【感想】ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪

今野晴貴 / 文春新書
(126件のレビュー)

総合評価:

平均 3.5
19
33
42
12
3
  • 感情的になってしまう

    経営学でまず経営に必要な要素として、「ヒト、モノ、カネ」(最近は、情報も加えて4つらしいですが)と教わります。
    それとともに企業の目的は「利潤極大化」にあるとも、学びます(この定義は最近は古典的定義らしいです)。
    経営に必須な要素のうちの「ヒト」をないがしろにして、「利潤極大化」だけを目指す企業がブラック企業といえるで
    しょう。
    創業者が存命で、急速に事業を拡大かつ利益を計上しなければならない会社が、ブラック企業となる可能性が高いよ
    うに感じました。特に、オレのやり方が全てだとか最高の考え方と思っているような経営者は怪しい。
    この本を読むと、ワタミグループでは食事をしようと思わないし、まして渡邉美樹を国会議員なんかにしてならないと思
    ってしまう。ついつい主観的に読んでしまい、こんなことが許されていいものかと力んでしまいます。かといって、何か
    行動するわけではないんだけど。
    続きを読む

    投稿日:2014.09.23

  • 若者そして私たちから搾取した利益でグローバルに羽ばたくブラック企業

    ブラック企業の実態を具体例とともに紹介し、跋扈する背景について論じている。
    新興企業に多い印象だが、グローバル企業にもブラック企業は存在する。
    日本型雇用の労使関係では雇用保障と命令権はセットで与えられる。ブラック企業は近年のその変化につけこみ、命令権のみを行使して徹底的に従属させ、労働力を搾取した上で意図的に鬱病に陥れて捨てる。ムチをハラスメントに持ち換えた奴隷制である。
    当のブラック企業は本来負担すべき辞めた若者の治療費、社会保障費などのコストは全て社会に押しつけている。
    著者はブラック企業を社会問題として捉え新しい「労使関係」の制度を構築することが重要としている。
    続きを読む

    投稿日:2015.08.22

ブクログレビュー

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  • Anony

    Anony

    感想
    なぜブラック企業が存在するのか。構造的なより深い問題に切り込まれていない。経営者がいけないのか。騙される就活生も悪いのか。犯人はいるのか。

    投稿日:2022.12.18

  • kun92

    kun92

    思ってた以上に、インパクトがあった。
    まさに、日本システムを利用して、日本を食い潰す妖怪。
    若者を壊す。つまり次世代の日本を壊す。

    単に若者の責に帰すべきでない。
    かつ、法的な網掛けが難しい。
    宗教法人も問題がだ、こっちもちゃんと取り上げないと、マジに滅びるぞ。続きを読む

    投稿日:2022.10.12

  • deroderoh

    deroderoh

    この本で紹介されている事例を見ると、ブラック企業は本当に恐ろしいと思う。

    人を人として扱わない。

    印象に残った章

    第3章 ブラック企業のパターンと見分け方
    パターン1 月収を誇張する裏ワザ
    パターン2 「正社員」という偽装
    パターン3 入社後も続くシューカツ
    パターン4 戦略的パワハラ
    パターン5 残業代を払わない
    パターン6 異常な36協定と長時間労働
    パターン7 辞めさせない
    パターン8 職場崩壊

    第5章 ブラック企業から身を守る
    ・「戦略的思考」をせよ!
    ・鬱病になるまえに、五つの思考・行動を
     1自分が悪いと思わない
     2会社のいうことは疑ってかかれ
     3簡単に諦めない
     4「労働法」を活用せよ
     5専門家を活用せよ
    ・争う方法
    ・「選別」への対応
    ・「使い捨て」への対応
    ・逃げ続けてもブラック企業はなくならない
    続きを読む

    投稿日:2022.10.01

  • koooop

    koooop

    2021.27

    ・専門家にも使用者側、労働者側といった立場に立つ人がいる。
    労働者側:労働弁護団所属の弁護士、個人加盟ユニオン、労基等
    ・固定残業代と呼ばれる残業代を基本給に含めて月収を誇張する裏技がある
    ・ブラック企業と戦うには簡単に諦めない、労働法を活用する
    ・戦う方法は、個人的に交渉する、行政を交えて交渉、労働組合に加入して交渉、裁判
    続きを読む

    投稿日:2021.10.05

  • jumpinjackboy

    jumpinjackboy

    いまや社会にすっかり定着した言葉「ブラック企業」。問題の代表的な論客である今野晴貴が執筆し、「第13回大佛次郎論壇賞」を受賞するなど高い評価を受けたのが本書。わたし自身も「ブラック企業」ではないかと疑われる会社に勤務していたことがあり(15日間で休みが1日しかないときがあった、むろんすぐに辞めた)、かねてからこの問題については関心があったので読んでみた。本書を開くと、報道などである程度事例については知っていたが、のっけから目を覆いたくなるような酷い事例のオン・パレード。そこで働いていた従業員の心情たるや、と暗澹とした気持にさせられてしまう。誰もが名を知るような有名企業ですら法令違反のブラック労働が横行し、「ブラック士業」と呼ばれる専門家までグルになっていることがある、と聞かされた日には、いったいどうしたら良いのかわからない。この世に救いはないのではないかとの想いすら浮かんでくる。「働き方改革」が叫ばれるようになった昨今では、執筆当時よりは多少状況が改善していると信じたいが、それでもいまだに大企業でも労働問題が報じられており(今年の「ブラック企業大賞」は三菱電機が受賞)、もはや問題解決は不可能であるような気もするが、だからこそ著者のような人たちの活動は貴重であり、ブラック企業の実態を明らかにした本書にも意義深いものがある。続きを読む

    投稿日:2019.12.30

  • nikaku1.1

    nikaku1.1

    ブラック企業が持つ本当の怖さを知りました。
    本書の中にはブラック企業で起こった実例がいくつか挙げられていますが、どれもフィクションではないかと思うほど恐ろしいものでした。

    人格を壊されかねないブラック企業という存在は身近な殺人鬼であると私は考えました。


    この殺人鬼から逃れる方法は企業選びを慎重に行うことが最もベターなため、
    ぜひ就職活動や転職をしている(しようと思っている)方々に読んでもらいたいです。
    続きを読む

    投稿日:2019.10.07

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