【感想】少女には向かない職業

桜庭一樹 / 東京創元社
(133件のレビュー)

総合評価:

平均 3.4
13
44
53
11
5
  • 秘密を共有する二人

    ミステリー色は強くなく、トリックや犯人当てといったものはありません。強いていえば、女子中学生二人の奇妙な友情物語、といったところでしょうか。「書籍説明」にもあるように、殺人を犯してしまった主人公と変わり者の友人(?)・静香を中心に話が進んでいきます。
    著者は女性だけあって、少女の心情を描くのが非常に上手いです。読んでいて、思春期独特の不自由さややりどころのない感情を思い出しました。同著者の「砂糖菓子の弾丸は打ちぬけない」が好きな方なら、本作もきっと楽しめると思います。
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    投稿日:2013.10.23

  • 最後で拍子抜けした

    最初は作者が男性かと思っていたのもあって、
    女子中学生の語り口調が気になってしょうがなかったのですが
    主人公が自宅に帰ったときに一気にイメージが見えるようになって驚きましたw

    改めて読むと細かい描写、色や香りが想像できること書いてあるからだなーと感心。

    普通の女子中学生の葛藤などがよく伝わってくて面白かったです。女性は昔を思い出すはずw

    紙の本と違ってどれくらいの長さかスライドバー見ないと分からないので、
    女子中学生らしい発想だけど、この後どうするのかな?と思っていたら
    終わってしまったのでびっくりしました。

    ですが読み終わって結構経った今でもラストのシーンが頭のなかで映像化され
    あの後どうなるのか、といったことを想像してしまうので
    よっぽど面白かったんだな、と気付かされました。

    オススメです。
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    投稿日:2014.06.11

  • 「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」が好きなら

    独特の世界感なので,例えば同作家の「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」が好きなら十分楽しめると思います。
    ストーリーの面白さを求めるとちょっと「?」になると思うので,あくまでも世界感を楽しむ作品です。

    投稿日:2016.12.23

ブクログレビュー

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  • ‪‪蜜の花

    ‪‪蜜の花

    強くなりたい。優しくなりたい。力がほしい。
    彼女たちは中学生で、だからこそ
    逃げ出そうにも力がないし、耐えるのには先が長すぎる。

    最後に、唯一身を任せてもいいやと思えた大人がいたんだ。。
    私もそんな大人に救われたうちの一人だから、彼女たちのことをもう大丈夫だよって抱きしめたくなった。続きを読む

    投稿日:2023.07.20

  • まあ

    まあ

    一気に読み終えてしまった。
    そして、自分の魂がこの離島の夏の海と山の間にある通学路あたりにまだ浮遊してる気分。(終わりは冬ですが)

    中学2年の少女。
    大西葵は学校ではおちゃらけたりして、友だちに囲まれてる。幼馴染の田中颯太とは、ゲーム仲間。
    でも家に帰ると、ママが飼ってるペット・・心臓と足が悪くてアル中の義父がいて、
    ママにも義父にもちゃんと話すことさえできない。

    そんな時クラスで地味な図書委員の宮ノ下静香を学校外で見かけた。彼女は学校と違って、まさしくゴスロリ(葵がゴスロリという言葉を知ってだかどうかは分からないが)だった。
    「いいもの見せてあげる」
    「いいものって?」
    「死体」

    接点のなかった2人が夏休みの始めに関わり出してから、2人を取り巻くモノが変わる。
    いや、変えていく?

    って話。


    こんな時はこーすればいいやん、あーすればいいやん!って思えるのは
    読んでる私が大人だから。
    きっと中2はこれが精一杯。
    だからこそ、残酷で、しんどくて、でもどこか、キラキラしてるんだよなー。

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    投稿日:2023.05.15

  • 奏悟

    奏悟

    島に暮らす13歳の少女葵と静香。
    強くなりたい。強くて優しい大人になりたい。力がほしい。中学生の頃は同じような事を考えていたな。子供の世界から早く抜け出したい、早く大人になりたいと。

    静香の告白はどこまでが真実だったのだろう。
    「我慢と秘密が同居する罪は、その子供を滅ぼす。」
    の警察官のおじさんの言葉が凄く印象的だった。

    葵と静香も二人とも救われているといいな。
    続きを読む

    投稿日:2020.10.20

  • satokeno

    satokeno

    読みやすくて一気に読めた。夏の日差しや蝉の声で息苦しさや焦燥感が。空と海の色が暗く沈んでいき境目が滲んでいく様子で、葵の気持ちが暗く落ち善悪がわからなくなる様が伝わる。
    ただまあ臨場感があって楽しめるけど、それだけって気もする。続きを読む

    投稿日:2019.12.07

  • 凪野基

    凪野基

    118:わりとさらっと読めてしまったんですが、どうにもモヤモヤが残る作品でした。閉塞感を抱え、家庭環境も良くない葵がそれを打開するために選んだ手段が殺人、というものであったことに対し「それはアカンやろ」と優等生ぶることも、「それも仕方ないよ」と共感することもできなかったからだと思います。それでも最後、葵が助けを求められる大人が現れたことにはほっとしました。続きを読む

    投稿日:2018.10.08

  • 夢色

    夢色

    このレビューはネタバレを含みます

    【あらすじ】
    あたし、大西葵13歳は、人をふたり殺した…あたしはもうだめ。ぜんぜんだめ。少女の魂は殺人に向かない。誰か最初にそう教えてくれたらよかったのに。だけどあの夏はたまたま、あたしの近くにいたのは、あいつだけだったから―。これは、ふたりの少女の凄絶な“闘い”の記録。『赤朽葉家の伝説』の俊英が、過酷な運命に翻弄される少女の姿を鮮烈に描いて話題を呼んだ傑作。

    【感想】

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    投稿日:2017.08.27

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