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中井久夫 / みすず書房 (15件のレビュー)
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総合評価:
パドラッパ
1
「回復過程」という考え方が画期的だった時代
1997年3月に神戸大学教授を退任されるにあたり、統合失調症との出会いから当時最新の見解までをおさらいされた講義録。 「病気というのは人生の仕切り直しの機会」などの言葉に救われる人は、今なお多いと思…う。 治る病気だと思われていない、いくつかの薬が効くこともあるという1960年代から様々なツールを通して「回復過程」と捉えなおして患者を手助けされてきたお話はリアルかつ感動的で面白かったです。続きを読む
投稿日:2023.05.16
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bookkeeper2012
著者のエッセイで精神科医としての仕事ぶりも垣間見てはいたが、こちらはより生々しくその様子が伝わる。個々の症例にある回復までの長い道のり、または予後の悪かった患者たち 昨日、たまたま電車で隣に意味不明…の独り言を繰り返す男性と乗り合わせた。あれもこうした困難を抱えている人なのだろうか。もしそうだとして、中井のような救いの手は差し伸べられているのだろうか続きを読む
投稿日:2023.12.10
犬飼いたい人
・色々なところで名前を聞くからすごい人なんだろうな〜と思って、なんとなく手に取ってみる。という生半可な理由からでも読んだ自分を褒めたい。後半は添付資料(図)なので、実際の文章は半分ほどの100ページく…らい。だけど濃い。無駄がない。 ・特に刺さったのは以下の文。 ーー分裂病のどこかに「ふるえるような、いたいたしいほどのやわらかさ」を全く感じない人は治療にたずさわるべきでしょうか、どうでしょうか。実際患者であろうと医者であろうと「心の生ぶ毛がすり切れた人」は本人も不幸ではありますが、周囲の人もそういう人とつき合いたいでしょうか。ーー 読者(受講者)に投げかけてるのはこの部分だけだけど、だからこそ筆者の強いメッセージを感じてしまう。 ・相手のしんどさを理解するだけじゃなくて、第三者にもわかるようにするのがプロなんだと思うけど、そういう意味で中井先生は本当にすごい。分裂病のしんどさが「なんか分かるかも」ってなる。続きを読む
投稿日:2023.12.07
yoshidamasakazu
みすず書房 中井久夫 最終講義 1997年に大学で行われた 分裂病(統合失調症)の最終講義。講義というより臨床記録であり、個別研究から得られた治療の一般モデルにも思う。治療経過図や症例比較もあり…、素人でも理解できる構成 「病気は、人生の仕切り直しの機会」は名言 著者は「分裂病をマインドコントロールに対する防衛」と考えており 「睡眠、夢、心身症が分裂病から人間を護っている」としているが、現代の主説はどうなのだろうか? 「分裂病の回復は〜山を下りるときに似ている〜病いが始まった時は 患者はすでに山頂にいる。ひとりで下りられない山頂〜四方が断崖の絶頂にいる」 続きを読む
投稿日:2023.08.26
まり
2023年5月 少し前まで治らないと思われていた統合失調症(分裂病)について、治ると表明し、治るまでのイメージを示す。 20年前、この本の「最終講義」がなされた頃、大学でわたしの受けた心理学の講義では…統合失調症は予後不良であると習った。 あの頃は過渡期だったのだろう。治ると言う人はいるが、治ったという元患者を見たことがない、みたいな。 治るという案外地味な過程を丁寧に語り、治療者にイメージさせる。患者にとっても治療者にとっても光のような本だと思った。続きを読む
投稿日:2023.06.13
yasu-san
https://ameblo.jp/yasuryokei/entry-12778143569.html
投稿日:2022.12.18
gakudaiprof
100分で名著で説明されている本である。本文を番組では朗読しているが、それだけではなく、患者が書いた絵の説明が丁寧であり、さらに患者の状態を説明したグラフが丁寧に解説している。
投稿日:2022.12.13
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