【感想】闇に香る嘘

下村敦史 / 講談社文庫
(142件のレビュー)

総合評価:

平均 4.0
34
62
34
1
1
  • のし上がってきそうな作者…

    ●レビュー消えてるので再レビュー。
    文庫化に伴い、レビュー消えるの
    やめてほしいですね。

    作者の下村敦史氏、1981年生まれ。
    執筆当時は33、4歳でしょうか。
    圧倒的な筆力、てっきりオジイサンが
    書いた作品だと思ってました。
    中国残留孤児が題材。主人公は全盲。
    残留孤児と全盲障害の方々の心情など
    相当たる綿密な取材なしには、
    書けなかったであろうと思われますね。
    物語も面白かったのですが、最後に
    記してある作者の経歴。
    高校中退、大検取得、9回目の
    チャレンジでの受賞。
    苦労人なのでしょう。まだ若い作者。
    この作品で燃え尽きることなく、
    さらに読者をワクワクさせるものを
    書いてほしいですね。
    続きを読む

    投稿日:2016.11.03

  • 残念。

    ワクワク感が出だしのプロローグで終わってしまった。

    多くの方が称賛しているが、私がこの小説に入り込めない理由を考えてみた。

    ミステリー小説だと忘れるほど、中国残留孤児問題や満州での悲惨な暮らし、ハンディキャップについての説明が長い。

    そして主人公が視覚障害者とはいえ、あまりにも猜疑心が強くかつ思考過程がおかしい。
    なぜ、疎遠だった兄が別人ではないかと唐突に疑うのか。
    なぜ、兄が相当な高齢に達している母親を、帰国後二十七年も経って毒殺すると思うのか。
    なぜ、白内障と診断されながら、手術が怖いと拒否して失明。ありえないだろう。
    なぜ、記憶障害の原因となる事がわかっているにもかかわらず、焼酎で薬を飲み続けるのか。

    読み進めるうちに次々と違和感が湧き、終盤になってしまった。
    そして、あれよあれよと疑問が解決しハッピーエンド。
    感動できないのは私の心が乾いているからだろうか。
    続きを読む

    投稿日:2018.03.27

ブクログレビュー

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  • ultraman719

    ultraman719

    目が見えない…
    自分がなったことないから、イメージでしかないけど、見える人が簡単にできない不自由さはキツい。
    この主人公は、40歳ぐらいまで、見えてただけに余計にね。

    これ、映像化されたら、全盲の主人公だけ分からんけど、その他大勢は分かるっていう真実が…
     「なに疑ってんねん!」
     「なに怒ってんねん!」
     「ほんまに…」
      ………
    って、その他大勢さんからのかけ声というかコールが連呼されそう〜

    確かに、見えない自分に苛立ち、母、妻、娘に当たり散らしてとか分からなくはない。
    その他、色々に対しても…
    兄がホントの兄なのか?
    ホントの兄はどこか?
    母は殺されたのか?

    疑心暗鬼になる気持ちは分かるけど、やっぱり、闇は、目だけにして、心には光を灯したままにして欲しいな…

    最後に分かる真実!
    途中に、大きな空回りはあったけど、良かったんかな。
    終わりよければ全てよしや〜!

      (*'ω'ノノ゙☆パチパチ

    常闇の中にも家族の温かさをー光を感じた。

    まっ!
    見えてもお先真っ暗な人もおるし(ーー;)

    誰のことやろ?…
    続きを読む

    投稿日:2024.03.09

  • gaia

    gaia

    ミステリー要素を除けば、中途視覚障碍者、中国残留孤児、開拓団の悲劇など、細かく描写されていて圧倒された。

    目が見えないことは、想像する以上に困難な状況だと知った。それが、手に取るように描かれており、それだけでも、読んで良かったと思えた。続きを読む

    投稿日:2024.02.10

  • badboi

    badboi

    かなり好きな感じ
    そこで繋がっててここで繋がるのね、って思うことが多くて、章ごとに場所で区切られてるのが印象的だった。
    主人公が盲目という設定を惜しみなく使ったミステリ、いつも見るような殺人事件とは一味違って最後全ての霧が晴れた時すごくスッキリした
    中国在留孤児、二十歳過ぎの自分にはすごく昔の話に感じるけれど、自分のルーツを考えるとほんとつい最近までの話で、さほど遠くない出来事なのだなと身近に思った
    歴史的事実に基づいた作品は、一見すると自分とは程遠い話に感じるけれど、実はそんなことなくて、過去に限られた事でなくても、今現在に起きている事からも目を背けてはダメだと思わせてくれる

    2023.12.31
    続きを読む

    投稿日:2024.01.07

  • まるはん

    まるはん

    最初から最後までドキドキしながら読んだ。
    フェイシズって映画みたいな恐怖を想像していたけど、最後はただの良い話でした。
    生みの親より育ての親。
    濃い霧、嵐の夜が明けて快晴、みたいな小説。

    投稿日:2023.12.10

  • 二階堂

    二階堂

    このレビューはネタバレを含みます

    目が不自由な主人公が謎を解く小説は初めて読んだので新鮮でした。
    一見単純なトリックでも主人公は視覚以外の情報を頼りに行動するので他者の言葉が全て本当なのか、気配を消した誰かがすぐ近くにいるのではないか等、読み手にも主人公の緊張感が伝わってきて面白かったです。
    視覚から与えられる情報を含まない分、ミステリーが単調化するのではと読み始めたときは思ってましたが、ストーリー自体が(主人公が視覚障害者であるため)ゆったりと進行するため十分だと思います。
    点字を使ったトリックは普段から点字を使用してなければ理解できない分、著者の発想の素晴らしさを非常に感じる作品でした。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2023.12.04

  • NFCC図書館

    NFCC図書館

    27年間兄だと信じていた男は、本当の兄ではないのではないか――。全盲の男・村上和久は、兄の正体に迫るべく真相を追う。(e-honより)

    投稿日:2023.11.27

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