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アイザック・アシモフ, 岡部宏之 / ハヤカワ文庫SF (24件のレビュー)
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総合評価:
konoha
1
ミュール登場でおもしろくなる
ファウンデーションシリーズの第二部。前半は残存している帝国との戦い。いまだ圧倒的に強力な軍事力を誇る帝国に対して、歴史的必然的にファウンデーションが勝利するというもので、第一部のストレートな延長線上に…あるといってよい。 しかるに、後半はミュールが登場することによって、一気に物語は大転換を遂げる。 ファウンデーションシリーズは、このミュールの登場によって一気におもしろくなる。続きを読む
投稿日:2016.04.24
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:*:♪・゜’☆…((φ(‘ー’*)
イギリス文学っぽいなあと思っていたけど、アシモフさんはアメリカ人だったのね。盛者必衰の理が高速で展開され、どんどん引き込まれる。この巻ではザ・ミュールがよかった!ちょっと東洋的な雰囲気も感じられて印象…的だった。世に聞く伝説は、事実が盛られた結果意外と「こんな感じ」なのかも知れない。「死者の手」セルダンさんの計算根拠が知りたくなるな。続きを読む
投稿日:2023.04.19
1436627番目の読書家
アシモフといえばロボットシリーズとこのファウンデーションシリーズ。 心理歴史学、人類の歴史、そしてこれらをまとめ上げるラスト。 SF好きなら読まない選択はあり得ない。 素晴らしいという言葉が素直に出て…くる。続きを読む
投稿日:2020.10.21
arumi47
ファウンデーションを読んでいてもわかりにくい内容だが、ラスト三章で急速に収束する話作りはさすが。 鋼鉄都市シリーズを読んだ人なら繋がるであろう能力、この後どうなるのか。 それにしても登場人物が多いのは…本当大変…続きを読む
投稿日:2020.05.12
なゆた
単純な性格の私。ミュールの正体が明かされた時には素直に驚いた。その能力については、いささか都合が良すぎる感じがしないではないけど、セルダン・プランの歪に生じたこの人物の今後の展開は気になるところ。そし…てエブリング・ミスが突き止めたであろう、第二ファウンデーションの謎は次巻へ。続きを読む
投稿日:2019.10.18
歎阿
このレビューはネタバレを含みます
第一部は、帝国の最後に生み出された英雄と姦佞な皇帝の右腕が手に手を取り合ってファウンデーションへ戦争を仕掛ける。 それを回避しようとする貿易商人達。歴史は、彼等の行動を嘲笑うかのように紡がれていく。 第二部はミュールというミュータントによって、ファウンデーションは遂に陥落する。しかし、第二ファウンデーションを、ハリ・セルダンが用意していた。人の心を操るミュールが操らなかったのは、自分が愛し、自分を愛した女性だけだった。 ミュールの謎と第二ファウンデーションを巡る旅は、ついにセルダンが少年時代降り立った金属で地表を覆われた星トランターまでたどり着く。帝都でなくなったトランターは、地表の金属を剥し、農業を営む星へと「退化」していった。帝国大学図書館の知はかつての動乱から守られており、そこに第二ファウンデーションの秘密はあった。 一読してわかりにくい文章であるが、読んでいくうちに、その大小の伏線が明らかになっていく。次巻にも期待したい。
投稿日:2018.12.08
ま鴨
心理歴史学者ハリ・セルダンの壮大な計画に基づき惑星ターミナスにファウンデーションが設立されて200年、滅びつつある銀河帝国そのものが遂にファウンデーションの存在を知り、攻撃を開始する。攻撃を指揮するのは、帝国の若く優秀な将軍ベル・リオーズ。優秀であるが故に帝国中枢からも煙たがられるほどの逸材であるベル・リオーズの進撃に対峙するファウンデーションは、セルダン計画に守られて繁栄が約束されているとの慢心の下、その指導層は腐敗しかつての勢いを失っていた。設立依頼最大の危機を迎えるファウンデーション、風雲急を告げる情勢は如何に!? 前作では古い勢力をその機智と科学力でばったばったと薙ぎ倒し、痛快な勝ちっぷりを見せてくれたファウンデーションは、この2作目では繁栄の上にあぐらをかいてすっかり停滞しています。そんなファウンデーションに牙を剥く2種類の敵、帝国将軍ベル・リオーズと闘う前半と、正体不明の敵「ザ・ミュール」が登場する後半の2部作となっています。 前半の「ベル・リオーズ編」は、若くて有能で鼻持ちならない、そんなところが魅力的なベル・リオーズが圧倒的な存在感で、ファウンデーション側を代表する登場人物ももちろんいるんですがかなり影が薄いです(^_^;でもまぁ結局はファウンデーションが逃げ切るんですが、この過程である登場人物が語った「ベル・リオーズの負けをセルダンが予測できた理由」が印象的でした。曰く、「強い皇帝と強い将軍」が同時に出た時だけファウンデーションは危機を迎える。何故なら、「弱い皇帝と強い将軍」の組み合わせなら、将軍の征服欲の矛先は皇帝に向かうから。でも、「強い皇帝と強い将軍」の組み合わせは、将軍が外宇宙への征服に燃えるものの、そんな将軍の存在を疎ましく思う皇帝がいずれ将軍を倒す、だからファウンデーションは安心だ、と。この下りには痺れましたね。ファウンデーション・シリーズが、「ただのドンパチ宇宙戦争もの」ではないということを端的に示す場面だと思います。 後半の「ミュール編」では、精神感能力を持つミュータント・ミュールの進撃が描かれます。数多くの人間集団の動きを予測する数学手法である心理歴史学は、ミュールのような特異な一個人の動きを予測に組み込むことは出来ず、セルダン計画に守られてきたファウンデーションは、遂に陥落。ファウンデーションの人々が正にセルダン廟でホログラムによる予言を聞いていたその時に、ミュールによるターミナス侵攻が開始される、この絶望感と緊迫感。 個人の動きを予測できない心理歴史学が負けた、ように思える展開ですが、でもこのシーンにおいて、セルダン(のホログラム)は、その時点でのファウンデーションの政権中枢が腐敗して反体制派が台頭してきていることをちゃんと言い当てているんですよね。ミュールが登場しようがしまいが、ファウンデーションは内乱の危機を迎える・・・自ら作り上げたファウンデーションの停滞と衰退(そして、それを乗り越えたところにある新たな希望)を、冷徹に計算しているセルダンの叡智。 前半・後半ともに鴨がしみじみ感じたのは、面白うてやがて悲しき人間の性、とでもいったらいいのでしょうか。 人間ってバカだよなー、やることなすこと巧くいかないよなー、でもだから面白いんだよなー。と思いつつ、セルダン博士やアシモフと一緒にこの壮大な歴史絵巻を紐解いて楽しむ感じ。文系でも楽しめるSF作品の最右翼と言えるんじゃないでしょうか。第3巻も楽しみです!
投稿日:2018.04.01
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