【感想】ギャラリーフェイク(33)

細野不二彦 / ビッグスピリッツ
(5件のレビュー)

総合評価:

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  • 3.11を忘れないために

    『ギャラリーフェイク』の新刊が出るなんて、本当に夢のよう! この作品を読みたくて、掲載雑誌を買っていたものです。

    今作で一番感慨深いのは「ガレキの街の美術商」。
    『ヒーローズ・カムバック』という、東日本大震災の復興支援として細野先生が提案・刊行されたコミックに掲載されていたお話です(改めて調べたところ、初出はスピリッツだそうです……知らなかった……)。

    『ヒーローズ・カムバック』のタイトルは、正しくは「3.11を忘れないために」と前に付きます。発起人である細野先生の手がけた本作は、特にそのテーマに忠実です。読んで震災当時を思い起こされ、つらく感じる方がいらっしゃるかもしれません。その点はご注意ください。

    しかしお話としては大変面白いです。これぞ『ギャラリーフェイク』と喝采できるお話ですので、抵抗のない方は是非ご一読を!




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    投稿日:2016.12.26

  • あの藤田が11年ぶりに帰って来た。

    サラと藤田はもっと以前に出逢っていた?NYキューレター時代の若かりし藤田の一夜を描いた「忘れられた一夜」、3・11震災後の復興支援につけ込んで火事場ドロボーをする悪徳業者を追い詰める「ガレキの街の美術商」、イギリスのヤードに逮捕された藤田がヨーロッパで吹き荒れる美術品破壊(アート・テロ)の捜査協力を求められる「アンソールの男」、企業統合の条件に要求された創業者が所蔵していた幻の九鼎の鑑定を依頼される「 九鼎の行方」。

    今回も国内外で活躍する藤田の勇姿とサラの可愛さを堪能できます。震災やアート・テロ、3Dプリンターと相変わらずの時事ネタを取り入れての物語は面白くも考えさせらる話ばかり。その中でも特にアート・テロの話は深刻。戦争に起因する移民問題は今や欧州の社会問題となっており受入先での差別や格差が新たなるテロの温床となり、宗教による偶像崇拝を否定する教義が美術品破壊へと取って代わる。この話を読んだ時は正直うーんと唸ってしまった。

    企画ものや雑誌の記念号での単発ものをまとめての本巻の発売は大変嬉しいのだが読んだらまた次はいつ読めるのか?と思うと複雑な気持ちになってしまう。
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    投稿日:2017.01.07

ブクログレビュー

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  • 赤木かん子【公式】

    赤木かん子【公式】

    11年ぶりの新刊です。
    もう終わったと思ってたよ
    「ギャラリーフェイク」……。
    もと、メトロポリタンの切れ者学芸員、いまは偽物ばかりの“ギャラリーフェイク”を営む、美術商の、美術に関するうんちくがたっぷり楽しめるシリーズです。
    司書は一応読んどいた方がいいな、絶対じゃないけど。
    基礎的な知識がバンバン入ってくるからね。

    2017/08/08 更新
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    投稿日:2017.08.08

  • danner

    danner

    11年ぶりかー。
    ゆうきまさみ作品と同じく、再読する時の自分の年齢・立場で感じ方が全く変わってくる。完全にフジタにエンパシーを感じるどころか、爺さんキャラの言い分にも理を感じるようになった。トシだなぁ
    描きたいテーマ・トピックが出てきた時だけでいいから、不定期にでも描き続けてほしい。
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    投稿日:2016.12.25

  • かおり@iRoakg

    かおり@iRoakg

    フジタが帰ってきた!な、33巻。11年ぶりかぁ……懐かしい。震災のお話が1番好きでした。実際にこういう活動をされていた方がいたとは知りませんでした。

    投稿日:2016.12.03

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