【感想】朝が来る

辻村深月 / 文春文庫
(476件のレビュー)

総合評価:

平均 4.1
146
219
73
10
3
  • 親子の絆とは

    特別養子縁組により,養子を受け入れる決断をした夫婦と,自分の意志にか
    かわらず,養子に出さざるを得なかった未成年の”母親”の,前と後の物語で
    す。
    ちょっと重いテーマですが。
    養子というのがまだ根付かない日本で,どんな想いを抱えて養子を迎えるの
    か,一方で,若くして出産したことで,周りの意識とのずれに耐えきれ
    ず,でも一人で生き抜く力も備わっておらず,闇に飲み込まれようとする”母
    親”。

    親子とはなんなのか,を考えさせられます。
    続きを読む

    投稿日:2018.09.12

  • ハケンアニメ

    以来で作者の作品を読んだ。
    あっと言う間に物語の中に引き込まれて、「もし自分自身が登場人物の中の一人であったならば どう行動(考えた)しただろうか?と考えずには居られなかった。

    実際に起こった事件のノベライズと言われても疑問を持たない程 非常に濃い内容の作品でした。女性だけではなく多くの男性にも読んで欲しい作品、映画化された様ですが、本を読むだけでも場面の一つ一つが脳裏に浮かびます。続きを読む

    投稿日:2020.10.11

  • 明けない夜はない

    現代社会における様々な問題が盛り込まれていて、非常に重く深い話ではあるけど、前半、後半の主人公に感情移入させる作者の筆力により惹き込まれる。
    前半と後半の主人公がクロスするラストシーンには救われた思いがした。続きを読む

    投稿日:2018.12.09

ブクログレビュー

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  • くるすたー

    くるすたー

    産みの親と育ての親が違う子供ってもしかしたら想像以上に沢山いるのかもなぁなんて思った
    きっと何か事情があって、その裏側にはその子供への計り知れない
    ほどの愛や親の中での葛藤や悩みがあるのだと思う
    血は繋がっていなくとも、成長過程を見守ることが出来なくても、愛することは出来る
    不妊で悩む夫婦の姿もとても辛かったけれどそれ以上にひかりの置かれた境遇があまりにも辛辣だった
    理不尽な理由でどうしようもなく犯罪に手を染めてしまう人間がどうか減りますように
    続きを読む

    投稿日:2024.04.21

  • riemomo

    riemomo

    思春期の葛藤、不妊治療の苦悩。互いを想う気持ちがすれ違う。真の自立は年齢ではない。自分で答えが出ない時、判断に悩む時、大きな決断をする時、相手を選び、相談をすることで、解決策が見つかり、一気に心が軽くなる。人の優しさや温もりの力に圧倒された、衝撃のラスト!
    子育て、自身の生き方に悩む大人に勧めたい感動の一冊。
    #辻村深月さん #真の自立とは
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    投稿日:2024.04.19

  • 岸谷

    岸谷

    このレビューはネタバレを含みます

    後半の息も吐かせぬ奈落っぷりに圧倒され、1日で読んでしまいました…
    やることなすこと全て裏目に出て同情もしたのですが、途中からどんどん他責思考になっていくのを見るのはやるせなかったです。
    最後は自殺して終わりなのかな〜とも思ってしまうほどでしたが、育てのお母さんが来てくれて本当によかった!!
    親子というのは血の繋がりに限らないというのを感じられました。

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    投稿日:2024.04.18

  • ぽん

    ぽん

    このレビューはネタバレを含みます

    佐都子ストーリーは自分の境遇と重なる内容がいくつかあり、当時の自分を思い出しつつ激しく共感しながら読み進めていた。
    でもひかりストーリーを読んでいる時はずっと第三者の目線で読んでいた。「なぜその選択をするのか」「なぜ周りに相談しないのか」、どんどん泥沼に沈んでいくひかりが本当にもどかしく目が離せなかった。第三者目線になるのは私が幸いにも恵まれた環境にいて作中でいう”きちんとした人たち”だからなのかもしれない。
    物語の最後に明るい兆しがあり安堵したので思ったよりもひかりに気持ちが引き込まれていた事に気づいた。
    男女問わず若い人に読んで欲しいと思う。わたしも子が大きくなったら勧めたい。

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    投稿日:2024.04.15

  • ネモJ

    ネモJ

    不妊治療や家庭環境の場面などは辛く過酷な描写も多かったですが、心洗われるようなラストだったと思います。

    ストーリーとしては、子どもを望むも不妊治療が上手くいかず、特別養子縁組にて子供を育てる夫婦のもとに、1人の女性が現れる。その女性は自分が実母であると名乗るが、夫婦は実母と1度会っているため、容姿が似ていないこと、情報に怪しい点があることなどを理由に拒絶する。そして、後日、警察からその女性が本来の実母であったことを伝えられ…といった内容。

    個人的に1番印象に残ったのは、不妊治療の描写かなと思います。ただでさえ、お金もかかり治療内容もしんどいのに加えて、周りから子どもを急かされたり、プレッシャーをかけられたりするのは読んでて、とても心苦しいものがありました。

    最近、身の回りで子育てをし始める友人が増えていく中で、親としての強さというものを本作で感じれたような気がします。
    続きを読む

    投稿日:2024.04.13

  • りの

    りの

    ストーリーが、出てくる表現や感性がどこか”傲慢と善良”に似てる気がする。

    つくづく感じることが、結局どんな環境に産まれてもその環境をどう捉えるかで運命は変わってくるんじゃないかなって。そんな簡単に言えることじゃないけど、”考え方”や”意味づけ”というのはその人の感性であって、もちろん育ってきた環境、周りの人の影響が作用されることは十分あるけど、それでも最終的な判断や行動を自分からの意思と切り離すというのは難しいし偽りの自分を演じるというのもいつか限界がくるのではないかと思う。

    もしかしたらこういう家庭で育った子にはといった傾向はあるかもしれないけどそれは傾向なだけで全てでもないし一括りできる話でもない。
    続きを読む

    投稿日:2024.04.07

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