【感想】パラダイス・ロスト

柳広司 / 角川文庫
(181件のレビュー)

総合評価:

平均 3.8
28
74
52
4
0
  • 前作、前々作と比べると…

    ジョーカーゲームシリーズの最新作。

    ん-。これまでの作品のような衝撃がないかな。
    次作に期待します。
    ジョーカーゲームを未読の人はまず一作目から読んでくださいね。

    投稿日:2016.05.06

  • 面白かった!

    1作目がD機関の紹介とスパイとして作られていく者たちの話としたら、2作目は独り立ちしようとするスパイたち。そして始まる第二次世界大戦。三作目は戦争中のスパイたちの話。華やかな活躍なんてない。地道な活動。記憶力を頼りに判断を下し、決断する・・・面白かったです。このまま戦時中、戦後の彼らの活躍やその後が読みたいです。続きを読む

    投稿日:2016.11.08

  • 完読不可

    不愉快です。自己満足の出版なのでしょう。書籍説明は詐欺です。

    投稿日:2016.03.20

  • 今回もクールです。

    ジョーカー・ゲームシリーズ3作目。
    どれから読んでも十分面白いだろうとは思いますが、各作品は概ね時系列に並んでおり、設立の背景なんかも描かれているので、一応1作目の「ジョーカー・ゲーム」から読むほうがいいでしょう。
    テーマ構成と時系列の関係上、日本の安寧を保とうという「D機関」の思惑とは裏腹に、日本は東アジアの紛争から大東亜戦争へと「引きずり込まれて」行きます。そのため、どうしてもスパイ達の暗躍も最終的には日本の国益に結びつかなくなってしまっている感は否めません。
    そういった意味で言うと、前2作よりも「達成感」「満足感」は少なくなっていると思います。
    しかし、「スパイ職人」とも言うべきD機関メンバー達の臨機応変な仕事の徹底ぶりから味わえる一種の「爽快感」は色褪せることはありません。
    私のお奨めは3話目の「追跡」です。これまで同様、このシリーズの根幹をなす「正体のばれたスパイに存在価値はない」というコンセプトが特にはっきり表現されていると思います。
    結城中佐の秘密を暴こうと、本来あるべき「隠密性」からはみ出して、逆に正体を暴かれてしまったプライスと、そんな事態すら予測して二十年以上も前から偽の経歴(カバー)を準備していた結城中佐。
    「正体を隠す」という目的に関して正反対の結果となった二人を通して、一流のスパイの在り方が鮮やかに描き出されています。
    奇しくも、このレビューを書いた当日(2017年8月7日)の読売新聞に、漫画家竹宮恵子さんとお兄様、そしてお兄様の同期生だったルバング島の残留日本兵小野田寛郎少尉の記事が掲載されていました。
    陸軍中野学校二俣分校1期生(通称「マタイチ」)だったお兄様と小野田少尉が叩き込まれていた教えの一つが、「どんな形でもいいから絶対に生き延びて任務を果たすこと」だったそうです。
    スパイが卑怯だと考えられていた旧帝国陸軍においても、情報将校(スパイ)の在るべき姿はこうだったんだなぁ、と感慨深く記事を拝見しました。
    次作のラスト・ワルツの電子書籍化が未だであるのがかなり残念です。
    続きを読む

    投稿日:2017.08.07

ブクログレビュー

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  • ニケ

    ニケ

    失楽園っぽい話なのかと思ったが、推理物風で面白かった。シンガポール・スリング、どんなカクテルなのか気になる、飲んでみたい。

    ケルベロスはちょうどイミテーション・ゲームを見ようと思っていたところなので、タイムリーに感じた。最後少しだけほっこりした。数年後の様子を知りたくなった。続きを読む

    投稿日:2024.04.08

  • ゆれん

    ゆれん

    シリーズ三作目。D機関のメンバーは相変わらずの有能ぶり。徹頭徹尾の仕事ぶりだけど、今回は少しだけ人間味も覗かせる。相変わらず面白い。

    投稿日:2024.01.05

  • 頼む

    頼む

    面白い。
    面白い面白い。
    エンタメ小説として、シリーズものとして、オススメ。

    シリーズ3作目。そろそろワンパターンになっても良さそうだが、そうはならないようによく工夫された短編群。

    1本目は、スパイなのにいきなり記憶を無くしたところから始まる「誤算」。秘密を守ってナンボの立場なのに、記憶がなかったらあなた、何を言っちゃいけないか、わかんないじゃん!という見事な設定。
    2本目「失楽園」は、優れたスパイは必ずしも自ら動く必要はないという話。周りがこちらの思うがままに動いて、事態を解決させてしまう話。
    3本目の「追跡」は、我らが結城少佐の正体が相手スパイによって明らかにされてしまうのか?という、鼓動が早くなってしまう話。
    4,5本目は初の連作「暗号名ケルベロス」。

    全てがシリーズ初。見事。
    続きを読む

    投稿日:2023.09.25

  • おびのり

    おびのり

    ジョーカーゲーム第3弾。
    今回も厳しい訓練をくぐり抜けたエリートプロスパイの暗躍を堪能します。
    短編5編、体力的にも武術的にも優れた彼らですが、心理戦、思考の読み合い多めという感じ。
    「誤算」
    フランスのレジスタンスに近づき、思わず能力発揮。同志へのお誘いも受けてしまう優秀な潜入。
    「失楽園」
    シンガポール、ラッフルズホテル。ターゲットの心理を思うままに方向づける、印象が残らないバーテンダー。
    「追跡」
    これは、凝ってる。結城中佐の過去を追う、英国特派員兼スパイ。これこそ、結城のルーツと手に入れた情報は、20年以上前から、自分の出自を準備していた罠だった。結城中佐の勝利。
    「暗号名ケルベロス」前・後
    愛していた夫を国策で殺された女性。仇を討つため、敵国のスパイとなる。船上でのスリリングな展開。全てを成した後、D機関のスパイに全て打ち明け、娘と愛犬を託す。船上で、口笛を吹きながら、たぶん子育てを決心したスパイ。良いわ。
    続きを読む

    投稿日:2023.06.01

  • コウ

    コウ

    このレビューはネタバレを含みます

     『ジョーカー・ゲーム』シリーズ第三弾。「誤算」と「暗号ケルベロス」は既にアニメ化されているが、小説版のほうが心情描写が細かく、はっとすることが多かった。今回も諜報活動に勤しむスパイたちの行動にハラハラしたが、それと同時に日本陸軍の言動が目に余り、とりわけp251〜253の描写が象徴的だ。ドイツが発明した暗号機エニグマの誕生によって世界情勢に衝撃をもたらした。しかし、それを受けた陸軍は日本語の言語的特徴や構造を過剰に特別視したせいか、エニグマが誕生して間もないころは何とも思わなかった。その後日中戦争の泥沼化から日本独自の暗号を開発するように至ったが、それでも「絶対に」不可能と、根拠なき謎の信条から事態をうやむやにする。これらとは対照的なのが結城中佐である。本作のみならず前作、前々作と結城中佐の発言は相変わらず的を得ており、今回の発言「絶対的というのはこの世には存在しない」というのはまさにこの世界の真理をついている。「絶対」という言葉による思考停止の危険性がよくわかる。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2023.04.24

  • mizuki

    mizuki

    このレビューはネタバレを含みます

    安定の面白さ!
    魔王の正体がどんどん暴かれていって、、、暴かれてしまうー!!!と、読者がヒヤヒヤしている間に
    それも全て仕込まれていた話だった。
    用意周到もここまできたら
    本当に何を信じていいのか、わからなくなってくる。
    本当にこんな人物がいたら
    すごく孤独なんだろうな。
    孤独に打ち勝てるタフすぎる心。
    いや、孤独なんて魔王にとっては感じないのかもしれない。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2023.03.22

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