【感想】虚構推理 スリーピング・マーダー

城平京, 片瀬茶柴 / 講談社タイガ
(39件のレビュー)

総合評価:

平均 3.9
5
22
7
0
0
  • おもしろいけど。。。

    この作品って漫画の連載のノベライズとみるか、小説のコミカライズとみるかによって評価が変わるような気がする。ほぼ平行するのでどっちともとれる。それでいてキッチリ書籍とコミックとが対応するのでもなくと。

    どうしても漫画の方がインパクトが強くて、種明かしをされたものを小説で再読できるかと言うと。。。
    なので、コミックは小説版を読んでからをお勧めします。故にコミックは10巻を買わずに先に小説を読みましょう。
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    投稿日:2019.07.05

ブクログレビュー

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  • ますたぁ

    ますたぁ

    シリーズ3作目
    前と同じくマンガで先に読んでいるので物語の意外性は感じない
    でも、やはり琴子さんだなぁと思えるところは面白い


    ・岩永琴子は高校生だった
    ・六花ふたたび
    ・明日のために
    ・スリーピング・マーダー(前編)
    ・スリーピング・マーダー(後編)
    ・岩永琴子は大学生である



    ・岩永琴子は高校生だった
    琴子さんが高校1年生のときのお話
    ミステリ研究部の部長 天知学と新入生の小林小鳥が部の存続のために琴子さんを入部させようとするが……

    学くんがゲスい
    でも、琴子さんにかかればそんな意図すらも掌の上というね


    「ロウフィールド館の惨劇」
    ユーニス・パーチマンがカヴァデイル一家を殺したのは、読み書きができなかったためである。

    ある意味でミステリのネタバレ厳禁ルールを逆手に取った定番ネタの作品だなぁ
    ま、私は未読なんですけどね


    ・六花ふたたび
    行方知れずの六花さんがどうしているかのエピソード

    自殺者が連続する部屋
    その理由

    居場所を見つかったと見るや、立ち去り際に琴子さんに後の処理を丸投げする六花さん
    強い……


    ・明日のために
    学くん再び、そしてスリーピング・マーダーの前日譚
    学くんの伯父 藤沼耕也が琴子さんがどんな人なのかを聞く
    琴子さんが世間的に如何にアンタッチャブルな存在なのかの説明回

    怪異に関して頼る事は是としても、決して探ったり利用したりしてはいけないという心構えが必要


    ・スリーピング・マーダー
    狐に依頼した殺人の報いがあるという事を孫子に示したいという依頼
    この本のメインのお話

    ------------------
    「二十三年前、私は妖狐と取引し、妻を殺してもらったのだよ」
    妖怪と人間の調停役として怪異事件を解決してきた岩永琴子は、大富豪の老人に告白される。
    彼の依頼は親族に自身が殺人犯であると認めさせること。だが妖狐の力を借りた老人にはアリバイが!
    琴子はいかにして、妖怪の存在を伏せたまま、富豪一族に嘘の真実を推理させるのか!?
    ------------------

    怪異に依頼して成された殺人のため、関係者にはアリバイが成立している状況
    遺産相続の優先権という名目で、その犯人が自分である証明をせよという課題
    その判定役に琴子さんを指名するが、その解決はやはり琴子さんらしいものに……


    ・岩永琴子は大学生である
    スリーピング・マーダーの後日譚
    マンガ未収録のエピソード
    九郎が琴子のことをどう思っているかがわかるので、マンガしか読んでなかった人にも以外な発見がある


    スリーピング・マーダーに関係した一冊となっているけど、六花さんのエピソードを加えて、琴子さんを利用しようとするとどうなるか?という共通点がある

    六花さんは先々まで練っているので琴子さんを利用できる
    学は恋路に関する事だけは自分の望み通りになったが、それ以外ではデメリットの方が大きかった
    そもそも、世間的には琴子さんの事を調べる事すらアンタッチャブル
    でも、怪異の解決の依頼であればむしろ良い結果になる
    ただ、怪異の解決依頼だとしても、自らのシナリオに巻き込もうとすると想定以上の結末が降り掛かってくる

    やはり、琴子さんを安易に利用してはいけないという教訓なのでしょうねぇ


    しかしまぁ、ペイズリー柄の下着というのはどうなんだろ?
    しかもあの琴子さんですしねぇw

    あと、峰打ちのくだり
    六花さんと九郎くんが車と銃弾の違いはあれど天丼構造になってますね
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    投稿日:2023.10.16

  • りーり

    りーり

    「二十三年前、私は妖狐と取引し、妻を殺してもらったのだよ」
    ワンマン社長で家庭内でも有無を言わせない妻に殺意を抱いた時、話しかけられたのは狐の怪異。 苦でもない対価を払い殺人を代行してもらった彼の依頼は遺産の相続権を持つ息子たちに「私が妻を殺した」という虚構を披露してもらいたいというもの。 この珍妙な依頼に知恵の神・岩永琴子の下す結論とは!?

     補填的な短編と表題作の中編が収録。 怪異によって鉄壁のアリバイが出来てしまった者を殺人者に仕立て上げるというストーリー。 真相は狐を締め上げたらあっさり分かったので後から嘘を創作してゆく。 今作は虚構推理としての論理は勿論仕上がっているのだが、それ以上に知恵の神としての琴子の倫理が垣間見える。 あくまで神として、中間の立場として存在する彼女は人間が襲われそうになれば命を賭するし、人間の都合で怪異が巻き込まれれば時に非情な判断もする。 神としての矜持を全うする琴子とそれに賛同もせず否定もしない中間的な存在の九朗が印象に残る作品であった。
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    投稿日:2023.06.04

  • 雑読者

    雑読者

    このレビューはネタバレを含みます

     今回は妖怪や妖といった要素が主役では無く、人が主に関わっている事件で新鮮な気持ちになりました。けれど、相手が人であれ変わらずに苛烈に裁きを下す様はいっそ清々しくもありました。

     また、高校時代から岩永琴子が今の様に得体の知れないと評される様な存在であった事が語られ、昔から変わらずきているのだと感じました。それが、頼もしい様にも感じますが、第六章で九郎先輩が話している様に危うく、いつか壊れてしまいそうな不安を掻き立てるのだと思います。自覚が無い分、心配ですが、九郎先輩が目を離す事なく側にいる事で守っているのだと思います。

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    投稿日:2023.06.03

  • sho3dai

    sho3dai

    妖を以前利用した大富豪。
    妖の力を借りて欲しくないから、跡取りたちに妖の力を使ってないと思わせたいという相談ごと。

    妖に頼った過去の不可能事件。
    それを嘘で説明したいというアクロバットと浮き上がるもの。

    凄まじい。
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    投稿日:2023.05.09

  • コプ眠

    コプ眠

    アニメで興味を持ち読み始めたシリーズ、うっかり2巻をとばして、この3巻を読んだ(通りで第二期アニメでやってない内容)。岩永琴子が高校生だった時のお話。その時にミステリ研に誘った部長のおじさんが相続争いのようなことになっているので、話が繋がっていた。ホテル王の音無は当時の経営で邪魔だったカリスマ性ある社長=奥さん、音無は婿養子、を妖狐との契約で殺したのだという。
    そこはあやかしの頂点に立つ琴子なら簡単に解決なのかと思いきや、何時ものように何転も結論が変わって行くのが凄かった。そもそもよくこの独白転回の話をアニメにしようと思ったよね。アニメ、鬼頭明里独断場みたいになってるもんな~。話の間に六花さんのとある日常(ディープ)がありました。
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    投稿日:2023.03.10

  • まーちゃん

    まーちゃん

    '22年8月22日、Amazon audibleで、聴き終えました。

    いやあ、面白かった!凄い!岩永琴子、恐るべし!

    長編ですが、長さを感じさせませんでした。楽しく聴けました。
    でも、ミステリーっぽくはないかなぁ…。

    「ペイズリー柄」に、笑ってしまった!そりゃあ、ないよね╮(╯_╰)╭

    次も、聴きます!
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    投稿日:2022.08.22

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