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久坂部羊 / 幻冬舎文庫 (18件のレビュー)
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総合評価:
くっちゃね村のねむり姫
いつか必ず訪れるその時に
在宅医療について書かれた小説ですが、体験に基づいたものであり、リアリティにあふれておりました。 架空の「あすなろクリニック」における症例を6つの短編として描かれており、「告知」とはその内の一つで…ありました。単行本は「いつか、あなたも」というタイトルで、作者の個人的な理由にて文庫化する際にタイトルを変えたとのことですが、元の方が的を射ているような気がします。 人の死亡率は100%。それをどのようにむかえるか、また身内の旅立ちをどのように看取るか、必ず、我々も体験することなんですね。 一番最初の「綿をつめる」から、なかなかショッキングでありました。病院で亡くなった我が父の場合は、病理解剖されましたので、当然のことながら、このような場面を見てはおりません。このエンゼルケアの場面が、新米医師の初体験を通して、初めて我々読者も知ることになります。「おくりびと」の前に、このような処置が必要なのですね。 この最初の一編から始まり、一つ一つが死と向き合う、本人、家族、医師、看護師の思いと葛藤が描かれていきます。話が話だけに、ハッピーエンドでは終わりません。また、在宅医療から再入院となり、「あすなろクリニック」から離れていってしまう患者さんもいます。それでも、真摯に患者さんに向き合う医師と看護師には頭が下がります。 読んだ後、決して感動する話ではありません。その意味では小説の体を成していないという指摘もあるやもしれません。それでもしかし、「いつか、わたしも」体験せざるを得ない話であり、どのようにその時を迎えるか、考えさせられる小説でありました。続きを読む
投稿日:2020.04.29
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ぬ
在宅医療短編。 医療スタッフと、患者と、家族と、それぞれの綺麗事ではない思いがリアルに書かれている。 久坂部氏特有の毒はあまり感じないが、現実的なだけに重く、ハッピーエンドにはならない。 どのように死…ぬのかはどのように生きるのかであり、間際の自分が何を手元に残すのか。 必ずくる未来にむけて、しばし考える。続きを読む
投稿日:2024.03.11
あや
医者である著者だからこそ書ける作品だと思う。訪問医療における医療者のかかわりの難しさだったり、自宅で最期を迎える人の心のケア、家族のケアなど考えさせられる内容だった。認知症の妻の介護をする人の話は外で…読んでたけどジーンと来てしまったし、ALS患者の最期の関わりの難しさなども泣けてくる内容だった。続きを読む
投稿日:2023.04.16
まちか
在宅医療の大変さを知ることができたのは良かった。 苦しまず、家族に迷惑をかけず、最後を迎えたいと強く強く思った…
投稿日:2022.08.14
asa
このレビューはネタバレを含みます
在宅医療専門病院「あすなろクリニック」を舞台とし、訪問看護師からの視点で書かれた短編集。 久坂部羊さんの本の中ではあまりブラックな感じがしなく、終末期医療の現実が書かれている。後書きにはほぼ実話と書かれています。 ただ、重度の認知症や統合失調症の病状を見たことがない人が読むとかなり重い内容なのでは…と思いました。 タイトルになってる「告知」で、先生が癌の告知をいかに回避しながら病状を説明する文章がミステリーを説いているように書かれていて引き込まれます。 「セカンド・ベスト」はALSの患者さんの終末期のお話。最後が久坂部羊さんらしいなと思いながら悲しくなりました。
投稿日:2021.04.15
借買無 乱読
どのような形であれ、「死」を回避することはできないのだから、痛みや苦しみはできる限り感じることがないよう逝きたい、と思う。
投稿日:2021.01.07
1213430番目の読書家
著者の実体験を交えた短編集。在宅医療専門看護師のわたしが、終末期の患者とその家族への対応に追われる。「罪滅ぼし」(認知症の妻)「告知」(末期がんの夫)に感動。リアル生々しい中にもどこか救いのあるもので…した。続きを読む
投稿日:2020.05.24
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