【感想】本能寺(下)

池宮彰一郎 / 角川文庫
(16件のレビュー)

総合評価:

平均 3.8
3
6
3
1
0
  • 仮想戦記

    織田信長の政権構想が、あまりにも戦国当時 そして 江戸時代を通した一般常識から飛躍しすぎている。ほとんど妄想レベルである。これでは織田信長の部下たちは誰も理解しついて行こうとはしないだろう。現実に日本国において部下たちに領地を与える封建制度から、中央集権制度に変わりのは、二百数十年後のことなのだから。新解釈としては面白いが、仮想戦記レベルだな。続きを読む

    投稿日:2023.07.19

ブクログレビュー

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  • らじヲ

    らじヲ

    小説であり、作者が解釈した本能寺の変の論文のようでもあり、とても勉強になった1冊でした。
    変にムダがなくて良かったです。

    大衆小説だと変なお色気シーンがあったりするけれど、それがないのが自分としては好印象でした。
    その分、時代の解釈や信長さんの行動や光秀さんの行動をどう作者が解釈したのか、なぜそう解釈したかのがきちんと書かれている。

    信長さん周辺の出来事ではあるけれど、この時代の流れを知りたいときに有用な本でもあります。
    また、ある程度自分なりの歴史の知識を得てから、また読んでみたいと思います。
    続きを読む

    投稿日:2019.07.14

  • reinou

    reinou

    このレビューはネタバレを含みます

    ネタバレ うーん……。本書で描く信長の理想国家像も、光秀を信長が自らの後継者と考えていたことも、細川藤孝が黒幕的役割(千宗易・足利義昭・近衛前久も共犯)というのも、いやはや、無理があり過ぎるでしょう。高転びに転んだ感あり。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2017.01.23

  • marubei

    marubei

    このレビューはネタバレを含みます

    長篠の戦開始から、光秀の死までを描いた下巻。
    否が応でも謀反を起こさざるを得なくなるような展開と描写が凄い。謀反実行最後の決め手となったのが秀吉への対抗意識だった点に人間味を感じ、細川藤考の出自の秘密と足利義昭をつなげたIF設定や、信長の革新的過ぎる政治構想など驚きの連続だった。
    信長の後継者と期待され、覇気のあった光秀が変後、魂が抜けたように燃え尽きてしまった様子に呆気なさを感じる。光秀が、信長に仕えることで真価を発揮する秀吉を見下していたにも関わらず、自身も信長あってこそのものという解釈も面白かった。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2014.04.12

  • piccolo33

    piccolo33

    「本能寺」というタイトルだが、上巻は「信長一代記」で信長の天才的な戦い方や合理的な考え方に圧倒される。下巻に入り急転回で、本能寺の変への流れと変わるが、やや竜頭蛇尾の感があるものの全体としては、楽しく読むことが出来た。
    この著者の文体は相変わらず古風で難解さはあるものの、それが返って重厚感をもたらしている。

    我々は歴史の結果から判断して、信長の評価は藤吉郎>明智光秀という先入観で見ているが、この本を読んで信長の配下での「城持ち大名」の第1号が明智光秀で、木下藤吉郎はこれに2年遅れるという事実には驚かされた。宿老第1の柴田勝家に至っては3番目。しかも領地は与えるのではなく、貸し置くという信長の考えで、現代のサラリーマンと同じで転勤もありという考え方を持っていたというのには正直驚いた。そういう意味でも信長という人物は異能なのだろう。よくもこういう人物が日本の歴史上に現れたという事実に驚愕する反面、その歴史と対話?出来る楽しさは至福の時間でもある。
    続きを読む

    投稿日:2013.11.22

  • はらぺこ

    はらぺこ

    何か分からんけど最終話で急に流れというか何かが変わった気がするので『志、満たすべからず』に肉付けをして短編か中編で良かった気がする。上下巻は多い1冊で良い。 藤孝らの構想(陰謀?)は面白かったが、最終的には納得がいかない気がする。ナンボ想像以上に早い秀吉の大返しでも10日ほど掛かってるので、光秀と親しい藤孝なら首を取って、その足で将軍になるチャンスがあったと思うねんけどなぁ。多分、信長が居なくなった事で良しとしたって事なんやろな。   続きを読む

    投稿日:2013.09.23

  • すたうお

    すたうお

    織田信長が美濃を取った後くらいから本能寺の変まで描かれているのですが、信長以外では明智光秀のことが多く書かれています。

    信長の後を継いだのは秀吉ですが、信長がやりたかったことを必ずしも引き継いではおらず、そういう意味でも光秀が後を継いだらどうなったか?という視点も面白いですね。
    光秀を後継者に、と考えると、本能寺の変の間際において、数々の光秀に関するエピソードに対する池宮さんの解釈に納得感がありました。

    ↓ ブログにも書いています。
    http://fuji2000.cocolog-nifty.com/blog/2008/01/post_3008.html
    続きを読む

    投稿日:2013.03.05

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