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デビッド・A・シンクレア, マシュー・D・ラプラント, 梶山あゆみ / 東洋経済新報社 (104件のレビュー)
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総合評価:
ABAKAHEMP
老化はエピゲノム的な雑音による混乱が原因
老化を「仕方がないもの」として受け入れるのをやめれば、人生はどれだけ素晴らしいものになるか。 老化そのものが1個の疾患であり、老化が遅れれば病気を未然に防ぐことができる。 そして、病気を未然に防げ…れば、死を先に延ばせる。 老化とは、どの遺伝子にスイッチを入れ、どの遺伝子をオフのままにしておくかを調節するエピゲノムが、DNAの損傷によるゲノムの不安定化で、雑音が生じ混乱し、細胞の情報を喪失することだ。 適度なストレス下で、長寿遺伝子を働かせ、エピゲノムの変化を抑制することで、プログラムを回復させ、若さを維持できる。続きを読む
投稿日:2021.01.10
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養老まにあっくす
本書の主旨を手短に述べれば、「老化は病気であり、ほかの病気と同様に治療できる」ということに尽きる。著者によれば、がんや心筋梗塞をはじめとする高齢者に多い病気は、川に例えるなら支流で、本流は老化である。…したがって、支流にいくつもダムを作るより、もっと上流で本流を堰き止めてしまえばいい。そう述べる。 さらに著者の表現を借りれば、ゲノムとはピアノの楽譜みたいなものである。楽譜は情報だから変化しない。それに対して、エピゲノムはピアニストだという。ピアニストは引き続けるうちにミスタッチが多くなっていき、だんだん演奏がおかしくなる。これが老化である。 これまでの試みは遺伝子をいじるものだった。ゲノムは情報なので、これは容易ではない(後天的には)。だが、エピゲノムは違う。影響を受けやすい反面、修復も可能である。その研究は進んでおり、現在生きている人間はその恩恵を受けられる可能性が高いという。 老化を治療する⁈ それは自然に反することではないか。そういう反応をする読者も多いと思う。しかし、自然界には400年以上生きていると考えられているサメもいるし、殺されなければ死なない生物までいるとされている。だとすれば、若返りもまた自然のうちなのかもしれない。 もっとも、科学的な当否は筆者にはわからない。サバイバル回路や長寿遺伝子はまだいい。でも細胞のリプログラミングなんて、STAP細胞とどう違うのかしら。 まあ、試せるものは試してもいいのではないか。本書で言及されているメトホルミンやNMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)は、すでにサプリメントとして発売されている。筆者はフェレットを2匹飼っているのだが、そのうちの1体が原因はわからないが、尻尾が脱毛で地肌が見えてしまっていた。これまで獣医師の指導でリュープリンの注射を試してきたが、1年あまり続けても効果は見られなかった。ところが、NMNを与えてからわずか1ヶ月で、再び尻尾の毛が生えてきたのである。もちろん、これは効果を保証するものではない。試す方はご自身の判断でお試しください。 本書の後半は、老化の治療が実現すると仮定して、未来はどのような世界になるか。それが論じられる。これについては、著者は随分オプティミストだという気がする。良い方に考えましょう、ということかもしれない。いずれにせよ、未来の話は慎重なものにしろ大胆なものにしろ、個人的には話半分だと思っている。ビル・ゲイツですらインターネットがこれほど重要なインフラになることを予測できなかったし、昨今のAIブームだって5年前に予測できた人間はいない。科学的であろうとなかろうと、予想はアテにならない。ただ、未来予想の話に全体の1/3近い紙数を割いているところが、面白いと言えば面白い。続きを読む
投稿日:2024.03.17
たかちゃん
ちょっと前に読み終わりました。今残っていることは、だんだんと長寿になっていくことで、人類のライフサイクル自体が変化していくくだりです。 健康寿命が伸びて、若々しい身体を手に入れることができれば、100…年超えの人生が続いている人類で構成される未来社会といつのは、どんなものになっていくのだろうと楽しみに感じました。続きを読む
投稿日:2023.11.05
anibey
老化こそ全ての死因の確率を上げる克服すべき最大の病である。そして、その病は治療可能である。 この本はそのメッセージについて書いている。そして、この定義と いかにして老化を防ぐか という適切な問いを立…てたおかげで、健康長寿への道が飛躍的に進化していることが書かれている。 著者の 「人口割合の高く、投票率が高い高齢者こそが、未来に当事者がない」ことを変えたい という想いは響いた。 一方で、健康長寿に目処が立ち始めているゆえに、地球環境問題、特に気候変動、温暖化の問題こそ、喫緊解決すべき最大の問題になりつつあることも、再確認できた。 そして健康長寿が科学的可能になることを見越した、倫理と社会制度設計も急務である。生きられるようになったら、死ぬ権利をどう考えるか。続きを読む
投稿日:2023.08.17
かるこえ
5~7歳になると死は例外なく訪れると全ての子供が悟る。増えたいという原始細胞の根源的な欲求。サーチュイン遺伝子。長寿に対する遺伝子の影響は低い。遺伝子を次世代に受け渡せる程度の寿命。老化は1つの病気。…肺炎、インフルエンザ、胃腸病、結核が死因の半分以上。サーチュイン遺伝子。酵母すごいな。今井すごい。山中すごい。マウスすごい。寿命やワクチンも昔は違った。NMN。リプログラミング技術と倫理観。デザイナーベビー。新しい価値観を花開かせる要因としては旧来の見方に頑なにしがみついていたものが世を去るのが1番大きい。王立協会の紋章の下「言葉によらず」老化という診断を受けられるようになった!世界を変える勇気を持とう。ああ、生物学者になりたかった。もっと勉強すれば良かった。続きを読む
投稿日:2023.07.12
himamura314
MNM1g, レスベラトロール1g,メトホルミン1g毎朝摂取 アスピリン83mg服用 一日一食を抜くか少なく。
投稿日:2023.07.11
tm
老化に関する研究がこれほどまで進んでいることに驚いた。老化に伴うあらゆる病気を恐れることなく、若いままで健康的に長生きできる世界がすぐそこまで来ている。この本を読んで、年をとることに希望を持てるように…なった。続きを読む
投稿日:2023.06.10
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