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白洲 梓, 池上紗京 / 集英社コバルト文庫 (10件のレビュー)
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総合評価:
ten
5
愛とは、与えるもの。笑顔は、魔法。
最近の少女小説にはお姫様モノが多いです。この本の主人公も有力貴族出身で皇太子に嫁ぎ、皇太子妃となりました。その後、王子様とお姫様は幸せに暮らしました、という風にはなりません。皇太子妃になり、行く末は…、王妃になるために育てられてきた主人公です。その努力が報われないとき、一体どうするのか。 また、最後の王妃となった主人公にどのような出会いがあるのか、前半だけでなく、後半まで読んでください。 甘いだけの少女小説に満足していない人におススメです。読みきりではなく、複数巻かけてヒーローとの関係性を書いても良かったのでは、と思います。続きを読む
投稿日:2016.04.08
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さら
このレビューはネタバレを含みます
『威風堂々惡女』の白洲梓さんのデビュー作、評判も良いようなので読んでみました。 ルクレツィアは王妃となるべく育てられ15歳で皇太子シメオンに嫁ぎますが、シメオンには愛する女性マリーがいて見向きもされません。王が崩御し、王妃となったルクレツィアはシメオンに放っておかれ惨めな思いをしますが、王妃としての務めを果たそうと懸命に努力します。しかし、隣国に攻め込まれ、国王たるシメオンはマリーと、マリーとの間に生まれた王子を道連れに死を選び、ルクレツィアは最後の王妃として隣国の責任者と対峙することになるのです。 賢明なルクレツィアに対しシメオンの王としての無責任さが際立ちます。いくらマリーだけを愛しているとはいえ、もう少し国のことやルクレツィアのことを思いやってもよさそうなのに、最期まで自分のことだけだった気がします。マリーだって本当にシメオンとの死を望んでいたのかどうか…。 降伏したルクレツィアは地方で慎ましく暮らします。彼女が変わっていくのは、彼女の健康を気遣って派遣されたティアナが来てから。 美人ではっきりした物言いをするティアナはくよくよするルクレツィアを叱り飛ばします。 そしてルクレツィアに一目惚れした隣国の皇太子メルヴィンは彼女をずっと見守っていて――。 ハッピーエンドが好きなので展開には概ね満足です。 ルクレツィアには幸せになって欲しいと思いながら読みました。
投稿日:2023.06.13
sitibu
嫁いだ先の王様にはすでに好きな人(しかも妾にしてしまう)がいて、生真面目な主人公はつまはじきにされてました。けど、良い人と巡り合ってハッピーエンドに終わりますというコバルト文庫らしいご都合展開でした。…でしたが、主人公がいい子だし、最初の不遇っぷりから幸せになる流れがとっても気持ちいいくらいの展開だったので面白かったです。 続編があるみたいなので読んでみようと思うのですが、あんまり評価が高くないようですね。続きを読む
投稿日:2019.04.16
永杜
王太子妃として嫁いだ先には、すでに最愛の女性がいて 最大の務めを果たせなくなった主人公。 よくある、愛し合う男女の障害、になった主人公。 こうなる前に色々話し合え、というよりも 王太子も最初に言って…おけ、と思う最初。 傷つけないように、とか言うならば、単なる逃げ、です。 それでも強く立とうとしている主人公がすごいです。 どこにプライドをおくか、自分がなんなのか。 それをきちんと把握しているからこそ、な 動きでもあります。 そしてヒーローたる立場の人の動きは…そこまで。 どちらかと言えば、派遣された医師の彼女の方が ヒーローとしての動きをしているかとw 当然のハッピーエンドですが、普通に考えると 年増どころか、反対意見が沸き起こりそうな年齢。 そこは…もう結婚してくれたら! な 周囲なのでしょうか??続きを読む
投稿日:2019.01.21
Naゆき
前半の王妃の悲劇の連続に目を離せず一気読み。 ヒーローの登場が遅く、ヒロインがヒーローを好きになる過程がいまひとつだった。そこをもっとしっかり出せば、最高だったかも。 恋愛として読めば物足りない。いや、王国攻防記としてもそうかな。 後半詰め込みすぎで中途半端な感じはしたけど、それでも一気読みさせられた作品だ。 おもしろい面があったことは間違いない。とくに前半。ページをめくる手が止まらなかった。
投稿日:2017.09.12
mint715
ひさしぶりにコバルトを読みました。評判通りとても面白かったです。 不遇なルクレツィアが懸命に己の責務を全うしようとするさまは、読んでいて涙が出ました。 惜しいと思ったのは、生真面目すぎるルクレツィアが…意識的に笑顔を作れるようになっても、メルヴィンはとっくに落ちていたので彼との恋愛にはあまり役に立っていなかったこと…でしょうか。 メルヴィンにはもう少し出てきて欲しかったです。続きを読む
投稿日:2016.04.02
本読み隊
薄幸なヒロインの激動の半生を描くシリアスな物語です。 恋愛要素はかなり薄く、ヒーローの登場は中盤で恋の始まりはラストの添え物程度ですが、義務と高潔さから笑顔の無かったヒロインの変化が嬉しい読後感となっ…ております。 ヒーローとの恋愛を楽しみにしていたのに接点の少なかった点や、中盤でヒロインの友人となる女性の存在感が大きすぎてバランスに欠る点など、気になる所もありますが、緩急のメリハリのある展開に惹きつけられる作品で、往年の乙女のベルらしい雰囲気が素敵な作品だった。 登場の少ないわりに粘着質なヒーローで吹く。その5年の間にトキメキな行動を起してくれヨ…(ノ_<)。 http://books117117.blog110.fc2.com/blog-entry-5013.html続きを読む
投稿日:2016.03.19
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