「関ヶ原」の決算書(新潮新書)
山本博文(著)
/新潮新書
作品情報
金がなければ戦はできぬ! だが天下分け目の大いくさで、東西両軍で動いた金は総額いくらになるのか? 『「忠臣蔵」の決算書』に続き、日本史上の大転換点をお金の面から深掘り、知っているようで知らない「関ヶ原の合戦」の新常識を提示する。そもそも米一石は現代なら何円? 徳川家康は本当に儲かったのか? なぜ敗軍に属した島津家がおとがめなしで生き延びたのか? 史上最も有名な戦の新たな姿が浮かび上がる。
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商品情報
- シリーズ
- 「関ヶ原」の決算書(新潮新書)
- 著者
- 山本博文
- 出版社
- 新潮社
- 掲載誌・レーベル
- 新潮新書
- 書籍発売日
- 2020.04.17
- Reader Store発売日
- 2020.04.24
- ファイルサイズ
- 7.7MB
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この作品のレビュー
平均 4.1 (10件のレビュー)
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家康の焦燥に始まり、義久の逡巡で終わる
なぜ島津は、関ヶ原で破れたのに領地を安堵されたのか?
西軍に属していたが合戦には参加していない毛利や長宗我部、佐竹らは処分されたのに、敵中突破で徳川四天王の井伊直政に手傷を負わせ死亡させているのに、…島津義弘にはお咎めなしだったのはなぜか?
本書を貫くテーマはこの疑問が通底しているが、最後の「なぜ関ヶ原の合戦で無傷のはずの豊臣家が、残された領地がたった三カ国で、経済的基盤を尽く家康に奪われることになったのか?」という疑問も、大変面白い。
「秀頼のために挙兵した三成が、主家に残した損害はあまりに巨額だった」。
関ヶ原の合戦で西軍に勝つチャンスはなかったのかという問いは多くの読者が感じる疑問だろうが、著者は大津城攻めの立花宗茂らの合流がもう少し早ければ、勝敗は異なっていたかも知れないとする。
その意味で、京極高次の予想外の頑張りと、せっかちな家康の焦り(迅速果敢な決断?)が、東軍勝利を導いた。
関が原を通じて、どこまでが家康の思惑通りだったのかも興味がある。
光成挙兵は想定内だったのかなど疑問が残るが、そもそも家康にとって関が原は必要だったのかは改めて考えさせられた。
豊臣恩顧の大名を敵と戦わせるというのも、考えてみると危ない橋である。
秀吉の死後、対立する三成を引退させ、前田家を謀反の疑いで屈服させ、ますます独裁色を強めていたところだったので、もっと政治闘争で豊臣家を乗っ取る方法はいくらでもあっただろうに、と思ってしまった。
増田や長束らの三奉行の動向は隠れたポイントで、家康も実は予想外だったのかも。
中心テーマである島津家に関して言えば、義弘の評価は揺るぎないが、義久は果たして名君だったのか?
五千の兵さえ手元にあればと嘆息するシーンがあるが、義弘の再三の救援要請にもかかわらず、ほとんどゼロ回答で増援を見送ったのは、関が原だけでなく朝鮮出兵の時も同様だろう。
戦後、家康自身の起請文が出てもなお、かたくなに上洛要請を拒み続ける姿は、なかなか自室から出ようとしない引きこもりに似ている。
結局のところ、家康の迅速な決断から合戦が始まり、義久の逡巡により最後の決着がついたのが「関が原」だったということか。続きを読む投稿日:2020.10.24
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関ヶ原の戦いを軍資金の観点から描いた一冊。
後半は島津氏の話がメインだったが、今までにない視点で面白かった。投稿日:2023.04.02
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