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コニー・ウィリス, 大森望 / 新☆ハヤカワ・SF・シリーズ (42件のレビュー)
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コニー・ウィリス8年の集大成
「ブラックアウト」「オール・クリア1」「オール・クリア2」通しての感想。 厚い!紙で読んだのだが、1冊目を手にしたとき、あまりの厚さに読む前から心が折れそうに…。3冊で、400字換算3,500枚。当初…もっと長かったものを、必死でこの長さに収めたらしい。どれだけ長いの、コニー・ウィリス。まさにこういった本こそ電子書籍向けではあるのだけれど、「新☆ハヤカワ・SF・シリーズ」の装丁も格調高く捨てがたい。 読み始めると、この分厚いページがみるみる減って楽しくなる。特に「ブラックアウト」終盤1/4はものすごい疾走感。物語に完全に入り込んでいるため、単語を見た瞬間に状況が理解できてしまう。プロットだけを考えるともっとコンパクトにできるはず、と冗長に感じるけれど、物語ピークでの加速感は、飽きるほどひたすら描き込まれた助走期間があればこそ。 舞台は、第二次世界大戦中のロンドン。タイムトラベルしてきた学生がトラブルに巻き込まれ…という物語。歴史や地理などの背景知識が全くなくても十二分に楽しめたが、知識があればもっと楽しめたのでは、と感じてしまったのは残念。 タイムトラベルSFでは「パラドックス」の処理が肝心。本書では、流行りの量子力学的に煙に巻くでもなく、「感覚的に理解できる」パラドックス解決法が提示されている。しかし登場人物はこの解決法に疑問を抱き、実は…。このテーマが、物語を構成する単なる「ギミック」にとどまらず、登場人物の心の動き、そこから紡ぎ出されるストーリーの根幹に影響を与えていく。この処理がお見事。 章構成も、短い章構成で時間・場所をシャッフルする中に、「叙述トリック」を紛れ込ませていく巧妙な構成。二転三転する登場人物の名前がトリックの要。一見誤植かと見逃しそうな中にヒントが埋め込まれており、本当は再読して解き明かしたいところ。ただこの長さでは…。 今だからこそ3冊連続して読むことができ、久々の濃い読書体験ができたのは幸せだった。続きを読む
投稿日:2013.12.22
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toradesukantia55
ブラック・アウト、オール・クリア1に続き、 オール・クリア2読了!! 夢に出てきそう・・・ロンドン大空襲! エリザベス女王の国葬を前に、 戦禍のイギリスにタイムトラベルした気分。 しかし、長かった…ぁ~。 けど、オール・クリア2の後半は2度読みした。 史学生3人の中で共感できるのはアイリーン。 こういう人の心で、 苦難の時期を乗り越えて、今があると思う。 そして、かなりのインパクトがあった シェイクスピア俳優、サー・ゴドフリー・キングズマンの言葉は、必ず2度読みした。 シェイクスピアは、いい・・・改めて思い出した。 これだけの長編で、読者の感動を継続できるのは コニー・ウィリスはすごい。 8年がかりの超大作に大満足。 もう一度、読むかというと・・・。 次に行きたいかな。続きを読む
投稿日:2022.09.20
くきわかめ
なんかすごい話だった…さすがウィリス 超長編で風呂敷広げまくって、きっちり畳んでくるのすごい… 先の2冊は読み終わるのに時間がかかったけど、最後の1冊は丑三つ時に一気読みしてしまった!しかも読み終わ…ってから色々考えちゃって更に眠れなくなった… ぐるぐるぐる… しかし後悔はしていない! アイリーン、ポリー、マイク。 それぞれの結末がなんともね…。 あぁー! 主人公はポリーじゃなくアイリーンだったのかも知れない。 これはもう一回最初から拾い読みしたい。 (長すぎて全部読むのは辛い 笑)続きを読む
投稿日:2021.04.29
kemukemu
ついに、「オールクリア(警報解除)!」 それは今、世界中の人々が心待ちにしている言葉。 今年中に『ブラックアウト』『オールクリア 1』『オールクリア 2』約1750ページ二段を読み切ると決意し、本日…読了。 まさしく題名の通りの「オールクリア」で終焉。 私たちは歴史を遡ることはできないけど、物語に登場した市井の人たちのように、コロナウイルスパンデミックの「オールクリア」まで、粘り強く今を生き抜く…。 「なぜ、そうなってしまったのか」を考えるより「いまよりのちに、希望を持って」 サー・ゴドフリーが舞台から叫ぶ! 「明けない夜はない! The night is long that never finds the day!」 (シェークスピア『マクベス』第4幕第3場)続きを読む
投稿日:2020.12.14
豆大福
ブラックアウト、オールクリア1から続き、とうとう完結編!著者は本書の執筆に8年を費やしたとのことですが、さすがの物量と、それに負けない構成力。最終巻でどんどん伏線が回収され、物語が収れんしていく様子は…圧巻でした。 正直、戦時中のロンドンの状況については全く知識がなかったですが、人々の生活の様子が活き活きと描かれており、タイムトラベル的な要素を横に置いても充分に楽しめる作品でした。そこに未来からやって来た史学生たちの人間ドラマが加わり、最後まで一気に読まずにはいられず、ラストは感動して何度も読み返してしまいました。 さすがに大作すぎて、ストーリーを追うのに必死で細かい描写をキャッチできていないので、ブラックアウトから読み直して、「あー、こんなところにこんな伏線が!!」って発見していきたい。けど、再読するのにもものすごく時間がかかるんだろうな(笑)続きを読む
投稿日:2020.05.11
wordworm
このレビューはネタバレを含みます
「ブラックアウト」の続編。 どうなるの!? というハラハラをずっと引きずるというか、ずっと盛り上げてくれたというか。 そして最後は、あー、いつもながら、コニー・ウィリスはさすがです。 しっかり全部終わらせて、微笑みと涙と温かさをもたらしてくれる。 とても内容が濃いので、はっきり言って半分もわかってないような気が。 改めて読み直さなければ。
投稿日:2019.03.14
popcherry
全部読んだ! 面白い。さすがだ。 この3人は、時を超えていろんなとこで出会っていた。 コリンの話を読まなきゃ。 史学部シリーズ全部読まなきゃ。
投稿日:2018.04.06
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