【感想】震える牛

相場英雄 / 小学館
(310件のレビュー)

総合評価:

平均 3.9
63
135
76
8
0
  • 現実にはこんなことがないことを祈ります

    全然関係なさそうな話がじわりじわりとつながっていく過程がスリリングで楽しめました。
    タイトルから想像できるアレが出てくるのですが、
    リアルすぎてしばらくスーパーでお肉を買えなくなるかもしれません(笑)
    食品偽装、警察と政財界との癒着等々、社会の陰の部分を暴き出していく過程はとててもリアルで楽しめました。
    ただ、せめて本の中だけでも正義が勝ってほしかった・・・
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    投稿日:2014.12.15

  • 丁寧で良質な社会派ミステリー

    「継続捜査」という設定にしっくりと合う、小さな事実を少しずつ丁寧に積み上げていく、決してテンポがいいとは言えないながらも骨太な展開に好感が持てた。
    ストーリーラインそのものよりも、大型SCにより破壊された町の商店街という描写および問題提起が予想外にビビッドに響き、読み終えて以来、改めて今はやはり消えてしまった近所の商店街が、懐かしさとさみしさ、いくばくかの後悔の念とともに頭の中をぐるぐると回っている。
    あまりにもわかりやすいタイトルなのに丁寧がちょっと行き過ぎてなかなか核心に触れずイライラした部分と、最後まで具体的に結論を書いてもっとすっきりさせてくれればという思いが残ったために★4つ。
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    投稿日:2016.06.04

  • 平成版「砂の器」

    後で気がついたけど、タイトルでもうちょっと話(一部だけど)の想像が出来たかな~。そこそこ面白かったので何も考えずに普通に読み進めてしまった。
    「食の安全」と「大規模焼き畑商業」の2つのモラルハザードをテーマにした社会派警察小説で平成版「砂の器」というキャッチコピーだそうな。続きを読む

    投稿日:2013.10.09

  • 題名の意味

    主人公の田川刑事は鉛筆を使いひたすらノートをとるという少しアナログな感じのある人物です。
    食べ物も商店街のものを好む少し古いタイプの人間でもあります。
    食の安全性・大型ショッピングセンターの進出によるシャッター商店街の増加なども問題だけでなく
    どこに行っても同じ店ばかり、いったことも話に出てきます。
    誰しも少なからず共感できる部分があると思います。

    題名の意味は最初はわからない人もいると思いますが、読むうちにわかってくると思います。
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    投稿日:2014.01.03

  • 食の安全

    導入部は色々登場人物が出てきて覚えるのが大変でしたが、だんだんおもしろくなっていきます。食の安全は何か起こるとすごく気にしだしますが、しばらくすると忘れてしまいます。国産と言えども盲信はできないと考えさせられます。続きを読む

    投稿日:2014.01.05

  • 大型ショッピングセンターの裏側を鋭く描いた社会派警察小説

    相場英雄氏作品の初読。かって問題になった牛肉偽装をベースに、駅前の商店街をシャッター街化してしまう郊外への大型ショッピングセンターのからくりも交えて、話は展開する。単なる推理物としての警察小説ではなく、時代背景を巧みに切り取っているところが面白い。それにしても最後の警視庁一課長の悪ぶり・・・これも実際の警察機構(=国家公務員機構)の中に実在するか。お勧めの一冊。続きを読む

    投稿日:2014.02.08

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ブクログレビュー

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  • ゆる

    ゆる

    外国人による強盗殺人と思われていた事件の再捜査を命じられた継続捜査班の田川。
    愚直に聞き込みを行ううちに初動捜査からの大きなズレがあることが発覚する。

    捜査を進める田川、オックスマートを支える滝川、オックスマートへの恨みを果たすため取材を続ける鶴田
    それぞれの視点から事件の真相が明らかになる。

    2年前の殺人事件、大型ショッピングモール進出による地方経済の衰退、食品偽造…これらが交わったときに明らかになる真実は衝撃

    滝川の裏にチラついていた協力者の正体にも驚かされた……

    後味悪いかと思ったけど、ラストは救いのある終わり方でよかった!と思ったものの、エピローグはかなり辛くなってしまった…

    これ読んだらしばらく外でハンバーグは食べられなくなる
    続きを読む

    投稿日:2024.04.10

  • ピアノマン

    ピアノマン

    面白すぎる…
    強盗殺人かと思われていた事件が、蓋を開ければBSEに関わる、ここまで大きな事件になるなんて予想してなかった笑
    食品偽装の闇をテーマにした作品は初めてだったので斬新でした。
    中盤から後半に掛けての情報収集からの畳み掛けが、読むスピードを加速させました。
    たしかに、惣菜の安さには何かしら理由があると言う事は分かってても買ってしまう、この人間の心理を付いてやりたい放題やる企業の闇を感じました。
    最後もやるせないなあ…、、そこの繋がりは分からなかったし、赤間の想いを考えると心が苦しくなりました。
    面白すぎたので、続編も読もうかな。
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    投稿日:2024.03.24

  • Rita

    Rita

    このレビューはネタバレを含みます

    居酒屋強盗事件の未解決事件を田川刑事が追う話。地取り鑑取りのスペシャリストによる地道な捜査、いつどこで繋がるのか、手帳が膨れるごとに期待も膨らむ。この強盗事件が巨大スーパーによる地方破壊と食の安全に繋がるとは。他人事とは思えず日本社会のことを考える。こんなの加工肉食べたくなくなる(多分すぐ食べてる)勉強不足でBSEに感染した牛が震える、というタイトルの単語を知らず読みながら驚愕した。
    田川刑事が職人すぎて格好良い、田川家の雰囲気もめちゃくちゃ好き。
    にしても宮田さん!?え、めちゃくちゃ好きだったよ途中まで。田川刑事を買ってる良い上司だと思ってたよ、途中まで。ねぇ宮田さん!?

    レビューの続きを読む

    投稿日:2024.01.28

  • しまじろう

    しまじろう

    お肉が凄く食べづらくなります。笑
    警察、加工食品の闇、上層部からの圧力、
    様々な問題が出てくる中で事件が紐解かれていくストーリーはかなり面白かったです
    導入から言葉が難しく読み進めれるか不安ではありましたが、気づけば読み耽っていました。
    フィクションではありますが、フィクションだからと楽観的に捉えれないような鋭さがありました。
    続きを読む

    投稿日:2024.01.27

  • 小寅

    小寅

    Amazonオーディブルで聴いた。

    「ガラパゴス」と同じく、初めまったく頭に入らなくて、半分くらいに来てやっと面白くなり、もう一度初めから聴き直した(^_^;)

    本作は、ミートホープ事件をもとにした食品偽装問題と、イオンのような大規模ショッピングセンターが地場の商店街を潰した後に撤退する問題を訴える。
    続編の「ガラパゴス」は、派遣労働者の過酷さと、日本のハイブリッド車のガラパゴス状態を描き、「アンダークラス」では外国人技能実習制度の問題とAmazonの搾取を扱ってるようだし、相場英雄はいつもそういう社会問題を作品に落とし込む感じなのか。

    「震える牛」は、つまらなくはないけど、そんなに面白くもなかった。

    逆手で刺してると犯人に自衛隊や軍隊経験があるはず、とされていることに違和感。
    警察だとそういう扱いなのかね。
    単に強い殺意を推認させる一要素のような…。
    本作では他の理由があったけど。
    続きを読む

    投稿日:2024.01.27

  • ケイ

    ケイ

    加工食品を食べるのがちょっと怖くなったね。
    ハンバーグやソーセージを食べる時に、これ大丈夫なやつかなとか思ったりして。

    投稿日:2024.01.19

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