【感想】「香り」の科学 匂いの正体からその効能まで

平山令明 / ブルーバックス
(17件のレビュー)

総合評価:

平均 3.8
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  • 香りというものの不思議さ

    香り 匂い というものが科学的にあまり解明されていない ということがよくわかった。香りに関する有機化学的な解明解説は門外漢にとってはかなり読みにくかった。しかし、特定の「基」がある匂いに関わりがある という不思議さを感じた。香り と同様に科学的に解明されにくいものに「味」がある。そしてこの「味」と「香り」はヒトにとって不可分のものである。この点への言及がなかったことを残念に思う。続きを読む

    投稿日:2024.03.24

ブクログレビュー

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  • norytomo

    norytomo

    香りを感じるメカニズム、香りの抽出方法、香りの分子構造、それらが混ざったアロマや香水の解説、いろいろ勉強になった

    投稿日:2024.03.22

  • Kazu

    Kazu

    以前から、匂いに関する本を読んでみようと思っていた。
    千早茜さんの小説「透明な夜の香り」にも刺激され、
    香りが人体に与える影響を(科学的な見地から)勉強できそうな本を探して、選んだのがこの本。

    人体に与える影響には、身体機能の変化と快感・不快感の増減作用があると思う。
    都市ガスには、人体に危険だぞと感じさせる匂いをつけているし、殺虫剤にもココに散布したぞと分かる匂いをつけている。
    洗剤、シャンプー、消臭剤、香水、アロマオイルは、気持ちを和らげたり、心地よさを感じる香りになっている。
    飲食物も香り付けを大切にして味を調えている。

    嗅覚を客観的に表す言葉はないに等しい。
    視覚だと、赤、青、黄といった色や、丸、三角といった形、明暗など誰もが同じように理解できる表現がある。
    味覚だと、苦い、甘い、辛い、酸っぱい、などだ。
    嗅覚で、上品な、落ち着いた、軽やかな、重厚な、高級な、官能的な、と表現されても個人差が大きそう。

    どんな香りなのか言葉で伝えるのは難しい。
    例えば、人の汗に含まれるアンドロステノンという物質は、
    「小便のような不快な臭気」と感じる人がいる一方で、
    「甘くてフローラルな良い香り」と感じる人や、この匂いを全く感じない人がいるそうだ。

    本書は「香」の説明をする本だが、万人に伝わる客観的な表現はない。
    匂いは「焦げ臭い」「ガス臭い」とか「ジャスミンの香り」「ラベンダーの香り」のように、匂いの元になる物の名前で表される。
    それだけ匂いは多種多様で、個人差があるようだ。


    以前どこかで「実は、人と犬の嗅覚に大差はない」と聞いて、本当?と、ずっとモヤモヤが残っていたが解決した。

    ・犬と人間の嗅覚の違い。
    何種類の匂いを識別できるかについては、明確な答えが見つかっていない。
    以前は1万種類が定説だったが、もっと多いとか少ないとかいろんな学説が発表されている。
    人間の場合、嗅覚受容体の種類は821個で、機能しているのが396個ほどらしい。犬は1000個、ゾウは2000個。
    受容体の数は、人は600万だが、犬は犬種によるが7000万~2億。
    犬より嗅覚がいい動物は、ゾウ、ウシ、ウマ、ネズミなど沢山いることも分かった。
    犬は人より50倍くらい嗅覚がいいと思って良さそうだ。

    もう一つ、人工的に作り出した香は身体に良くない、と決めつけがちな考えもなくなった。

    ・「自然から得た物質は安全で、人工的な物質には毒性がある」は正しくない。
    自然にも有毒物質はいくらでも存在する。
    香料は植物から抽出したものなら安心で、人工的に作られたものは身体に良くない、は商売上の営業トーク。
    広く長期間に渡って世間で使われているものは、自然か人工的かによらず(一応)安全だと思って良いだろう。

    歴史的に香りを利用してきた事実に注目すると、心を癒すだけでなく血圧や食欲などのコントロールにも使われている。
    現在でもストレス軽減や認知症の改善にも使えるのではと、各所で研究や実験が進められている。

    「良い香り」は生活の質を向上させるのに役立っていそうです。
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    投稿日:2023.12.16

  • kulax3

    kulax3

    日本酒造りの参考にと買った本で、まさに欲していた本だった。網羅的であり、有機化学も過不足ないレベルで、加えて香水や身近な例などをふまえた拡張性もある。
    香りとは何かから、抽出方法、嗅覚のしくみ、表現方法、香り分子自体の説明←(ここのレベルが最適だった!)、匂いの測定方法、合成香料、効果と安全性。
    度々見直す予定。
    続きを読む

    投稿日:2023.05.27

  • hamakoko

    hamakoko

    https://elib.maruzen.co.jp/elib/html/BookDetail/Id/3000057448

    投稿日:2022.09.05

  • いつか

    いつか

    庭に植えたバラやカモミールから精油を採りたくて四苦八苦した事を思い出しました。アロマに興味があり、楽しく読めました。

    投稿日:2022.03.27

  • にゃごさん

    にゃごさん

    軽い気持ちで手を出してはいけない本でした。
    化学に無知な私としては、読み飛ばせざるを得ないページがどれだけあったか。
    興味が先行して読んだ本です。

    投稿日:2021.11.29

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