【感想】イザベラ・バードの日本紀行 合本版

イザベラ・バード, 時岡敬子 / 講談社学術文庫
(2件のレビュー)

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  • これは外国人だからこそ残せた、日本人の知らない大切な日本の記録です。

    英国人女性旅行家イザベラ・バードは、欧米人に未踏の内陸ルートによる東京‐函館間の旅を敢行。自らの見聞や日本の印象を妹に書き送りました。世界を廻った大旅行家の冷静な眼を通じ、維新後間もない東北・北海道を記録した日本北方紀行。

    これは外国人だからこそ残せた、日本人の知らない大切な日本の記録です。女性旅行家イザベラ・バードは、1878年当時、非常に珍しかった女性旅行家として来日。東京を起点に日光から新潟を経由し、日本海側を北海道へ。そして、東京経由で関西へ。お供と二人、馬と徒歩での過酷な旅は、観光地ではなく僻地ばかりをめぐります。外国人旅行者そのものがほぼいない時代、はじめて外国人を見た日本人も多く、そのやりとりもとても新鮮。

    驚きや感想を率直に言葉にするイザベラ。「日本人の黄色い皮膚、馬のような固い髪、弱弱しい瞼、細長い眼、尻下がりの眉毛、平べったい鼻、凹んだ胸、蒙古系の頬が出た顔形、ちっぽけな体格…」。一方で、山形県の置賜町地方を“エデンの園”という褒めっぷり。

    イザベラが成し遂げた、驚くような旅の記録は、日本の地方史にとっても大切な資料です。
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    投稿日:2016.11.02

  • 明治の日本を旅してみませんか

    明治の日本を旅した英国人女性イザベラ・バードの旅行記です。
    「江戸まで鉄道へ出かけるのであれば違和感があるでしょうが、東京へ行くのであれば、ぴったりするわけです。」
    とあるように、彼女の感覚は、現代の日本人に理解しやすいものに思います。
    観光地ではない(今は観光地となっている場所もありますが)当時の日本を、感じるままに書き留めています。
    景色の美しさ、人の勤勉さ、誠実さが描かれ、時には「未開」「不潔」という言葉も現れますが、冷静な観点で綴ろうとしたことが分かります。
    当時の日本を偲ぶ旅を、彼女と一緒に楽しむのはいかがでしょう。
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    投稿日:2017.05.14

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