【感想】発達障害と呼ばないで

岡田尊司 / 幻冬舎新書
(14件のレビュー)

総合評価:

平均 3.8
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6
2
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0
  • これを読んで幸せになろう。

    発達障害というのは病気ではないので
    治す方法というのは特にないと思います。
    重要なのは社会的認識が低いということです。
    簡素に書けば「お宅のお子さんは頭がいいんですね~」と言われれば
    どんなに謙遜しても親達はまるで自分が褒められてているようで気分がいい。
    逆に「お宅のお子さんは発達障害なんですか、親に似て馬鹿なんですね~」
    とは言われたくないものですよね。しかし、発達障害→知恵遅れ→馬鹿
    という知識しか持っていない世の中の95%近い人達の方が、よっぽど馬鹿なのに、
    それにすら気づいていないのが現状です。発達障害の脳を持つ人には天才と呼ばれる人達が多いです
    芸術家、音楽家、発明家、映画俳優、小説家などなど、
    普通の幸せを求めているごく普通の人間になるよりも、
    あなたも今日から自分のしたいこと、やりたいことをとことん追求して幸せになりましょう。
    発達障害だろうと、なかろうと、幸福になれればいいんです。
    これを読む以前の私は、自分も大人の発達障害の可能性が高いので
    人知れず悩んでいましたが、これを読んでふっ切れました。
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    投稿日:2015.07.30

ブクログレビュー

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  •  ぶどう

     ぶどう

    勉強用としてメモをとりながら読む。なんでも発達障害として片付けてしまうことに疑問だったが、非定型発達との呼び方に変えるだけで、どれだけの子どもが健やかに育てるだろうと思う。改めて子どもを育てることの大変さを思う。求められたら応答する。過剰でも不足でもなく、与える。簡単なことなのに、とても難しい。続きを読む

    投稿日:2023.01.22

  • ナマケモノ

    ナマケモノ

    発達障害は生物学的基盤によって起こる中枢神経の機能的発達の障害とされ、遺伝要因が強いことがわかっている。

    しかし、遺伝要因が強いはずの「発達障害」と診断されるケースが近年急増している
    その背景には、第二の遺伝子とも呼ばれる"愛着スタイル"が関与していると考えられる

    生育史上の問題は、心理学的な問題だけでなく、生物学的、生理学的なレベルでも影響を及ぼしていることがわかってきた
    ここで引き起こされる症状が、発達障害の症状に類似するのだ

    そのため、専門家は発達障害と愛着障害を見極める必要がある

    ところで、「障害」という診断は子どもにくだしてもいいのか。
    前向きに乗り越えれる子どもがいる一方で、強い自己否定にとらわれる子どももいる。

    また養育要因があることについても専門家は慎重に扱わなければいけない。
    不用意に養育者に責任を求めると、子どもだけでなく親までもが強い自責の念に囚われてしまうからだ

    そのことを踏まえ、周囲の大人が「発達障害」と呼ばれる子どもたちの特性を見極め、そこを伸ばしていけるような環境をサポートできるのが理想であろう

    ✏安全基地として機能しているかどうかを見分けるには、「何でも話せる人がいますか?」と尋ねてみれば良い。
    そこで親や配偶者など身近な家族を挙げる人は、安全基地がうまく機能している人である。
    それに対して、誰もいないとか、家族以外の友人やメル友しか心を打ち明けられないという場合、赤信号だ。
    続きを読む

    投稿日:2022.02.17

  • まつT

    まつT

    このレビューはネタバレを含みます

    発達障害と比較しながら、愛着障害についてまとめられている。障害の遺伝率や愛着スタイルの臨界期など具体的な数値とともに載せられており、分かりやすい。親と教師の子どもに対する関わり方について、大切にすべきことは共通する部分が多いと感じた。

    ・発達障害が短期間に増えている理由は、定義の拡張+環境変化によるもの。
    ・双生児研究による遺伝率
    自閉症9割 スペクトラム7〜8割 IQ7割弱
    読字2〜5割強(飲酒や喫煙でリスク1.6倍増)
    ADHD6〜7割 *体重の遺伝率も同様
    愛着障害2.5割程度
    ・親のうつ→2次的に愛着障害につながる。
    ・愛着の臨界期は1歳半頃
    ・1歳未満で預ける→愛着や発達面で影響大
    ⭐︎愛着は量より質 子ども視点からどうか
    ・抵抗→絶望→脱愛着
    ・愛着=生理的な現象+大人の愛着スタイル反映
     +スキンシップや授乳など…
    ・遺伝要因も少しは関係している。
    ・愛着は社会性、知的発達もバックアップしている
    ・1歳半時の愛着パターンは7割の大人が同傾向
    ・愛着パターンは18歳頃にスタイルとして固定
    ・幼少時の可愛がり度が生涯にわたって影響
    ・オキシトシンシステム
    ・アジア人種は母親の接し方による影響大
    ・自閉症スペクトラムは上位階層に多い。
    ・ADHDは貧困層に多い。
    ・画面控えめ+適度な不足状態の方が意欲増
    ・安定愛着を育むために…感受性+応答性

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    投稿日:2021.07.23

  • hidekazuasai

    hidekazuasai

    本書によると、ADHDは原因遺伝子を刺激した結果ということである。つまり、養育環境が大きい。
    確かにそう言われると、我が実家の父は、僕の原因遺伝子を刺激した、と思えてきたw

    本書によると、ADHDは肥満と同じで、つまりは、環境が決めているのだ、ということだ。
    肥満も、遺伝性より環境ですからね。

    本書は、軽症発達障害を非定型発達と呼び、それぞれの特性を伸ばす教育を提案する。

    私が「非定型発達」という言葉に感じたのは、希望へ向かう提案だということだ。
    そして、多数派でしかない定型発達から外れているからといって、障害とまで呼ぶのは?と疑問を呈している。
    著者の岡田氏は、少年医療刑務所の勤務経験もあり、その施設で出会った少年との交流もエピソードとして挟まれ、とてもハートフルな仕上がりにもなっている。
    発達障害は、遺伝子、脳の器質と思い込んでいる人こそ読んでほしい一冊である。

    本書によるとジョブズも養育環境が不安で愛着障害で、見た目はADHDそのものだが、ジョブズには現金なところがあり、ある学校の先生がジョブズが良い成績をとったら報酬を出して、ジョブズを成長させた。視覚空間型は職人タイプになりやすい。
    日本の教育は、官吏養成所のようなところだから、職人タイプの視覚空間型は、どうしても、劣等感を持ちやすい。日本の現在の本質的な問題はその職人タイプが若くなるにつれて、その日本の官吏養成所教育で、育っていないことなのだ。

    ある子供を、発達障害としてその枠に押しこめるのではなく、むしろ、特性を伸ばすには、親や教師、支援者の「愛着」が最も大事だと説く本書は、未来を切り開く一冊であることは間違いない。
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    投稿日:2018.05.18

  • kotarotsuchiya

    kotarotsuchiya

    このレビューはネタバレを含みます

    発達障害の本かと思ったら違った
    発達障害と診断される子ども、若者が爆発的に増えているのは愛着障害や自閉症スペクトラムをもいっしょくたにしてしまっているから
    発達障害と愛着障害では対処法がかわるから慎重さが必要
    発達障害と診断された保護者は強いショックを受けるので慎重さが必要

    学習のタイプは常々感じることだったのでまとまっててよかった
    視覚空間型、視覚言語型、聴覚言語型

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    投稿日:2017.05.02

  • horry-night-hm

    horry-night-hm

    虐待、育ちと発達障害の鑑別について書かれている、良本。

    図書館で借りたけど、そのうちに買おうと思う。

    投稿日:2016.02.16

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