【感想】西巷説百物語

京極夏彦 / 角川文庫
(46件のレビュー)

総合評価:

平均 4.3
18
21
3
2
0
  • シリーズ五作目。林蔵の物語。

    シリーズ第五弾。舞台は江戸を離れて大阪へと。「桂男」「遺言幽霊 水乞幽霊」「鍛冶が嬶」「夜楽屋」「溝出」「豆狸」「野狐」の七篇。今回の主役は又市の相棒・靄船の林蔵。登場人物がガラリと違うのと、仕掛けられる側からの目線で書かれた文章が今までのシリーズと違うところ。全体的にアッサリした感じがしましたが、ある意味純粋すぎる刀匠の愛情など、心の闇はしっかり描かれていました。「豆狸」はこのシリーズにしては珍しくハッピーエンド。最終話「野狐」で又市や百介が登場した時には、やはり慣れているのかしっくり感じたなぁ。続きを読む

    投稿日:2015.02.11

  • 巷説シリーズ5作目。

    4作目にも出ていた靄船の林蔵が主人公。
    前作とは趣が異なり、言葉を武器に仕掛けを施す。

    投稿日:2015.06.26

  • シリーズ5作目にして0.5的な位置づけの作品

    4作目と1作目を繋ぐ0.5的な位置づけです。
    前作で江戸に残った又市と大坂へ帰った林蔵の林蔵側のお話。
    又市に比べ仕掛けが弱く、仕掛けられた人に最後の選択をさせてあげるあたりが、
    読み手をスカっとさせる要素が減っている理由かも分からないですね。
    最後にはちょろっと登場するものの、やっぱりいつもの又市一座の活躍が読みたかったかなー
    シリーズのファンの方にはお勧めです!^^
    続きを読む

    投稿日:2016.08.04

ブクログレビュー

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  • ふうK

    ふうK

    このレビューはネタバレを含みます

    巷説百物語シリーズの第五段なのかな?

    小股潜りの又一の悪友、靄船の林蔵が活躍する全7話の痛快時代劇。

    林蔵の他、
    祭文語りの文作、
    六道屋の柳次、
    七変化のお龍
    という仲間達も個性的で楽しい。

    今回、又一さんは出ないのか〜って思いながら読み進めると…

    最後のお話は、巷説百物語シリーズでお馴染みのキャラが総動員される。

    御燈の小右衛門
    戯作者の山岡百助
    そして又一

    あー他も早く読まないと
    次は遠巷説だな

    レビューの続きを読む

    投稿日:2024.04.27

  • マツ

    マツ

    靄船の林蔵の仕掛け話しの短編集です。
    今回も京極夏彦の文章にどっぷりと浸からせてもらいました。
    林蔵も良いけどシリーズ初期ファンの私は、やはり又市が出ると「いよっ又市!」と楽しくなっちゃいますね。

    投稿日:2023.11.01

  • aiaitaro8

    aiaitaro8

    よくぞこんなお話しを思いつき、よくぞこういう構成を仕立て、よくぞこんなふううに語ったものだ。やっぱ京極はすごい。今回も酔わせてもらった。

    投稿日:2022.05.20

  • ちゃんまの

    ちゃんまの

    いやー、さすがに面白い。個人的には「溝出」の坊主の説法が心に響いた。私の「葬式」に対する考え方が変わったかもしれない。

    投稿日:2022.03.18

  • ゆいちゃん

    ゆいちゃん

    いやーーー
    最終話!最終話の野狐がとてもとても良かった。
    シリーズぶっ通しで読み直した甲斐がありました。

    京極夏彦、すごいひとやで、、、
    時系列も場所も入り乱れながら続いていくシリーズ、
    年表を参照しながらじゃないと、
    とてもじゃないけど、ついていけない。


    山岡百介がやっぱりとてもいい役割を演じていて、
    悲しい別れを知っているからこそ効いてくる。
    はああ〜〜嬉しかった。
    又市と林蔵の組み合わせだいすき。
    林の字、続きにも出てくるかなあ。
    このまま最新作読む!!
    続きを読む

    投稿日:2021.08.07

  • 花嵐

    花嵐

    再読。巷説百物語シリーズ第五弾。今作は靄船の林蔵が主役。他の作品では脇役でしかなかった林蔵の昔も知れる一作。どの話もなんともやり切れない話ばかりで人間の業の深さをまざまざと思い知らされる。それでもそれを前提として生きていかねばならない人という存在の悲しさと強さがよくわかる一冊でもあった。続きを読む

    投稿日:2021.06.28

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