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辻村深月 / 講談社文庫 (655件のレビュー)
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総合評価:
食いしん坊花子
2
人を選ばず、おすすめしたくなる小説。
読み始めて少し進んだあたりから、 ぐんぐん、ひきつけられました。 なにか、よくわからない、でも怖いことがおきてる……という ざわざわ感がなんともいえず、不気味で、ますます引き込まれました。 心理描…写が巧みなうえに、とても読みやすく、 ハラハラドキドキしているうちに、 結構なボリュームのはずの上巻を読み終えてしまいました。 キャラクターひとりひとりも、それぞれしっかり物語を背負っていて、 その描き分けと熱量に「これは力作」という印象を受けました。 そして、ずいぶん昔になってしまったけれどすごく「学生時代にこんな風な仲間がいたら」なんていう気持ちにもなりました。 ボリュームはあるけれど、これは人を選ばずにおすすめできる小説だと思います。続きを読む
投稿日:2017.03.08
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KENT
1
女子高校生たちの心理と自殺者探しか
辻村深月のミステリーで、第31回メフィスト賞受賞作である。主な登場人物は、青南学院高校3年生10人程度。別段実話でもないのに、その中の一人に作者と同姓同名の「辻村深月」がいるのは笑えるよね。 スト…ーリーは、雪の降るある日、いつも通りに登校した8人の高校生が学校に閉じ込められてしまう。開かない扉、無人の教室、5時53分で止まった時計。寒々しい校舎の中からどうしても出ることができない。きっとこれは2ヶ月前に、学園祭の最中に死んだ同級生の精神世界の中なのだろうという推測。だが閉じ込められている8人全員が、その自殺した同級生の顔も名前も思い出せない。 結局はこの自殺した同級生は、一体誰だったのだろうか、ということがこのミステリーの謎解きテーマである。それにしても、それだけのことを解明するために延々と物語は続いてゆくのだ。社会問題や恋愛などを描くわけでもなく、高校生の心理状態だけを克明に追いかけてゆく。普通の社会人にはかなり退屈な前半であった。ところが後半になって登場人物の過去の背景などが語られ、犯人らしき人物が登場してくると、俄然面白くなってくる。そして前半の10倍のスピードで一気に読み終わってしまった。まさに想像外の犯人とラストのどんでん返しは、流石にメフィスト賞受賞作だと唸ってしまった。 もともとこの本を読むきっかけになったのは、タイトルの「時は止まる」がタイムトラベルものをイメージさせたからである。だがその期待は見事に裏切られてしまった。確かに時計は5時53分で止まっているのだが、それは同級生が自殺した時間であり、時を止めるというより幽霊の時間という感じだった。まあ犯人いや自殺した人物探し、ということではミステリーと言えるが、どちらかというと女子高校生たちの心理やいじめなどを巧みに描いた青春学園ドラマという趣でもあった。社会経験豊富な大人には、ちょっと物足りないが、中学生や高校生ならば大感動間違いなしであろう。続きを読む
投稿日:2013.09.25
りっく
特に中・高・大学生へ
本の内容は紹介ページのとおりです。 登場人物はほぼ大学受験を控えた高校3年生であり、彼らの抱える感情は学生ならば特異なものではなく、簡単に感情移入できると思います。 詳しくは書けませんが伏線の張り方が…非常に巧みであるため、上下巻を同時に買って間を空けず丁寧に読むことを強くおすすめします。 読み終わった時必ず心に残るシーンがあると期待していいと思います。続きを読む
投稿日:2013.09.24
タカス
だれ?
思春期特有の学校生活での登場人物それぞれの悩みや葛藤。閉ざされた校舎という密室空間で過去が明らかになり、ひとり一人消えていく過程はミステリーとホラー感満載。「ホスト」は誰か目星は付けてるけれど、当たる…かどうか早く下巻を読まねば!続きを読む
投稿日:2013.09.26
ことく
自分も閉じ込められたような感覚
2ヶ月前に自殺したクラスメイト。冬の校舎に閉じ込められた8人の生徒が誰一人そのクラスメイトの名前を思い出せない。彼らとともにそれが誰なのかを探しながら丁寧に読み進めていきました。 降りしきる雪、冷たい…校舎、その中から出られない恐怖がひしひしと伝わってきます。 時計が進み始めるとき起こる事件は生々しく残酷です。 私の予想は見事に外れてしまいましたが、だからこそこんな結末を書いた辻村深月は凄い作家だと唸らずにはいられません。 登場人物ひとりひとりがとても丁寧に描かれており、心理描写も素晴らしいです。 続きを読む
投稿日:2015.09.07
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にゃごさん
学園もの。後半で感想は纏めようかと思います。 取り敢えずここまでは面白かったです。この先でどんな展開になるのか、ちょっとまだ結末は読めてないですね。
投稿日:2024.04.11
湖永
雪が降るある日。 かなり寒い朝の描写から始まる物語は、大学入試を控えた男女が2人ずつペアで登場し、学校へと入って行く。 だが他の人の気配はなく、先生さえいない… あれっ、登校日だよねと誰もが思っている…。 そのうち学校から出られなくなる。 そして、10月の学園祭の最終日に自殺したのが誰だったのかを皆、思い出せなくなっている。 何故、誰も死んだ同級生の顔も名前も忘れてしまったのか… もうこの辺りで気になって仕方がない。 この8人以外、誰も出てこないのか? 県下でも有数の進学校に通う彼らたちはもちろん優秀でありながら皆んな個性豊かでもある。 家の事情もさまざまだからこそ悩みもある。 どうなっていくのかと思いながら読み進める。 1人ずつ少し前のことを思い出しながら心のうちを曝け出しながらいなくなる。 充が、清水が、昭彦が、 いなくなる。 もう目が離せなく下巻へ。 続きを読む
投稿日:2024.04.01
な
誰が自殺したのか気になりすぎて下がはやく欲しかった。あきひこのところが良かった。いじめについて考えさせられた。清水さんには少しイライラ、、。全体的に細かい描写がたくさんあって引き込まれた。
keiko
10年以上前に読んだけど再読。 なんとなくのストーリーと面白かった事だけ覚えててラストもいまいち思い出せず。 ああ。でも、やっぱり好きなジャンルは変わらないと再認識。 早く下巻が読みたい。
投稿日:2024.03.21
lei05
8人の高校生が雪の降りしきる学校に閉じ込められるお話。 冒頭は不思議なことがたくさん起こり、何が起こっているのかすら掴めず、ミステリー?要素が強めだけど、途中からは登場人物一人ひとりのエピソードが丁寧…に描かれていく。 自殺したクラスメイトが誰なのか!?がだんだん明らかになっていくくだりだけでなく、緻密に描かれた登場人物たちのエピソードが最後には「ここに繋がるのね」という発見があるのも楽しかった。 ボリュームも登場人物も多いうえに時間軸も現在と過去を行ったり来たりするのですが、非常に整理されていて本当にすごい! あらすじだけ見ると重い印象を受けたけど、爽やかな読後感が味わえます。続きを読む
投稿日:2024.03.20
うたえなが
やっと読めた!辻村さんのデビュー作、冷たい校舎の時は止まる。まず、驚いたことが登場人物の中に辻村深月という人物が登場していたこと!この作品のおおもとになる作品を書いたのは高校生の時で授業中、ルーズリー…フに手書きで書いていたのだとか!尊敬しかないですね!面白すぎてページをめくる手が止まらなかった。長いけど。続きを読む
投稿日:2024.03.18
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