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出久根達郎 / 講談社文庫 (12件のレビュー)
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総合評価:
つたもみじ
2
江戸の情緒と御文庫でのお勤めの様子が興味深い。
連作短篇集。江戸時代。将軍家の御文庫に勤める新米同心・丈太郎の仕事や日常の物語。稀本珍本の保存や修復、記録取りなど、お勤めの様子は興味深い。御家人の三男坊で、本好きという縁で東雲家に養子に入った丈太郎…の気さくな性格も良い。馴染みの古本屋や、実家の妹、ほのぼのな雰囲気が良い。ところで紙魚は…そんなにワイワイするほど綺麗じゃない、よなあ。続きを読む
投稿日:2014.08.31
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todo23
古本屋の主人という著者の来歴に引かれ購入しました。 内容は・・・・。う〜〜ん。 どちらかといえばミステリー仕立てなのですが、事件というのが古本をめぐるものなので、なんとなく惹かれるものも無い訳では…ないのですが、どうしても地味ですし。。。 「そんなもんか」というか、どことは無しに肩透かしを食らったような感じもします。 特に物書きとしての美味さも感じられませんでしたし。 続きを読む
投稿日:2017.11.10
gaaco
古書店営む傍ら、作家活動をしている人と聞いて、以前から一度読んでみたかった。 まさしく古書に絡む作品。 江戸時代の、徳川家の文庫(紅葉山文庫)を守る同心たちの物語。 公方様の本、神君家康公の御手沢本…に万一のことがあっては、と、挟まっているごみのようなもの、汚れまで一々記録を残すお役所的な発想に、思わず苦笑。 と当時に、学生時代、大学の古典籍調査のバイトをしていた頃のことを思い出した。 たしかに、ネズミの糞とか、挟まっていたりしたよなあ(我々の仲間内では、「ロス・フンチョス」と、ふざけて呼んでいたっけ)。 持ち上げた瞬間、綴じ糸が切れて崩壊するとか。 私たち学生バイトが扱っていたのは、割と出回っている江戸期の版本で、それほど貴重でもなかったんだろうけど。 真っ黒になった指を思い出し、今さらながらちょっと身震いした。 異常な記憶力の持ち主で、御書物同心を嫌々勤めていた角一郎が、生きる道を見いだしたので、少し読後感はよくなったのだけれど。 一篇一篇の話は、モチーフが緊密に結びついていて、さすがだなあ、と思わされる。続きを読む
投稿日:2016.09.09
yueli
なんだか、分かったような、よく分からないような、フワッとしたまま終わる感じの話が多い。ミステリ未満ミステリ? 当時のお役所がどのように貴重な本を扱っていたのかが分かって面白かった。本1冊でワクワクする…丈太郎にはなんだか親近感がわく。続きを読む
投稿日:2015.04.28
wasabi
小説だから事件は起こるが、退治した紙魚(しみ)の城外持ち出しをとがめられたり、お見合い相手に妹を恋人と勘違いされたり、支給された昼の弁当にあたったり、まあそんなところだ。そんなほのぼの感がますます出久…根さんらしい。続きを読む
投稿日:2014.03.02
真崎大矢
江戸時代、本を管理する部署に配属された丈太郎、本にまつわるいざこざの数々!本の時代本といえる小説です。
投稿日:2013.01.26
moicafe
いわゆる「日常の謎」系。とはいえ、ミステリというわけでもない。「謎」は解かれたり、解かれなかったりする。主人公の心のゆらぎが、静かな波紋となって読み手の心にまで押し寄せ、不思議な読後感をもたらす短編集…。個人的に、とても好み。続きを読む
投稿日:2012.12.26
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