【感想】少女は夏に閉ざされる

彩坂美月 / 幻冬舎文庫
(12件のレビュー)

総合評価:

平均 3.6
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  • すべての「少女」に共感してしまう

    夏休み中の高校で、寮に残った女子生徒たちが事件に巻き込まれるパニック系ストーリー。殺人教師に追いかけられたり、また別の危険に襲われたりと、息をつかせぬ展開に心地よいスリルを感じました。
    出てくる女子生徒たちはそれぞれ違った個性を持っているので、人数が多くても混乱することなく読めます。中にはクセの強い子もいますが、どの子にも多かれ少なかれ共感できる部分がありました。たぶん、一人一人の抱える事情(過去など)が丁寧に描かれているからでしょう。特に海の過去エピソードには、読んでいて切なくなるものがありました……。
    怖すぎない程度のスリルに加え、爽やかな読後感も魅力です。七瀬と久美との関係に、「青春っていいなあ」と思いました。
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    投稿日:2015.08.09

ブクログレビュー

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  • kairi29

    kairi29

    読了後、詰め込みすぎだなーとやっぱり感じた。だけど、現実をベースにしたファンタジーという見方をするのなら、たくさん詰め込んで、そこにパニックとかミステリーとか波を立て続ける今回の作品のようなものもいいんじゃないかと思った。ちょっと登場人物が多すぎて、それぞれをみていて不完全燃焼に感じるところはあるけど、楽しんで読めたのでよかった。続きを読む

    投稿日:2017.03.30

  • ひな

    ひな

    高校最後の夏休み。「ある理由」から帰省せずに女子寮に残った七瀬は「死んだ女生徒の幽霊」の噂を耳にする。一方同じ居残り組の双子・日向と美夜子は男性教師神崎が女性を撲殺する瞬間を目撃。狂気に満ちた神崎に追い詰められる少女たち。そのとき死んだ女生徒の親友と名乗るあかりが寮に現れ……。

    もっとこう、クローズドな女子高生たちの自意識のぶつかり合いみたいなのを期待して読み始めたのでちょっと想定とは違った。殺人鬼と地震と土砂崩れのパニックものとは。でもそこかしこにある思い込みと暴走は女子高生ならではの青春感があってとても良かった。でもここまで久実(主人公によくかまってくる幼馴染の女子。ちょっとがさつで男っぽい)にヒーロー役をさせるなら、そして主人公にもヒーロー感をもたせるなら、いっそ男子は完全排除して女子だけの世界にしてしまった方がよかったと思う。そこがちょっと中途半端に感じた。
    続きを読む

    投稿日:2016.08.22

  • Bookrium

    Bookrium

    辻村深月氏をいろんな意味でスケールを小さくしたような作風かな。少女達が抱える鬱屈をこれだけしつこく描写するなら、せめて全員に何らかの答えを与えて欲しかったな。

    投稿日:2016.05.20

  • Tonoen

    Tonoen

    『未成年儀式』が改稿&改題され、大幅パワーアップ……と思いきや、クライマックスの大好きなあの台詞がない!

    投稿日:2015.08.28

  • ともりぶ

    ともりぶ

    もりだくさん。終わり方がすっきりしない。集団行動じゃないの?それぞれがどうなったか書いてほしかった。もやもや。

    投稿日:2014.01.27

  • salinger2992

    salinger2992

    2014年1月9日読了

    好みの問題かもしれないが、ただ淡々とストーリーが進行するだけで、驚いたり納得するところがなかった。
    一人一人のバックボーンも薄いかなぁ。そんな理由じゃ人は殺さないだろと思ってしまった。続きを読む

    投稿日:2014.01.10

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