【感想】すべての雲は銀の…(下)

村山由佳 / 講談社文庫
(73件のレビュー)

総合評価:

平均 4.0
21
34
15
2
0
  • キャラ設定がgood

    上下巻あわせてのレビューです。
    村山作品をいくつか読んだことのある方は、『どっかで読んだな、これ・・・』と思うかもしれません。あれとあれとあれを足して、割ったらこんな感じなるかも。
    だからといってつまらないことはないです。
    相変わらずキャラ設定がお見事です。瞳子がいいですね。園主もいいです。
    主人公の祐介はきっと懐のひろい格好いい大人になるんだろうな・・・
    10年後の祐介くんを見てみたい。
    続きを読む

    投稿日:2015.07.21

  • 「ゲスい」裏切りの果てに_2

    下巻になっても取り立てて凄いことが起こるわけではありません。
    ただ最後はえぇ~そんな感じ!とはなりますけど。

    この作家さんの作品を読んだことがあれば,まずまずこんな感じなのも良いんじゃないという感じかと続きを読む

    投稿日:2017.05.21

ブクログレビュー

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  • なお

    なお

    このレビューはネタバレを含みます

    再生の物語。新刊当時以来読んだけど裏切った元カノと兄に対する怒りを覚えた当時と今の読後感は大人になっても変わらなかった。ぼくなら元カノと兄をめちゃくちゃにしてやりたい、流産させてやりたいという気持ちになると思う。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2022.01.13

  • 百舌

    百舌

    上巻のゆったり展開していく感じと後半のスピード感は主人公の心の整理(安定感?)が出来てきたことで物事がスムーズに進んでいくからでしょうか?
    失恋から環境を変えたくなる、という気持ちはよく分かるし、逃げ込んだ先にはちょっと後ろめたいような思いを抱えている前半部と少しずつ自主的に動いていく後半部までの心境の変化がすごく共感できる部分かなと思いました。当たり前のことかもしれないけど、主人公の、年相応の大学生のメンタリティをリアルに感じれたような気がします。登場人物たちそれぞれの思いやら心情の変化やら、違和感なく読めたということで改めて筆者の凄さを感じました。続きを読む

    投稿日:2021.12.23

  • キじばと。。

    キじばと。。

    物語のテンポが悪いと感じたのですが、これがおそらく著者の狙いなのでしょう。よく気のまわるタカハシや元気な美里ちゃんに物語の展開を引っ張っていく役割を割り振っていたら、ずっと軽快な物語になっていたのでしょうが、じっさいにこの物語の展開をみちびいているのは瞳子さんです。ときにうっとうしいくらい祐介に弱みをさらし、ときに祐介の心にずかずか踏み込んでくる彼女を見ていると、他人に甘えることと、心の強さ、たくましさとは、別のことではないという気がしてきます。彼女のカウンター・パートに配置されているのが、他人に甘えることも甘えられることもできない、登校拒否になった桜ちゃんのお母さんの智津子さんでしょうか。そして、その智津子さんのこわばった心を溶かしたのが花綾ちゃんだったというところに、彼女の「強さ」が感じられます。

    本書のタイトルは、この本の終章で瞳子さんが述べる、"Every cloud has a silver lining."(すべての雲は銀の裏地を持っている)という、英語のことわざから来ている。瞳子さんは「幸福とか不幸って、あくまで個人的な問題だ」といい、「私が幸せかどうかは、私だけが知っていればいいこと」だといいます。だからこそ、「まるで隠れ家みたいな時間を誰かと共有できる機会」を愛しく思うことができるとも。たぶん、自分自身が打ちひしがれるような重い雲の下にいても、けっして見ることはできないけれどもその雲の裏には銀の世界が広がっている、と思うことのできるような心の強さをもったひとが、自分にはうかがい知ることのできない幸福と不幸をもっている他者と時間を共有することができる、というのが、この作品のテーマだったのではないでしょうか。

    ただ、それがかなり重いテーマであることは事実で、恋人を兄にうばわれたという不幸に陥っていた主人公が、そのことを受け止めるだけの心の余裕をもつようになったというストーリーのなかであつかうのは、ちょっと苦しいような気がします。それこそ「幸福とか不幸って、あくまで個人的な問題」なのかもしれませんが。
    続きを読む

    投稿日:2021.01.23

  • シマウマシマシマ

    シマウマシマシマ

    下巻は一気に読みきりました。上巻のエピソードを丁寧にふまえて進んでいくのがとてもよかった。

    上巻で悩んでいたこと(桜ちゃんは学校に行けないことや母との関係、花綾ちゃんは平凡な自分がお花を続けることに悩むし、瞳子さんはまだ秘密の話を抱えてるし、兄と由美子にとらわれすぎて男としての自信さえ失った祐介…etc)について、下巻は各々が自分で決めて1歩踏み出す。

    恋愛要素も、濃くなってきてページをめくるのが速くなる。
    登場人物みんなそれぞれに敵わない相手がいる。これがすごく好きだったなぁ。
    続きを読む

    投稿日:2020.05.05

  • キョウヘイ

    キョウヘイ

    とにかく瞳子に尽きる話だと思った。こういう再生の物語は嫌いじゃない。村山由佳は失った想いについてをよくモチーフにするんだな。ラストで瞳子とセックスするのは、最初から予感があったけど、どうもノルウェイの森のレイコと重なった。続きを読む

    投稿日:2015.12.10

  • Spica

    Spica

    それぞれスタートラインについたところで、今後のことは読者の想像に任せるといった感じの終わり方でした。
    登場人物それぞれ、いいことを言っているのだけど、爽やかさを出したかったのか、全体的に浅い感じ。
    貴と由美子のカップルには最後まで「ふざけんな」と思い、もやっとしたままだった。
    祐介の口調が、園主と瞳子さんが注意したように「スカスカ」耳障り(目障り?)だったので、上巻と同じように☆3個で。
    続きを読む

    投稿日:2014.11.02

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