カルカッタの殺人
アビール・ムカジー(著)
,田村 義進(訳)
/ハヤカワ・ミステリ
作品情報
一九一九年、英国領インド。政府高官の謎めいた殺人事件を赴任したばかりの英国人警部ウィンダムと優秀なインド人部長刑事バネルジーが追う。英国諜報部と現地実業家、そして暴動の影が・・・・・・英国推理作家協会賞ヒストリカル・ダガー受賞の傑作歴史ミステリ登場
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商品情報
- シリーズ
- ウィンダム警部&バネルジー部長刑事
- ジャンル
- 小説 - ミステリー・サスペンス・ハードボイルド
- 出版社
- 早川書房
- 掲載誌・レーベル
- ハヤカワ・ミステリ
- 書籍発売日
- 2019.07.04
- Reader Store発売日
- 2019.07.04
- ファイルサイズ
- 2.8MB
- ページ数
- 432ページ
- シリーズ情報
- 既刊3巻
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この作品のレビュー
平均 3.6 (17件のレビュー)
-
ご推察の通り、ミステリー小説。
レビューっぽい注意喚起(?)をするとしたら冒頭の惨たらしい事件現場さえ乗り切れば、後は赴任ホヤホヤの主人公、ウィンダム警部とのカルカッタ・ミステリーツアーに乗り出せば良…い。もっとも、彼の長々とした推察や独白に付き合うのには忍耐を要したが。
植民地時代のインド…知っているようで知らないことが多すぎる。初耳は初耳でも、これはワクワクできる部類の初耳!
例えばイギリス人がインドにもたらした価値観や文化によって花開いたベンガル・ルネッサンス。それから、ローラット法。危険とみなされた人物は令状や裁判なしで投獄可能とされる悪法。対象者はインド人に限定されているに等しい…
天候不順なヴィクトリア朝のロンドンも良いけれど、こちらも案外怪事件が巻き起こる抜群のロケーションなのかも。ヴィクトリア朝時代から時代が下っても往時の英語を話すインド人がいる一方で、大英帝国の威光に翳りが見え始めているあたりが物語に渋みを与えている。もちろん良い意味で。
「われわれがこの国を支配できるのは、道徳的な優位性のせいなのだ」
「わたしたちは神に仕えるのではなく、富に仕えているのです」
支配される側(インド人)は命までもが秤にかけられる。イギリスに限らず支配する側にありがちだった行為かもしれないが、想像以上に非情なのが端々から読み取れる。
こちらは「立場」の面になるけれど、一見公平そうなウィンダムですら両者に線引きをしていた。(インド人部下のバネルジーをただの「お気に入りのインド人」と見ていたり)
これはあくまで勝手な想像だが…
思えば同じくカルカッタに移住した、人々を分け隔てしないグン牧師を主人公にしても話は成り立ったと思う。そこを不完全なウィンダムにしたのは、インド系移民2世である著者の思い(「イギリスがインドを支配していた時代を理解しなければならないと思った」)を彼に託していこうとした…とでも言うのだろうか。
本作は三部作の第一作目。一冊分をかけて、ウィンダムとバネルジーの溝を埋めたってところか。ウィンダムの第二章もようやく基盤が整った。
2人の次なるコンビネーションプレイを目の当たりにすべく、早いとこ次の現場に急行せねば!続きを読む投稿日:2022.04.29
1919年、英国統治下のカルカッタ。イギリスで名を馳せた敏腕警部ウィンダムは赴任早々不可思議な殺人現場と遭遇する。インド人の町の真ん中で殺されたイギリス人の高級官僚。彼はなぜそこにいたのか。当時の雰囲…気満点のインドミステリ→
主人公ウィンダム警部は警視総監のお気に入りで、鳴物入りでインドに赴任。でも、第一次大戦とその後の妻の死で心を病んでおり、阿片かモルヒネがないと眠れない。相棒となるバネルジーはインド人の中では裕福でケンブリッジ大卒の理想に萌える部長刑事。ただし、女性が苦手。もう、このキャラメイク→
で面白い(笑)前半はカルカッタの暑さや湿気にウィンダムの病みっぷりが追加されてジリジリとしか進まないんだけど、後半はググッと面白くなる!
そしてラストよ!伏線は綺麗に回収されて、しかもエピローグぅぅ!こんなん楽しすぎるやん!次も読むーってなる。シリーズは3冊目まで翻訳されてます!
(以下は読後すぐのツイート)
おおお!!これぞバディ物!!
ラストはニヤニヤ。これは続編読みたくなる系なシリーズですやん( *´艸`)
(カルカッタの殺人、読み終わる)
翻訳者さんのあとがきまで読んで納得。
ミステリ×ヒストリーなんだ!そして“イギリスがインドを支配していた時代を理解するため”なんだ!
そう考えたらめちゃくちゃしっかりとしたお話だよ。すっごい歴史モリモリ。当時の雰囲気が伝わる〜!!
あ、読了ツイートに書くようなこと書いてるわ。続きを読む投稿日:2023.03.13
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