    表題を含めた家族愛がテーマの短編集。 死んだ人が当然のようにふらっと現れる世界観に当初は戸惑ったが、語られる背景に悲哀や愛情があり良かった。おじいちゃん好きにはより◎と思われる。 3.5

    1
    投稿日: 2021.07.04
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     初めて読む浅田次郎さんの処女短編集、1997年刊行で、直木賞受賞。  表題作は高倉健主演のあの有名な映画の原作だ。読み始めた時なんだか失望感を覚えたのは、登場人物の会話ばかりが大量に書かれていて描写が少なく、やれやれやっぱり「大衆小説」の典型か、と思った。が、結末はなかなか良くて感銘を受けた。  実は「鉄道員」が会話だらけで進行していくのはわざとで、作者ははっきりと意識的にこの手法を採ったらしい。続く「ラブ・レター」等を読み続けていくと、地の文はしっかりしていて、時たまではあるが、優れた工夫された語法も見られた。そして、この短編集の作品世界の多彩さに驚いた。  多くは霊が出てくるようなファンタジックな話なのだが、だいたい「ほっこりする」ようなストーリーで、それぞれにある程度の感動を導き出してくれさえするのである。  その中にあって「悪魔」は異色で、ホラーのようでもあり、書き方もいくぶん違うから、作品集の中で良く効いたスパイスのようだった。 「角筈にて」「うらぼんえ」など、印象ぶかい作品が込められており、先日読んだ辻村深月さんのよりも数段に優れた傑作短編集だと思えた。  作者はなかなかの巧者であるようだ。このような優れた短編小説集が他にもあるのなら、読んでみたい。気になる作家が増えた。

    0
    投稿日: 2021.04.25
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    10年選手の積読本。静かに涙が流れるような話が多い短編集。表題作「鉄道員」はもちろん、「角筈にて」「オリヲン座からの招待状」「うらぼんえ」が良かった。全作品外れがなく、どの作品の登場人物も心があたたかい人が多い。今はコロナでなかなか会えないおじいちゃんに会いたくなった。忙しかったり、心が荒んでいるときにもう一度読み直したくなる、私の中での心のお洗濯本になりそう。

    0
    投稿日: 2021.04.17
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    浅田次郎の短編8選を収録している。 表題作の「鉄道員」を始め、心温まる作品から空寒さを感じさせるちょっとぞっとする作品まで、色々な世界を楽しめた。 一編あたりが短いので隙間時間にでも読めるのが良い。 特に「鉄道員」「ラブ・レター」は泣けた。 いづれも平凡で単調に見える人生や、袋小路に入ってしまって地獄のように見える人生の中でも、そこに美しさや優しさを見出す人たちの心を描いている。 この2つは心にずっと残りそうだなあと思う。 オススメの本です。

    0
    投稿日: 2021.04.07
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     仕事関係の方からのおすすめで読んだ。映画にもなった『鉄道員』を始めとした短編集。  私は中でも圧倒的に『悪魔』が好きだったのだけど、浅田さんの作風の中ではもしかして異色作?立派なお屋敷に住む一族のもとに家庭教師の大学生・蔭山がやってくる。彼がお屋敷に出入りするようになってから、徐々に一族は没落の一途を辿るようになる—というゴシックホラーのような話。  『ラブ・レター』も良かった。出所後、戸籍を売って結婚していた会ったこともない中国人の妻の死を知らされる主人公。貧しさから逃れるべく中国から出てきても、日本で生きていくには売春するしかなかった白蘭。そんな白蘭から搾り取っていくヤクザと、見て見ぬふりする警察。そんな環境下でもよっぽど幸せを感じているらしい白蘭のもともとの暮らしの壮絶さとはいったい。そうした貧困問題や売買春の問題について考えさせられた小編だった。 「鉄道員」 「ラブ・レター」★ 「悪魔」★★ 「角筈にて」 「伽羅」★ 「うらぼんえ」 「ろくでなしのサンタ」 「オリヲン座からの招待状」

    1
    投稿日: 2021.04.03
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    超久々に再読、浅田次郎って長編の方が良いのよねと思ってたんだけどこれがなかなか。 表題作は勿論良いんだけど「ラブ・レター」と「オリヲン座からの招待状」が特に良かったなと。

    1
    投稿日: 2021.02.28
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    鉄道員泣けたなぁ。登場人物に美しい人しか出てこないので、美しくない人には眩しすぎた。短編を「主題と思想の収斂」とする著者の丁寧にドリップされた感動の滴があまりに尊く潔く、思わずうるっとしてしまった。ポッポヤの不器用さとゆっこの健気さの対比が最高だよな。乙さん良かったなぁ、本当に良かった。短編集で初っ端からこんなにガツンと衝撃が来るのは江國香織「つめたいよるに」のデューク以来だな。 他の短編も全部良かった!チロルチョコ(大好き)のアソートパックみたい。どれも「人間交差点」のようなエッセンスがあって文学というよりほんとアミューズメントとしての親しみやすさがあった。もちろん簡潔な文章の中で感情の機微をもれなく表現できる著者の卓越した技術が有ってこそだけども

    1
    投稿日: 2021.01.19
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    勉強不足で短編集と知らず読み始めました。 鉄道員は確か高倉健が映画で出ていたというぐらいしか前知識がなかった。 うーん、私は短編は苦手なのかもしれません。 いくつかあった短編それぞれを、何か物足りない感じで読み終えてしまいました。

    7
    投稿日: 2020.08.16
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    面白かった 第117回直木賞受賞作品 「あなたに起こる やさしい奇蹟」 をモチーフとした8編からなる短編集 「鉄道員」 映画にもなった物語 ぽっぽやとして職務に忠実だった高倉健じゃなくて鉄道員がその死を迎える最後の夜に出会った、死んだ娘。その娘は小学生の姿で、そして高校生の姿で現れ、話をします。 死んだ娘と気が付いた後の会話があたたかい これは、好きな物語 「ラブ・レター」 起訴猶予で釈放されたどうしようもない男と偽装結婚していた女が死亡。その女の葬式、遺骨を引き取るに行った男は、その女からのラブレターを受け取ります。 その文面がとてもあたたかく、やさしい。 男の心を溶かしていきます。 これも好きな物語 「悪魔」 裕福な男の子の家に派遣された家庭教師。 その家庭教師がきてから、その家はいろいろな不幸が.. 結局は..ということなのですが、この物語は好きではありません。 「角筈にて」 プロジェクトの失敗の責任を取らされて、海外へ左遷される会社員。 壮行会の夜、角筈で見かけた父親。そこから思い出される過去。自分を捨てた父親の想いを受け取ります。 これも暖かい これは好きな物語 「伽羅」 伽羅というブティックに服を卸売りする営業員の物語。 その女主人はとても美しい ブラックな展開で、割と好き 「うらぼんえ」 幼いころ、父母を亡くし、祖父母に育てられたちえ子は夫の祖父の初盆のため、夫の田舎へ帰郷。しかしそこでは、夫の親族たちがちえ子に離婚を迫ります。 そこへ、死んだはずのちえ子の祖父が現れちえ子を助けようとします。 この想いに心打たれます。 「ろくでなしのサンタ」 起訴猶予で釈放された三太が送ったクリスマスプレゼントの物語 「オリヲン座からの招待状」 関係が終わっている夫婦の物語。あまり印象に残りませんでした(笑) ということで、「鉄道員」「ラブ・レター」「角筈にて」「うらぼんえ」の4作はとても好きな物語でした。 お勧め

    13
    投稿日: 2020.06.20
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    みんな一生懸命に生きていたからこそ起こった出来事。 私は一人ではない。いつもどこかで支えられていて愛されているんだ。 そういったやさしさがギュッと詰まっているストーリー。心があったかくなった。

    1
    投稿日: 2020.06.17
  • サラッと

    読み進める事が出来る短編集です、しかも大人限定。 ぽっぽやは映画と同様フルバージョンの読み物として読みたかったです。

    0
    投稿日: 2020.06.07
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    日本人の情の部分をつんつん突いてくる。 そういう作家さんを挙げるなら、まず思い浮かぶのがこの方。 その手に乗るものかとちょっとひねた目線で読んだけれど、おこがましくも「やっぱりうまいなあ…」と思ってしまった。 しっとり泣きたい気分の方に、お勧めの一冊。 その一文一文の面白さに気づかされたのが3作目の「悪魔」 次はほかの作品も、そのあたりに注目しながら読んでみたい。

    0
    投稿日: 2020.06.01
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    サンタの話、鉄道員、ラブ・レターが好きです。 特にラブ・レターかな。どの話でも誰かが死ぬ、もしくはすでに死んでる。でもそこまで暗くないというか、むしろ温かい結末を迎える。

    0
    投稿日: 2020.05.07
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    「鉄道員」浅田次郎著 2021.01.10 BS放送。 映画をみずに原作から物語へ。 時はJR民営化、廃線が決まった駅長さんの物語。 汽車、乗客、街を愛した彼が最期にみるのは、 幼く逝きし我が娘との再会であった。 読了後の一句。 「さいはてに 彼が見ゆる 想い出は  今は亡きしの 愛娘けり」 「ラブ・レター」浅田次郎著 40過ぎごろつき退所日当日の物語。 名義だけの嫁が亡くなり引き取ることに。彼女からの生前の手紙。 「嫁にしてくれてありがとう。」 しずくが頬を濡らしました。 「会わずして 会えずついえし  このひとへ  慈しむかな 恋文胸に」 #読書好きと繋がりたい

    12
    投稿日: 2020.02.22
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    とてもすごいお話のあつまりなのかも。 奥が深くすぎて、よくわからないところもありました。 ということで、数年以内に精読すべきですね。

    1
    投稿日: 2020.01.31
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    あらすじ 娘を亡くした日も、妻を亡くした日も、男は駅に立ち続けた…。映画化され大ヒットした表題作「鉄道員」はじめ「ラブ・レター」「角筈にて」「うらぼんえ」「オリヲン座からの招待状」など、珠玉の短篇8作品を収録。日本中、150万人を感涙の渦に巻き込んだ空前のベストセラー作品集にあらたな「あとがき」を加えた。第117回直木賞を受賞。

    0
    投稿日: 2019.11.05
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    「巧い」というのはこういう小説のためにある言葉なんだろう。数ページめくるだけで物語の世界にぐいぐい引き込まれた。どれが一番好き?どれが今の自分にぴったり?気心の知れた友達にも読んでもらいたい。今の自分は「ラブレター」が一番好みだったんだけど、あとがきを読んだら女性に人気ナンバーワンなんだってね。男でも良い話だったよ。主人公に感情移入して泣けた。ほかの物語も色々考えながら読んだ。太宰みたいな「悪魔」が3話目に来たのも唸らされた。あゝ、誰かとこの本について話したい。

    0
    投稿日: 2019.10.07
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    しみじみとした 抒情 読み終えたあとの なつかしさ漂う余韻 日々の暮らしに対して、 自分に対しても、 ちょっと ほっ と 一息つけばいい そんな気にさせてもらえる 短編集です

    0
    投稿日: 2019.09.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    幻想的なお話が多く、いずれも興味深く読みましたが、中でも「ラブ・レター」が特に印象に残りました。 偽装結婚をした主人公と中国人女性。 女性が亡くなり、主人公は病院に遺体を引き取りに行きます。 一度も会ったことのない女性の遺品の中から見つかった主人公あての手紙。 その手紙を読みながら慟哭する主人公。 死の間際に女性が懸命に書いた手紙を読むと切なくて、優しくて涙を流さずにはいられませんでした。

    0
    投稿日: 2019.09.15
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    映画でさんざ泣いたのに、文庫で又泣いている。浅田の人情感は山田洋二のそれと重なる。悲喜こもごも これまでの短編集の中で最も好きな作品である。古希という年齢と浅田次郎が見事に嵌った

    2
    投稿日: 2019.07.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    浅田次郎名作鉄道屋。知らなかったが短編の集まりであった。廃線の車掌を務める妻と子供をなくした主人公。自分の中で切り替えてはいるが、やはり忘れられず、娘によく似た女の子の幻を見る。儚く、また切ない、仕事に身を捧げた男の生き方が描かれていた。 悪魔の家庭教師の話は、読めば読むほど引き込まれ、恐ろしさが文章を通して伝わってきた。正体の分からぬ家族をめちゃくちゃにする家庭教師。想像するだけで怖かった。

    0
    投稿日: 2018.12.12
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    浅田 次郎著 浅田次郎さんの短編集作品を今更ながら 初めて読みました 「あなたに起こる やさしい奇跡」 後書きのところに書かれた言葉に私自身も得心した気分になれた 8つのオカルトぽぃ話しもあったけど それぞれに その時代にいた人びとの姿や心情が浮き上がって見える作品だった。静かで良作な作品だった。「ラブレター」やオリオン座からの招待状には涙した。 私ごとではあるが、以前はずっと好きな作家が新刊を出すの度に買って読んでいたが(もちろん 好きな作家だしワクワクしながら 新刊を読むのを待っていたいところもある) ただ、新刊を買いあさって読んでると本の量が半端なく増えて 読んだからといってすぐに捨てられず、溜まっていき 本にかける金額も大きい。私は最近 中古本を読み始めた! ブクログで参考になり、また 中古本で知らなかった本に出会える喜びを感じた。リサイクルも出来るし 苦手だと思ってた本にも愛着を感じるようになってきた。 若い時代に読んだ本と時が経って読んだ本は かなり印象も変わっていく でも 作家から伝わる心情は変わらず そこにあることを知る。古い本でも その中には自分に影響を与える大切なものが沢山ある 今後も新刊 中古本に限らず 沢山の本を読んでいけたらいいなぁと思います。ブクログで皆さんの感想を読むだけで 世界が広がり あれも読みたい これも読みたいって気分になります 感想読んでるだけで1冊の本に出会えたような気分にさえなれる時があります。 浅田次郎さんの時代背景の中にその時代にいない自分の気配を感じる事が出来た気がします。

    8
    投稿日: 2018.10.05
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    「鉄道員」は、高倉健主演で映画化もされてあまりにも有名な作品。北海道弁が散りばめられた会話には、何とも温かな情緒と優しさが漂う。しかし、個人的に原作から思い描く主人公像は、高倉健ではないのです・・・。その他にも珠玉の短編が所収さえている浅田次郎を代表する短編集ではないかと。

    0
    投稿日: 2018.09.19
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    これぞ名作って感じだよね。 そして、この本は表紙のイラストもとても印象に残るよね。 昨日、そうとは知らず、このイラストを描かれた男性と少しお話しする機会があり、後で知ってから感動しました。とーっても素敵なおじさまでしたー。

    0
    投稿日: 2018.08.19
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    一編一編から、派手さはないが芯のある感動を得ることが出来た。特にラブ・レターを読んだ後の形容し難い気持ちは今まで読んだ小説では味わえないものだったと思う(読書歴が浅いのもあるが)。 登場人物の年齢が比較的高いため、もう少し大人になった時、より実感を持った感動に変わるのだろうなと感じた。

    0
    投稿日: 2018.08.04
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    十何年ぶりに再読。一つ一つの作品がこんなにも胸に染み込んだのは歳を重ねた証拠かな?作風は違うけど、個人的には昭和の香りのする短編集として向田邦子の「思い出トランプ」とともにずっと手元に残しておきたい一冊。

    2
    投稿日: 2018.07.02
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    浅田次郎氏による表題作「鉄道員」を加えた8篇の短編集。 全体的に柔らかく温かい物語ながら主人公はいずれも複雑な事情を抱えているわりに幽霊オチでお茶を濁したりと、こじんまりと綺麗に纏まって小説的な深みはあまりない。いずれも良い話ではあるけれども。 ただ作者あとがきに相当する「奇蹟の一巻」で、浅田次郎氏自身の体験に基づく内容であることを述べており、そう考えると「角筈にて」「伽羅」なんかは小説以上の人生の数奇さを感じる。ということでプラス1点。

    0
    投稿日: 2018.06.14
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    泣ける話が多い。 昭和感が強いので、その年代の人が読めば、泣かずにはいられないでしょう。 個人的には、うらぼんえで号泣しました。 が、タイトルにもなっているぽっぽやも、ラブレター他もとてもいいお話です。

    0
    投稿日: 2018.06.12
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    このお話を読んでいて涙が止まらなかった。 鉄道員と書いてぽっぽや、彼の人生がものすごく見えてきて、彼の過去が… この作品は賞とかでなく、後世に残したい素晴らしい作品です。 とある本に浅田氏はこの本のことをこう話していた。 「実は…この作品は夏の暑い日に製作したんだよ」って(笑) 一瞬凍りましたが、この作品は真逆の暑い日に作ったからこそこんな大作になったんだなぁって思いました。 映画にもなりましたが、映画の乙さんも好きですがやはり原作を。

    0
    投稿日: 2017.12.31
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    読んでみたい読んでみたいと思いながら、なかなか読まずにいた1冊。表題作をはじめ、悲しいけど不思議な短編集。映画化されたものもたくさん。鉄道員、こんなファンタジックな作品だったとは。「ラブ・レター」も、「うらぼんえ」も、「オリオン座からの招待状」も良かった。

    0
    投稿日: 2017.11.05
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    亡くなった方が、メッセージを伝えにくる感じが全ての内容に入っている。感動する場面もあるが、読んでいてよくわからない部分もある。 最後の解説を、読んで本の構造が理解できました。

    0
    投稿日: 2017.09.12
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    図書館で。 以前読んだ事あると思うんだけど… 結構新鮮な気持ちで読めたので実は読んでなかったのかもしれない。 1 鉄道員 こういう自我を殺して職業に勤める、みたいな感覚がわかるのはもう大分お年を召した人ばかりなのではなかろうかと… でも仕事中嘆くのは問題ですが一個人に戻った時に娘の死を悼むのは当然ではないかと思うのですが。 そして男性は長年連れ添った妻より娘なんだなぁなんて思ってしまった… 妻はわかってくれないけど娘ならわかってくれるだろうってのは男性の甘い考えのような気もするけどそう言う家庭もあるのかもしれない。ウン。 2 ラブ・レター この主人公はどう考えても職業が合ってなかったと思う。早く田舎に帰った方が良いと思う。が。田舎で大人しくまっとうに暮らせるかは又別問題かもしれない。 3 悪魔 なんかうすぼんやりと怖い話。実は大学生にとっても彼の家の旦那さまと奥さまは悪魔だったのかもしれない。 4 角筈にて なんかお父さんいい人っぽい最後にしてるけど…でも実際いい人だったのは育ててくれたオジサン夫婦と奥さんだよね、といいたい辺り自分はロマンが無い。 5 伽羅 なんか自分がこういう仕事してたら妄想しそうな感じのお話。隠れ家的店に色っぽい店主が居て…みたいな。 6 うらぼんえ イイなぁ。孫娘のピンチの時に戻ってくるおじいちゃん。こういう味方が一人でも居れば良いな。 7 ろくでなしのサンタ これ、年老いた母からせびった小遣いで、じゃなきゃもっと良い話なんだけどな… 帰り、お母さんにもなんか買って上げなよ…と思いました。 8 オリヲン座からの招待状 「そういう事は男性が決めることでしょ」とか言っちゃう辺りちょっと前の女性だろうなぁ。自分の人生だもの、人に「私どうしたらいいかな?」じゃないだろ、と思う。子供のためにも母親しっかりしろよ、とちょっとモヤっとしました。いや、別に不倫するならするでしっかりすればいいというか。当てつけみたいな関係ってナンダカナと。

    0
    投稿日: 2017.09.12
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    映画化されてあまりにも有名になった表題作が短編だったとは意外だった。不思議な世界観の短編集。これが「あとがきにかえて」を読むと、著者の〝訓練〟だったと知り、さらに意外な思いだった。「鉄道員」「うらぼんえ」で涙したのが、なんだか肩透かしを食らったような思いだが、小説とはどの作家のものでもそうなのだよな~

    0
    投稿日: 2017.08.24
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    映画化され、有名な作品を内容が気になり、読んでみた。泣ける話が多かった。どの話も登場人物の心情からして、思いの丈を語っている様子が伝わり、納得する部分や、情けない思いを感じたり、切なさを感じたりもあったが、胸につきつけられる思いを感じる場面は感動ものであった。うらぼんえの話は内容からして、お盆の時期にぴったりであり、しんみりとした気分になる。家族を思う気持ちが感じられ、感謝の気持ちが伝わり、特に支えてくれてありがとうという言葉からも家族の絆も感じられて、感動してしまった。

    0
    投稿日: 2017.08.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    浅田次郎『鉄道員(ぽっぽや)』(集英社文庫、2000年3月読了) 「何を今さら」といわれそうだが、浅田次郎を読んでみた。 今さら読んだのにはワケがある。 ずいぶん前に、機内で映画『鉄道員』を観た。北海道の幌舞駅長、乙松は廃線が決まっているこの終着駅で、奇妙な出来事に遭遇する。幼くして亡くした娘のような少女が入れ替わり立ち替わり現れる。主演は高倉健。 不覚にもシートで涙を流してしまった。 しかし、これで読んだ気になり、原作に手が届かなかった。 先日、偶然にも韓国映画『パイラン』のDVDを入手した。チンピラとして毎日を刹那的に過ごす40歳を過ぎた独身男。この男のもとに「妻」が亡くなったので亡骸を引き取りに来るように連絡が入る。その妻は、中国から出稼ぎに韓国に来た白蘭(パイラン)で、かつて金欲しさに偽装結婚した女性だった。 主演はチェ・ミンシク。パイラン役はセシリア・チャン。『どこかで見た顔だなあ』と思っていたら、チェ・ミンシクは『シュリ』に出ていた。 この映画、原作は浅田次郎の「ラブ・レター」で『鉄道員』に収録されているという。俄然、原作を読んでみたくなったワケである。 本書には、奇妙な出来事に遭遇する人びとを描いた8編が収録されている。表題作が1本目、「ラブ・レター」が2本目である。 8本とも琴線に触れる内容だった。 「ラブ・レター」の舞台は日本だが、基本のストーリーは同じ。別物として読んだのだが、映画のイメージが強すぎて、原作に物足りなさを感じてしまったほど。 いずれも面白かったが、個人的には、「オリヲン座からの招待状」が良かった。この作品も映画化されている。 どの作品も設定が素晴らしい。ありそうな設定だが、ちょっと考えるとあり得ない設定ばかり。それでも読み進むと主人公たちに感情移入してしまう。 うまいよなあ、浅田次郎。

    0
    投稿日: 2017.07.23
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    受賞歴 第117回(平成9年度上半期) 直木賞受賞 内容紹介 娘を亡くした日も、妻を亡くした日も、男は駅に立ち続けた―。心を揺さぶる“やさしい奇蹟"の物語…表題作はじめ、「ラブ・レター」「角筈にて」など8編収録。第117回直木賞受賞作。(解説・北上次郎) 内容(「BOOK」データベースより) 娘を亡くした日も、妻を亡くした日も、男は駅に立ち続けた…。映画化され大ヒットした表題作「鉄道員」はじめ「ラブ・レター」「角筈にて」「うらぼんえ」「オリヲン座からの招待状」など、珠玉の短篇8作品を収録。日本中、150万人を感涙の渦に巻き込んだ空前のベストセラー作品集にあらたな「あとがき」を加えた。第117回直木賞を受賞。 内容(「MARC」データベースより) 雪深い廃鉱の終着駅を守る年老いた鉄道員の話「鉄道員」ほか、「うらぼんえ」「オリヲン座からの招待状」など8編を収録。あなたに起こるやさしい奇蹟。 --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。 目次 鉄道員 ラブ・レター 悪魔 角筈にて 伽羅 うらぼんえ ろくでなしのサンタ オリヲン座からの招待状 本の感想(オフィス樋口Booksより転載、http://books-officehiguchi.com/archives/4823375.html) この本は映画にもなった作品で知られているが、映画の舞台になった美寄駅は廃線になったと言われている。美寄駅だけでなく、JR北海道の路線についてはほとんど全ての路線で赤字経営であることから廃線になる可能性が高い。今後の路線が気になるところだ。

    1
    投稿日: 2017.06.05
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    表題作の「鉄道員(ぽっぽや)」って短編だったんだ。。ってのが1番の驚き。 自分が常日頃読んでいる作品とは少し毛色が違ったので、読み終えるのに凄く時間がかかった。みなまで言わず、読者に出来事を想像させる書き方が多いなぁって思った。 17/5/23

    0
    投稿日: 2017.05.24
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    本書はリトマス試験紙のような作品集だ。 北上次郎さん(解説)の最初の一文である。映画を先に知っていたので鉄道員が短編とは驚いた。読む年齢や時期、状況によって響く作品が違う短編集だと思う。 「鉄道員」は方言をで書かれたセリフを読み解くのが面白く、人々の会話が温かくじんわりと心に残る作品。「ラブ・レター」は手下のサトシの困り果てた姿が愛らしい。「悪魔」はネズミの描写が気味悪いという印象だけ残し「角筈にて」は今の私には響かなかった。「伽羅」は美魔女の話で「うらぼんえ」は浮気した自分を棚に上げ、子を産まない妻を家族に非難させる意思表示ができない男にイライラしつつ「オリオン座からの招待状」では古き良き時代を垣間見滝がした。そんな中一番心に残ったのが「ろくでなしサンタ」。たった13ページ。話もシンプル。でも主人公の三太のお人好しでツンデレな姿がすごくかっこよかった。

    0
    投稿日: 2017.05.12
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    いまさらレビューを書くまでもないでしょう、浅田次郎のベストセラー短編集。『鉄道員(ぽっぽや)』、『ラブ・レター』、『悪魔』、『角筈にて』、『伽羅』、『うらぼんえ』、『ろくでなしのサンタ』、『オリヲン座からの招待状』の8編を収録した本作は、浅田次郎初の短編集。あとがきを読めばわかるとおり、まだ手法を模索していた時期に書かれた作品もあるそうで、『悪魔』のような、意識してちがうタイプに仕上げた雰囲気が面白い。ただ、良かったのはやはり今の路線そのままのもの。複数の誰かと本作について話せばベスト4は『鉄道員(ぽっぽや)』、『ラブ・レター』、『角筈にて』、『うらぼんえ』になるであろうことは間違いありません。幽霊じみた人が出てくる物語が多いですが、どれも涙なくしては読めません。電車内で読み始めて後悔しました(笑)。

    0
    投稿日: 2017.04.26
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    ラブ・レターの、『死んだら、会ってくれますか?』ってとても寂しい言葉だなあ。 なんのために働いているんだろう、何が幸せなんだろう、読み終わると感情がぐるぐると蠢く感じがした。 奇蹟を題材にした短編集。 死んだ人が、私のピンチに助けてくれる、助言してくれる。愛されて育つってこういうことを言うんだろうなーって。 そう言う意味では、鉄道員も角筈にても、家族はバラバラになりふこうにみえるけど、家族っていうものっていうのをひしひしと感じさせてくれる素敵な話だと思った。

    0
    投稿日: 2016.12.19
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    映画の印象からすると信じがたいのですが、実は短編集。 解説(文庫版)にあるように、人によってどの作品が一押しかはっきりと分かれそうです。「リトマス試験紙」という例えは上手いなあ。 僕の場合、初読の時に心打たれたのは「うらぼんえ」ですね。この手の「世にも奇妙な物語」的な展開には実に弱いです。だけど久々に再読したら「角筈にて」の表札のくだりでほろりとさせられましたし、「オリヲン座からの招待状」は展開をすっかり忘れていたゆえ胸を衝かれました。 要するにどれも名作なんだよ、という極めて優柔不断な感想なのですが、しかし僕とて一押しは譲れないのです。なんといっても表題作、「鉄道員」。小田急線の車内でクライマックスを読み、思わず落涙しかけました。乙松さんもさることながら、仙次が…セリフの1つ1つに泣けてきます。

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    投稿日: 2016.10.20
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    初浅田次郎。 (全部が全部ではないが)心温まる、やさしい短編集。 自分が映画好きということもあってか、「オリヲン座からの招待状」が一番のお気に入り。今はなき、子どもの頃よく観に行った小さな映画館を思い出しながら、なおかつ中年の自分を妄想しながら読み進めた。うっすら涙腺緩む。 しかしまあ20年も昔の作品なんですね。驚き。 浅田次郎さんの作品にもっと触れたい、と心底思う、そんな一冊でした。

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    投稿日: 2016.08.22
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    浅田次郎が全力で泣かせに来ている。8編の短編の内3編が映画化されており、それを全て見てるのにも関わらず原作本を今の今まで手にした事がありませんでした。「ラブ・レター」の白蘭から吾郎への手紙、「角筈にて」は本文全てで泣く、本気で泣く。

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    投稿日: 2016.03.17
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     浅田次郎氏の直木賞受賞作品です。作者は明らかに、読者を泣かせてやろうという魂胆で書いています。  その手には乗るものかといくら用心して掛かっても、作者の魂胆にすっぽりとはまってしまうんですね。表題作の「鉄道員」、「角筈にて」、「うらぼんえ」など、上手だなあと思います。  「悪魔」や「伽羅」といったちょっと色合いの異なる作品も一冊に納められていて、飽きさせません。

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    投稿日: 2016.03.13
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    浅田次郎の直木賞受賞短編集。 どの作品が1番好きかと言われると難しい。 うらぼんえ、鉄道員、オリオン座、伽羅、ラブレターどれも名作だ。どれもこれもこじれた関係や幽霊やら、よくこんなプロットを考えついたものだなと。さすが浅田次郎。

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    投稿日: 2016.03.11
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    高倉健主演で映画化された、表題作を含む短編集。 改めて原作を読んで、映画は原作に忠実に作られているんだなと思った。 小林稔侍が駅に向かう、高倉健が雪の中に佇んでいる。広末涼子がお人形を持って遊びにくる。 吉岡 秀隆が本社から電話をかけてくる。 原作にないものは足さず、ただ、その場で交わされる会話を深めていく。そんな映画だったような気がする。 その他の作品も、あの世とこの世を繋ぐ不思議な話。 とはいえ、恐ろしいお化けの話ではなく、この世の人が逝った人の事を気にしてるのと同じくらい、あの世の人もこの世の人を気にかけている。 そんな、優しい異世界の話。

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    投稿日: 2016.02.29
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     この物語を自分のことのように味わえるのは、昭和20~30年代に生まれ、経済成長の中で、両親が、そして自分自身が、揉みくちゃにされながら生きて来た人たちではないだろうか?  楽ではなかったが、希望があり、勇気を持って生きられる時代だった。そして今、その頃に比べれば、着るものにも、食べるものにも、寝る場所にも、何も不自由がなく暮らせる時代になった。しかし私たちは、何かが足らないと走り回っているような気がする。あの頃を振り返り、自分に与えられた人生を全うすることの素晴らしさを噛み締められるようになりたいものだ。  浅田さんの作品は4作目だが、いつも思うことは、大人のための小説だ!ということ、昭和20~30年代生まれの人なら、登場人物の生きざまと自分の経験が重なる部分が多いはずだ?誰もが懸命に生きていて、自分の人生と人の人生を比べて羨んだり、卑屈になったりする暇すらなかった時代だったような気がする。現代に生きる日本人は、幸福感が少ないと言われているようだが、それは、物質的に豊かになって、失ったものが多いからかもしれない。  良い短編を読むと「この長さだから、この纏まりであり、ここで終わるから余韻が味わえ、読者それぞれが登場人物の行く末を想像することを楽しめる。」ということは解っているのだが「長編で読みたかった。登場人物のその後を知りたい。」と思ってしまう。私は、生きる勇気と希望は「自分が愛している人たちの行く末を見届けたい。」という気持ちから湧いてくると思っているのだが、これは、登場人物の行く末を見届けたいと思う作品であった。

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    投稿日: 2016.02.07
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    あなたに起こる やさしい奇跡。この本のキャッチコピーということであるが、自分としては家族愛でまとめた作品であると感じた。いろんな形の家族がある。不器用な家族、偽りの家族、壊れかけの家族そんな家族の中にも愛だけは存在しそれが奇跡を起こす。鉄道員は映画でも是非見てみたいと思った。最近、昔を懐かしむことの多い自分はオリヲン座からの招待状が一番良かった。

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    投稿日: 2015.12.01
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    「ラブレター」「角筈」に泣けた。 電車や喫茶店で読んでなければ、号泣だっただろうなと思う。 なんだかもったいなかった。 それぞれに中身の詰まった短編でした。 でも、やっぱり長編の方が好みだな。短編はなんだかお腹いっぱいにならない。

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    投稿日: 2015.11.27
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    言わずと知れた、浅田次郎さんの代表作。小気味良いテンポで一気に読み終えられる感動の短編8作品。 「鉄道員」はもちろんこと、ワタクシは「角筈にて」における不器用な父親と健気な息子間のコミュニケーション描写。計算されたズルいストーリー展開に涙腺の緊張感をすっかり持って行かれてしまう。 あまり本を読まない方にもおすすめの1冊!

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    投稿日: 2015.11.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    短編集。 うら盆会、角筈にて、ラブ・レターがよかった。 後書きの浅田さん自身の語りも興味深い。 最後の解説もおもしろかった。

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    投稿日: 2015.10.06
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    短編集で、表題の鉄道員は良かったです。 後はそんなに心に響かなかったです。 50歳ぐらいで読むとちょっと違うのかな。

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    投稿日: 2015.10.02