【感想】Compassion(コンパッション)――状況にのみこまれずに、本当に必要な変容を導く、「共にいる」力

ジョアン・ハリファックス, 一般社団法人マインドフルリーダーシップインスティテュート, 海野桂 / 英治出版
(7件のレビュー)

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ブクログレビュー

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  • 北風三太郎

    北風三太郎

    相手のためになろうと思って一所懸命になり、疲れてしまったり、うまく行かなくって燃え尽きちゃったりしたことある人! 必読です。
    仏教、禅的な考え方をベースにマインドフルネスを説いています。
    相手も大事だけど、自分も大事。自己犠牲をベースにした他者貢献は長続きしないし、結局は幸福にはなれないことに気付かされました。続きを読む

    投稿日:2023.11.30

  • Taka

    Taka

    コンパッションとは、自己や他者に対する純粋な思いを維持し、自分自身や相手と共にいるための力である。
    コンパッションには、『利他性』『共感』『敬意』『誠実性』『関与』という5つのエッジステートが密接に関わっているという。
    5つの力は、行きすぎたり使い方を誤れば、負の側面が表出するため、役に立ちたいという相手に対して深く没入しすぎてしまうことは禁物である。
    コンパッションは豊かな人間性を育むものだと認識したため、本書で紹介されているGRACEを実践し、コンパッションを高めていきたい。
    続きを読む

    投稿日:2020.12.31

  • yukisaito

    yukisaito

    人や社会の役に立ちたいという強い思いや高い志が、時に苦難や挫折をもたらすのはなぜか。仏教指導者であり、人類学者でもある著者が、長年の修行や禅の指導、さらにはホスピスや刑務所でのボランティア活動等を通じて会得した、真に充実した人生を送るための智慧をまとめた啓発書。

    著者は、人間が本能的に持つ他者の役に立ちたいという願望を支える5つの資質として、無私で人のために尽くす「利他性」、他者の感情を読む「共感」、道徳心に基づく「誠実性」、あらゆるものに対する「敬意」、主体的かつ適度な距離感による「関与」を挙げる一方、これらの資質に潜在する「負の側面」、即ち利他性が偽善や共依存、共感が疲弊、誠実性が道徳的苦難、敬意が軽蔑、関与が燃え尽きに繋がることを回避したり回復するための力として「コンパッション」を提唱する。

    コンパッションとは、自己や他者に対する純粋な思いを維持し、自分自身や相手と「共にいる」ための力であり、著者は、自己や他者に対する思い込みやバイアスを廃してあるがままに受けとめるとともに、自己も他者も万物と相互に結びついた一体であると認識すると同時に適切な境界を設けることで、「負の側面」に支配されることなく、豊かな可能性に満ちた人生を送ることができると主張する。菩薩を体現するかのような著者の生き方全てを真似することはできないかもしれないが、多くの極限的な経験に裏打ちされた言葉の一つ一つが、分断された今日の社会の融和を導くかのように心に響く良書。
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    投稿日:2020.11.23

  • Hikaru the spacy

    Hikaru the spacy

    性善説的なリーダー論。
    良心を大切にするからこそ陥る罠に関して理解することで、それを気をつけながら良心を大切にする勇気を持てる。
    この先の意味を重視する時代に重要になりそう。

    投稿日:2020.10.22

  • bonshari

    bonshari

    エッジステートを知れて良かった
    これからの人生が楽しみ
    人は誰もいつか死ぬ中で、どう生きたいか、どう生きられるかを考えながら、遊びとユーモアを持っていたいと思った
    それから、得た知識とか健康な心と体とか、誰かの役に立つためのものと思って過ごしていけたらいいなと思った続きを読む

    投稿日:2020.10.12

  • yoichiokayama

    yoichiokayama

    人の役に立つためには、どうすれば良いのか。
    ともすれば、人の役に立とうと思うあまり、自分を犠牲にしてしまうことがあります。
    コンパッションと勇気に満ちた人生の秘訣としての5つの資質を紹介します。
    それは、利他性、共感、誠実、敬意、関与です。
    しかしこれらは表裏となる二面性も持っています。
    利他性は病的な利他性と化す可能性があり、共感は共感疲労と化すことがあります。
    誠実は道徳的苦しみが結果としてあらわれたり、敬意は軽蔑に、関与は、関与し続けると燃え尽きになりかねません。
    これらエッジ・ステートの破壊的な側面に陥らないための処方箋も示されます。
    数々の実証的な研究と経験などから書かれた本です。

    忍耐とは、今この瞬間にすべてを注ぎ、結果をコントロールできないと分かったときに感じる攻撃的な苛立ちを手放すことです。しかし、人は乗る予定だったフライトが欠航になると、空港のカウンターのスタッフに食ってかかります。死の床にある親友のバイタルサイン(生命兆候)のチェックを待たせる看護師に向かって、激しく腹を立てます。この看護師は何人もの患者を抱えて大変だというのに。私たちはものごとが思うとおりにいかないと気が済まないのです。
    すぐに結果を求め、事態の収束を急ぎます。待ったり、立ち止まったり、委ねたり、そしてただ手放すということに耐えられないのです。 ー 369ページ
    続きを読む

    投稿日:2020.05.21

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