【感想】マリー・アントワネット

惣領冬実 / モーニング
(20件のレビュー)

総合評価:

平均 4.4
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9
1
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  • ヴェルサイユ宮殿が監修したアントワネットの美しき世界

    なんと繊細で美しい絵なのかと、読みながら時おりため息が出ます。

    それもそのはず。フランスの出版社グレナ社と共同企画で出版された本書は、ヴェルサイユ宮殿美術館国有地公団が取材や資料提供に全面的に協力し、意匠、建築、王宮儀礼に渡るまで全面的に監修した市場はじめてのマンガ作品。

    ロココ時代の絢爛豪華な衣装やインテリア、庭園を見せるための止絵の構図の素晴らしさ、そして微に入り細に入ったディティール表現は、マンガという枠を超えた資料性すらも持ちうるほどかもしれません。

    人物を描く時、セリフに集中すべき箇所は背景を大胆に省き、描くべき人間と文化の混在もコントラストも丁寧に描き分けています。巻末には細かな人物紹介や歴史解説等もあり、勉強として読んでもとても役立つでしょう。
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    投稿日:2016.12.20

ブクログレビュー

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  • 亞綺羅

    亞綺羅

    借りたもの。
    惣領冬実によるマリー・アントワネット。200年来の俗説、過去のコミック作品に描かれたマリー・アントワネット像とはまたひと味違う。
    年相応の少女で、思ったことをポロッと言ってしまう。
    そういう点では、為政者としての視点にどうしても欠いていたのだろうかと、史実の方にも思いを馳せてしまう。
    政略結婚で、少女が文化も言語も違う国に嫁ぎ、宮廷文化のいびつさ(寵や派閥争い、嫌味だらけ、回りくどい言い方)に疑問を持ち、手探りで身の振り方を考えている……
    そんな彼女が、プライベートな時間に重きを置いてしまうのは、自身やルイ16世の心の平安のためだったろうか。
    晩年の太った姿ではなく背が高くがっしりとした好青年なルイ16世。
    マリーとルイ16世のやり取りは微笑ましいが、愛憎渦巻く宮廷の人間関係と政治は不穏な空気を漂わせている。
    それをかく乱するかのような、宮殿の豪華絢爛差を惣領冬実は緻密に描写する。

    巻末には史実のフランス革命前の人物相関図、宮廷文化についてのコラムも掲載。
    実際の肖像画も載っていて惣領冬実の絵と比較出来て面白いが、モノトーンなのが残念……

    乃木坂太郎『第3のギデオン』( https://booklog.jp/item/1/4091872972 )も思い出した。
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    投稿日:2022.07.20

  • まいつき

    まいつき

    フランス革命でギロチンに消えた王妃マリー・アントワネット。彼女の生涯を描いてくれるのか、と期待して読みだしただけに、終わってしまうのかと拍子抜け。
    そもそもの企画趣旨をこちらが理解していないので、そういうことになるんですね。すみません。露伴センセがルーブル行ったり、イヤミがフィクサーだったりするのと同じような企画なんですね。

    後の悲劇を思うと、ここで描かれている日常がどれだけ貴重で大切な日々だったのか。
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    投稿日:2019.03.27

  • S660

    S660

    ヴェルサイユ宮殿美術館 国有地公団

    「この企画は、取材や資料提供全面的に協力し、衣装、建築、王宮儀礼などのすべてを監修した史上初の漫画作品です」

    巻末にちらっと説明されてるこの部分を読んで、本作品の細部にそこかしこにいたる表現や空気感の素晴らしさの理由が分かりました!

    ヴェルサイユ宮殿美術館のロゴマークも許可され使用されているそんな心配りが、なんとも嬉しくなる瞬間。
    そんなことすら誰も読みそうにない気付きそうもないところにサラッと書かれているのがさらに気品を感じました。
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    投稿日:2018.08.12

  • searanran

    searanran

    イケメンっぽいルイ16世が気になって読んだが、こんなルイ、惚れてしまうべ!(最近ルイ16世が好き)
    マリーも本当にこんな感じだったら可愛い。
    確か、マリー展とのコラボ企画?なんかだよねこの漫画。
    マリー擁護漫画だと思うけど、マリーがそんなに好きじゃない私でも楽しく読めた。この漫画のルイとマリー、本当可愛すぎよ……。
    でも、フェルゼンの一件を考えると、この漫画のようにマリーがルイ好き好きだったとはあまり思えないんだよなぁ。
    本当にこの漫画みたいだったら可愛くてかつ悲劇のカップルだと思うけど。
    テレジア母さんが実は口うるさくて怖いっていうのはなんかわかるわ。そして、フランツ兄さんの、二番目の妃について突っ込まれた時の顔が最高(笑)
    惣領さんの絵がめちゃくちゃ綺麗で、マリーの時代にすごくあってると思う。できれば革命の頃まで見たかったけど、無理だね(笑)
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    投稿日:2018.06.17

  • dai-4

    dai-4

    ベル薔薇の前半部分とだいぶかぶる内容で、目新しさとかはそんなになかったです。ただ、さすがの描き込みぶりで、美しさとかは圧倒的にこっち。華やかなりし頃の部分だけで完結しているので、くいたりなさは当然残るけど、読後感が悪くないって意味ではこれもアリなのかも。機会があればここからの物語も読んでみたいですけどね。続きを読む

    投稿日:2017.07.24

  • mmh

    mmh

    六本木のマリー・アントワネット展でめちゃくちゃ心動かされて売店で買ってしまった漫画。しかしそんなところで終わってしまうなんて…。

    投稿日:2017.02.12

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