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風野真知雄 / 文春文庫 (27件のレビュー)
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総合評価:
幸佳稲穂
3
イメージ的には
テレビドラマで例えるなら、遠山の金さんよりは、水戸黄門です。 文章としては読みやすく簡単に読破。 怪談物と思いきやそんなことはなく、普通に歴史小説でした。 推理要素は少ない。 私達が見知った時代劇…(テレビドラマ)の要素がうまく取り入れられている。 好きな人ははまりそうな感じがします。 続きを読む
投稿日:2014.11.12
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mag2000
1
はじめての風野作品でした
お里の尺八は、安寧を得た後には人々を魅了した力を減弱したらしい。人はみな悪の匂いに魅力を感じるということか。ヒーロー根岸様もけっこう「ワル」だし。少女尺八吹き、うしろ猫、虚無僧、サディスト与力、若旦那…の謎の言葉、とちりばめられた伏線が最後に一気に回収。とてもおもしろかった。また追いかけたいシリーズができてしまった。うれしい!続きを読む
投稿日:2014.10.06
Reader Store オフィシャル
長谷川平蔵と遠山の金さんを超える男
江戸南町の名奉行として名を馳せた根岸鎮衛は、本業の傍ら老人や同僚、ちまたの珍談奇談を集め続けた人物。『耳袋』と呼ばれるそれは、約1000編にも及ぶ膨大なコレクションとなり、当時を知る貴重な資料にもなっ…ています。岩波文庫などで読めるこの『耳袋』が、まなかなりおもしろいのですが、それはまた別の機会に…。そして『耳袋』には誰にも見せない“祕帖”がありました。そこに描かれる江戸の不思議と怪異の物語が、根岸が関わる事件の中に織り込まれていきます。根岸は、遠山の金さんよろしく赤鬼の刺青を体に刻み、長谷川平蔵と出生争いをしながら、一刀流の名人で人情家の栗田と二刀流のおっとりした坂巻を両脇に、事件を解決していくわけです。イキイキした登場人物たちに、知っているキャラクターやニヤリとさせるような他の時代物へのオマージュ的な要素が絡む、時代物好きにはたまらないシリーズ。(スタッフI)続きを読む
投稿日:2013.09.20
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梅乃
このレビューはネタバレを含みます
章立てになっていてタイトルついてるので、別々の話かと思いましたが最終的に全部つながるようになってました。(うまく言えない) もっと妖怪妖怪した話かと思ったんですが、ちょっと不思議な事象を見聞きする程度でした。所々今の時代と通ずる話があるのはわざとでしょうか。
投稿日:2023.12.24
dsukesan
実際にある江戸時代の奇談集である耳袋の著者である根岸備前守を主役とした物語。人間の闇と妖しさの詰まった事件を解いていく短編集。 端々のセリフで語られる人間観にほっとしたり、はっとしたり、愉しく心に染み…る物語。続きを読む
投稿日:2019.11.17
advicekiyomidosu
南町奉行の根岸肥前の私邸には、後ろ姿しか見せない猫が飼われている。孫などは「うしろう」と呼んでいる。 大店の旦那が続けて酷く殺される不思議な事件が続いた。 犯人が侵入した痕跡がないのだ。 そんな時に、長く目が見えなかったあんまが突然見えるようになった話。 旗本の跡取りが、突然そこにはない不思議な物を見る話。 黄金の秘仏が狙われた。泥棒を捕まえたが、仏像は出てこない。どうやら、仏像のありかを外の配下に暗号を送ったらしい。、、と いくつもの事件を巻き込みながら、今回も根岸肥前は解決に。
投稿日:2018.08.16
らじヲ
耳袋秘帖の妖談シリーズ第1弾。 ねこは思慮深いって言うか、動物だっていろいろ考えているよってことが最後に出てきます。 だから動物をいじめちゃダメだよね。 もちろん同じ種である人間を簡単にいじめるヤツは…ダメダメだね。 「越後屋の三井だって、やがては立ち行かなくて住友と組むことだってないとは言えぬ」とか、突っ込みたくなるセリフがちょろりと入っているとことは、相変わらず風野さんらしかったです。続きを読む
投稿日:2016.01.19
ざじ
変わったものが好物な元ワルなお奉行の根岸、彼の手足となって動く部下二人、イケメンなのにブス専と言う曲者な宮尾、約182センチの腕力自慢で体育会系な椀田、3人のチームワークの小気味よさと、ユーモア探偵の…体の中に漂う妖しい事件簿、文句なしに面白い!!ユーモアの中に漂う不気味さ・怖さが引き立っていて、エンターティメントと言う意味合いで凄くよく出来ている!!(上から言ってる訳ではない)時代小説なんて普段滅多に読まないけど、非常に読みやすい。謎が幾つも散りばめられていて、それが明らかになった時の爽快感、清涼感。猫好きにもタマラン!猫のうしろうが何故人間に後ろ姿しか見せなかったのか、と言う部分が明かされた時は自分で予想していた以上の感動があった。根岸の孫がうしろうにとっては…とか、ああ、そう言う事だったのか、と。「蚊の知」はここにもかかってるのかな、と。猫=畜生、って思う人間もいるだろうからなぁ。根岸の人徳がなせる業、とも言えるが、根岸の「ちょっと変わった大勢の人の中で生きにくそうな人間を見る目」と言うのが凄い。根岸にはそんな意識は全くないだろうが、彼に必要な人間は自然に彼の周りに集まってしまうんじゃなかろうか。宮尾と椀田の質の違う盾ぶりがカッコいいんだ、これが!!お奉行の根岸、誰の声かなぁ…飄々としてて柔らかさの中に男っぽさがあって渋い、と言う声は…俺の超個人的な好みは運昇さんだ(笑)。椀田はあんげんしかいないだろうなぁ。宮尾は読んでて登場した瞬間に海外ドラマでよく聴くトーンの内田夕夜さんだった。自分がいかつい容姿しているから、色男系には疑り深くなる椀田www お姉ちゃんに頭が上がらない系の椀田(笑)。細かく言うとあんげんと違う部分も多いけど、いやホント面白い『妖団うしろ猫』。ユーモア探偵ものとしてさくさく読めるのに薄っぺらくないのは短い描写でもキャラ立ちしてる作風だからだ!続きを読む
投稿日:2014.03.20
メリーさん。(或いは)めぇー。
『くノ一』シリーズの次が来ない(爆)ので 図書館で見つけて手に取ったシリーズ。 1冊目にしては設定が馴染んでるのが不思議だったのだが 他の方のレビューを読んでわかった。この前に根岸肥前守の別の話があるんだ。 先ずはそっちを探して読まなきゃいかんなぁ。 妖しと捕り物が絡んで話が進むのは風野氏の定番なのだろうか。 この要素に更に恋愛が加わると『くノ一』シリーズになるのかな、と思った。 巨漢の椀田がお姉さんには頭が上がらないところや イケメン設定の宮尾がブス専だったり、 猫が「みやお」と鳴くと「呼び捨てにするな」と怒るとか 小ネタともいえる細かい部分が相変わらず面白い。 猫のうしろうと(この名前を付けるセンスも)、根岸の孫の篤五郎のキャラもいい。 話全体としては込み入っていて、個人的には読むのが大変だった。 『くノ一』と比べるわけではないが、なんとなく潤いが足りない気がしてしまう。
投稿日:2013.07.31
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