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矢崎存美 / 光文社文庫 (16件のレビュー)
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総合評価:
guusan
やさしさと癒しを
5つの短編で、山崎ぶたぶたさんが登場します。いずれの短編も、癒しとやさしさに包まれます。 「書店まわりの日」 主人公は、対人恐怖症の漫画家千草。ぶたぶたさんは編集者。いつもはスカイプ超しに話を…していたぶたぶたさんと一緒に書店まわりをするこになった。千草は対人恐怖症なのに・・・ 「グルメライター志願」 主人公はグルメライターになりたい若松成久。そんな成久のところに、グルメライターの手伝いの話が舞い込んできた。 グルメライターの編集者として現れたのがぶたぶたさん。その後、三人でお店めぐりをするお話。 「長い夢」 主人公は小説家の港礼一郎。一緒に仕事がしたいと編集者から連絡があり、待ち合わせすることに。その編集者からのメールに書かれていた。「私はすぐにわかるはずです。驚かせてはいけませんので書いておきますが、私はぬいぐるみです。」 「文壇カフェへようこそ」 主人公はパワハラで疲れ果てた編集者の麻紀。ふと立ち寄ったカフェで、カウンターに立つぶたのぬいぐるみに出会った。そのぬいぐるみはカフェのマスターだという。 「流されて」 主人公は五十代の福安かほり。たまたま乗った電車で、小さな女の子が泣いているところに出会った。これがきっかけで、その女の子のお母さんと一緒に就職試験会場へ。出版社の試験会場でであったのが編集者のぶたぶた。そこからなんとなく流されて・・・。「流されるのがダメなんじゃなくて、その流れを信頼できるかどうかが大切」 続きを読む
投稿日:2022.06.10
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にしど
ブタのぬいぐるみ、山崎ぶたぶたさんの人気シリーズ。今回は編集者として登場。 他のエピソードとは違い、美味しい料理が出てこないお話が大半だが、ぶたぶたさんは相変わらず迷える主人公を前向きにしてくれる。
投稿日:2023.12.31
もじこ
「こうなりたい」「こうしたい」という想いや葛藤に、ズバリ的確なアドバイスや答えを出すわけではない。だから、全てをマルっと解決!!となるばかりではない。 でも、いつの間にか前を向いている。 そんな優し…い作品。 やっぱり大好き!!続きを読む
投稿日:2023.08.15
マッピー
このレビューはネタバレを含みます
目次 ・書店まわりの日 ・グルメライター志願 ・長い夢 ・文壇カフェへようこそ ・流されて 5作の短編が収録されているが、特に気になったのは『文壇カフェへようこそ』。 文壇カフェという設定もそそられるが、そこで展開されるのは上司との関係に悩む編集者の話。 もしかしてパワハラを受けているのだろうか、それともこのくらい普通のことなのだろうか。 ひとりで悩むから、考えがグルグルして答えが見つからない。 そんな人たちに、ゆっくり心を休める時間とちょっとした人脈をもたらす場所。 それがぶたぶたさんの経営する『文壇カフェ』。 悩みってひとりで抱えているうちはなかなか解決しない。 忙しそうな先輩に相談することもできず、愚痴を友達に言うほどの割り切りもできず、ひとり悶々としてる人、きっといると思う。 まあ、ぶたぶたさんのカフェなんてそんじょそこらにはないので、あきらめて友達に愚痴を言うとか、職場に仲間を作るとかすればいいよと言ってあげたい。 結局この話の語り手は、マウンティング上司に心をつぶされる前に会社を辞めて、ぶたぶたさんの知り合いのいる出版社に転職するのだけど。 みんながみんな成功できるわけじゃないからね。 もう一つ『流されて』。 若いときは親にすべてを決められて、自由になるために結婚したら、嫁ぎ先にも自由を与えられず、家族の求めるままに求められる存在でいたら、跡継ぎを生まないという理由で追い出された50代女性の話。 今時50代でここまで家に縛り付けられる人も少ないかもしれないけれど、少なくとも彼女の実家は私の実家と似てるなあと思いながら読んだ。 「自分のために生きる」 私が定年延長を望まず、すっぱり仕事を辞めようと思うのは、自分の時間がとても大切だから。 お金よりも。 もちろん家族のことを無視するわけではなく、自分のペースで生きたいな、と。 それでも今まで流されてきた分を取り返す!という気負いは次の台詞で消えた。 「流されるのがダメなんじゃなくて、その流れを信頼できるかどうかが大切」 流されながらも、結婚後の人生は自分の選択の結果であると思っている。 だからこの話の語り手にも、思うままに自分を生きてほしいと思った。
投稿日:2023.05.08
にびか
よみやすかったかな だいたい1時間弱で読み終えてほっこりするので、お茶を1杯飲む感じ 電車で読むのにちょうどいい
投稿日:2023.01.22
さりー*
泣いたわ。おきまりの感想(笑)頑張ってる人を描くのがうまいなあ。とっても応援したくなって、自分も頑張ろうってなるんだよなー。
投稿日:2022.03.05
大吉堂
お馴染みぶたぶたさん。今回は編集者。 話により同じ編集者でも設定変わるので、様々な視点で楽しめます。 書店回り、お店の取材、新作の構想、文壇カフェ、雑誌編集。本作りは作家と編集者の共同作業。だから話を…聞いてくれるぶたぶたにピッタリなんですよね。続きを読む
投稿日:2021.12.21
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