【感想】配達されたい私たち

一色伸幸 / 角川文庫
(23件のレビュー)

総合評価:

平均 3.3
3
7
9
3
1
  • 心に抱えてるものがあるなら、読まない方が良い。

    鬱の青年がふとしたきっかけで手にした、7年前の7通の手紙を配達していく物語。
    一つ一つの手紙に纏わる、人間模様。ちょっと心温まりそうだが、何分、筆者が鬱経験者だけに、非常にリアルに鬱の青年を表現してくれ、どうにも引き戻されるというか、重々しい。

    感動的にも感じられるが、、、人によっては、変な方向に気持ちを引きずられてしまうようにも思える。
    滅入ってるときに、ちょっとほっこり感動しようとして手にとってはいけない本です。

    最後もいろいろ考えさせられます。
    筆者は本当に治った状態で書いたんでしょうか。
    残ったのは「希望」なのか「絶望」なのか、そう思えるだけでも「喜」なのか。

    元気な時に読んで下さい。
    悩みのある状態では危険です、手を触れないで下さい。
    ものすごく判断しにくいので★3つ。
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    投稿日:2015.08.04

ブクログレビュー

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  • hxrsm

    hxrsm

    このレビューはネタバレを含みます

    2023/07/22 読了

    うつ病の主人公が7年前の手紙を届けに行くっていう設定がまた好き。
    「死にたくなったら自殺する」というただの症状で特別なことではないと言っていた。自らの命の無駄しては行けないっと当事者でない自分が気軽に言ってはいけないなと感じた。
    ….最後主人公が植物状態から意識を戻して、伝えたいことを伝えられたらいいなと思う

    レビューの続きを読む

    投稿日:2023.07.22

  • minami

    minami

    思いは届けるためにあり、そうして、人は届けるために思う。それがいつまでも、途切れることなく、くりかえされる。

    7通の手紙を届けてから死ぬって決めて、配ってるうちに鬱の自分の心の変化に気づく。植物状態になってはじめて、生きていないと伝えられないことを知る。心から生きたいと思う。誤解だらけの世の中、人間関係。終わってからじゃ遅い。公開も全部受け止めて前に進むしかない。思いも口にするべきって知らされた。

    教師も誤る。親も間違う。社会に理不尽な差別を受ける者もいる。まっすぐ進めるかは本人次第。
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    投稿日:2020.11.21

  • はんな

    はんな

    このレビューはネタバレを含みます

    手紙の配達先で7人の人間模様を見て、希望が生まれ、心を入れ替える、そういう結末になるとばかり思っていましたが、そうではありませんでした。

    私にとっては、ショッキングな結末でしたが、このような終わり方の方が現実に近いのかもしれないと思いました。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2020.06.21

  • greenflash

    greenflash

    このレビューはネタバレを含みます

    正しいかどうかは知る由もないのですが
    鬱の方の心理を内側から描く設定に
    とても知的好奇心を刺激されました。

    中途半端な希望的観測など許さない徹底した
    心象の描写には、本当に心揺さぶられました。

    主人公が迎えた結末には絶望と驚きとかすかな希望。
    作品世界に吸い込まれて、そうして吐き出された途端、
    締め付けられるような思いとあたたかい思いの両方を
    胸の中に感じて、それこそが現実なのだと
    思い至りました。

    今は…本当の幸福な結末を心から祈るばかりです。

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    投稿日:2019.05.06

  • ゆーき

    ゆーき

    うつの怖さ
    人とを結ぶもの
    最後の描写にドキッとしました。
    え、、、
    最初は、もっと軽く読めるものかと思っていましたが、
    進めれば進めるほど
    7年前の手紙が紡ぐ思いに心を打たれました。
    1人だと孤独を感じている人には読んでいただきたい一作です。続きを読む

    投稿日:2019.02.12

  • kikochan

    kikochan

    うつ病の澤野。自殺しようとした廃墟で郵便局員に廃棄されたと思われる手紙の束を見つける。7年前の手紙だ。なんとか読めそうな7通の手紙を届けよう、それを自分の死へのカウントダウンにしようと決める。 
    なんとも興味深い話です。澤野が少しずつ行動範囲を広げていき、何も感じられなくなっていた心に変化が起きてくる。もちろん、うつ病がそんなに簡単な病気で無いことも踏まえ、妻と子供との愛情も感じられる一冊。続きを読む

    投稿日:2015.04.12

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