【感想】西巷説百物語

京極夏彦 / 角川文庫
(51件のレビュー)

総合評価:

平均 4.3
21
23
3
2
0
  • シリーズ五作目。林蔵の物語。

    シリーズ第五弾。舞台は江戸を離れて大阪へと。「桂男」「遺言幽霊 水乞幽霊」「鍛冶が嬶」「夜楽屋」「溝出」「豆狸」「野狐」の七篇。今回の主役は又市の相棒・靄船の林蔵。登場人物がガラリと違うのと、仕掛けられる側からの目線で書かれた文章が今までのシリーズと違うところ。全体的にアッサリした感じがしましたが、ある意味純粋すぎる刀匠の愛情など、心の闇はしっかり描かれていました。「豆狸」はこのシリーズにしては珍しくハッピーエンド。最終話「野狐」で又市や百介が登場した時には、やはり慣れているのかしっくり感じたなぁ。続きを読む

    投稿日:2015.02.11

  • 巷説シリーズ5作目。

    4作目にも出ていた靄船の林蔵が主人公。
    前作とは趣が異なり、言葉を武器に仕掛けを施す。

    投稿日:2015.06.26

  • シリーズ5作目にして0.5的な位置づけの作品

    4作目と1作目を繋ぐ0.5的な位置づけです。
    前作で江戸に残った又市と大坂へ帰った林蔵の林蔵側のお話。
    又市に比べ仕掛けが弱く、仕掛けられた人に最後の選択をさせてあげるあたりが、
    読み手をスカっとさせる要素が減っている理由かも分からないですね。
    最後にはちょろっと登場するものの、やっぱりいつもの又市一座の活躍が読みたかったかなー
    シリーズのファンの方にはお勧めです!^^
    続きを読む

    投稿日:2016.08.04

ブクログレビュー

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  • しょーせい

    しょーせい

    『前巷説百物語』と同じく林蔵たちを率いる元締・一文字屋仁蔵の元に届いた依頼をこなしていくというもの
    大坂が舞台ということもあって、独特の町人・商人文化やさっぱりした気風が見られて面白かった

    前作は江戸が舞台だったために武士の誇りや将軍のお膝元といったテイストとコントラストが取れていて楽しかった
    林蔵たちの、解決も人間の哀愁漂う仕方でなされており無常観を感じた
    続きを読む

    投稿日:2025.01.02

  • いまいち@tkkt

    いまいち@tkkt

     この作品の主役は林蔵という、スピンオフ的な話しになりますが、これも実に面白い。話の作りはこれまでと一緒ですが、そこに上手く納得できる差みたいな何かがあるように感じました。そして、これで終いの金比羅さんや。このフレーズが嫌に耳につく。さすがでした。続きを読む

    投稿日:2024.11.09

  • hayasick0103

    hayasick0103

    大阪が舞台の林蔵の活躍7編。前作を読んでから何年か経ってしまったが、前はもっとドロドロしていた様な…。邪な人間の本性が掘り起こされる過程が堪らなくジワジワくる。「御行奉為…」よ良いが「これで終いの金毘羅さんや…」も良い。知らないエピソードが出ると思ったら、ラスト近くで『前巷説…』を読み飛ばしていたのに気づいた。
    積読の山をかき分けて大捜索。見つかって良かった…
    続きを読む

    投稿日:2024.08.27

  • 白菊

    白菊

    巷説シリーズは前までしか読んだことなくて、了のためにはじめて読んだ。
    大好き又市がメインじゃないし、スピンオフ的な感じなんだろなと勝手に思い込んでてなんとなーく読まずに過ごしてきたが…

    なんでいままで読まなかった、私?!
    もっと早く読みなさいよ!
    と、セルフツッコミ入れたくなる面白さ…
    やっぱり流石だよ京極先生……

    まず、一番目の『桂男』で林蔵に堕ちた。
    月夜に相手と対峙してるシーン好きすぎた。
    台詞とか、畳み掛け方がツボ過ぎる。
    切れ長吊目さんが三白眼になるのも自分の癖に刺さり過ぎ………

    話としては『豆狸』が好き。
    哀しいけど、でも最後のあの希望の光が見える終わり方、好きだあ。たまにはこういう終わり方も良い。

    そしてラストの『野狐』。
    この後の物語の伏線だよね?
    楽しみすぎる!!

    次は遠。
    続きを読む

    投稿日:2024.08.03

  • G. S.

    G. S.

    靄船の林蔵が暗躍する作品集。
    今までのシリーズとはまたスタイルが異なり、彼らに丸め込まれる側の視点で物語が進むから、林蔵も脇役的な登場の仕方をするから、展開が読めなくて先が気になる作り。この視点のこともあって、怪異のイメージ(解像度)はやや、弱め。
    読んでいて思っていたのは、喪黒福造の上方・妖怪版的読み口だなぁ、と。

    最後の一編は、今までのシリーズと本作を結びつける重要作で、これによって本作がスピンオフでなく「本編」の中にしっかり配置される作品となる。
    続きを読む

    投稿日:2024.05.10

  • ふうK

    ふうK

    このレビューはネタバレを含みます

    巷説百物語シリーズの第五段なのかな?

    小股潜りの又一の悪友、靄船の林蔵が活躍する全7話の痛快時代劇。

    林蔵の他、
    祭文語りの文作、
    六道屋の柳次、
    七変化のお龍
    という仲間達も個性的で楽しい。

    今回、又一さんは出ないのか〜って思いながら読み進めると…

    最後のお話は、巷説百物語シリーズでお馴染みのキャラが総動員される。

    御燈の小右衛門
    戯作者の山岡百助
    そして又一

    あー他も早く読まないと
    次は遠巷説だな

    レビューの続きを読む

    投稿日:2024.04.27

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