江戸藩邸へようこそ 三河吉田藩「江戸日記」(インターナショナル新書)
久住祐一郎(著)
/インターナショナル新書
作品情報
江戸の武家地の約55パーセントを占めたという江戸藩邸。一体、どのような空間だったのか? 三河吉田藩(現在の愛知県豊橋市)に残る「江戸日記」などの古文書から、江戸藩邸の役割や仕組みのみならず、脱藩・窃盗・殺人・仇討など藩邸内で起きた事件や驚きのエピソード、さらに女性たちが暮らす「奥向(おくむき)」など、知られざる江戸藩邸の内側を紹介し、武士たちのリアルを描き出す。江戸から明治へ、激動の時代の中で終焉を迎える江戸藩邸の姿も見つめる。
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商品情報
- 著者
- 久住祐一郎
- 出版社
- 集英社
- 掲載誌・レーベル
- インターナショナル新書
- 書籍発売日
- 2022.04.07
- Reader Store発売日
- 2022.06.30
- ファイルサイズ
- 6.5MB
- ページ数
- 256ページ
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この作品のレビュー
平均 3.8 (7件のレビュー)
-
近世の文書は旧家の蔵等からひょっこり出てくることが多いと聞くが、江戸の大名屋敷(以下、江戸屋敷)に関する記録は未だ不十分だという。
本書では計59年半と限定的ではあるが、三河吉田藩(現在の愛知県豊橋…市)の『江戸日記』から大名や取り巻きの人々の江戸暮らしを探っていく。藩主は松平伊豆守。
ちなみに著者の久住氏は、豊橋市美術博物館の学芸員さん。解説の中で時折藩にまつわる美術品やその企画展の話が伺えて、ちょっぴり館を覗いてみたくなった。
ここからは、各章の簡単なレビューを…
第一章:江戸の大名屋敷
松平家が所有する屋敷や年中行事、屋敷に出入り出来た人物の紹介がメイン。面白かったのが「辻番」の存在。屋敷周りの治安維持が目的の役職だが、捨て子や酔漢の保護等現代のお巡りさんと大差ない笑 少しの落ち度でお咎めを受ける理不尽なところも…
第二章:江戸ではたらく武士
江戸勤めの武士には単身赴任の「勤番」と家族帯同の「定府」の二種類があり、家老というトップクラスの役職にも「江戸家老」と「国家老」がある。職務に勤しむ人達がいる傍らで博打等風紀の乱れもあったようで…。個人的には彼らに提供された藩邸内の長屋住まいについてもっと知りたいかも笑
第三章:江戸藩邸事件簿
ここからいよいよ面白くなる…!
幕末以前にも脱藩者はいたようで、59年半の記録にて184件も確認できたそうな。事の詳細も克明に残されており、ハラハラすることもしばしば。ただ事件の背景・動機の記録に曖昧なものが多く、それが尚更その手の時代小説以上の凄みを引き出していた。
第四章:江戸藩邸の奥向
「奥向」とは江戸城大奥の江戸屋敷ver.で女性らの住まいにあたるが、藩主のプライベートスペースでもある。さらに奥向内は「表方」(藩主のプライベート&男性の執務スペース)と「奥方」(正室等女性中心)とに分かれている。男性の存在は意外だが、その間にはしっかり境界線(大奥ドラマに登場する錠口!)が設けられていたらしい笑
第五章:藩邸から子爵邸へ
舞台はいよいよ幕末へ。藩は佐幕派の道を選ぶ。新政府軍の猛攻はなかったものの明治期には江戸屋敷を引き払い、跡地は今の東京駅になった。13代目の正敏は豊橋市にある子爵邸でアート活動に精を出していたが、戦後何もかもを失った国民の事を想い財産を手放したという。お殿様や子爵じゃなくなっても、当主としての在り方は見失っていなかったんだな。
記録が不十分でも、屋敷での暮らしぶりがありありと目に映った。そして今日もかつての生活の断片がひょんなところから日の目を見ているのだろう。続きを読む投稿日:2022.08.31
知恵伊豆の子孫にあたる三河吉田藩の江戸屋敷での記録から大名屋敷の生活を読み解いた本になります。
お殿様の一日から屋敷周辺の警備まで内容は多岐にわたりますが、通史ではお目にかからない話も多くて知らなかっ…たことが沢山ありました。交差点に面している大名がお金を出し合って交番を作ってるとか、初耳でしたわ。
こういう通史から外れた細かい話も楽しいですね。続きを読む投稿日:2024.03.01
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