【感想】走れ病院

福田和代 / 実業之日本社文庫
(8件のレビュー)

総合評価:

平均 3.4
0
4
2
1
0
  • 綺麗事だけでは病院経営は成り立たないけど…

    この著者はホントに、崖っぷちで奮闘する人たちを描くのが上手いなぁ。
    海外出張中に勤め先が倒産、病院長の父親が急死し、なし崩しで赤字経営の病院理事になってしまった青年の奮闘物語です。
    地方の医師不足、患者のたらい回し、勤務医のワーク・ライフ・バランス、医療現場での貧困ビジネス等、作中で取り上げられる問題は多岐に渡り、素人には手に追えないようなことばかりですが、主人公の愚直なまでの誠実さや素人だからこその視点にひょっとしてどうにかなるのでは…と思い応援したくなります。
    数多くの問題を抱え、綺麗事だけでは病院経営なんて立ち行かないのは明らかだけれども、この主人公達のように良心と誠実さを理想に置いていて欲しいなと思います。
    続きを読む

    投稿日:2015.01.29

ブクログレビュー

"powered by"

  • mokamoca

    mokamoca

    継ぐ気のなかった病院の院長だった父が急死。
    そんな父に反発して家を出てから、実家にも殆んど帰っていなかった翔。
    3ヶ月だけ、病院の理事に就任してくれと呼び戻される。
    ただの穴埋めと思っていたが、病院のことを知るうちに、経営立て直しに躍起になっていく。
    父を知る周りの人に助けられながら、わからないなりに進む翔だけど…
    現実はそんなに甘くない。
    痛快!とはいかないけど、お仕事小説には何か引き付けられるものがある。

    2021.9.19
    続きを読む

    投稿日:2021.09.19

  • seiyan36

    seiyan36

    2020年1月8日、読み始め。
    2020年1月12日、読了。

    福田和代さんの作品を読んだのは、初めて。
    膨大な量の調査を経て書かれた作品が多いようです。
    今回読んだ作品は病院ものですが、私の勤務先が総合病院ということもあり、興味深い内容でした。

    冒頭は、

    ---こじんまりした駅の改札を出ると、むっとする熱気がアスファルトから立ち上がった。---

    主人公の風祭翔(かざまつりしょう)が、実家のある駅付近に降り立った場面から始まる。
    続きを読む

    投稿日:2020.01.08

  • 秋待

    秋待

     ちょっと珍しいだろう、医療経営小説。自分が全く知らない分野なので興味深く読みましたが、勉強になる半面、エンターテイメント性は薄くて、盛り上がり不足で終わってしまった感が少し。リアルと言えばリアルなのか。続きを読む

    投稿日:2015.08.01

  • 春野草

    春野草

    このレビューはネタバレを含みます

    病院小説。
    急性期病院の経営面と医者を取り巻く問題に着目している本作。病院に勤務している身なのでつい手がのびていまいました。フィクションながらも現実感のあるような、ないような。
    主人公の翔さんは院長先生の実子でありながらも医療とは別社会で生きてきて、勤めていた会社の倒産と父親の訃報のダブルパンチ、そして同時に3か月間という期間限定の「理事長」職につきました。

    優秀な人材は企業にとっての何よりもの宝。
    理想と情熱で必ずしも彼らをとりまく世界を変えることはできないかもしれないが、それでも、それらがないと、この世知辛い世界に立ち向かえないのも事実だ。少年漫画のようにはうまくいかないのが現実だ。わかりたくない大人の事情もだんだんわかってきてしまい、自分も年齢を重ねてしまったものだ……、とそんなことを思ってしまった一冊。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2014.11.22

  • kazzash

    kazzash

    勤めていた会社がつぶれ、父が急遽。
    その気がなかったのに、父の経営する病院の理事長に”3ヶ月”の期限で理事長に就任することになった青年。

    素人が病院の理事長になり、潰れかけた病院を建て直すという物語
    素人ならではの実直な病院再建の手法は清々しいものだった。

    病院の行方において、仕組まれた謎やミステリー、恋愛物語もある中で、今の日本の抱える医療の問題点もさまざま浮き彫りにされている。
    リハビリ職種としては、「摂食機能療法」という語まで出てきた時は少し、嬉しかった。

    解説では、村田幸生(医師・エッセイストが、続編の構想を勝手に述べておられるgあ、こういった続編もおもしろいと思う。是非!

    ----------------
    【内容(「BOOK」データベースより)】
    勤め先が潰れたうえ、故郷の市で唯一の総合病院院長だった父が急逝。遺された病院も倒産寸前!息子の風祭翔は医師免許も持たずに三か月間限定の病院理事に就任した。消えたカルテ、医療難民、医師の勤務体系問題…。経営立て直しの使命に燃える翔はどこまで走れるのか!?病院の「今」を描く青春お仕事小説。
    ————————
    【著者略歴 (amazonより)】
    福田/和代
    1967年兵庫県生まれ。神戸大学卒業。2007年、航空謀略サスペンス『ヴィズ・ゼロ』でデビュー
    ————————
    続きを読む

    投稿日:2014.11.09

  • mone

    mone

    話自体は分かりやすいです。主人公は真面目で努力家、周りはそんな主人公の力になってくれる人ばかり(そうでない人もいますが)。読んでて出来すぎというか、青臭い青春モノみたいでむず痒くなりました。

    投稿日:2014.11.04

Loading...

クーポンコード登録

登録

Reader Storeをご利用のお客様へ

ご利用ありがとうございます!

エラー(エラーコード: )

本棚に以下の作品が追加されました

追加された作品は本棚から読むことが出来ます

本棚を開くには、画面右上にある「本棚」ボタンをクリック

スマートフォンの場合

パソコンの場合

このレビューを不適切なレビューとして報告します。よろしいですか?

ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。

レビューを削除してもよろしいですか?
削除すると元に戻すことはできません。