【感想】スーツアクター探偵の事件簿

大倉崇裕 / 河出書房新社
(17件のレビュー)

総合評価:

平均 3.0
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1
  • 表紙から感じるコンビ感はない

    スーツアクターという仕事の裏側がよく見える。こういう「中の人」をバイトでやったことがあるという知人がいるせいか、こんなに真剣な仕事だと思っていなかったので登場人物の真剣さに驚いた。

    探偵役の椛島と相棒の太田のコンビだが、あまりそうう感じはしない。推理などの物語の進行としては椛島がすべてを担っている。この業界でも実際に「相棒」という言葉が使われているのかもしれないので、相棒というワードが幾度も出たけれど、推理小説でいう相棒感はこの二人の中にはないので少しがっかり。
    まだ2話で登場し、3話で活躍する布施の方が相棒らしいと思う。3話での、椛島布施の掛け合いはテンポもよくておもしろい。キャラのクローズアップの仕方としても太田より布施の方が力が入っている。

    事件性が少ないというか、殺人等ではないせいか、オチが全体的になんとなく消化不良な感じがする。事件のトリックというよりは、そこに至るまでの犯人の事情を大事にしている感じ。

    タイトルに事件簿というワードが入っている割にはあっさり目。話自体は軽く読めておもしろいので、学園モノの推理小説くらいのスタンスで読めばいいと思う。
    続きを読む

    投稿日:2016.08.18

ブクログレビュー

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  • ゆふぃ

    ゆふぃ

    気分がのるまでにちょっと時間がかかったけど、結局とても楽しんで読めた。スーツアクターって、勝手にヒーロー側と思ってたら怪獣だったから…。怪獣ものの特撮はよくわからないので、舞台裏部分にはイマイチ興味が持てなかったけど、ミステリーとして楽しめた。表紙って、椛島と太田?読み始めたイメージとイマイチ合わなくて、人物像がつかみにくかった。色々書いたけど面白かったので続編が出ればぜひ読みたい続きを読む

    投稿日:2021.05.26

  • ポム

    ポム

    スーツアクターという特撮等のきぐるみを着て演技をする俳優が現場で起きる事件を解決するお話。
    短編集。

    作者の趣味なのかわかりませんが内容の8割がた特撮(怪獣映画など)に対する熱い想いでつづられております。

    なので・・・・全く興味のない自分は半分で脱落。
    読み切ることはできず・・・。
    続きを読む

    投稿日:2020.12.11

  • herbtea

    herbtea

    あるアクシデントで着ぐるみを着られなくってしまったスーツアクター椛島は、そのアクシデントで知り合った太田を自分の代わりにアシストすることになりました。私は男兄弟も息子もおらず怪獣にほとんど縁がなかったので、あれを着てアクションを起こすということがどれほど大変なことなのか今回初めて知りました。彼らはいくつかの事件に巻き込まれ、解決のために頑張ります。残念ながらそれらの事件があまり気分のいいものでなく、読後感もすっきりしません。いい味出してる脇キャラもいたので勿体なかったです。是非彼がまた怪獣に入る続編を!続きを読む

    投稿日:2019.06.14

  • とりりん

    とりりん

    2019.01.27
    大倉崇裕の作品を続けて3冊。偶然手に取ったものだけど、面白かった。スーツアクターに魅力を感じる人が沢山いるというのも、全く知りもしなかった。ディズニーなんかはそうなのだろうか?昨年の暮れ、訴えがあったけど、やはり過酷な仕事なんだなあ。事件解決の発想が素晴らしいと思った。続きを読む

    投稿日:2019.01.27

  • oooba3

    oooba3

    スーツアクター、つまり、変身ヒーローや怪獣の着ぐるみに入って演じる役者のことだが、ヒーローではなく、怪獣のスーツアクターを目指す男とその相棒のストーリー。

    椛島は、怪獣ショーの撮影中に事故にまきこまれ、命を落としかける。そのトラウマで、スーツが着られなくなるのだが、スーツアクターをやめられない。

    彼は、自分を救ってくれた作業員の太田のたぐいまれな運動能力と体力に目を付け、彼とコンビを組んで、アクターの仕事をこなしていく。

    その中で、映画撮影の現場で起きるさまざまな謎に首を突っ込まざるをえなくなるのだ。

    太田を好きでいながら、その素質に嫉妬を抱く椛島の屈折した心が悲しく、切ない。

    椛島の今後をもう少し見てみたい気がする。
    続きを読む

    投稿日:2017.12.18

  • reso100

    reso100

    このレビューはネタバレを含みます

    怪獣映画で使う着ぐるみ怪獣の中で演技するスーツアクターの椛島雄一郎は,水没事故で死にそうになり太田太一に助けられ,その後は仕事を太田に任せてアシストに専念している.監督の豆田源太郎の下で動いているが,色んな事件が起こりそれの解決に乗り出す.往年の名スーツアクターの倉持剣,少し嫌味な布施太郎,謎めいた小川特撮監督,活発な取材をする飛田富子 など特異なキャラクターの登場人物が話を盛り上げる.4つの短篇があったが,「探偵はスーツアクター」が面白かった.輪島仁深の存在が不気味で盗まれたゴズメスを取り換える算段をする椛島と布施.小川の活躍が素晴らしい.

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    投稿日:2017.08.27

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