【感想】皇帝の一人娘　１

残念無念

父親と娘の触れ合いというテーマはとても良い。冷酷だった父親に徐々に父性が芽生えていき、主人公もそれを感じ取って少しずつ…という過程が実に良い。似たような作品として「ある日お姫様になって～」があるか、あ…ちらとはまた違った良さがある。

ただし、良いのはあくまで父子関係の描写だけ。
皇女という身分なのに6歳になっても基礎教育がされない、本来は家族や恋人等でしか許されない愛称呼びを軽々しく許す、貴族らしからぬ台詞回し等、作者の貴族社会に対する知識不足がかなり悪目立ちしている。
また、新しい登場人物が出てきても数話で終わってその後の展開に絡まない等、物語の構成もかなり微妙。飼ってるウサギなんて最初は描写が多かったのに、長期間登場しなくなったと思ったら当然登場、そして現在に至るまで完全に出なくなった。ウサギを飼っている事なんて作者は忘れてるんじゃなかろうか。

本当に残念なのは画力の低さ。お世辞にも高い画力とは言えず、控えめに評価しても上手な中学生レベル。デッサンやパースが妙におかしいし、キャラクターの視点が合ってなくて違和感を覚える事が多々。、本作は一応フルカラーだが、ぶっちゃけフルカラーにするほどの画力ではなく、その効果的な使い方もされていないため、ただ価格が上がるだけになってる。
多少の粗は目を瞑るも、せめて画力の低ささえ良かったらなぁ…。続きを読む