【感想】などらきの首

澤村伊智 / 角川ホラー文庫
(97件のレビュー)

総合評価:

平均 3.7
12
39
34
0
0
  • 作者に首ったけ…

    短編集って苦手な僕なのですが、
    この作品に限っては読了後、
    超ご満悦。

    澤村ワールドってホント、
    おもろいわぁ。

    ぼぎわんや、ずうのめが、
    単品ドカッとコースだとすれば。

    どらきはコース料理、しかも
    フルコース。

    お待たせの比嘉姉妹はもちろん、
    表題のなどらきの首ではあの
    野崎までが大推理。

    って、もぉこれ全然ホラーじゃ
    ないじゃん。
    完全にカテゴリーがミステリー
    になってる。

    ホラー要素で読者をビビらて
    からの、ミステリー。
    んで、やっぱり最後のオチは、
    背中に冷や汗がツツーっと
    流れるホラーみたいな。

    当分は、この作者に首ったけに
    なりそうです。
    続きを読む

    投稿日:2019.01.13

ブクログレビュー

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  • 愛

    「ぼぎわんが、来る」が本当に怖かったので、それを期待して読みましたが、短編なせいもあり、そこまでは…という感じでした。
    一番怖かったのは、表題作ではなくて、「ゴカイノカイ」です。
    最後に読んだ「ファインダーの向こうに」は、ホラーの括りでみると違うのかもしれませんが、私は好きな感じでした。続きを読む

    投稿日:2024.02.22

  • かのん

    かのん

    このレビューはネタバレを含みます

    【2024年36冊目】
    比嘉姉妹シリーズ3冊目は短編集。6つのお話中5つは怪異、1つはちょっとした感動譚でした。短編集なのに起承転結はっきりしてて、どれも面白かった。

    「ゴカイノカイイ」
    まさかの皆知ってるあの言葉が呪いに転ずるなんて!上手いな〜と思った一作。

    「学校は死の匂い」
    救いの筈の言葉が引き金となって、死者を生み出したのがめちゃくちゃホラー小説って感じで良かった。

    「居酒屋脳髄談義」
    他のお話とは随分毛色が違う話。途中で「京極堂みたい」って思ったら登場人物もそう言い出したので笑ってしまった。最後の一文がかっこよすぎる。

    「悲鳴」
    嘘が真になってしまった話。一体誰が悪かったのか、本当に見えている態度が真実だったのか、考察が捗りそうなお話でした。

    「ファインダーの向こうに」
    野崎と真琴の出会いの話。出会ってすぐくらいにデートっぽいことしてて、すっごいニッコリしてしまいました。推しカプ…

    「などらきの首」
    若き日の野崎と同級生の話。関西弁が新鮮。解決したと思いきやしっかりぞくっとさせて、少しばかりの後味の悪さを残す話でした。口は災いの元…?

    レビューの続きを読む

    投稿日:2024.02.14

  • Tomoyuki

    Tomoyuki

    祓魔師・比嘉姉妹シリーズ第3弾。短編集。
    『ぼぎわん』『ずうのめ』に続くホラーミステリー。時系列的には『ぼぎわん』の前になる。

    真琴、琴子、美晴(!)、野崎などお馴染みの面々が、やはり怪異に遭遇する。

    身の毛もよだつほどの怖さは本作にはないが、短篇だからこその切れ味の鋭さがたまらない。
    とくに気に入ったのは『居酒屋脳髄談義』。
    ラスト、小気味の良い締め方に痺れた。

    本作単独でもじゅうぶん面白いが、やはりシリーズ1作目から読むことで、より楽しめる仕掛けになっている。(あの人達も登場!)
    続きを読む

    投稿日:2024.01.10

  • わんわん

    わんわん

    短編が詰まってるから読みやすい。比嘉ファミリーのキャラクターがかいまみえて楽しいし。
    どれもどこかリアルで怖いし、なんかこっちも気をつけようって反省しちゃうし、すぐ比嘉家に頼りたくなる〜(あと野崎にも)
    居酒屋脳髄談義が割と好き。ハラスメントをすかっとね。
    続きを読む

    投稿日:2023.12.06

  • さくら

    さくら

    比嘉姉妹シリーズの短編集。
    などらきの首が1番好きかな。
    野崎と真琴の出会いが書かれている
    「ファインダーの向こうに」もよかった。

    投稿日:2023.11.28

  • ゆきやまま

    ゆきやまま

    ほかにも積読たくさんあるのに澤村さんのはスルスル読めるから先に読み終わってしまった(笑)。比嘉姉妹シリーズの短編集。だがそれぞれ語り手視点で、比嘉姉妹や野崎は第三者的立ち位置で描かれているため、シリーズを読んでなくても独立した短編として楽しめる。

    「ゴカイノカイ」
    テナントが続かなくなった“5階”と怪異の原因が別の階にあった“誤解”とで洒落になっている(と解釈)。松島くんの登場時から桜庭のこと怪しいなと思ったけど、きっとやってる方は無自覚なんだよねぇ。短い話だけど最初に出てきた祓屋の権藤といい、濃いいキャラ描くの上手いよね。ここでは真琴が怪異の原因を暴く。そのことも洒落にしか聞こえない(笑)。

    「学校は死の匂い」
    比嘉美晴(比嘉姉妹の次女)が小学六年生のときの出来事。雨の日の体育館に出没する音の怪異を彼女が解き明かす。別のアンソロジーで既読だったけど、比嘉姉妹シリーズと思って読み直すといろいろ面白い。琴子と真琴も登場。真相はわりとエグくて、ラストもドスンと恐怖に落としてくる。

    「居酒屋脳髄談義」
    居酒屋で後輩の女子社員牧野晴海対して議論の形をとった言葉の虐めを仕掛けるミソジニー男性三人(主人公も含む)にムカムカ嫌な気持ちになること請け合い(笑)。いつもなら曖昧に笑うだけの彼女が理路整然と言い返してくるので、だんだん動揺していく。いいぞ〜、やったれ!と思っていたら、そういうオチか。名前ははっきり明かしてないけど風貌からして琴子さんかなと。晴海さんも幸せになってて良かった〜。

    「悲鳴」
    大学の裏ガイダンスの怪談を元にホラー映画を撮っていた映画同好会の面々が女性の悲鳴を耳にする。ロケ現場の井須間山の山頂で殺された女性の霊だろうか。怯える中、同好会OBの伊勢原が井須間山山頂で絞殺される。
    怪異とミステリーを上手く融合した話。リホが『ずうのめ人形』の里穂だとわかったとき、ああ!って(笑)。特に書いてないのでわかる人にしかわからないけど。

    「ファインダーの向こうに」
    オカルト雑誌『月刊ブルシット』の周防が主人公。怪異が観測される撮影スタジオで写った奇妙な風景写真とカメラマン明神との曰くが真琴によって明かされる。ライターとして野崎も登場。編集長戸波も間接的に出てくる。結果的にいい終わりかたなので怖くはなかった。ので、あまり印象に残らず(笑)。

    「などらきの首」
    野崎が高校生のときの話。友人の寺西新之助が長年悩み続けてきた“などらきの首”の謎を解明する。このときはまだ怪異現象に否定的で、すべては理屈があると思っている野崎。実際に首が消えたと思われていた現象も、野崎の言った通り、説明できる出来事だった。ところが最後にどうしても理屈で説明できないことが起こり……という“らしい”終わりかた。などらきの首はホンモノだったのか。
    続きを読む

    投稿日:2023.11.02

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