独ソ戦 絶滅戦争の惨禍
大木毅(著)
/岩波新書
作品情報
「これは絶滅戦争なのだ」。ヒトラーがそう断言したとき、ドイツとソ連との血で血を洗う皆殺しの闘争が始まった。日本人の想像を絶する独ソ戦の惨禍。軍事作戦の進行を追うだけでは、この戦いが顕現させた生き地獄を見過ごすことになるだろう。歴史修正主義の歪曲を正し、現代の野蛮とも呼ぶべき戦争の本質をえぐり出す。
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商品情報
- シリーズ
- 独ソ戦 絶滅戦争の惨禍
- 著者
- 大木毅
- 出版社
- 岩波書店
- 掲載誌・レーベル
- 岩波新書
- 書籍発売日
- 2019.07.19
- Reader Store発売日
- 2019.12.26
- ファイルサイズ
- 25.8MB
- ページ数
- 270ページ
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この作品のレビュー
平均 4.1 (157件のレビュー)
-
2020年新書大賞の第1位受賞作。
ロシアによるウクライナ侵攻が長期化するなか、当地で過去に起こった歴史を知っておくのもよかろうと思い手に取った。
著書は膨大な史料を読み込み分析されている。よって新…書にしてはかなりアカデミックというかマニアックとさえ言える中身。おそらくは歴史マニアや軍事オタクにはたまらない一作だ。
本書でよくわかったことは、独ソ戦はイデオロギー戦争だったがために双方妥協の余地はなく言語に絶する惨酷な闘争を徹底して遂行したということだ。これがこの戦争の本質だと思う。
イデオロギー戦争だったがために、人を人とも思わない残虐無比、極悪非道な殺戮が大量に起こった。
諸説あるんだろが太平洋戦争の日本の犠牲者は軍人民間人合わせて約300万人。独ソ戦の両国の犠牲者はなんと3000万人を超えるという。この点だけ取ってみても人類史上最低最悪の戦争と言っても過言ではない。
日本ではともすれば、戦争の悲惨さと言えば原爆の被害や沖縄戦が強調されている。自国で起こった出来事なのだから当然と言えば当然である。
ただもっと世界に目を向けて、悲惨な戦争の歴史を知ることも意味があるんだろうと思う。
そういう意味で本書が新書大賞を受賞してたくさんの人の目に触れられているのは好ましいことだ。
読んでいておやっと思ったのが、「戦略」と「戦術」の間ににある概念としての「作戦術」なるものがソ連軍により志向されていたことだ。「戦略」と「戦術」の区分というか使い分けは、経営やビジネスの現場でもよく言われるが中間概念があるということは初耳だった。実に興味深い。
あと印象に残ったのはヒトラーのマイクロマネジメント。軍事には素人だろうに自分で前線軍の司令官を兼務するなどトリッキーなことしてる。一国のリーダーがやるべきでないことは少し考えればわかることだ。よほど人間不信だったのだろうか。
ともあれ、戦争は絶対悪だと改めて実感出来た著作だった。
続きを読む投稿日:2022.06.26
戦争論 クラウゼウィッツ
敵の重心を攻略せよ。 党派的に分裂しているならば、首都を攻略。弱小国ならば、その同盟国を攻撃。
独ソ戦の特徴。
イデオロギーのぶつかり合いの絶滅戦争であること。
1.事前の…準備不足。限りあるリソース、時間を、どう用いるか。優先順位付けが曖昧であった。
ドイツ側からみると、緒戦で大量包囲を完了したものの、モスクワ攻略などに要する時間を浪費してしまった。
1933-39の軍拡が、失業者を減らした一方、設備投資、資源輸入のための外貨減少、製造業労働者不足を招いた。
→ 収奪戦争へ
読む限り、ドイツはソ連に負けるべくして、負けた。戦略的敗北。
絶滅戦争で、戦争に勝つことは無理では?? ましてや、広大な国土を持つ、膨大な人的資源を持つソ連に対しては。続きを読む投稿日:2024.01.14
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