【感想】岳物語

椎名誠 / 集英社文庫
(128件のレビュー)

総合評価:

平均 4.0
32
50
29
4
0
  • 親が子を想うということ

    世界を股に掛ける作家、椎名誠の自伝的小説となっている本書。

    本のタイトルにもなっている”岳”という彼の息子の名前は、山登りが好きな椎名さん夫婦ならではのネーミングです。

    はじめは椎名さんにべったりだった岳少年も、読み進めるにつれだんだんと大人に。
    「さんをつけるほど偉くない」という理由で椎名さんを「おとう」と呼ぶ姿は、なんだか憎たらしくも愛らしいものです。

    椎名さん自身も、近くでアレコレと口を出すのではなく、遠くから温かく見守るように息子と接していく。
    素朴な種々のエピソードには、親が子を想う気持ちがギュッと詰まっています。

    父と息子という普遍的な関係性から、ちょっとひねくれた奇妙な信頼関係を味わってみてください。
    続きを読む

    投稿日:2014.12.01

  • 楽しかった!

    岳少年の引き起こすハプニングと椎名さんの物事のとらえ方、ものすごく面白く読ませてくれます。読んでる間、ずっと岳少年と友達になりたいなあ~と、思ってました。次の続編を購入するか、定本岳物語のほうを購入するか、ものすごく悩んでおります。続きを読む

    投稿日:2015.06.03

ブクログレビュー

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  • むるそー

    むるそー

    息子・岳の成長を段階的に描いた私小説。
    飾らずに淡々と描いているからこそ、驚くべき早さで成長していく息子への父親としての想いを追体験できるとても貴重な作品。
    変わっていく息子には、嬉しさも誇らしさもあり、でもどこか侘しさも感じる。それが父親というものなんだと思うと、何とも言いようのない感情におそわれた。

    「そうして『また今度やるときはいい勝負をしようぜ』とは言いながら、果たしてまた今度のときまでまだ私はこいつに捨てられずにいられるだろうか、などとふいにビール三本の酔いの中で考えたりするのだった。」
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    投稿日:2023.11.25

  • 司書KODOMOブックリスト(注:「司書になるため勉強中」のアカウントです)

    司書KODOMOブックリスト(注:「司書になるため勉強中」のアカウントです)

    「おとうなんてエラくない! 椎名家の長男・岳は、親をもバカにするナマイキざかりの小学生。プロレスと釣りが大好き、ケンカも1番。そんな息子の成長を描いた愛情物語。」

    「子どもはいつか、必ず親離れをする。その日が確実に近づいていることによるかすかな痛みも、じわりと伝わってくる。」
    (『いつか君に出会ってほしい本』田村文著 の紹介より)
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    投稿日:2023.11.01

  • itsuji

    itsuji

    愛情にあふれた作品。
    岳はかわいくていい子だ。
    その岳見て、ハラハラしたり可愛く感じたりしている親の心が伝わってくる。
    いい親子関係だな、と思う。
    現代にはない、おおらかな時代背景も感じる。
    あれはダメ、これもダメ、なんて言っていたら、人間の強さや逞しさなんか育たない。
    そんな風に思った。
    続きを読む

    投稿日:2023.10.18

  • arue84

    arue84

    以前に読んだ時の岳物語は息子さんとのこと、 私的なことが描かれていて、なんとなく新鮮に読めた、という記憶がありました。
    でも、今読んでみると印象がかなり変わっていることに気づきました。
    今、自分の子供が、この中に書かれている岳少年と大体同じ年だし、 どうしても親の視点で読んでしまうのです。
    昔は、たはは、とおかしかっただけのところが、
    今読んでみると、 ”おとう、椎名誠”と同じようにハラハラドキドキしたり、不安になったり、
    息子に捨てられる心配な気持ちが理解できたりして、
    以前よりもかなりのめりこんで読んでしまいました。
    最後の方で、岳少年が海に落ちた、と報告するところがあって、 椎名誠は遠く離れた外国でその話を聞いたあと、 バカだなあ、、と彼をいとおしみつつ、笑ってしまうのですが、 そこが父親と母親の違いだなあ、、と感じてしまいました。
    母親は笑えないから。。
    でも、笑えるチチとショーネンの関係が羨ましく感じました。
    (昔のブログでの感想)
    続きを読む

    投稿日:2023.06.22

  • campion

    campion

    岳さんの成長を見守る気持ちとまわりからいろいろ言われただろうなぁという岳さんに同情する気持ちが同居しています。

    投稿日:2023.01.04

  • ネットbooks

    ネットbooks

    この本は椎名誠さんとその息子「岳」さんとの話でした。世界を旅された椎名さんの息子「岳」さんとの関わり方が椎名さんの面白い表現で描かれていました。中でも、椎名さんと息子「岳」さんとの会話がとてもほのぼのしていて読んでいてとても楽しかったです。続きを読む

    投稿日:2022.11.03

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