【感想】ゲームウォーズ(上)

アーネスト・クライン, 池田真紀子 / SB文庫
(26件のレビュー)

総合評価:

平均 4.0
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  • メチャクチャ楽しいロールプレイングゲームを一本クリアした満足感に浸れます

    スピルバーク監督が本作映画化で日本人俳優を探しているだとか、作家山本弘氏がビブリオバトルで本作をチャンプ本にしたとか、本作の翻訳者があの池田真紀子さんだとか、いろいろと気になっていた作品だったのですが今まで何故か機会がなく読み逃しておりました。読了した今はもっと早く読んでいればと猛烈に後悔しております。

    化石燃料をほぼ採り尽くされた未来。世界の先が見えない不安と厳しい現実から逃れるため人々はOASISシステムという仮想世界につながっていた。そこでは学校から行政まで現実世界で出来ることはもちろん、何千という世界が存在しており、金さえ払えばどんな世界にでも行け、いろいろな体験ができる夢の世界。ところがOASISの創設者にして天才プログラマのハリデーが亡くなり遺言が公開された事からOASIS世界で彼の「イースター・エッグ」探しが始まる。何故なら遺言には「エッグ」を見つけた者に彼の全財産をすべて譲るとなっていたからだ。そして全世界が彼の「エッグ・ハント」に乗り出して五年が経過した現在から話はスタートする。主人公のウェイドは、母子家庭に育った一人っ子。たが母親が早くに亡くなり叔母のトレーラーハウスに身を寄せる高校生。彼は社会の底辺で生活しているのですが、ある日未だ誰一人として解くことができなかった「エッグ・ハント」の最初の謎を解いてしまい一躍有名人となってしまう・・・。

    まずは見事に嵌まりました、メチャクチャ面白いです。読み始めるとやめ時がわからず久々に徹夜で上下巻を一気読みしました。とにかく日米の80年代サブカルチャーがテンコ盛りで音楽、映画、ゲーム、TVの話がこれでもかとうぐらい出てきます。特に最後のクライマックスシーンでの日本のオタク度が半端ない。とにかくオタク心をくすぐるストーリーでホントに最初から最後までニヤニヤしっぱなし。かなりマニアックな話ではありますが、どなたでもわかるように解説されているので困ることはありません。(知っていると数倍盛り上がれますが)仮想世界が舞台ではありますが現実世界もバランスよく描かれており、恋あり、冒険あり、謎解きあり、ゲームあり、映画あり、音楽ありとエンターテイメントがぎっちり詰まった作品ですので読み出したら寝不足になること間違いなしです。

    私の中では映像化するならピクサーやデイズニーアニメ向きかなとは思っておりますが、実際には実写版のようですね・・・どちらにしろ原作に忠実に作るなら日米の版権問題をどうクリアするのかが非常に気になります。(笑)
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    投稿日:2016.02.24

ブクログレビュー

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  • noguri

    noguri

    一時期、読んでいたメタバース本に必ずと言っていいほど出てきた「ゲームウォーズ」。
    長らく積読状態でしたが、ようやく読むことができました。

    ※メタバースとWeb3
    https://booklog.jp/users/noguri/archives/1/4295202819#comment

    ※世界2.0 メタバースの歩き方と創り方
    https://booklog.jp/users/noguri/archives/1/4344039548#comment

    最初の100ページくらいは、個人的には結構つまらなくて、
    そもそも何でこの本読み始めたんだっけ?っという感じだったのですが、
    途中から自分好みのストーリー展開が進んでいき、
    一気に読むことができました。

    確かにメタバースの世界観が小説で描写されていて、
    サマー・ウォーズみたいな感じではあるんですが、
    より描写が精緻な印象です。

    ※サマーウォーズ
    https://booklog.jp/users/noguri/archives/1/4044288224#comment

    ゲームとかカルチャーとかオタッキーなものがたくさん出てきて、
    自分は全然ついて行けないのですが、
    それでもオタクがハマっていく感じが良く理解できます。
    映画化もされていて、映画で見た方が
    より臨場感があって楽しめるストーリーかとは思いますが、
    それでもこの「世界観」を作った著者はスゴイと言わざるを得ません。

    読んでよかった小説ですし、下巻も楽しみです。

    ※ゲームウォーズ(下)
    https://booklog.jp/users/noguri/archives/1/4797373822#comment
    続きを読む

    投稿日:2023.02.27

  • がらがら

    がらがら

    上下巻感想。

    映画とは結構違ってるから新鮮で面白かった、映画はかなり改変してたんだね。

    どっちにも良さがあるしどちらにもサブカルチャーへの愛と敬意を感じた。

    そして何より驚いたのが作者が映画『ファンボーイズ』の原作者だったこと、あれは名作だった。続きを読む

    投稿日:2022.12.28

  • Dzu-Yo

    Dzu-Yo

    映画化された本作をテレビで初めて見たときは、日本のアニメ映画《サマーウォーズ》のハリウッド製実写版、という印象。
    その数ヶ月後に、息子とオンラインのバトルロイヤルゲームをデュオでプレイして、あの映画で描かれていた様なバーチャル空間の楽しみ方を体験。
    更に数ヶ月後に動画配信で再び映画の方を見た後、息子がレディプレイヤーのtwoは有るのかな、と言い出し、ネットで調べて本作の存在と題名の意味を知った。
    読後の感想は下巻の方に書きます。
    続きを読む

    投稿日:2021.07.13

  • smatoga

    smatoga

    映画よりおもしろい!けっこう映画と異なるところがあるのと、ハリデーとモロー、オアシスの関係性がきちんと描かれていてストンと世界観を理解できる。情景が浮かんできてワクワクするという楽しい状況。続きが気になるが、大事に読み進めたい。

    レディプレイヤー1の意味がいまさらわかった。
    続きを読む

    投稿日:2021.01.28

  • arasanta

    arasanta

    80年代オタク知識が読むだけで身につく最高にクールな一冊。
    近未来の話ですが、なろう系の先駆けな感じですね。

    投稿日:2020.09.13

  • yamatokaneko

    yamatokaneko

    * 映画からはわからなかった細かな設定が面白かった。
    * ハプティックスーツは体全部に密着するようなデザイン。体感良くするために毛全部剃っちゃう。
    * OASISの利用は無料だが、移動は物理世界のように有料。特にテレポートが一番高く運営会社の大きな収益源。
    * 匂いを再現することも可能だが、基本的には荒らされやすく、変な匂いをしかけてあることが多いため、みんな使わない。
    * ダイトウがあっさりと死んでしまうのショックだった。というかショウトウは映画では中国人だったな。
    * 読めば読むほどパーシヴァルのオタクっぷりがすごいんだけど。最新のMMORPGから、昔のレトロゲーム、映画のセリフまで覚えちゃうようなギークっているのか…とは思ってしまった。一体何オタクなんだろうw
    続きを読む

    投稿日:2019.05.12

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