【感想】11人いる!

萩尾望都 / ベツコミ
(144件のレビュー)

総合評価:

平均 4.4
73
37
18
2
1
  • シチュエーションSF漫画の傑作

    萩尾SFといえば本作と「スターレッド」でしょう。私の少女マンガの考えを良い意味で打ち砕いてくれた傑作SF。内容はシチュエーションSFで宇宙船内での密室サスペンスもの。後の漫画や小説に多大な影響を与えた原点的漫画でアニメやドラマ、舞台化もされているので見比べてみるのもよいかと。続きを読む

    投稿日:2014.08.26

  • あちこちで絶賛されている過去の名作

    1976年頃の漫画、当時からアチコチで絶賛されていたSF少女漫画というジャンル
    「凄い」「すばらしい」等の評価は知っていましたが
    実は今年になって初めて読む事が出来ました!!
    仮に幼少期に読んだとしてもその奥深さは理解出来なかったことでしょう
    30年以上前の作品が全く色あせない
    独創性、展開、個々のキャラ、絶妙な設定、サスペンス、コミカル、
    そして結末に至るまで、全て秀逸です。
    絵柄や会話のやり取りが当時の少女漫画独特な感じも受け
    元々少年漫画に慣れている場合、少しばかりのカルチャーショックとその斬新さにも圧倒されます。
    密室に「11人いる」 誰なのか? 何の為なのか?
    タイトル通りの予想される展開は読めますが、
    その背景にある普遍的なテーマ(人種、哲学、人間心理?)
    が散りばめられており、繰り返して読むと、その完成度の高さにあらためて「名作」
    このような過去名作が、SF的な背景と相まって
    このたび電子書籍でも読む事が出来る時代になり、より感慨深い今日このごろ。

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    投稿日:2014.10.16

ブクログレビュー

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  • musubi

    musubi

    有名すぎて読んでなかった。萩尾望都さんの絵柄には若干苦手感あるけど、流石に面白い。ヌーとフロルは二次創作捗りそうなキャラクターですな。

    投稿日:2024.03.01

  • Kazu

    Kazu

    この題名は記憶にあるので「ひょっとしたら読んでるかも?」と思ったが未読だった。
    1975年の作品で小学館漫画賞を受賞し、NHKでテレビドラマ化もされていたので題名だけ強く刷り込まれていたのか?

    これを読んで、萩尾望都ファンになる人は多いだろう。
    いろいろと考えさせられる要素が豊富な作品だ。

    読み始めてすぐに科学と哲学の両方で「手塚治虫」の雰囲気を感じた。

    本作品の主人公はタダなのだが、突出して惹きつけられるキャラはフロルだ。
    フロルはまだ男でも女でもない両性体で、もう少し成長すると男か女かどちらかになる。
    フロルは男になりたいと強く思っており、言動は感情あけっぴろげのヤンチャ坊主だが、見てくれはきゃしゃな美少女。
    タダは性別関係なく(実際に性別未確定の設定である)一人の人間としてフロルが好きで、フロルもタダのことが好きだ。

    続編では、タダとフロルの関係性を前面に打ち出した物語になる。
    フロルは最後まで両性体のままだが、時に男性、時に女性と、このキャラをうまく生かしている。

    スペース ストリート はタダとフロルを使ったコメディだった。
    この二人のキャラはすっかり定着していて、いろんな物語の役回りを演じられそう。
    この後の作品でどのように登場するのかは知らないが、フロルの安売りはしないで欲しいと思ってしまう。

    萩尾望都さんの作品はもう少し読んでみるつもり。
    続きを読む

    投稿日:2023.06.27

  • はいから洋燈

    はいから洋燈

    .

    『11人いる!』

    著 : 萩尾望都



    かねてより評判を聞いていた萩尾望都先生の
    作品を初めて拝読しました。

    これ迄に読んだ幾人もの漫画家さんが、
    尊敬する漫画家として萩尾望都先生を
    げており、前々から興味を持っておりました。

    伝説の漫画家の一人として、
    漫画のみならず方々に影響を与えており、
    私自身、最近は祖となる作品を鑑賞する機会が
    増えてきたこともあり、
    特別な書店へ足を運んだ際に勇気を出して
    この短篇を手に取りました。

    『11人いる!』はSF作品で、
    1チーム10人が外部と接触を断たれた宇宙船で
    53日間生きのびる試験を受けるが、
    宇宙船には11人いた!
    果たして無事合格できるのか、、。
    というお話です。

    各々の年齢・国籍・人種・性別・主義・容姿・文化・身分の違いを、11人を深い造詣で描写することで表現しており、考え方の反発や対話を通して読者に対しても問いを投げかけているのが感じられました。

    なんと現在より50年近く昔の
    1975年の作品との事ですが、
    鋭い洞察は現在に於いても普遍的で
    読者に新鮮な学びと面白さを与えてくれます。

    一つの面が悪い方向に働く時もあれば、
    全く別のタイミングで良い方向に
    活かされる時もあり、
    それが一層、その人の信念や、
    苦労に対しての人間としての
    深みを感じさせられ、
    そんな場面が沢山ありました。

    好きな登場人物は”フロル”です。

    『彼方のアストラ』が好きな方には、
    特に間違いなくおすすめだと思います。

    話題作・人気作ほどネタバレの多いこの現代に、
    一周まわって名作過ぎてネタバレされずに
    先の読めない展開を愉しめる作品は
    案外、最適かもしれません。

    .
    続きを読む

    投稿日:2022.08.17

  • emmaorange

    emmaorange

    初めて読んだ時、愉しくて読みふけった~どんな話なのかと。宇宙SFミステリー作品になるのかな?
    世界観がしっかり作り込まれていて、読んでいて世界観が広まる感じ。辻褄がきちんとあって話に深みがある感じ。勉強にもなったかも 笑

    何だか天体の事知りたくなります。読んでいくと展開がどんどん気になってきて、11人目は誰?とか、この試験のいく先は?とか各々の立場など、色々気になってしまいます。
    主人公もとても元気で魅力的的だし、恋愛も少しずつ入ってきます。
    時間を置いて又読み返す作品になりました。気になった方はぜひ読んでみてください!
    続きを読む

    投稿日:2022.07.23

  • 化け猫

    化け猫

    このレビューはネタバレを含みます

    §敗北の漫画*

    もし一生のうち一度だけ自分の意思で性別が決められたらと言うお話。

    フロルが女性として生きる事を決意した事には異議は無い、しかし、その理由が「タダ君のお嫁さんになりたいから」と言うのが誠にナンセンス。

    フロルの出自は封建社会の王家でありその星では極端な男尊女卑がまかり通っていた。

    つまりフロルは良い所のお嬢さん。この殻を打ち破り、世の女性達の為に立ち上がり男尊女卑の社会を変革する側にフロルが向かうストーリーとすれば、タダとの恋愛を描いても、より活き活きとした、もっとロマンチックな作品となり、現実社会の男尊女卑の差別に苦しむ若い女性達を励ます作品にもなり得たろうが、作者はそうした深い考えは持ちえず、フロルは単なる可愛い女の子に終始した。

    結局の所、作者もフロルと同じく「お嬢さん」の域を出る事が出来なかったのである。

    補遺
    現実社会では地球の日本ですら例えば故平塚らいてう女史の様にお嬢さん育ちの殻を打ち破り女性の人権を守る為に戦った女性が大勢いる。
    21世紀の今日、フロルの様な性的少数者も数多く立ち上がっている。


    *有名な日本の左翼家だった故宮本賢治氏はその著作「敗北の文学」で芥川龍之介の文学を徹底的に批判した。その足元にも及ばず大変恥ずかしいがそのパロディとして。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2022.05.07

  • つき

    つき

    名作と聞いて読んでみたのだが
    現在のエンターテイメントに慣れている我々にとっては少し刺激が足りないかな?と思った
    11人目すぐにわかっちゃうし…

    投稿日:2021.10.16

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