【感想】ライオンのおやつ

小川糸, くのまり / ポプラ社
(1203件のレビュー)

総合評価:

平均 4.3
537
462
131
21
2
  • 希望のおやつ採用の抽選が厳しすぎる

    終末期を過ごす患者さんたちと、それぞれの人生で思い出深いおやつを共に味わう場面がいい。
    それに、何もかも捨て、すべての縁を断って赴いた終の島で、様々な人たちと良い関係を結び、最後に肉親とも再会を果たすという設定は、「幸福とは、名詞でも動詞でもなく、接続詞なのだ」と語ったブータンの学者の言葉を思い出した。
    彼も癌からの生還者だが、個人的な幸福というものは存在せず、幸福は100パーセント相関的なものだと考えていた。
    ただ、同じ入所者から「死んだ人は光になるんや」なんて言われたら、口を閉じててくれないかと頼むだろうけど...。
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    投稿日:2020.07.24

  • 人間の誰しもが

    通る道、それを温かくも力強く一人の若い女性を通して描かれている作品。生きるとは、命の灯を消すとは どう言う事かを考えさせられた。死をテーマにしているが、内容は決して重くはなく 爽やかなタッチで描かれている。多くの人に読んで欲しいと切に願う。続きを読む

    投稿日:2020.05.11

ブクログレビュー

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  • コルベット

    コルベット

    ちゃんと生きてるかな。

    今を蔑ろにしてない?

    そんなふうに問いかけ
    られてる気がしました。

    後悔のない人生なんて
    おとぎ話だけど、

    なんだかんだよかった
    よね、

    ご馳走さまでしたって
    最期に言える人生は、

    ちゃんと生きた実感の
    ある人生なんだろうな。

    それは今を蔑ろにして
    いては得られない感覚。

    今を大事にできない人
    は未来の時間もきっと
    大事にできない。

    「いつの日か」は絶対
    やってこない。

    人生から返ってくるの
    はいつか私が投げた球。

    嗚呼今をちゃんと生き
    よう。

    直球勝負で見事に泣か
    されました。

    だれにでも書けるもの
    じゃない。

    僭越ながら著者の剛腕
    に星五つです。
    続きを読む

    投稿日:2024.04.11

  • muushikamiishika

    muushikamiishika

    もう十年以上前になるのか、瀬戸内海のサイクリングロードを自転車で旅したことがある。穏やかに煌めく海と、柑橘畑の鮮やかな広がり、潮の香る優しい風、そして溢れるように降りそそぐ光を全身に感じて、ああもし選べるとしたら、こんなところで晩年を過ごしてみたいと、そう思った。
    主人公の雫が、瀬戸内の島にある「ライオンの家」で過ごした時間はとても短くて、途中でそのことに気づいた時はとても驚いた。次第に衰えていく体と、反比例するように満たされていく心。時間は長さだけでは測れない、深く濃く、いとおしみ感じていくことで、自分の中に沁みわたっていくのだと、そう思えた。
    私にはまだ、死というものがよく分からない。ただ、皆と同じように、私の心の中にも雫が生き続けている。
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    投稿日:2024.04.10

  • ポンポン

    ポンポン

    友人の勧めで手に取った本 。

    舞台が穏やかな瀬戸内海の島。
    優しい文章、素敵な人々。
    ライオンの家の様な、素敵なホスピスが実在するのかな。

    病気になって初めて気がついたり、感じたりすることがあるんですね。

    涙なしでは読めない本。

    続きを読む

    投稿日:2024.04.09

  • 5inch

    5inch

    淡々と読み終えてしまった。死を受け入れる境地、覚悟ってのは実際どうなんでしょうか。心残りや後悔はドバドバあると思うんやけど、逝く方も見送る方も。

    投稿日:2024.04.09

  • Koji Miyazato

    Koji Miyazato

    『病状の末期を絶望ではなく生きている今に充実しながら豊かに過ごしましょう』がホスピスの使命。それは心の豊かさを育み幸せに逝くことにつながっています。未来に種を蒔いて逝く人の尊さに共感しました。

    投稿日:2024.04.04

  • ^•‿•^

    ^•‿•^

    なんとなく旅に持ち出した本、奇跡的に旅先と本の舞台が一緒だった。
    目の前にある景色が文字となっていたので、より文章が入ってきた。

    幼い頃から死について考えては怖くなってしまうタイプだったが、この本を読んで初めて死に対して怖さ以外の悪くない感情を持てた。

    死ぬまで定期的に読み返したい作品。
    (帰りの飛行機で涙が止まらなかった)
    続きを読む

    投稿日:2024.04.02

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