ブランディング・ファースト〈メソッド編〉
宮村 岳志(著)
/クロスメディア・パブリッシング(インプレス)
作品情報
モノがあふれ、人の嗜好が目まぐるしく変わる現代、経営に「ブランディング」の視点は欠かせません。
2020年に刊行して以来、版を重ねているロングセラー『ブランディング・ファースト』の続編として、「実践における具体的な手法・考え方」を解説するのが本書です。
以前と比べても広告がどんどん効きにくくなっている中で、ブランディングは以下の点をはじめ、多くの効果を会社にもたらします。
・自社の売上や利益が増える
・優秀な人材が入社し、また社内の優秀な従業員が離職しなくなる
・広告宣伝をそれほど行わずとも、自分から自社の情報を取りに来てくれて、発信してくれる「ファン」と呼べるお客様が増える
ただ、コロナ禍を経て、私たち中小企業を取り巻く状況はますます深刻化しています。
本書の著者・宮村岳志さんは、
「いま苦しんでいる多くの企業に、一刻も早くブランディングに取り組んでほしい」
と切実に訴えます。
ブランディングの実践のプロセスについては、前作でも触れており、根本的な理論については本書も変わりません。
ただ、本書では、「中小企業での実践に本当に使える内容」にすべく、さらにメソッドに磨きをかけています。
具体的には、実際にブランディングで取り組むときに「失敗の原因になりやすい要素」を徹底的に潰すことを念頭に置きながら、再構築に取り組みました。
それが本書で「Branding DRIP Method(ブランディング・ドリップ・メソッド)」と呼ぶ手法です。
ブランディングの成否は「走り出す前の準備」にかかっています。
中小企業からベンチャー・上場企業まで、多様な業種・業界を手掛けてきた著者のブランディング手法の実際を体系的に解説し、「ブランディングの本質」をわかりやすく伝えます。
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商品情報
- シリーズ
- ブランディング・ファースト〈メソッド編〉
- 著者
- 宮村 岳志
- 書籍発売日
- 2022.05.20
- Reader Store発売日
- 2022.05.20
- ファイルサイズ
- 12.2MB
- ページ数
- 208ページ
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この作品のレビュー
平均 4.0 (2件のレビュー)
-
前編を踏まえて、さらに踏み込んだ内容が記されています。
人によっては物足りない人もいるかもしれません。
投稿日:2023.06.01
前作『ブランディング・ファースト ――広告費をかける前に「ブランド」をつくる』では、ブランディングとは何か?を理解した。
今作では、ブランディングを進めるための方法を学んだ。
ブランディングの成否…を大きく左右するのは「準備段階」にある、と本書では説く。
準備段階で行うことは、経営者やボードメンバーが本気で絶対に投げ出さない覚悟を持つこと。
ブランディングは、飾りやことば遊びではない。
企業の存在意義(パーパス)を掘り起こし、それを言葉にして社員に浸透させることで、社員の心に火を灯す。
社員は企業理念の実現に向け、ブランドポリシーに沿って、一人ひとりが自分の役割や責任を果たしていく。
その行動やサービス・商品を、社外に向けて発信していく過程である。
ブランディングには、膨大な時間と労力、そして知恵や根気を要する。
その中心となるのが、経営者であり、そのすぐそばにいるボードメンバーなのだ。彼らが中心で情熱の火を燃やし続けなければ、ブランディングは成立しない。
準備ができたら、具体的な工程に入る
1,社内外からの徹底的な情報収集により「自社を知る」
2,集めた情報から、中心要素を抽出し、自社のセンターピンを立てる
3,ブランドマップを作成する
4,インナーブランディング
5,アウターブランディング
具体的な中身については本を読んでもらうとして。
ブランディングは、自社を客観的に見つめ、向き合い、絞り出す(本書ではドリップと表現しているが、ドリップコーヒーのように自然にポタポタ落ちてくるというより、僕は豆腐のようにギューッと絞り出す印象を持った)本質的で、修行のような作業である。
しかもブランディングに最終形態はなく、一度できあがってもPDCAを回し続けることが重要である。
ことば遊びのために行うなら、時間の無駄だ。
しかし、社会のため、顧客のため、社員のために企業のブレない軸を作ることには、きわめて大きな意義がある。
そしてブランディングは「会社」単位でなくとも、「部署」単位であっても、組織であれば策定する価値がある。
経営者ではない管理職やリーダーにも、自社の経営理念やブランドに合わせた自部門のブランディングに挑戦してもらいたい。
組織のブランディングがメンバーの結束を固め、社内の他部門に対する「自組織の存在意義・価値」を示すセンターピンになるだろう。続きを読む投稿日:2024.02.11
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