【感想】龍鎖のオリ－心の中の“こころ”－【電子限定特典SS付】

良くも悪くも少年ジャンプ風

まだ１巻で、続きを読みたい気持ちがそこはかとなくある、ような気がしないでもないけれど、感想としては、良くも悪くも少年ジャンプの漫画風。
（ネタバレあり）
設定はオリジナル感を出そうという意気込みが…感じる、ような気がする。でもちょっと面倒くさいというか、説明の中に唐突に表れる新設定とか、世界観の説明がちょっとへた。
主人公に全能感がなく、努力で強くなっていくこと、反目していたキャラが仲間になること、難敵に勝利すること。努力・友情・勝利。
そういうジャンプ的なのが好きな人には合うかもしれない。
ただ終盤の戦い、一番盛り上がるところですよ。その戦闘シーンに、スピード感がないのは、個人的に致命的に気に入らなかった。戦いの最中に妙な回想シーンが入ったり、主人公のシーンがなかなか出てこなくてモヤモヤしつつも、「きっと咄嗟に動いていて、爽快に登場するような記述がこの後あるはず」との期待を裏切って、仲間に「俺たちの剣をとってきてくれ」と言われた主人公は「え？」だって。それまで描かれた主人公は危機に敏感なはずなのに、なぜここで鈍感系になってしまうのか。
書籍はまだ出るかもしれないけど、とりあえず続きはWeb版で読めばいいかな、ぐらいに気分が下がりました。
Web版をみると、５か月更新がないらしい。過去にも半年更新されないこともしばしばあったみたいだからこれが平常運転なのかもしれないけど。ただ書籍化したとたんにWeb版の更新が止まる人って、作品をエタらせることが多い気がする。プロになったら書籍化できない作品はエタります、としか思えない人もいる。そういう匂いがする人の作品は、書籍はもちろんweb版も読もうという気にならないんだよね、個人的に。
いっそ書籍化したらWeb版は更新しません、と明言するぐらいの方が潔い。続きを読む