【感想】3月のライオン昭和異聞 灼熱の時代 2巻

西川秀明, 羽海野チカ / ヤングアニマル
(5件のレビュー)

総合評価:

平均 3.6
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  • 遂に名人登場!

    『3月のライオン』ファンなら、こちらのスピンオフも見逃せませんね。
    一巻ではシルエットだけの登場だった名人が、遂にその姿を明らかにします。

    若い頃はとかく破天荒な神宮寺ですが、この昭和の怪物、田中七郎名人にそれこそ完膚なきまでに叩きのめされます。

    田中名人は実に奇っ怪な容姿をしており、最初は全くのヒールとして登場するのですが、名人の不幸な生い立ち、将棋への飽くなき愛情、戦争への召集など明らかになるにつれ、いつの間にか名人を応援している自分に気づかされます。

    いつかは神宮寺に破れてしまうであろう名人ですが、それまでにどんなドラマが繰り広げられるのか、今から楽しみです。若き柳原さんも朔ちゃんとして登場し、これがまた初々しくて胸キュンです。

    羽海野先生の繊細なタッチと違い、西川先生のタッチは荒々しい劇画ですが、昭和の時代にとても合っていると思います。

    田中名人の生い立ち、何度読み返してもじーんとします。画風にとらわれず、こちらも楽しんでいただけるといいな~と思います。
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    投稿日:2016.04.30

ブクログレビュー

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  • saya

    saya

    このレビューはネタバレを含みます

    本編の神宮寺会長を知っていると不思議な気がするが
    若気の至りというか黒歴史というか。
    それに昭和の迫力のようなものが加わって
    激しい読み応えだ。

    神宮寺があまりにおバカすぎ、名人があまりに背負っているものが重かった。
    本編のライオンでも男同士の命がけの戦いは描かれているが
    やはりここまでのものをやってしまうと
    零くんの物語ではなくなるし、
    熱量の方向性が違うからやはりこの羽海野先生の絵ではない漫画でのスピンオフというやり方は正解なのだと思う。

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    投稿日:2023.05.03

  • まいつき

    まいつき

    神宮寺をどん底へ突き落したあの対局の前半と、その相手である化物・田中名人の過去の後半の2巻。
    調子に乗りに乗っていた若獅子を、これ以上ない程叩きのめして擂り潰して、奈落へと泥沼へと送り込んだ対局。棋士として男として人間として、神宮寺が持っていた、作り上げてきたもの全てを、粉々に打ち砕いた田中名人。いや、怖いわ。戦争経験とか、将棋に掛ける情念とかでなく、一個の人としてあの人怖い。

    傲慢も過信も虚勢も、すべてわかった上で容赦なくひねりつぶす強さ。
    どうやって、あの人に勝つの?這い上がってきたところで、まだスタートラインにも立ってないんじゃないの?だから、名前も憶えられていない、ってことか。
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    投稿日:2017.06.29

  • もゆ

    もゆ

    神宮寺は将棋に対する「覚悟」で負けてしまっていたわけだ。叩き落とされたというか、やっとスタートに立ったというか。田中名人、背負ってるものが違うなぁ。ただの嫌なやつだと思っていたけども、見る目が変わったわ。続きを読む

    投稿日:2016.06.06

  • kagurin

    kagurin

    このレビューはネタバレを含みます

    羽海野チカさんの3月のライオンスピンオフです!
    2巻目です!
    主人公は3月のライオンで将棋連盟の会長だっけ?
    の、
    神宮寺崇徳さんの若いころの話しな。
    つか、
    朔ちゃんが弱弱しいけど、
    3月のライオンじゃ、
    かなり強かったけどこっちもエピソード用意されてるのかしらね?
    気になるね!

    草食系の時代の主人公「桐山零」の宿敵は、
    同じく草食系の「宗谷冬司」ですが、
    この昭和の熱い時代の主人公「神宮寺崇徳」さんは肉食系!
    もちろん、
    宿敵は同じく肉食系の「田中七郎」です!
    芸者遊びが大好きな44歳!

    久し振りに再開したみたいですね、
    「田中七郎」と「神宮寺崇徳」は。
    で、
    挨拶でも交わすのかと思いきや、
    お前誰だ?
    つか、
    自分より弱い棋士のことなんか覚えててどーすんだよ!
    と、
    「神宮寺崇徳」をすっかり忘れちまってる「田中七郎」名人。
    過去に何があったのかと思えば、
    3年前の名人戦。

    強気の「神宮寺崇徳」は、
    負けたら死んでやる!
    と、
    抜かし、
    上座に座って咥え煙草でもてなす始末。。。
    アカンやつやなぁ。。。
    で、
    ぼろ負けですよ、完敗!
    4連続ストレート負けだけならまだいいよ、
    自己否定した捨て身のバカ作戦を見抜かれ、
    棋力どうこうではなく、
    博打のレベルに落としたブタの悪手だって散々こき下ろされての惨敗。
    で、
    銃剣を持ってきた名人、
    死んで見せろって凄んでみせたら、
    「神宮寺崇徳」は泣いて媚びて謝って土下座ですかぁ。。。
    昭和の匂いやなぁ。。。

    そんな名人を支えてるもの。
    それは、
    麦飯に味噌のおにぎりですかね。

    七郎は、
    読んで字のごとく7番目の農家の息子。
    でも、
    眼が悪く小さいなりゆえ残念な扱いを受ける。
    母がいつも助けてくれて、
    眼鏡をいただいたり、
    麦飯に味噌のおにぎりをくれたり、
    将棋に目覚めた七郎を東京に送り出してくれたのも母でした。
    でも、
    戦争よねぇ。。。
    地獄を見たから、
    生き残ったから、
    将棋があったから、
    七郎は、
    名人に成ったんですよ。

    本物の命のやり取りをしたもの、
    弱いわけがない。
    本当、
    草食系で申し訳ない。

    でも、
    一度「田中七郎」名人に殺された、
    「神宮寺崇徳」は、
    強くなって帰ってくるんじゃないか?
    あれから3年、
    将棋をまた指してますから!
    でも、
    そんなにトラウマは解消されないし、
    そんなにすぐに強くなれたらみんな名人になっちゃうよ。
    どうやって、
    強くなっていってくれるのか楽しみですね!

    レビューの続きを読む

    投稿日:2016.03.30

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