【感想】ロボットは涙を流すか 映画と現実の狭間

石黒浩, 池谷瑠絵 / PHPサイエンス・ワールド新書
(19件のレビュー)

総合評価:

平均 3.6
2
5
3
2
0
  • ロボットと人間の違いって。。。

    SF映画を通して最新のロボット技術について語られている。
    あまりの技術の進歩にロボット(アンドロイド)と人の差が何なのかよくわからなくなってしまう。
    コンビニのレジにいるのは、人間なのかロボットなのか
    ロボットの話を読み始めたのに人間らしさについて色々と考えさせられてしまう。
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    投稿日:2014.07.02

  • アンドロイドやSFに興味があるなら

    四五年前に買って放置していたものを、「マツコとマツコ」をきっかけに読んでみたのだが、テレノイドに通じるアイデアが提示されていたりするのが面白かった。アンドロイドの研究は興味深い反面難しい印象もあるが、有名な映画をサンプルとして用いるとアンドロイドとは何か(翻って人間とは何か)を考えやすくなるかもしれないと思った。映画がむしろ現実に追いついていないという言葉が印象的だった。あと、トランスフォーマーに対する既存のハリウッドのロボット観との変化や人型に拘らない点への評価とか、映画の見方も深めてくれそう。全体的に平易な文章で、アンドロイドは勿論、登場するSF作品もあらすじが紹介されるので、特別知識は全くいらないのだけど、議論されてるアイデアは感覚的には理解しがたいものもあり、考えるのが好きなら一読の価値ありだと思うが、ただ知るのが好きで読むのには向かない印象。続きを読む

    投稿日:2015.10.26

ブクログレビュー

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  • のもん

    のもん

    映画の中のロボットの描かれ方を通して、
    研究につながるリアルさ、人間を問う視線のありかたなどを検証。
    「社会のループ」に入れれば、
    ロボットであっても人間と同じ、
    コミュニケーションの取れる存在として認識される。
    人間にしたって、その心が本当にあるのかどうかを
    検証することはできないのだから。
    ジェミノイドのスイッチを切ることで、
    普段は目にすることのない「死」を感じるというくだりは
    ちょっとショックだったなー。
    ロボットに競争心を持たせることの可能性には、
    危ない部分もはらんでいると思うが、
    なかなか興味深い視点だと思った。
    「マトリックス」「サロゲート」ちゃんと見てみようかな。
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    投稿日:2019.07.29

  • ritsuca

    ritsuca

    夏目漱石アンドロイドの話を新聞で見かけて、そういえばたしか…とこの本を思い出して読んでみた。
    ロボットはそこまで人間とかけ離れた存在でもないんですよ、というのが一冊のなかに溢れに溢れていて、これから実用化されるものが増えるであろう未来が楽しみになってきた。あと、最後の最後で「攻殻機動隊」が出てきてテンションあがった! たしかにあれもロボットの一種なのであった。あまりというか、ほぼ意識してなかったけど。続きを読む

    投稿日:2018.10.09

  • rashita

    rashita

    SF映画と現実のロボット技術との対比の中で、「ロボットとは何か?」「人間とは何か?」を考察していくという内容。

    何かについて考察するときは、それに非常に近いものとの対比することで、「その差はどこから生まれているのか」を考えるというのが一番ストレートなやり方になる。

    ほとんど人間の代わりになるロボットが出てくるSFの世界では、「じゃあ、ロボットと人間の線引きはどこになるんだろう」という疑問を考えずにはいられなくなる。それは、やはり私たちが人間であり、人間に近いものに注目し、その差を意識する、という性質を持っているからだろう。たぶん究極的に言えば、それが人間かどうかを気にするかどうか、というのが「人間らしさ」なのかもしれない。

    あげられている映画の内容について結構触れられているので、できればある程度映画は見てからの方がより楽しめるだろう。
    「アイ、ロボット」「ブレードランナー」「サロゲート」「マトリックス」あたりはチェックしておきたい。

    あと、もちろん「攻殻機動隊」も。
    続きを読む

    投稿日:2018.10.09

  • 凪野基

    凪野基

    3:こちらは工学的アプローチからロボット、アンドロイドとヒトとの関わりについて述べたもの。人は人工皮膚を張ったアンドロイドに体温を感じるそうです。ふーむ。ジェミノイド一回見てみたいなあ。

    投稿日:2018.10.08

  • フラビオ

    フラビオ

    2017年12月12日読了。自分そっくりのロボット「ジェミノイド」で有名な石黒教授とサイエンスライターの池谷氏の対話から構成された、という本。教授の研究成果の様々なロボットたちの紹介と、SF映画に描かれてきたロボット・アンドロイドに対する紹介が折り重なっておりとても読みやすく、興味を引く。「他人に対して怒ることができなかったが、意識して怒るようにしたらそのうち自然にスイッチが入るようになった」という教授の個人的な挿話も、いかにも研究者というか逆に人間臭いというか独特の面白さがある。「人間とは何か?」なんて答えもないしいつまでも考え続けられるものだが(「植物とは何か?」という問いだって、答えるのは簡単ではないだろう)、技術の進歩によって問いが深まり身近になり、それが人類の進化なのである、という考え方はとても面白い。続きを読む

    投稿日:2017.12.12

  • コグマ

    コグマ

    最近ロボットやアンドロイドが気になるので取っ掛かりの一冊として。
    いくつかのSF映画の中でのロボットの扱われ方について、技術的な部分とともにストーリーにおける役割、意味づけを考察。「心」が存在するのかどうか、実は確かめようがないのは人間もロボットも同じ。「心」は他者との関係において承認され付与される。話しかければ頷き、笑い、返答し、コミュニケーションを取れるロボットは社会の一員として承認され得る。ではその時、ロボットと人間の違いはなにか、つまり、人間を人間たらしめるものはなにか?
    ロボットの動きを人間に近づける技術、そして人間と「人間のようにふるまうもの」をめぐる哲学的な問い、という大きくふたつのアプローチからの議論が平易な言葉で展開。おもしろかったー、入り口に選んでよかったです。
    続きを読む

    投稿日:2016.05.01

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