- 最新巻
ヨルガオ殺人事件 下
アンソニー・ホロヴィッツ(著)
,山田蘭(訳)
/創元推理文庫
作品情報
“すぐ目の前にあって――わたしをまっすぐ見つめかえしていたの”名探偵〈アティカス・ピュント〉シリーズの『愚行の代償』を読んだ女性は、ある殺人事件の真相についてそう言い残し、姿を消した。『愚行の代償』の舞台は1953年の英国の村、事件はホテルを経営するかつての人気女優の殺人。誰もが怪しい謎に挑むピュントが明かす、驚きの真実とは……。ピースが次々と組み合わさって、意外な真相が浮かびあがる――そんなミステリの醍醐味を二回も味わえる、ミステリ界のトップランナーによる傑作!/解説=酒井貞道
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商品情報
- シリーズ
- カササギ殺人事件
- 著者
- アンソニー・ホロヴィッツ, 山田蘭
- ジャンル
- 小説 - ミステリー・サスペンス・ハードボイルド
- 出版社
- 東京創元社
- 掲載誌・レーベル
- 創元推理文庫
- 書籍発売日
- 2021.09.10
- Reader Store発売日
- 2021.09.13
- ファイルサイズ
- 0.9MB
- ページ数
- 427ページ
- シリーズ情報
- 既刊4巻
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この作品のレビュー
平均 4.2 (129件のレビュー)
-
けっして偶然など存在しない
いまから数年後に、”ムササビ”だか”アサガオ”だかが出て、すっかり本作の内容も忘れてしまっているだろう未来の自分に向け書いとくと、上巻まではほんと面白かった。
本好きの人間にとって、現実の殺人事件の…謎の解明に、過去のあるベストセラー推理小説がヒントを与えてくれていると聞いたら、一も二もなく読んでみたくなる。
しかも、舞台が違えば、凶器や犯行もまったく異なり、その本の編集者でさえ事件との関連性に気づかないほどなのに、読む人が読んだらたちどころに犯人がわかってしまうというのだから俄然興味が湧いてしまうではないか。
下巻の途中までの、ピュントシリーズの作中作を読んでいる時は楽しかった。
作者もよっぽど自信家なのか、『愚行の代償』を読み終えた主人公に、「満足の吐息をつかずにいられない」とか、「生き生きと胸のうちに湧き上がる」などと感慨にふけらせ、自分で自分の作品を公然と褒めているのだが、確かにまぁ面白いんだよな、前半までは。
おまけに巻頭の絶賛レビューなんかも、何をわざわざとか、そこまでしなくてもなんて思ってたら、きっちりそれも後で振りになっているという小憎らしさ。
ただ、なんでホロヴィッツの作品は作中作の方が面白いと感じるんだろうかという、上巻で抱いた疑問は解けた気がする。
クリスティへのオマージュとして捧げられたピュント物のほうが、変態的な性的志向やら、現実の暗い側面やドギツイほうに向かわない安心感があるのもさることながら、やっぱり主人公が正真正銘の探偵だというのが大きい。
現場に行ってピュントがフンフンと頷いているだけでも、”わぁ、なんだろう"って妙に高揚感に満ちてくるが、スーの行き当たりばったりで目算もない、聞き取りなんだが喧嘩を売りに行っているんだがわからないような道中記を読まされても、彼女の偏見に満ちた(かなりイギリス人らしいシニカルな)予断や印象に付き合わされているだけで、ひたすら我慢しながらページをくるしかないのだ。
延々と付き合わされた挙げ句、実は『愚行の代償』の中身ではなく、1ページ目の献辞に、一番の謎が隠されていたとわかった時には、椅子から転げ落ちそうになった。
いやさぁ、なんかこう、もっと深いところで関連付けておいてくれよと。
それで星座がどうとか知らんわ、もう。
ピュント物でも、事件現場で見せる秘書のわざとらしい小芝居も何なんだろうね。
頭にでっかいフラグが立ったまま、その後でピュントが一人「この事件に関わるべきでなかった」なんて独白させたら、もう答え見えてんじゃん。
“それまで砂糖だと思っていたものを塩に変える”など訳はない作者のこと、それこそクライマックス近くで真相や犯人でさえ突然と差し替えることもお手の物であろう作者のこと、もう少し”えぇ!!”とビックリさせる大団円を迎えられなかったものか。
「犯人はヤス」と言われても、「うん、知ってた」と言う他ないし、思わせぶりな容疑者も、あとで振り返ってみれば雑な賑やかし程度の脇役にしかすぎなかったわけで、読んですぐ忘れるレベル。
カササギ読んだのに、スーって誰だっけだったし、アンドレアスに至っては読み終えてなお、記憶にない。続きを読む投稿日:2022.03.26
-
アンソニー・ホロヴィッツ作品を読むのは4作目。
作中作「愚行の代償」単独でも十分に高品質なミステリーなのに、それが現在(設定は2016年)の事件と共鳴しあって、8年前に結審した筈の殺人事件と今の行方不…明事件が同時に解決する、という、またまたアクロバティックな展開に今回も脱帽です。
独特な性癖のひとが多めに出てくるのは、少々食傷気味ではあるけれど、アティカス・ピュントものとして続く限りはある程度避け難いのかも。
これだけ制約がある中、続編で同じクオリティを保てるのかしらん、と次が心配になるくらいの合作でした。
続きを読む投稿日:2024.05.07
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